作品一覧

  • 首斬りの妻
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    1巻2,200円 (税込)
    時は天明、戦なき泰平の世。篠山藩右筆の娘・リクは退屈な藩邸暮らしを嫌い、自分らしさを探し求め、剣術の稽古に明け暮れていた。そんなリクに舞い込む縁談話、相手は山田家の養子となったばかりの三輪源五郎だった。当時、罪人の斬首を担当する山田浅右衛門は首斬りの一族として忌み畏れられていた。ゆえに父や藩は反対し、すぐに断ろうとするが、源五郎の剣技を目にしたリクは、その深い度量に惹かれていく。
  • アブソルート・コールド
    4.0
    1巻2,420円 (税込)
    K県見幸市を統治する佐久間種苗を襲った細菌テロは、100名超の研究員を殺害する。事件を追う高層民のコチ、国境警備隊の来未、元刑事の尾藤の前に立ち塞がる「アブソルート・コールド」とは?『プラ・バロック』の著者が、令和日本に放つサイバーパンク巨篇
  • 焔ノ地(ほむらのち)~天正伊賀之乱~
    4.0
    1巻2,035円 (税込)
    時は天正六(1578)年。伊勢国を治める織田信長の次男・北畠信意は隣国・伊賀国への侵攻を計画していた。いち早く察知した伊賀国人たちは、防衛戦の準備を始めるが、内通者の存在が疑われ、戦の帰趨は読み切れない。しかも相手は大軍だ。四万四千対三千という絶対不利の戦いに生き残りをかけて挑む伊賀国人の戦術と駆け引きは、どのような結果を導くのか。史実の裏で運命に翻弄された若武者たちを描く、著者初の長編歴史小説。
  • 捜査一課殺人班イルマ オーバードライヴ
    4.8
    1巻759円 (税込)
    片目にナイフを突き立てられた元都議会議員の毒殺死体が発見された。臨場した捜査一課殺人班・入間祐希(イルマ)は毒物専門の殺し屋・蜘蛛が拘置所を脱走していたことを知る。過去の因縁から執拗にイルマを追う蜘蛛は、彼女の自室に侵入し身体を拘束、二十四時間後に死に至るという毒薬を打ち込む。指示に従わなければ一人の少年が死ぬという。少年の命を守るため、イルマの孤独な闘いが始まった。
  • 捜査一課殺人班イルマ エクスプロード
    4.5
    1巻792円 (税込)
    大学の研究室で教授一名が死亡する爆破事件が発生した直後、同じ管内にある超高層ビルで人質を取った立て籠もりが発生。警視庁捜査一課の入間祐希は激しい攻防の末、犯人を確保するが、四名が惨殺されていた。その後、科学系出版社で第二の爆発が。爆発物には“ex”と書き残されていた。イルマは“ex”の猛追を開始するが……。それは壮絶な復讐戦の幕開けだった。
  • 捜査一課殺人班イルマ ファイアスターター(祥伝社文庫)
    3.3
    1巻748円 (税込)
    東京湾に浮かぶ天然ガス掘削プラットフォーム“エレファント”。大型台風が迫る中、作業員の転落死亡事故が発生。単身現着した警視庁捜査一課の入間祐希は残留物から爆発事件を疑う。施設内の社員へ事情聴取を進める中、外部との通信がダウン、さらに存在しないはずの何者かが液体爆薬の染み込んだ札束を抱え、イルマの目の前で爆死した。姿なき爆弾魔との死闘が始まる!
