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Posted by ブクログ
『星の王子さま』は「童心」について書かれたものであり、厚顔な錯覚にすぎなくても「童心」が残っていると思うことで誰でも著者を自分の味方にすることができる。ほかならぬ当人が告発されているにもかかわらず。
冒頭からこのような強烈な皮肉を浴びせてくる。なぜ皮肉なのか。『星の王子さま』を読んだ人の多くは「童心」について書かれたものだと思うからだ。
しかし塚崎氏はそのような読み方を作品そっちのけの読みだという。作品のなかで何度も批判している。
塚崎氏は当時の社会状況、つまり第二次世界大戦に注目する。するとこの物語の印象は大きく変わる。ボア、バオバブ、薔薇のトゲなどにはちゃんと意味があると考える。