作品一覧

  • ガーンズバック変換
    3.8
    1巻2,310円 (税込)
    ネットへの視覚的なアクセスを遮断する規制が敷かれた香川県からやってきた女子高生の大阪観光サイバーパンクの表題作、百合SFアンソロジーや『異常論文』へ書き下ろしとして発表された短篇群など、『元年春之祭』著者による知性と感情を揺さぶる小説全8篇
  • 島田荘司選 日華ミステリーアンソロジー
    3.0
    1巻2,607円 (税込)
    島田荘司、陳浩基、知念実希人、陸秋槎、林千早、石黒順子、小野家由佳の7名の作家によるアンソロジー。翻訳は『ディオゲネス変奏曲』や『元年春之祭』などを手掛けた稲村文吾氏。
  • 文学少女対数学少女
    3.7
    1巻1,056円 (税込)
    高校2年生の“文学少女”陸秋槎は自作の推理小説をきっかけに、孤高の天才“数学少女”韓采蘆と出逢う。彼女は作者の陸さえ予想だにしない真相を導き出して……“犯人当て”をめぐる論理の探求「連続体仮説」、数学史上最大の難問を小説化してしまう「フェルマー最後の事件」のほか、ふたりが出逢う様々な謎とともに新たな作中作が提示されていく全4篇の連作集。華文青春本格ミステリの新たなる傑作! 解説:麻耶雄嵩
  • 雪が白いとき、かつそのときに限り
    3.8
    1巻1,650円 (税込)
    冬の朝の学生寮で、少女が死体で発見された。白い雪に覆われた地面には足跡がなく、警察は自殺として処理する。5年後、生徒会長の馮露葵は、寮委員の顧千千の相談を受ける。いじめ騒動をきっかけに過去の事件の噂が校内に広がっていたのだ。真相を探るべく、彼女は図書館司書の姚漱寒と調査を始める。明らかになる、少女に関わった者たちの苦い過去。そんな折、新たな殺人事件が寮で発生する。しかもその現場は5年前と酷似した”雪密室”だった……冷徹なロジックと青春の痛みが織りなす本格華文ミステリーの新境地!
  • 元年春之祭
    3.7
    1巻1,650円 (税込)
    二千年以上前の前漢時代の中国。山中の名家を訪ねてきた少女は、かつてこの地で奇妙な殺人事件が起きたことを聞き、その推理を試みる。そこに新たな事件が! 不可能状況の殺人、二度にわたる「読者への挑戦」。気鋭の中国人作家による本格推理小説の新たな傑作
  • 文学少女対数学少女

    Posted by ブクログ

    作家を目指している少女と天才数学少女が推理小説を通じて関係を深めていくお話です。作中作が何個か登場し、文学少女はミステリ的な観点から、数学少女は数学らしく型に当てはめて推理をしていく様子はこれまで推理小説を読んでいく上で気にしたことがなかった視点を与えてくれました。犯人当てゲームという非日常と主人公たちの世界という日常の切り替えといった点も驚くほど上手くてお気に入りの一冊になりました。
    この作家さんの作品は初めて読んだのですが、3作目だそうで、本作の主人公が以前にも登場しているのでそちらも読もうと思っています。ただ、ここから読んでも特に問題は無かったです。

    0
    2024年02月15日
  • 文学少女対数学少女

    Posted by ブクログ

    “数学”が物語に組み込まれたミステリ小説。ミステリ好き・数学好き必読。第一話『連続体仮説』における韓采蘆の論理的推理は圧巻。数学者・カントールの『数学の本質はその自由性にある』という言葉は、そのまま推理小説にも当てはまるもので、数学と推理小説はとても似ている。

    0
    2023年09月27日
  • ガーンズバック変換

    Posted by ブクログ

    表紙のイラストで青春ものかと思って読み始めると打ちのめされる。
    文献からカルチャーまで圧倒的な情報を元に広義のSFホラ話8編が展開する。
    題材は、代作家、吟遊詩人、詩人、ゲームシナリオ、マジック、作家伝、近未来、百合SF*。
    *百合小説とは女性同士の関係性を描く小説
    ミステリで日本デビューした中国人作家で、SFは自分でハヤカワに売り込んだとのこと。

    0
    2023年06月06日
  • 元年春之祭

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     前漢時代という背景と生国や立場が違いが活かされた結末だと思いました。
     また、「アニメ的なキャラクター表現」と後書きに書かれている通り、於陵葵、観露申、小休における人間関係や、観若英と観江離、そして亡き観芰衣との描写、度々論を交わす於陵葵と観若英等の表現が百合を感じさせられました。



     於陵葵がもう少し心情を露わに出来ていたら、観露申との仲も拗れず、小休もあんな行動に出なかったのではないかと考えずにはいられません。しかしながら、於陵葵の不器用ながらも小休の事を思う優しさに気付いていたが故に、小休もまた、於陵葵の事を思い行動に移したのだとも思え、とてもやるせない気持ちになりました。
     小休

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    2022年05月31日
  • 雪が白いとき、かつそのときに限り

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     最後まで読んで、5年前の唐梨の事件を追い、馮露葵と姚漱寒が憶測混じりで幾つかの推理を出していたのは、呉莞の事件を追う上での読者へのヒントであったのだと思いました。

     今回、馮露葵も姚漱寒も数多の推理を披露しましたが、そのどれもがあり得そうなものであり、そしてそれを犯人が認めなければ確たる証拠は無いというもので、5年前の唐梨の事件の犯人が誰でもあり得そうだと思いました。それは、呉莞の事件の動機が感傷的なものだった事から、動機があてにならないという事からもそう思わせられました。



     馮露葵の持つ才能への羨みや普通である事の不安は、先の見えない学生だからこその思いだと思います。頑張って普通に

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    2022年05月20日

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