松尾晋一の作品一覧

「松尾晋一」の「江戸幕府と国防」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 江戸幕府と国防
    3.7
    1巻1,485円 (税込)
    三代将軍家光以降、鎖国政策をとってからは、18世紀後半まで異国からの脅威は日本になかったと思われているかもしれません。が実際はさにあらず。鎖国時代にも、通商を求める葡国や英国船の来航があったのです。全国的に沿岸警備体制は維持され、とくに長崎は軍事力を背景とした防衛システムがありました。実は江戸時代を通じて、異国船問題は幕府レベルの重要な問題でありつづけたのです。幕府の国防を史資料で解き明かします。
  • 江戸幕府と国防

    Posted by ブクログ

    「自国は鎖国中である」と宣言すれば鎖国という状態を維持できるわけではなく、南蛮船、唐船、ロシア船などの来航に、繊細かつ臨機応変な対応があってこそ維持できたことがわかる。外交スタンスとして学ぶべきところが多いのではないだろうか?

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    2013年04月17日
  • 江戸幕府と国防

    Posted by ブクログ

     「鎖国」下の徳川幕府による「異国船」対策、沿岸警備・海防体制の変容・変遷を長崎の状況を中心に明らかにしている。一般に近世の海防問題が自覚されるのは、せいぜいラクスマン来航以降、少し物知りでも「ハンベンゴロウ」事件以降で、江戸時代前期・中期は偶発的な漂流民を除けば、対外的な緊張関係はなかったように錯覚しがちだが、本書を読むとそうではないことがよくわかる。「鎖国」完成後もポルトガル船や英国船の貿易再開を目指す動きや、カトリック宣教師の潜入に対する危機はあり、また明清交替後は中国船の「海賊」行為が問題となり、 特に享保期には密貿易の「唐船」に対する武力行使や囮捜査による拿捕が敢行されるなど、「異国

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    2018年09月14日
  • 江戸幕府と国防

    Posted by ブクログ

     この本は、「一七世紀前半から一九世紀前半における幕府対外政策のなかでも異国船対策」(P.7)について述べている。この分析により、「ロシア船来航以後の新たな時代的課題に対応するために、どういった準備が幕府にできていたのか、逆に準備できていなかったのかが明らかにされる」(P.10)。「この時期にも、通商を目的としたポルトガル船、イギリス船の来航があった」(P.7)のであり、常に外国との接触の可能性はあったのだ。

     要約するに、
    「①キリスト教禁止の徹底にともなうなかで沿岸警備体制を充実させていった段階、②実際の異国船対応から明らかになった課題を克服して沿岸警備体制を再構築した段階、③民心交代後

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    2013年04月14日

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