作品一覧

  • エドガルド・モルターラ誘拐事件 少年の数奇な運命とイタリア統一

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    【移行と衝突、その狭間で】イタリア統一に向けた流れが加速化する19世紀末のボローニャ。ある夜、その都市に住むユダヤ人の少年、エドガルド・モルターラが警察により誘拐されるという事態が発生する。息子の身を案じて即座にその居場所を確かめようとした父親のモモロだったが、彼に舞い込んで来たのは、エドガルドがローマ教皇の元に連れて行かれたという一報であった......。著者は、イタリア学の専門家であるデヴィッド・I・カーツァー。訳者は、本書を一読してその余韻にしばらく浸ったという漆原敦子。原題は、『The Kindnapping of Edgardo Mortara』。

    ミステリー的な側面が面白いことは

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    2018年12月17日
  • エドガルド・モルターラ誘拐事件 少年の数奇な運命とイタリア統一

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    イタリア統一の一時期にかかる歴史を,ユダヤ人の少年エドガルドの連れ去りを発端とする事件を軸に描くことで,庶民の生活から各国間の外交問題までにわ立って浮かび上がらせた骨太の物語.裁判場面も多く法廷物を読んでいる面白さもあった.

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    2018年12月08日
  • エドガルド・モルターラ誘拐事件 少年の数奇な運命とイタリア統一

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    誘拐事件といっても、キリスト教の洗礼を受けたというユダヤ人の小児を教会の指令を受けた官憲が強引だが合法的に連れ去った事件だ。

    中世であれば何の問題もなかったこの事件も、フランス革命後の自由主義が広まりつつあった世界では物議を醸し、ユダヤ人ネットワークを中心に、欧米世論はカトリック教会の頑迷さに厳しくなっていく。

    ロー中心とする教皇領も次々とサルデーニヤ王国に併呑されていき、ついにはイタリア王国が成立、教皇領はバチカン周辺だけになってしまう。

    自らの教義に基づいた小児の拉致がキリスト教国の崩壊を招くという、恐らく誰も予想もしない結果に導いたことを考えると、時代の流れとは恐ろしいものだと思わ

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    2019年04月16日
  • レヴェナント 蘇えりし者

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    Twitterで映画の予告編してましたね。1820年初頭のアメリカがいかに未開拓の地で原住民と動物の国だったかがよくわかる。スペイン人、フランス人、イギリス人などヨ-ロッパからあらゆる国から入植してきたんだね。開拓の歴史から見ると銃とかナイフとかが必需品なわけで現在につながっていて、肉食人の感覚は日本人の感覚じゃ解らないところがある。殺るか殺られるかのところで生きていたわけだ。これぐらいWildなことはない。肉を食べて蘇るところが圧巻だった。河の上流がどうなっているのか地図さえない大陸だったんだね。命がいくらあっても足らない感じで自分だったら生きてゆけない世界。

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    2018年03月04日
  • レヴェナント 蘇えりし者

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    映画を先に観てから、原作を読んだ。
    映画と小説では復讐の動機が異なり、主人公のヒュー・グラスのインディアンとの関わり方も少し違うように思った。結末も違う。

    作中で一体何人死んだんだろう。
    当時の毛皮取引におけるインディアンとの関係性や自然の脅威を厳しく描いている。
    全編に流れる緊迫感は、主人公の感情や行動を追体験させてくれる。が、さすがに不死身すぎるとは思った。

    最後の銃のエピソードで、私自身がかなり怒りを抱いたまま、物語の結末を迎えてしまった。
    あの穏やかな最後にあまり納得できないまま読み終わってしまったのは残念。

    本編とは別に作者あとがきで登場人物の史実としてのその後が書いてあるが、

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    2017年07月27日

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