作品一覧
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-毎日1日分だけの買い物をし、ハッピーアワーで1杯飲んで帰る。 誰とも会わない、喋らない。そんな女将の胸の内。 コロナの3年間のお上の無能に怒り、吉本家の“独特な味“を懐かしみ、『猫屋台』で大盤振る舞い……。“人外魔境”より届いた、「真っ当な食、真っ当な命」をめぐるエッセイ。 味と思い出は、紐付けられる――。 完全予約制の、知る人ぞ知る『猫屋台』の女将・ハルノがその「日乗」を綴り始めたのはコロナが蔓延り始めた2020年の春。女将は怒っていた。緊急事態宣言、アルコール禁止、同調圧力、自粛警察……コロナが悪いんじゃない、お上が無能なんだ――と。怒りの傍ら綴るのは、吉本家の懐かしい味、父と深夜に食べた初めてのピザ、看板猫・シロミの死、自身の脱腸入院、吉本家の怒涛のお正月、コロナの渦中に独りで逝った古い知人……。美味しさとユーモアと、懐かしさ溢れる、食エッセイ。
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4.0
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
ご自身の闘病記なんだけど、そうは感じられないくらい楽しく読める。大腸がんのステージⅣだって診断されて、ここまで冷静に受け止められる人って、なかなかいないんじゃないかな。肝が据わっているというか達観しているというか。
ハルノさんは、両親を介護して自分もたくさん病気になって、そのうえ自宅に住み着いた野良猫の世話までして中には病気持ちの猫もいて、本業である漫画を描けないこともあったらしい。
それでも、どんな困難や災難にもめげない強さと、常識にとらわれない大胆さで、次々と荒波を乗り越えてしまう姿に、何があっても大丈夫だと思えるような勇気と元気をもらえた気がする。