  • 捜査一課殺人班 狼のようなイルマ(祥伝社文庫)
    4.0
    1巻792円 (税込)
    都内でIT関係者を狙った連続毒殺事件が発生。警視庁捜査一課殺人班・入間祐希は新興IT企業のCEO佐伯亨に目をつける。佐伯を尾行中、中国黒社会の殺し屋に襲撃され、激しいカーチェイスの末、イルマは重傷を負う。入院中のイルマに「蜘蛛」を名乗る正体不明の男が命を狙って接近し……。獣のような鋭い嗅覚と追跡力で女刑事が疾走するバトルヒロイン警察小説!
  • アルゴリズム・キル
    3.9
    1巻770円 (税込)
    署の交通安全イベントの最中に、突然現れた痩せこけた少女。保護されて間もなく亡くなった彼女は、ほぼすべての歯を折られていた――。警務課所属のクロハは、県内で続発する未成年者変死事件との関連を探り始める。被害者たちの体や衣服に残された子供の指紋が意味するものは? 犯人の底知れぬ悪意に孤高の女性警官が立ち向かう、「クロハ」シリーズ長編第3弾!
  • 躯体上の翼
    3.3
    1巻693円 (税込)
    航空上の脅威となる、強大な“人狗(ヒトイヌ)”の襲撃から〈共和国〉の緑化政策船団を護る生体兵器として生まれた少女・員(エン)。百年に一度、たった半年の任務のために存在している員は、ある日情報が枯れきった互聯網(ネツト)で、cyと名乗る人物に呼びかけられる。「会えて嬉しい。僕は常に一人だから」――ぎこちない会話を交わすうちに、員は彼に直接会いたいと願うようになる。だが、共和国による細菌兵器散布の脅威がcyに迫っていた。彼女は彼を救うため、二百二十一隻の船に戦いを挑む決意を固める。絶望的な戦力差を超えて、員はcyの元に辿り着くことができるのか。鮮烈な印象を残す本格SF。
  • クロム・ジョウ
    4.0
    1巻1,222円 (税込)
    違法薬物の売人たちが次々と殺され、騒然とする街・渋谷。トラブルメーカーの友人翡翠からある情報を託されたことで、いくつもの集団から追われる身となった17歳の家出少女・ジョウは、傷つきながらも必死に活路を開いていく。追っ手は何者か? 情報の正体は? 全てが見えたとき、彼女は起死回生の一手を放つ──。
  • 衛星を使い、私に
    3.7
    1巻660円 (税込)
    パーキング・エリアで、人の指先が発見された。事故? それとも……。自動車警邏隊の女性警官クロハは、ネット上に手がかりを残して消えた一人の男の存在に気づく(表題作)。夜の幹線道路で起きた凄惨な衝突事故。運転手はともに死亡していた。現場の痕跡からクロハが見抜く衝撃的な真実とは?(「雨が降る頃」)。『プラ・バロック』以前のクロハの活躍を描くシリーズの原点。
  • プラ・バロック
    3.6
    1巻715円 (税込)
    雨の降りしきる港湾地区。埋め立て地に置かれた冷凍コンテナから、十四人の男女の凍死体が発見された! 睡眠薬を飲んだ上での集団自殺と判明するが、それは始まりに過ぎなかった――。機捜所属の女性刑事クロハは、想像を絶する悪意が巣喰う、事件の深部へと迫っていく。斬新な着想と圧倒的な構成力! 全選考委員の絶賛を浴びた、日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。

