川越宗一の作品一覧
「川越宗一」の「天地に燦たり」「足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「川越宗一」の「天地に燦たり」「足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
サハリンアイヌの話である、ということは事前情報で知っていたのですが、第一章の舞台が石狩川流域の対雁(ついしかり)だったことで、ぐっと話が身近になりました。
というのも、対雁は現在江別市にあるわけですが、江別市というのは小学校低学年から結婚するまで私が住んでいた場所なのです。
そして、樺太に住んでいたアイヌ人が宗谷に強制的に連れてこられたあげく、対雁に住まされたということを史実としては知っていたので、余計に興味深く読むことができました。
第二章はロシアからの独立を願うテロ行為に巻き込まれたポーランド人学生・ブロニスワフが、冤罪によりサハリンに流されるところから始まります。
こちらはまったく馴染
Posted by ブクログ
【私、私たちを生かせるもの】
国家制度の中で、多くの民族は消えていく。引き裂かれ、同化され、あるときは誇りを失い、あるときは抵抗し、そんなプロセスが今も続いている。
この本は、樺太を中心とした人々の生き様が書かれている。
先日、ミャンマーの今、についての講演を聴いた。
「不当な命令と権力に対しては、義務として服従するな。」
今の市民の抵抗運動の根底にあるのは、アウン・サン・スーチーさんがずっと訴えてきた、このガンディーの精神であることを学んだ。
抵抗を権利として論じたジョン・ロック、その西洋の思想とは異なり、義務としての不服従を規定する。
国家は人がより良く生きるために人間が組織したもの
Posted by ブクログ
樺太半島。日本の地図にはないその地の歴史について、ほぼ知らなかった。そこに、日本人が、ロシア人が手をつけ、現地に住んでいた様々な人々が翻弄された歴史を。現地人も、日本で教育を受けたり、ロシア人と仲良くなったりしながら暮らしていたので、日露戦争でとても戸惑ったということを。
どうして日露戦争がおきてしまったのか。戦争が起こったのか。その歴史の源流には、日本人が欧米から感じていた屈辱感があったこと。そしてその屈辱を、今度はアイヌにむけていたこと。
歴史はこうも繰り返し、終わらない。そのことに絶望感を抱きながら読み進めた。
屈辱は、劣等感は、常識は、感情は、歴史は、人が作るもの。その根元には、原因