作品一覧

  • P+D BOOKS 終わりからの旅 上・下巻 合本版
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    1巻1,375円 (税込)
    待望の合本版!! 出征と敗走、捕虜生活を経験した兄と、終戦の年に生まれた異母弟。歩んできた道も、価値観も異なる二人の男の半生を描いた大作の上下合本版。 復員後、大学在学中から商売を始めていた兄・忠一郎は、卒業して商社のアメリカ駐在員となり、そこで出会った日系米国人との出会いから、新しいビジネス――サンドイッチ店のヒントをつかむ。片や新聞社に入った弟・良也は、妻がありながら、かつての恋人・茜への想いが断ちがたく、取材旅行の傍ら茜の痕跡を訪ね歩く……。 実業家でもある著者らしく、戦後の経済成長や、企業間の争いを交えつつ、戦中・戦後派が引きずる戦争の暗い影を描いた名作。
  • P+D BOOKS 暗夜遍歴
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    1巻880円 (税込)
    母の不遇な半生と実業家一家の愛憎を描く。  柴山芳三が事業に失敗して困窮しているとき、管財人として現れ、救いの手を差しのべた小田村大介は、じつは芳三が没落するきっかけを作った人物だった。  豪腕の実業家であり、気鋭の政治家でもあった小田村は、あるとき芳三の娘・月子を強引にさらい、自分のものにしてしまう。月子は一男一女をもうけ、愛人として空しい日々を送っていたが、短歌に生きる希望を見いだし、小田村の死後もたくましく生きていこうとするのだった――。  作者の父・堤康次郎をモデルとした『父の肖像』と対をなす作品で、歌人でもあった作者の母・青山操とそのきょうだい、そして作者自身と思われる人物が登場する自伝的長編。
  • 暗夜遍歴
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    1巻1,562円 (税込)
    月子の父親が陥れられることによって登場した小田村大助。奪われるようにして小田村と結ばれた月子。政治と実業の世界の鬼であった小田村は、また、奔放な性を生き、女性遍歴を重ねていく。運命にもてあそばれた月子は、短歌に道を見出すことで、傷を癒し、自らを支えようとする。――息子・由雄の眼を通し、母・月子、父・大助の愛憎の劇を冷徹に描いた自伝的作品。亡き母への痛切なる鎮魂歌。
  • P+D BOOKS 終わりからの旅(上)
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    1~2巻660~715円 (税込)
    セゾングループの総帥が描いた兄弟の物語。  出征と敗走、捕虜生活を経験した兄と、終戦の年に生まれた異母弟。歩んできた道も、価値観も異なる二人の男の半生を描いた大作の上巻。  復員後、大学在学中から商売を始めていた兄・忠一郎は、卒業して商社のアメリカ駐在員となり、そこで出会った日系米国人との出会いから、新しいビジネス――サンドイッチ店のヒントをつかむ。  片や新聞社に入った弟・良也は、妻がありながら、かつての恋人・茜への想いが断ちがたく、取材旅行の傍ら茜の痕跡を訪ね歩く……。  著者の実体験を彷彿とさせる設定や、戦後の経済史をたどるような記述が物語にリアリティを与え、読者の心をつかんで離さない。
  • 「井上ひさし」を読む 人生を肯定するまなざし
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    【戦後日本社会の抱えてきた問題、実に大きい問題が、たとえば天皇の戦争責任が問いかけられている――大江健三郎】【東日本大震災で私たち劇作家が何より痛感したのは、井上ひさしさんの不在なんです――平田オリザ】【井上ひさしが生きていたら、その目には、この日本の状況がどう映っていただろう。――没後10年。いまこそ読み直したい、井上ひさしの文学。】大人気テレビ番組「ひょっこりひょうたん島」の脚本をはじめ、岸田國士戯曲賞を受賞した『道元の冒険』、直木賞受賞作となった『手鎖心中』、さらには日本SF大賞や読売文学賞に輝いたベストセラー小説『吉里吉里人』など、多彩な活躍を見せた作家・井上ひさし。本書は、井上に共鳴する人々が、生前の交流を明かしながら、その作品を論じる初の論考集。井上に刺激を受けながら創作活動を行ってきたと明かす作家・大江健三郎をはじめ、国内外から評価の高い劇作家・平田オリザなど、錚々たる創作者がそのメッセージを読み解く。
  • 深夜の読書
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    1巻440円 (税込)
    21世紀を見通す先進的な企業集団西武セゾングループの総帥・堤清二のペンネームは辻井喬。詩人・小説家としても著名で、彼は一日の仕事を終えると、深夜書斎にこもり、創作の傍ら、好きな書物をひもとく。彼の魂が世界と向い合うのは、そんな時だ。西鶴やマルケスを論じる読書日記をはじめ、モーツァルトの音楽やクレーの絵画を鑑賞したエッセイ、自伝的小説等も収めた多彩な文集。
  • いつもと同じ春
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    1巻495円 (税込)
    百貨店の社長として烈しい競争の世界を疾駆し続ける〈私〉の胸に、ふと、引き裂くように自由への渇望がこみ上げる。そのような時にはまた、宿業を負った生い立ちから、理想に燃えて父に反逆した青年期が思い起こされる。――一族の血の重さに耐えつつ、ひたすらに事業を拡大し、なおしなやかな感性を保ち続けようとする生きざまを、驚くべき真率さで物語る。平林たい子文学賞受賞。
  • 茜色の空 哲人政治家・大平正芳の生涯
    4.1
    1巻844円 (税込)
    スマートとはいえない風貌に「鈍牛」「アーウー」と渾名された訥弁。だが遺した言葉は「環太平洋連帯」「文化の時代」「地域の自主性」等、21世紀の日本を見通していた。青年期から、大蔵官僚として戦後日本の復興に尽くした壮年期、総理大臣の座につくも権力闘争の波に翻弄され壮絶な最期を遂げるまでを描いた長篇小説。
  • 叙情と闘争 辻井喬+堤清二回顧録
    4.3
    1巻880円 (税込)
    元セゾングループ代表にして、詩人・作家。反発していた父のもと実業界に入った若き著者は、二つの名前を往来しながら、大衆社会の幕開けと経済躍進の立役者として時代の渦中を進んでゆく。マッカーサー、吉田茂、本田宗一郎、三島由紀夫など、政治家、財界人から芸術家までの幅広い交遊エピソードとともに、戦後の諸相を描く貴重な半生記。