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  • エコイック・メモリ
    3.4
    1巻880円 (税込)
    動画投稿サイトに忽然(こつぜん)と現れた、4つの映像。『回線上の死』と題されたその不鮮明な映像には、4人の男女が残酷な方法で殺される様子が映し出されていた。悪戯(いたずら)? それとも本物なのか? 期限付きの捜査を命じられたクロハは、映像の中の音に、奇妙なずれがあるのに気付く……。圧倒的な緊迫感と、想像を遙かに超える展開。熱狂的支持を集める「クロハ」シリーズ第2弾!

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  • プラ・バロック

    Posted by ブクログ

    私の読書歴で最も没頭した作品かも知れない。

    本作『プラ・バロック』のあらすじと感想になります。

    機動捜査隊に所属する女性警察官のクロハは、ある刺殺事件に駆り出された途中で、所轄の奇妙な事件を捜査せよと班長に言い渡される。
    それは港に隣接する冷凍保存型のコンテナの1つで異臭がするという通報で、現場に到着したクロハは冷凍コンテナの中に整列された14体の凍死体を目の当たりにする。

    集団自殺なのか?殺人なのか?
    奇妙な事件は、これだけでは終わらなかった。むしろクロハにとって、それは長い数日の始まりに過ぎなかった。

    解説で有栖川有栖さんが選考委員を務めた本作含めた日本ミステリー文学大賞新人賞は、

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    2023年08月23日
  • 捜査一課殺人班イルマ オーバードライヴ

    Posted by ブクログ

    捜査一課の二輪を駆使し自分一人で活動する女性刑事イルマの魅力が大爆発。今までの最高作だ。敵役はあの毒を操る蜘蛛、相手にとって不足はない。
    24時間で致死に至る毒薬を蜘蛛に注射されたイルマは、蜘蛛の指示のままに少年の命を救うために、自分の身を返り見ずに動き回るが、頭脳の方もフル回転して、蜘蛛の陥穽を打ち破ろうとする。
    イルマの視点とともに、もう一人小路刑事の視点も加わっているのが効果的だ。イルマの行動を疑いながらも、だんだんと心情はイルマの方に惹きつけられていくのだ。「主任は空の金星(ヴィーナス)ですから」とぬけぬけと言う宇野のように。
    結末もダイナミックに終わる。最高に面白かった。

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    2020年11月18日
  • 捜査一課殺人班 狼のようなイルマ(祥伝社文庫)

    Posted by ブクログ

    星4.6

    警察小説強化期間の中、お薦めされて読んだ。二十代後半の武闘派捜査一課刑事(♀)が、大陸系暗殺者「低温」と謎めいた毒物使い「蜘蛛」、狡猾なIT社長「佐伯享」の三者を相手取りながら、それぞれ別個の奇妙な縁を結びつつ、渡り合う話。

    蜘蛛の気味の悪い手口の数々と、同僚の宇野の抑制された情緒、イルマの交通機動隊時代に培ったという二輪操縦技術の描写が優れていた。低温の過去は『機龍警察 未亡猟団』を読んでいた時のノリで楽しめた。

    文章の品質自体も、日本語の作家としてかなり上位に入るのではないか。読点を繋げて状況描写を続けるハイライトシーンがあるが、どれも無理のない接続で違和なく、映像が自然に

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    2020年11月06日
  • 衛星を使い、私に

    Posted by ブクログ

    機動捜査隊に入る前、女性警察官のクロハの自動車警邏隊での活動を淡々と描くように見せて、最後の裁判の公判に向けて非常な熱を持って盛り上げていく。これはクロハ自身が内に持つ熱なのだ。死んだ父親への不信感や周りからの圧力などに翻弄されても、自分を曲げずに突き進んでいくクロハの不器用な生き方は光を放つ。警察のことは詳しくは知らないが、警察の活動の描写にはリアル感があるし、人間の強さも弱さも如実に感じることができるのだ。

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    2020年10月08日
  • エコイック・メモリ

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    クロハシリーズ第2弾。動画サイトに虐殺シーンが連続して投稿され、クロハが捜査することになるが、フェイクではなく実際に行われたことが判明する。その一方で、立てこもり事件が起こり、バディになった警官が発砲して被疑者は死亡し、マスコミの批判を受けて二人は苦しむことになる。クロハは、死んだ姉の子どもの養育権を巡って、姉の離婚した元夫と対峙することにもなる。さらに、人気の仮想空間がRMT(リアルマネートレーディング)の脅威に晒され、クロハもそれに関わっていく。クロハは優秀な警察官なのだが、決してスーパーマンではなく、繊細な神経を持った現実味のある人物として描かれ、いくつもの事案に翻弄されるが、諦めずに戦

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    2020年10月03日

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