作品一覧

  • 穏やかな死者たち シャーリイ・ジャクスン・トリビュート
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    『丘の屋敷』『ずっとお城で暮らしてる』『処刑人』「くじ」など数々の名作を遺した鬼才シャーリイ・ジャクスン。日常に潜む不安と恐怖、目には見えない邪悪な超自然的存在との出会いや家族間の複雑な関係、人間心理の奥底に流れる悪意を鮮やかな筆致でえぐりだした彼女に敬意を表し、ケリー・リンク、ジョイス・キャロル・オーツ、ジェフリー・フォード、エリザベス・ハンドら当代の錚々たる幻想文学の名手たちが書き下ろした傑作18編を収録する、珠玉のトリビュート・アンソロジー。シャーリイ・ジャクスン賞特別賞、ブラム・ストーカー賞受賞作。/【目次】序文=エレン・ダトロウ/弔いの鳥=M・リッカート/所有者直販物件=エリザベス・ハンド/深い森の中で――そこでは光が違う=ショーニン・マグワイア/百マイルと一マイル=カルメン・マリア・マチャード/穏やかな死者たち=カッサンドラ・コー/生き物のようなもの=ジョン・ランガン/冥銭=カレン・ヒューラー/鬼女=ベンジャミン・パーシィ/ご自由にお持ちください=ジョイス・キャロル・オーツ/パリへの旅=リチャード・キャドリー/パーティー=ポール・トレンブレイ/精錬所への道=スティーヴン・グレアム・ジョーンズ/柵の出入り口=ジェフリー・フォード/苦悩の梨=ジェマ・ファイルズ/晩餐=ジョシュ・マラーマン/遅かれ早かれあなたの奥さんは……=ジュヌヴィエーヴ・ヴァレンタイン/抜き足差し足=レアード・バロン/スキンダーのヴェール=ケリー・リンク/謝辞/解説=深緑野分/編者紹介/訳者紹介
  • ロボット・アップライジング AIロボット反乱SF傑作選
    3.0
    1巻1,500円 (税込)
    人類よ、恐怖せよ――進化を続けるAIやロボットは猛烈な勢いで現代文明に浸透しつつあるが、もしもそれらがくびきを逃れ、反旗を翻したら? 『フランケンシュタイン』から『2001年宇宙の旅』『ターミネーター』『マトリックス』まで、繰り返し扱われてきた一大テーマに気鋭の作家たちが挑む。1955年にAI(人工知能)という言葉を初めて提示した伝説的科学者ジョン・マッカーシーの短編を始め、アレステア・レナルズ、イアン・マクドナルド、ヒュー・ハウイー、アーネスト・クライン、コリイ・ドクトロウらの傑作を収録したアンソロジー。/【目次】序文=ダニエル・H・ウィルソン/神コンプレックスの行方=スコット・シグラー/毎朝=チャールズ・ユウ/執行可能(エクセキユータブル)=ヒュー・ハウイー/オムニボット事件=アーネスト・クライン/時代=コリイ・ドクトロウ/〈ゴールデンアワー〉=ジュリアナ・バゴット/スリープオーバー=アレステア・レナルズ/ナノノート対ちっぽけなデスサブ=イアン・マクドナルド/死にゆく英雄たちと不滅の武勲について=ロビン・ワッサーマン/ロボットと赤ちゃん=ジョン・マッカーシー/ビロード戦争で残されたいびつなおもちゃたち=ショーニン・マグワイア/芸術家のクモ=ンネディ・オコラフォー/小さなもの=ダニエル・H・ウィルソン/謝辞/解説=渡邊利道/編者紹介/訳者紹介
  • 黄金の人工太陽 巨大宇宙SF傑作選
    3.3
    1巻1,496円 (税込)
    SFとファンタジーの基本はセンス・オブ・ワンダーだ。そして並はずれたセンス・オブ・ワンダーを味わえるのは、超人的なヒーローが宇宙の命運をかけて銀河のかなたで恐ろしい敵と戦う物語だ(序文より)――常識を超える宇宙航行生物、謎の巨大異星構造物、銀河をまるごと吹き飛ばす超爆弾。ジャック・キャンベル、ベッキー・チェンバーズ、チャーリー・ジェーン・アンダーズら充実の執筆陣による、SFならではの圧倒的スケールで繰り広げられる冒険とアクションの物語18編を集めた、ワクワクに満ちた遊園地のような傑作アンソロジー。/【目次】序文=ジョン・ジョゼフ・アダムズ/時空の一時的困惑=チャーリー・ジェーン・アンダーズ/禅と宇宙船修理技術=トバイアス・S・バッケル/甲板員ノヴァ・ブレード、大いに歌われた経典=ベッキー・チェンバーズ/晴眼の時計職人=ヴィラル・カフタン/無限の愛=ジョゼフ・アレン・ヒル/見知らぬ神々=アダム=トロイ・カストロ&ジュディ・B・カストロ/悠久の世界の七不思議=キャロリン・M・ヨークム/俺たちは宇宙地質学者、なのに=アラン・ディーン・フォスター/黄金の人工太陽=カール・シュレイダー/明日、太陽を見て=A・マーク・ラスタッド/子どもたちを連れて過去を再訪し、レトロな移動遊園地へ行ってみよう!=ショーニン・マグワイア/竜が太陽から飛び出す時=アリエット・ド・ボダール/ダイヤモンドとワールドブレイカー=リンダ・ナガタ/カメレオンのグローブ=ユーン・ハ・リー/ポケットのなかの宇宙儀=カット・ハワード/目覚めるウロボロス=ジャック・キャンベル/迷宮航路=カメロン・ハーレイ/霜の巨人=ダン・アブネット/謝辞/解説=堺三保
  • 砂糖の空から落ちてきた少女
    4.0
    ウサギ穴に落ちたり、鏡を通り抜けたりして異世界で冒険をしたのち、現実世界に戻ってきたものの、現実に適応できない子どもたち。そんな子どもたちに救いの手をさしのべる“エリノア・ウェストの迷える青少年のための学校”の池に、空から少女が降ってきた。彼女は、かつてこの学校にいたスミの娘だという。だが、スミは死んでいる。それを聞いた少女はスミを取りもどさないと自分が消えてしまうと訴えた。そこでスミの友だち4人がスミを取りもどすべく死者の世界に旅立つことに……。ファンタジーの醍醐味を凝縮した、ヒューゴー、ネビュラ、ローカス3賞受賞シリーズ完結。/解説=三村美衣
  • トランクの中に行った双子
    3.8
    ジャクリーンとジリアンは双子の姉妹。ジャクリーンは女の子がほしかった母親の希望通りのかわいい少女に、ジリアンは男の子がほしかった父親の期待を背負い活発な少女に育った。だが実のところ、どちらも両親から押しつけられた役割にうんざりしていたのだ。そんなある日、双子は空き部屋のトランクの中に階段を発見する。この前見たときには何の変哲もないトランクだったはず。冒険心に突き動かされて階段をおりたふたりが見たのは、赤い月に照らされた荒野が広がる、奇怪な世界だった。ヒューゴー、ネビュラ、ローカスの3賞受賞シリーズ第2弾。
  • 不思議の国の少女たち
    3.6
    そこはとても奇妙な学校だった。入学してくるのは、妖精界や菓子の国へ行った、不思議の国のアリスのような少年少女ばかり。彼らは戻ってはきたものの、もう一度彼らの“不思議の国”に帰りたいと切望している。ここは、そんな少年少女が現実と折り合っていくすべを教える学校なのだ。死者の殿堂に行った少女ナンシーも、そんなひとりだった。ところが死者の世界に行ってきた彼女の存在に触発されたかのように、不気味な事件が起き……。不思議の国のアリスたちのその後を描いた、ヒューゴー、ネビュラ、ローカス賞受賞のファンタジー3部作開幕。
  • 砂糖の空から落ちてきた少女

