キャサリン・ブーの作品一覧

「キャサリン・ブー」の「いつまでも美しく」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • いつまでも美しく
    3.8
    ピュリッツァー賞を受賞した女性ジャーナリストが三年余にわたり密着したインド最大の都市の実像。貧困と過酷な現実の中で懸命に生きる二家族の姿を描き、全米図書賞ほか各文学賞に輝いた傑作。 大野更紗氏(作家。『困ってるひと』)絶賛!「自らを表現する言葉をもたぬ人に言葉をもたらした、ナラティヴ・ノンフィクションがひらく新境地」 インド最大の都市ムンバイの国際空港にほど近いスラム、アンナワディ。急速な経済発展を遂げる大都会の片隅で、3000人がひしめき合って暮らしている。イスラム教徒のフセイン家は、長男のアブドゥルがゴミの売買で家計を支え、生活も少しずつ上向きはじめている。アンナワディで最も成功しているワギカー家では、野心家の母親アシャが権力者とのつながりを利用してのし上がろうとする一方、このスラムで女子として初めて大学に進んだ長女マンジュは、母の生き方に反発をおぼえる。路上で暮らす少年カルーは盗んだゴミを売って生計を立て、ガッツと明るい性格で仲間うちでは一目置かれていた。そんなある日、ひとつの事件をきっかけにフセイン家の運命は大きく変わり、アシャやカルーたちもまたアンナワディをめぐる情勢の変化に巻き込まれていく――。インド人を夫にもつアメリカ人ジャーナリストが、3年余にわたる密着取材をもとに、21世紀の大都市における貧困と格差、そのただ中で懸命に生きる人びとの姿を描く。全米ベストセラーとなり、数多くの文学賞に輝いた真実の物語。
  • いつまでも美しく

    Posted by ブクログ

    キャサリン・ブーは、元ワシントン・ポスト紙記者、ニューヨーカー誌記者で、ピュリッツァー賞受賞歴もあるジャーナリスト。
    本書は、2012年に出版され、同年の全米図書賞(ノンフィクション部門)をはじめ多くの文学賞を受賞したほか、ニューヨーク・タイムズ紙、ワシントン・ポスト紙、エコノミスト誌など、米英の有力紙誌の年間ベスト・ブックに選ばれるなど高く評価された。日本語訳は、2014年出版。
    本書は、インド最大の都市ムンバイの国際空港に隣接する「アンナワディ」という3,000人が暮らすスラムを舞台に、長男の青年アブドゥルがゴミの買い取り、仕分けで11人の家族を養うムスリムのフセイン家と、野心家の母親アシ

    0
    2020年05月06日
  • いつまでも美しく

    Posted by ブクログ

    ノンフィクションなのかフィクションなのか分からなくなるような、真実の話に引き込まれた。貧しい者が奪い合うだけでなく、富めるものや、警察、ソーシャルワーカーまでも貧しい者を利用して、利益を得ようとする社会で、運命を受け入れ生きる人、受け入れきれない人の生活が、本人の思いに即して、淡々とつづられている。

    0
    2014年10月13日
  • いつまでも美しく

    Posted by ブクログ

    世界に生きる人々
    それも 
    かなり厳しい状況の中で
    暮らす人たちの
    ことを知れば知るほど

    「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」の宮沢賢治さんの言葉を思ってしまう

    だから?
    と 問われてしまっても…

    「知るところ」から
    始めるしかないのかな
    とも 思う

    原文は英語で書かれている
    いつか
    この本を読んでいる人と
    出逢うような気がする

    0
    2014年07月19日
  • いつまでも美しく

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この本はインドのムンバイにあるアンナワディと言うスラムの中のノンフィクションである。私はこの手のノンフィクションは好きなのだが、それは心の奥底に「いつか自分もこうなるかも知れない」という不安があるからだ。とは言え、この本に描かれていることが、東京の山谷、横浜の寿町、大阪の釜ヶ崎で展開されているとは思えない。本が無臭で良かったと思わざるを得ないほど、取材時は物凄い異臭の中を筆者は取材していた筈である。アンナワディのようなところが日本にあるとは、あまり思えない。日本人が死ぬまでに全く知らずにいる環境のように思う。

    我々日本人にとってはある意味極限状態にあると思われるムンバイのスラムであるが、そ

    0
    2018年01月15日

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