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  • 叙情と闘争 辻井喬+堤清二回顧録

    Posted by ブクログ

    面白かった。セゾングループの経営者と詩人を二足の草鞋としてこなしていた著者のエッセイは戦後の日本の変遷の歴史である。独自の視点と文章がとてもおもしろい!

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    2024年04月09日
  • 茜色の空 哲人政治家・大平正芳の生涯

    Posted by ブクログ

    あまり取り上げられることのない第68・69代内閣総理大臣:大平正芳の伝記。とかく、地味で「ア~ウ~宰相」「鈍牛」といった印象ばかりがマスコミによって誇張されていたが、本書には大平正芳の生い立ち、心情、人となり、一貫した政治理念などが著されている。苦学の末、大蔵省官僚、のちに池田勇人氏に請われて政界入り。岸信介、佐藤栄作、田中角栄、福田赳夫など、同時代の歴代首相の素顔についても触れられている。一方で、安保・沖縄返還にまつわる密約事件なども、この頃の出来事。この経緯については、山崎豊子氏が『運命の人』として上梓している。

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    2014年09月25日
  • 叙情と闘争 辻井喬+堤清二回顧録

    Posted by ブクログ

    ラジオで知った辻井喬さんを
    どんな人だったか詳しく知りたくて買った本。
    解説にも書いてあるけれども、
    彼自身の回顧録であると同時に、
    その時代の時代史をたどることもできる。
    出てくる名前もやたらとビッグで、
    マッカーサーから始まり、
    三島由紀夫や吉田茂、池田勇人、
    本田宗一郎、司馬遼太郎
    なんかがサクサク出てきて、
    しかもその人達の人間的な部分が見えたりするものだから、
    「歴史の人」が、
    「辻井さん(堤さん)の知り合いのお一人」
    になるもんだから混乱する。

    とても知性が深く、暖かい。
    先見の明があり、人情深い。
    知ったのは亡くなってからだけど、
    こんな人間になりたいなと思いました。

    最後に

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    2014年01月31日
  • 叙情と闘争 辻井喬+堤清二回顧録

    Posted by ブクログ

    いや、やっぱり堤清二はすごい人であったけど、まだ読み切れてないと思う。またこれからどう変わるか。御曹司だけど、庶子で、共産党に入るが衆院議長である親の秘書をし、西武百貨店を継ぐし、そのこと自体を素直に取れないので文芸に走るがその一方で…という。ただ、ポスト大衆消費社会を形成する上で大きな役割を果たしたのは事実。しかし、この人も土地とリゾートで転んでしまったのは残念なのと、韜晦もあるだろうが主体的に仕事に取り組み道を切り開く感じは書かれていなく… また10年後とかに読みたい。

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    2013年12月19日
  • 茜色の空 哲人政治家・大平正芳の生涯

    Posted by ブクログ

    大平正芳は、あーうーしか言わない、パッとしない政治家だと思っていたが、意外に褒める人が多い。この本を読んでみて、成程と思った。大蔵省の官僚出身であるものの、若い頃に貧乏した経験もあり、思考に柔軟性もあり、見識も優れている。政治家らしくない政治家であり、田中角栄と親しかったにもかかわらず、クリーンである。
    背景に戦前から戦後にかけての日本の政治史があり、日本が本当に民主主義の国になることを理想としていた政治家である。
    選挙中に倒れた最期は印象に残っている。
    ちょうど「田中角栄」という本を読んだ後で、同時代の政治家に興味があってとった一冊であったが、内容が濃く、充実していて、得した気分だ。
    作者の

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    2013年02月23日

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