作品一覧

  • 沖縄の島守 内務官僚かく戦えり

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    沖縄戦前夜、だれもがしり込みする沖縄県の官選知事、沖縄県警察部長に赴任した二人の官僚、島田叡氏と荒木退造氏。本書は、住民の疎開と食糧の確保に全力を尽くしながら殉職し、住民から島守として戦後長く慕われた彼らの軌跡をたどっている。

    実際の戦闘が始まるまで住民は疎開を嫌がった。疎開児童千数百名を乗せた対馬丸の沈没がそれに拍車をかけた。歴史を振り返るといつも思うのは予防の重要性だが、二人の努力でかなりの人々が北部に移動を終えていたことが住民の被害を多少なりとも抑えたことを著者は強調している。

    一方で、戦闘が始まってからの「六十万県民只暗黒ナル壕内ニ生ク」という過酷さは読んでいて辛すぎる。知事が守備

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    2019年01月01日
  • 彷徨える英霊たち 戦争の怪異譚

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    非常にユニークな書です。戦争の犠牲になった方々の記録は数多いが、「怪異譚」というスタイルをとった書は初めてでした。
    亡くなった方々の無念の思い、想像もできないような苦しみは少しでも知っておかねばならないな、と思いますが、戦死者にまつわる奇妙な体験談として書かれた本書を読んでみると、亡くなった方々の「思い」がより強く胸に迫るようです。

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    2018年07月05日
  • 沖縄の島守 内務官僚かく戦えり

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    終戦記念日テレビ特番で島田知事を知った。男の中の男。極限状態で自己犠牲を払い、県民のために行動する姿に泣きました。自分は、極限状態で島田知事の様な行動が取れるのか、考えさせられた。島田知事が座右に置いていた本が、南洲翁遺訓と葉隠だったのも、感慨深い。

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    2017年04月23日
  • 彷徨える英霊たち 戦争の怪異譚

    Posted by ブクログ

    怪異譚とあったためおどろおどろしい内容と思ったがそうではない。戦闘やその作戦の背景の説明が多く、一気に読むことができる。太平洋戦争の知識が無くても読み進めることができる。むしろそのような人こそ読むべきと思う。

    戦争の本当の悲惨さが良く分かるし、読み進める中であまりの痛ましさに何度もグッとくるものがあった。慰霊についての認識を改めさせられた。

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    2017年02月18日
  • 沖縄の島守 内務官僚かく戦えり

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    『先生、偉い人とはどんな人ですか』。西郷はしばらく沈黙の後、答えました。『偉い人とは大臣とか、大将とかの地位ではない。財産の有無でもない。世間的な立身出世でもない。一言で言えば、後ろから拝まれる人、死後慕われる人だ』と」

    田村洋三さんの「沖縄の島守―内務官僚かく戦えり」という本からです。

    本書は1945年の太平洋戦争末期、沖縄戦前夜ともいうタイミングで、沖縄県民の疎開、食料調達、戦場での避難輸送に尽力した末、殉職した2人の官僚、島田沖縄県知事、荒井警察部長について書かれた本です。

    開戦当初は戦果を挙げていた日本でしたが、やがて太平洋での制海、制空を失い、アメリカ軍の沖縄上陸をいかに戦う

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    2017年07月03日

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