作品一覧
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3.91巻550円 (税込)誰にも会わない。どこにもいかない――。引きこもり歴十年。家でひっそりと僕の帰りを待ち続けている同居人の麻巳美を、僕は誰よりも大切に思っていた。でもその麻巳美が、ある日突然「女子大生」になってしまった! しかも本当は三十五歳なのに「今日から私、十八歳」などと言い出して……!? いろんな傷を抱えながらも、すこしでも「おおきく」なろうとする不器用なふたり――作家の月哉さんと元少女漫画家の麻巳美の同居生活をコミカル&ハートフルに描いた話題作!※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
あなたは、おおきく、なれましたか?
引きこもり歴10年。小説家の月哉さんとひっそりと暮らす麻巳美。
子供っぽく、大人になりきれていない彼女は35歳。
そんな彼女が、あることをきっかけに、突然女子大生になっちゃった!
しかも、「今日から私、18歳」とか言っちゃって…。
日々、いろいろな人々と出会い、少しずつ「おおきく」なろうとする麻巳美。
物語が進むにつれて明らかになる彼女の過去、月哉さんとの関係。
「大人になること」って何だろう。
著者は、麻巳美と同じく元漫画家で、30代になってから大学に通って、小説を書き始めたそうです。
文章がみずみずしく丁寧で、所々に挟まれる風景描写も奥行 -
Posted by ブクログ
引き蘢り生活を続けていた35歳の麻巳美が、「今日からわたし、18歳!」と云って女子大生に変貌!? それを見護る売れない小説家の恋人「月哉さん」の視点で物語は進む。18歳の頃、漫画家生活をしていて大学に行けなかった麻巳美は「わたしはまだおおきくなれないの」と主張して、色々な些細な、でも無視したままではおおきくはなれない過去の痛みを、少しずつ癒してゆく。恋人、月哉さんもまた同じように、ゆっくりとふたりでおおきくなってゆく──。
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高校時代、これを文芸誌の連載で読んだとき「おおきく」ならないといけなかったわたしはとっても胸が痛かった。19歳の頃「おおきくなれないんじゃなくて、なろうとし -
Posted by ブクログ
タイトルのインパクトに惹かれて買った本。
あと、女の子が仏頂面の表紙もちょっと好きです。
40代手前の"僕"と、30代・でも心は少女な
ひきこもり女性(←と称する割に大学へ通い始めたりする)
の同居生活がだいぶファンタジックに
描かれています。
ヒロインのやることなすことがとてもツボです。
『ぐりとぐら』の巨大コピーを切り抜いて
家の壁中張り巡らす……というのはちょっと
挑戦したいかも。
ノベルズ、ではありますが、実際のところは
著者の白倉さんとその旦那さんの
半実話なのだそうです。
こんな人たち現実にいたら周り困らないの…?
と思いつつも、天真爛漫な生き様が
少しう