作品一覧

  • 高橋是清自伝(上下合本)
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    1巻2,156円 (税込)
    生まれて四日にして仙台藩士の家に里子に出され、十四歳にして海外を放浪。帰国後、大蔵省に出仕するも失職と復職を繰り返し、やがて宮仕えに飽きたらず、銅山経営のため南米ペルーに渡る。失意の銅山経営から帰国した是清は、実業界に転身。銀行業界に入り、正金銀行頭取を経て、日銀副総裁へと出世する。折しも日露戦争が勃発、是清は祖国の命運を担い、外債募集のため、アメリカ、そしてイギリスへと赴くが……。破天荒な青春を経て財政の神様となった明治人の自叙伝。〈解説〉井上寿一
  • 随想録
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    日本財政の神様がその晩年に語った、自由主義者として生きた生涯の軌跡。未曾有の金融恐慌を乗り切った財政政策や、政党政治家として接した原敬、山本権兵衛、牧野伸顕、田中義一らの横顔。そして自身の宗教観や家庭観、教育論など幅広く、深い知見に満ちた思索。〈解説〉井上寿一
  • 高橋是清自伝(上)
    4.0
    1~2巻1,056~1,100円 (税込)
    生まれて四日にして仙台藩士の家に里子に出され、十四歳にして海外を放浪。帰国後、大蔵省に出仕するも失職と復職を繰り返し、やがて宮仕えに飽きたらず、銅山経営のため南米ペルーに渡るが……。日本財政の守護神と称えられた明治人の、破天荒な生き様と足跡が語られる。
  • 随想録

    mac

    ネタバレ

    合成の誤謬

    ・個人経済から見る時と、国家経済から見る時とは、大変な相違がある。
    例えば、ここに一年五万円の生活をする余力のある人が、倹約して三万円を以って生活し、
    あとニ万円はこれを貯蓄する事となれば、その人の個人経済は、毎年それだけ蓄財が増えていって結構なことである。
    しかし、これを国家経済の上から見る時は、その倹約に依って、これまでその人が消費していったニ万円だけは、
    どこかに物資の需要が減る訳である。その分、国家の生産力はそれだけ低下してしまう。
    故に国家経済より見れば、五万円の生活をする余裕ある人には、それだけの生活をして貰ったほうがいいのである。
    また、別の例えをすると、仮にある人が待合へ行って

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    2023年04月08日
  • 高橋是清自伝(下)

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    ネタバレ

     日本がロシアの属国になるかどうかの瀬戸際だった日露戦争における高橋是清の活躍は、改めて素晴らしかったと思った。また外債を引き受けてくれたヤコブ・シフやアーネスト・カッセル卿などの人々は日本の恩人である。
     自伝上下巻を読み終え、明治の外交史、財政史、経済史を学べた上、是清の「利害を打算せず、常に条理に基づいて行動する」という姿勢はこれから社会人になる自分にとってとても参考になった。

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    2021年03月24日
  • 高橋是清自伝(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    津本陽の書いた高橋是清の生涯を描いた作品を読み、興味を持って本書を読んだ。
    津本はこの自伝を元に小説を書いた事は明白で、エピソードも全く重なっているが、やはり本人の書いたものの迫力は全然異なる。

    是清活躍の背景に傑出した英語の語学力がある。幕府の御用絵師の子に生まれ、仙台藩足軽の家に生後すぐ養子に出されたにもかかわらず、何故に秀でた語学力を身につけたか?

    12才で横浜の外資銀行のボーイとして雇われ、14才でアメリカに渡る。コミュニケーションは英語オンリーの環境に置かれ、座学ではない語学力を身に付けたことが大きい様だ。今の日本の座学主流の英語教育を根本的に考え直す必要がある。

    アメリカに語

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    2021年03月02日
  • 高橋是清自伝(下)

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    ネタバレ

    自伝の後半は銀山経営で詐欺にあい、無一文になった是清に友人たちが助けの手を差し伸べ、日銀に職を得るところから始まる。建築所事務主任。日銀本店の建物は是清の知恵と努力の賜物だった。

    銀行家としての実績を積み上げ、横浜正金銀行の経営に乗り出し副頭取に。やがて日銀の内紛に巻き込まれ、日銀副頭取となる。

    やがて日露関係が悪化し、日露戦争が勃発。ここからが下巻のクライマックスである戦費調達のための5回にわたる外債起債だ。
    起債のために数多くの英米独仏の有力者と信頼関係を築き、市場動向を見極めながら次々と起債を成功させていく。

    最初の起債では、イギリスでは希望の半額の500万ポンドしか発行できないと

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    2021年03月02日
  • 高橋是清自伝(下)

    Posted by ブクログ

    波乱万丈の高橋是清の半生を描いた口述自伝。ペルー銀山の開拓に失敗しどん底から実業界に転身した是清が、着々と立身を重ねついには日露戦争における資金調達という国運を左右する大仕事に挑む下巻。
    上下巻通して読んでいてまず感じたのは、その桁違いの馬力。常に無私の境地でものごとを押していく感じの凄さがあった。そしてリレーション力。主にロンドンにおける日露戦争間後の外債発行においても、光明を見出すきっかけとなったユダヤ人アメリカ金融家シフとの出会いを始め、各国の要人とするすると関係を築いていってしまう。自身の口述ゆえ淡々と描かれているが、この人以外にはできない芸当だったであろうことが伝わる。歴史を紐解くと

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    2020年05月22日

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