作品一覧

  • カクレキリシタン 現代に生きる民俗信仰
    3.0
    1巻1,276円 (税込)
    第一章 カクレキリシタンとは何か 1 カクレキリシタン研究の足跡 2 「潜伏キリシタン」と「カクレキリシタン」 3 「隠れキリシタン」か「カクレキリシタン」か 4 カクレキリシタンに対するイメージの転換 5 潜伏時代とキリシタン崩れ 6 キリシタンの復活とカクレキリシタンの出現  第二章 カクレキリシタンの分布 1 潜伏キリシタンの分布  2 現在のカクレキリシタンの分布  第三章 生月島のカクレキリシタン 1 生月キリシタンの歴史 2 生月のカクレキリシタン組織 3 生月のオラショオラショの意義 4 生月のカクレキリシタン行事 5 生月カクレキリシタンの神観念 第四章 平戸島のカクレキリシタン 1 平戸キリシタンの歴史 2 平戸カクレキリシタンの分布 3 根獅子のカクレキリシタン 4 飯良のカクレキリシタン 5 草積のカクレキリシタン 6 下中野のカクレキリシタン 7 春日のカクレキリシタン 8 獅子のカクレキリシタン 9 油水・中の原・大久保・中の崎のカクレキリシタン 10 霊山安満岳 第五章 五島のカクレキリシタン 1 外海潜伏キリシタンの五島移住 2 若松町築地・横瀬のカクレキリシタン 3 若松島有福のカクレキリシタン 4 奈留島のカクレキリシタン 5 福江島宮原のカクレキリシタン 6 福江島のその他のカクレキリシタン 第六章 長崎のカクレキリシタン 1 家野町のカクレキリシタン 2 岳路のカクレキリシタン 第七章 外海のカクレキリシタン 1 外海キリシタンの歴史 2 出津のカクレキリシタン 3 黒崎のカクレキリシタン 第八章 カクレキリシタンの解散とその未来 解散後の神様の取り扱い ほか
  • 潜伏キリシタンは何を信じていたのか
    3.8
    1巻1,870円 (税込)
    230年の長きにわたり、信仰を守った潜伏キリシタン。2018年6月には世界遺産登録も予定されている。しかし本当に彼らはキリシタンを唯一の宗教としていたのだろうか。潜伏キリシタンの驚きの姿を明らかにする。
  • 潜伏キリシタンは何を信じていたのか

    Posted by ブクログ

    潜伏キリシタンは命がけで信仰を守り通したという「物語」は世界遺産登録で一層浸透している。しかし潜伏キリシタンが信仰したものは、キリスト教というよりむしろ伝統的な神仏信仰、もしくは土着の先祖崇拝に近いものだった。教えを伝える「専門家」がおらず、聖書のような「聖典」もない状況では、教えも儀礼も変容してしまうという指摘。丸や(マリア)や出臼(デウス)、オラショなどの「入れ物」は残ったが、信仰の本質は失われていた。

    現代日本のキリスト教徒に比べ、戦国時代のキリシタンの数がとても多いのが不思議だったが、お殿様に命じられてよくわからないままキリシタンになった農民たちがほとんどだったというのに納得。大名や

    0
    2021年12月28日
  • 潜伏キリシタンは何を信じていたのか

    Posted by ブクログ

    禁教の時代に仏教を隠れ蓑にして命がけで信仰を守り通したとされる潜伏キリシタン。
    しかし導く者もなく、日本人には馴染みのない用語も多い教えを、識字率も高くない平民が正しく伝え信仰していたのだろうか。
    信仰を否定するものではない。彼らがどういった経緯でキリシタンとなり、何を守ってきたのかを紐解いていく本だ。

    禁教が解かれ宣教師と邂逅し、正しいカトリックの教えに帰った者たちもいる。が、先祖からの教えをそのまま受け継ぐ者もいる。
    潜伏キリシタンとカクレキリシタンの違い、オラショの解読、信仰の対象となったものなど、実に興味深い内容だった。

    ただ、最終章の「日本ではなぜキリスト教徒が増えないのか」とい

    0
    2020年03月07日
  • 潜伏キリシタンは何を信じていたのか

    Posted by ブクログ

     中学校の授業で習うだろうか、隠れキリシタンというこの名前。本書の題名にある潜伏キリシタンである。どこなく何か事情ありなことを思わせるこの名前には、江戸時代における激しい迫害を思わせ、また何かしら悲しみとロマンに満ちた哀愁を感じさせるものがある。そして、誰もがなんとなくわかった気になってその名前を留めおく。
     本書は、そうしたごくごくありふれた認識に対して、本当はどうなのかという問いを具体的な事実に基づいて掘り下げたものである。
     日本人の信仰心、伝統的な神々に対する認識、そうした全面的な理解とともにこのキリシタンを相対的に位置づけたところに、読者に対して新たな発見を促していく。興味深いと思っ

    0
    2018年07月13日
  • 潜伏キリシタンは何を信じていたのか

    Posted by ブクログ

    長崎のキリシタンに関する遺産が世界遺産に登録されたが本当に世界遺産にふさわしいのか。隠れキリシタンが禁教期の厳しい迫害にもめげず信仰を守り通し、禁教が解かれた時に来日した神父に巡り合っただとか、観音様に偽装したマリアを大切に拝んでいたとか、そもそも異なる言語の宗教を当時の日本人が命がけで信仰を守るほどしっかり理解していたのか疑問だったが、本書でよく理解できた。外来仏教を取り込んで自分たちの宗教に変容させたように、キリスト教さえも「仏教の新しい神様」として受け入れていた。先祖伝来・先祖崇拝の対象であり、キリスト教の精神を深く理解していたわけでは無いという説明は腹落ち。いまだに「カクレキリシタン」

    0
    2018年07月10日
  • 潜伏キリシタンは何を信じていたのか

    Posted by ブクログ

    隠れキリシタンという一般に思われているような敬虔な殉教者のイメージは、禁教が一巡するとその後の世代には継続されず、一般の信者は教義を知ることなくただ先祖が敬ってきたという前例を踏襲してきただけである。それゆえ今でもカクレキリシタンというクリスチャンでも隠れキリシタンでもない宗教(?)が存在する。

    ポルトガル人による鉄砲伝来とともにキリスト教が日本に上陸し、その貿易の魅力から多くの有力大名がキリシタンとなって、強制的に支配下の住民をキリスト教徒にした。その数は日本国民の3%にもなり、現在の0.8%よりも大きい。ただ、司祭の数も少なく、彼らの言語能力は限定的で日本人の助けを借りなければならず、末

    0
    2018年03月23日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!