末木文美士の作品一覧
「末木文美士」の「現代仏教論」「死者と霊性 近代を問い直す」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「末木文美士」の「現代仏教論」「死者と霊性 近代を問い直す」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
日本古代から現代に至る様々な思想を構造化して一つの枠組みとして捉えることを試みている。本書では、日本思想における大きな枠組みを王権に関する思想(政治思想)と神仏に関する思想(宗教思想)を設定し、両者の緊張関係の間に文学や芸能などの思想が位置づけ、これを大伝統としている。大伝統は主に中世に出来上がった枠組みであるが、古代はこの枠組みができるまでの黎明期、近世は世俗化やキリスト教、儒教などの要素が含まれつつもこの大伝統の枠組みで説明できるとする。
明治以降は王権と神仏を中心とする枠組みから天皇を頂点とする一元的な枠組みに転換し、大伝統が崩壊する。著者はこれを中伝統と名づけている。第二次世界大戦での
Posted by ブクログ
丸山真男が言う歴史を貫く唯一の古層などない。層の重なりがあり埋もれている古層を宗教史を通じ検討する。
近代における過去の発見は近代に都合の良い古層を作り出す作業であった。古代最大の文献は記紀である。記紀神話は仏教と無関係ではなく影響がある。
神仏習合は最も深い古層である。集合にはいくつかの形態があるが、何も仏教側が土着的信仰を吸収する形である。
日本仏教思想の基礎は平安初期に最澄空海により確立された。9世紀後半から律令制が崩壊し荘園制へ移行した。宗教もまた国家的祭祀から私的祭祀へと性格を変えた。
死に関する儀式は仏教、現世利益は仏教・神祇信仰・陰陽道があわせ用いられた。
信仰を強めるため末法思