カントーロヴィチの作品一覧

「カントーロヴィチ」の「王の二つの身体」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 王の二つの身体 上
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    1~2巻1,430円 (税込)
    ユダヤ系でありながら熱烈な愛国者にしてゲオルゲ派。迫害と亡命。二十世紀の矛盾そのものを生きたかのような著者の法外な学殖と情熱は、王権表象の冷徹な解剖に向けられた。王は死んでも王位や王冠、王朝は存続する。その自然的身体とは独立して存在するように見える王の政治的身体は、いかにして産出されたのか。王権の政治神学的・象徴的基盤は西欧の歴史の中で、どのように編制されたのか。本書には、問題提起とシェイクスピア『リチャード二世』論に始まり、キリスト論との類比、法学的思考の浸透とその影響、王を神秘体の頭と捉える政体有機体説に説き及ぶ、第五章までを収録する。全二巻。
  • 王の二つの身体 下

    Posted by ブクログ

    中世ヨーロッパの概念「王の二つの身体」というのは、不可死的でシンボル的な「王」と、生身の可死的な「王」との二つを指している。なるほど、そういう考え方は理解できるし、現在でも通用するのではないか。
    しかしこの本では徹底的に「中世ヨーロッパ」に絞って記述されており、中世特有の「へんてこな論理」が様々な文献から引用されて面白い。
    著者の結論としては、この「王の二つの身体」はキリスト教神学に由来する政治哲学概念だということだ。
    とはいえ、この「二重の身体」というテーマはなにも中世ヨーロッパに限られたものだとは思えない。身近な日本現代史を見ても、「象徴」である天皇と、「人間宣言」以降の生身の天皇、という

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    2013年07月06日

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