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    「不思議の国の少女たち」シリーズ3冊目。最初の巻の続編ではあるけれど、主要登場人物の何人かは故郷(という名の異世界)に帰ってしまったので、新しいメンバーもいる。そして、空から落ちてきた少女リニ。彼女は、前にこの学園にいたスミの娘だと名乗る。スミが戻らなければ、消えてしまうリニを救うために、4人の生徒が、死者の国を経由して、お菓子の国に向かう。それぞれの国におかしなルールはあるけれど、ナンセンスの世界であるお菓子の国は特によくわからなくて面白い。翻訳では三部作の完結となっているが、原書は5冊まで出ている。ひきつづき、翻訳されることを期待している。

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    2021年12月08日
  • トランクの中に行った双子

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    「不思議の国の少女たち」の2作目。続編というよりは、登場人物の中にいた双子の過去の物語。すでに概要は語られていたのだけれど、物語として詳しく書かれている。親に押し付けられた「元気な子」「おしとやかな子」というイメージに苦しむ子どもたちの話。前に読んだ「とわの庭」も親子問題だったので、続けて読むもんじゃないなって思った。自分は娘に何かを押し付けていないかと、親の視点になってしまう。次の作品までで三部作と書かれているので、全体がハッピーエンドになってくれることを期待。

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    2021年12月06日
  • 不思議の国の少女たち

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    このシリーズの5作目"Come Tumbling Down"がHugo賞候補になっているのだが、シリーズ途中を英語でというのはあまりにハードルが高いので、邦訳が出ている1作目を読んだ。巻末の解説では三部作とあるのだけど、5作目が出ているので、そこまで訳してほしいなぁ。寄宿制の学校が舞台。普通の学校と違って、先生も生徒も、かって、扉をくぐって、別の世界に暮らしたことがあるものばかり。夢のようなロマンチックな国が多いのだけれど、主人公のナンシーが過ごしたのは死者の国。別の世界を故郷と考え、元いた現実世界に馴染むことを拒否した生徒達。そんな世界で殺人が起こる。とっても面白い設定。

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    2021年08月27日
  • 不思議の国の少女たち

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    ドキドキしっぱなしだった。異世界へ行った子供たちが元の世界に戻ってきてそれで幸福に暮らしました……とは限らないわけで、異世界が自分の場所だと知ってしまったとしたら、ここにいる彼らは不幸しかない。なんてなんて、哲学的で面白い小説なんだろう! ここではないどこかのことを実際に経験した者たちは、誰もが自分は主人公だと、暴力的に思わせる。本気で久々に考えさせられる小説。
    早く2巻3巻が読みたいです。

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    2018年12月08日
  • 不思議の国の少女たち

    Posted by ブクログ

    異世界へ行った経験をもつ少女少年たちが集められた寄宿学校。死者の殿堂から戻ったナンシーの転入から事件が起こる。
    異界冒険譚の数だけ、訪問者・帰郷者のその後がある。扉の向こうを想い、分析し、現状と向き合う。
    ハイファンタジー好きには苦くて楽しい物語。

    ナンシー、スミ、ジャックとジル、ロリエル、ケイド。短い物語の中でそれぞれの冒険を追体験した気持ちになる。
    エリノアの来し方とその後はどうなるんだろう。
    続巻も楽しみ。

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    2018年11月15日

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