作品一覧

  • 穏やかな死者たち シャーリイ・ジャクスン・トリビュート
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    『丘の屋敷』『ずっとお城で暮らしてる』『処刑人』「くじ」など数々の名作を遺した鬼才シャーリイ・ジャクスン。日常に潜む不安と恐怖、目には見えない邪悪な超自然的存在との出会いや家族間の複雑な関係、人間心理の奥底に流れる悪意を鮮やかな筆致でえぐりだした彼女に敬意を表し、ケリー・リンク、ジョイス・キャロル・オーツ、ジェフリー・フォード、エリザベス・ハンドら当代の錚々たる幻想文学の名手たちが書き下ろした傑作18編を収録する、珠玉のトリビュート・アンソロジー。シャーリイ・ジャクスン賞特別賞、ブラム・ストーカー賞受賞作。/【目次】序文=エレン・ダトロウ/弔いの鳥=M・リッカート/所有者直販物件=エリザベス・ハンド/深い森の中で――そこでは光が違う=ショーニン・マグワイア/百マイルと一マイル=カルメン・マリア・マチャード/穏やかな死者たち=カッサンドラ・コー/生き物のようなもの=ジョン・ランガン/冥銭=カレン・ヒューラー/鬼女=ベンジャミン・パーシィ/ご自由にお持ちください=ジョイス・キャロル・オーツ/パリへの旅=リチャード・キャドリー/パーティー=ポール・トレンブレイ/精錬所への道=スティーヴン・グレアム・ジョーンズ/柵の出入り口=ジェフリー・フォード/苦悩の梨=ジェマ・ファイルズ/晩餐=ジョシュ・マラーマン/遅かれ早かれあなたの奥さんは……=ジュヌヴィエーヴ・ヴァレンタイン/抜き足差し足=レアード・バロン/スキンダーのヴェール=ケリー・リンク/謝辞/解説=深緑野分/編者紹介/訳者紹介
  • とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    金髪女子中学生の誘拐、双子の兄弟の葛藤、猫の魔力、美容整形の闇など、不穏な現実をスリリングに描く著者自選のホラー・ミステリ短篇集。世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞受賞。
  • とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢

    Posted by ブクログ

    面白かった!

    どの話もバイオレンス感が強く、「狂」が濃く漂うまさしく悪夢。

    人種問題やきょうだいの確執など明確なテーマが組み込まれており‘ただの不思議な物語’には収まらない奥行きを感じる。

    p459の訳者あとがきに曰く「ミステリー、ホラー、ファンタジー、幻想小説、あらゆるジャンルをまたぐような、少しずつすべてであるような、こわくておもしろい」点が大いに魅力的。

    いずれかのジャンルが好きであればまず満足できるであろう作品集。


    1刷
    2021.4.10

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    2021年04月10日
  • とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢

    Posted by ブクログ

    海外のミステリ/ホラー系アンソロジーの読者ならおなじみの、ジョイス・キャロル・オーツの短編集。文学系の長編はともかく、ホラー系の短編はあちこちのアンソロジーで探して読むしかなかったから、こうしてまとめて出るのは嬉しい。その代わりに初訳は半分ほどのようだ。収録作はどれもグロテスクで胸糞なエピソードを描いてるのに、読後感は決して悪くなくて、これがオーツの色なんだなあと思わせてくれる。

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    2021年01月07日
  • とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢

    Posted by ブクログ

    現代社会に生を受け、生きていかなくてはいけない私に、冷や水をこれでもかと浴びせる本。
    しかし、冷や水はただ生を拒否させる類ではなく、生きる力や慰めを伴う甘さも含んだ、一筋縄ではいかない作品群。

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    2022年02月02日
  • とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢

    Posted by ブクログ

    稀代のストーリーテラー、ジョイス・キャロル・オーツが語るのは心の闇。嫉妬、孤独、欲望などが怒りを暴走させ、狂気や残虐さを生み出す過程だ。それは他人事のように書くのではなくその心を巧みに描くことで読者は気持を同化させてしまう。そんなことより話の展開が面白いから読後にふと気づいてそのことに怖さを感じる。表題作は美しい金髪の女子中学生を生贄のために誘拐する歪んだ女の子の話。誘拐された被害者、その母、誘拐犯、はめられる教師、それぞれの心がまるで悪夢のように、善悪ではなく起きている事象だけが描かれる。ラストは明確な解決や結末が用意されていない。差別や劣等感をストレートに書き対立が生む歪んだ怒りをフェアに

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    2020年11月16日
  • とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢

    Posted by ブクログ

    二項対立的な人物配置が面白い。
    表題作の「とうもろこしの少女」はいわゆる恐ろしい子供ものではあるが、ただ被害者として描かれた少女に人格がないように見えるのが特色か

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    2018年12月17日

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