作品一覧
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4.01922年、ロンドン近郊。戦争で男手を喪い、母とふたりで暮らすフランシスは、生計のため広すぎる屋敷に下宿人を置くことにする。広告に応じたのは若い夫婦、レナードとリリアンのバーバー夫妻だった。家の中に他人がいる生活に慣れないフランシスだが、ふとしたきっかけからリリアンと交流を深めていく。公園でのピクニック、『アンナ・カレーニナ』の読書、そして互いの過去を知りあうことで……。いつしかふたりの女性に芽生えた感情は、この物語をどこへ運んでいくのか? 心理の綾を丹念に描いて読む者を陶酔させる、〈このミス〉〈週刊文春〉第1位作家・ウォーターズの傑作!
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3.9
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4.1
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3.8門をいくつも抜け、曲がりくねった小径をたどった奥にある石の迷宮――ミルバンク監獄。1874年の秋、テムズ河畔にそびえるこの牢獄を慰問のために訪れたわたしは、不思議な女囚と出逢った。19歳のその娘シライナは、監獄じゅうの静けさをかき集めたよりも深い静寂をまとっていた。なぜこんな人が、こんなところに? すると、看守から聞かされた。あの女は霊媒なの。戸惑うわたしの前に、やがて、秘めやかに謎が零れ落ちてくる……。魔術的な筆さばきの物語が終局に至って突きつける、青天の霹靂のごとき結末。サマセット・モーム賞など多くの文学賞に輝く本書は、魔物のように妖しい魅力に富む、絶品のミステリ!
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ昔、少しだけ読んで読むのを
やめていた本。
田舎の泥棒一家が金持ちを夢見て
その夢をスウに託して…
モードの夢見る脳内お花畑っぷりに
スウは可哀そうにと憐れみを浮かべる
そして私も笑
それは次第に同情に変わり
モードを見る目も変わってくる。
男女、女女、とにかく
人と人の絡みが、文章によって
こんなに濃密なエロスになるとは…
サラ・ウォーターズもだが
中村有希さんの翻訳力にも脱帽である。
上巻最後の天地がひっくりかえる
どんでん返しは見もので
下巻にすぐさま手が飛びます。
下巻も渦巻く陰謀に
早くその答えを知りたくて
ページを捲る手がとにかく止まらない。
最後に明かされた答えは
登 -
Posted by ブクログ
これはなかなか読み応えがあってね。
いや文字多いわーってことでへこたれそうになるかと思いきやなんか上手いこと読ませてきて。そんなドラマチックな展開があるわけでもないようにも思うんだけど。。アレだ、言葉の魔術師。てきな。
で、何が読ませるって老嬢と呼ばれてしまう30女の悲哀というかもう男も女もこの年までモニャモニャしてるとろくな事にならないというか厨二病的な情けなさを持って同じく厨二病を患う読者の心にグイグイくる。
最後もまぁ酷いというか切なくなるわけで、こういう暗いというかパーティーピーポーには分からないぜこの気持ちみたいなのは小説の醍醐味ではないか。