作品一覧

  • 近代日本思想選 西田幾多郎
    -
    1巻1,540円 (税込)
    東洋思想の絶対無を根底に据え、それを理論化して西洋哲学と融け合う独自の哲学を打ち立てたとされる西田幾多郎。「純粋経験」「場所」「非連続の連続」「永遠の今の自己限定」「行為的直観」「絶対矛盾的自己同一」――。それら中心概念はいかにして生まれ、いかなる変転を遂げていったのか。その理論的変遷と射程を追跡できるように、本書には、『善の研究』をはじめ、西田哲学のエッセンスとなる最重要論考が収められる。西田におけるナショナリズムを照射する「日本文化の問題』と、生命哲学への道を開く未完の論考「生命」は文庫初収録。
  • 故郷喪失の時代
    -
    1巻2,200円 (税込)
    忘れられない人、場所がある。 あの日以来、ずっとフクシマのことを考えてきた――。 日本を離れ、長らくドイツで教鞭をとってきた著者の脳裏に去来する言葉がある。 石牟礼道子、井上光晴、大江健三郎、柄谷行人、小林秀雄、島崎藤村、谷川雁、寺山修司、中上健次、中野重治、萩原朔太郎、水上勉、柳田国男、横光利一、保田興重郎、李恢成、若山牧水……。 自らの過去から近現代へと、深い哀しみとともに綴られる思索の旅。 【目次から】 序章 フクシマ以後を考える 第一章 故郷という概念 第二章 懐かしさの演出 第三章 離郷と望郷 第四章 故郷はどのようにして失われたか 第五章 水上勉の故郷 第六章 故郷という共同幻想 終章 周縁と故郷の文学
  • 柄谷行人論 ──〈他者〉のゆくえ
    3.5
    1巻1,595円 (税込)
    自己の実存感覚に発する犀利な文芸批評に始まり、やがてシステムの外部へと目を向け、新たな交換様式論をベースに世界史の構造を探究するに至る──。日本の戦後思想においてたぐいまれな軌跡を残し続けている思想家・柄谷行人の核心を、本書は初めて析出し、その思想史的位置づけを試みる。〈他者〉をめぐる思考は果たしてどこへ辿り着くのか。画期的モノグラフがついに誕生!
  • 再発見 日本の哲学 廣松渉 近代の超克
    5.0
    「唯物論」とは、たんに物質という実体に依拠して論を立てることではない。廣松はそれを「唯物論(ただものろん)」と呼んで、厳しくしりぞける。まず物と物があって、その間に関係が成り立つのではない。まず関係があって、そこから、物が出来してくるのだ。ここに廣松哲学の真髄がある。(講談社学術文庫)
  • 再発見 日本の哲学 廣松渉 近代の超克

    Posted by ブクログ

    序章の西田幾多郎や大江健三郎との出自と文体との共通点の指摘はちょっと興味深かった。確かに、そう括られる怨念のような強迫観念のような迫力がある、とも思える。
    ”いまさらマルクス”ではなく、”いまだからマルクスくらい”は読んでおく必要はあるのかもしれない。廣松の著作群の持つ射程の深さ・広さに改めて気づかされたように感じた。

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    2020年06月11日
  • 柄谷行人論 ──〈他者〉のゆくえ

    Posted by ブクログ

     柄谷行人は、漱石にはじまって、いろんな人を論じてきたのに、柄谷を論じる人がいなかった。本格的に柄谷を論じて、面白い。

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    2019年07月25日
  • 柄谷行人論 ──〈他者〉のゆくえ

    Posted by ブクログ

    日本における「現代思想」の最前線に立ち続けてきた柄谷行人の思想を、クリアに論じている本です。

    「あとがき」で著者は、「柄谷行人を日本戦後思想史のなかに位置づけてみる」ことをめざすという、やや泥臭いと思われるような課題をみずからに課したと述べています。そしてじっさい本書では、『畏怖する人間』や『意味という病』といった初期の批評や『内省と遡行』『探求Ⅰ・Ⅱ』のような哲学的著作を解説するに際して、現代思想の文脈の中を軽やかに疾走する柄谷の姿を描くのではなく、小林秀雄や吉本隆明、あるいは柳田國男や丸山眞男といった日本の思想家たちの地平からみずからの身をもぎ取るようにして離陸していく柄谷の泥臭い身振り

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    2017年11月30日

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