作品一覧

  • ISの人質~13カ月の拘束、そして生還~

    Posted by ブクログ

    【生き延びられるかどうかは、自分の苦しみを忘れ、自分より苦しんでいる人間を助けられる人がいるかどうかに左右される場合もある】(文中より引用)

    デンマークでカメラマンとして仕事を始めたダニエルは、戦場の実態を伝えたいという思いで戦乱が広がるシリアへ入国する。しかし、現場に不慣れであった彼は「イスラム国」(IS)へとつながる男たちに拉致されてしまい、そこから地獄のような13ヵ月を過ごすことになり......。著者は、デンマーク放送協会の中東特派員を務めるプク・ダムスゴー。訳者は、英語とフランス語の翻訳家として活躍する山田美明。英題は、『The ISIS Hostage: One Man'

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    2019年10月30日
  • ISの人質~13カ月の拘束、そして生還~

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    デンマーク人のダニエル・リューは体操選手を目指していた。デンマーク
    代表も夢ではなかったが、練習中の怪我で体操の道を断念した。

    大学で写真を学び、報道写真家に師事して自身も写真家になるという
    新たな目標を掲げた。その第一歩として選んだのが徐々に内戦が激化
    していたシリアだった。戦火の中でも生活する人々の姿を写真におさめ
    たい。そんな気持ちからだった

    しかし、ダニエルの計画は当初から狂ってしまった。案内役を依頼した
    人物が待ち合わせ場所に現れず、代理を頼まれたという人物と共に
    シリア入りこそ果たしたものの、早々にISに拘束された。

    ここから、ダニエルとその家族の悪夢が始ま

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    2017年08月24日
  • ISの人質~13カ月の拘束、そして生還~

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    年末で、「ク」から始まる2文字が付くほど忙しいさなか、寸暇を惜しんで読み耽りました。
    国際テロ組織「IS」に13か月間もの長い間、拘束されたデンマークの写真家、ダニエルの、過酷と言えばあまりに過酷な体験を、つまびらかに書き下ろした衝撃のノンフィクション。
    ISの拷問は酷いもので、たとえばタイヤの穴にダニエルの曲げた膝を押し込み、タイヤから突き出た膝の裏側に棒を通して身動きが出来なくしたうえ、パイプのようなもので容赦なく叩きのめします。
    あるいは、ダニエルの手錠と天井に取り付けたフックをつなぎ、完全に身体が伸び切ったまま何日も放置します。
    過酷な拷問に耐え切れず、ついにダニエルは自殺を試みますが

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    2016年12月31日
  • ISの人質~13カ月の拘束、そして生還~

    Posted by ブクログ

    2016年に刊行された作品だけれども最近になって知ったので手にとってみた。イスラム国(IS)には欧米人が多数、そして日本人も拘束され、中には処刑され人達もいた。特に首を斬られて殺される動画が公開された米国人ジャーナリストのジェームズ・フォーリーという人がいたが彼と同じ時期に拘束されて時に同じ施設に閉じ込められていたデンマーク人について書かれた作品。自己責任の議論が日本でもあったけれど本作品で取り上げられているデンマーク人もそうで、元々はデンマーク代表の体操選手だったのが靭帯損傷で体操の道を閉ざされ、好きなカメラの道に進もうとしてろくに中東や紛争の知識もなく言わば無邪気にシリアに出かけてしまい国

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    2021年11月27日
  • ISの人質~13カ月の拘束、そして生還~

    Posted by ブクログ

    信じがたい拘束時の状況が淡々と綴られており、無理なく読み進められる

    これが創作ではなく、経験に基づいて書かれた、しかもこの時代に起こっている事実なのだから恐ろしい

    こんな悲惨な状況下で13ヶ月もの間、精神を保ったまま生き延びられたのは、生きて家族の元へ帰ると希望と、拘束期間中少なからず人との交流?があったからか

    身代金には一切応じないという徹底したデンマークという国の姿勢とジャーナリズムの意義には考えさせられた

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    2021年03月01日

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