浅見克彦の作品一覧
「浅見克彦」の「愛する人を所有するということ」「映画スターの〈リアリティ〉 拡散する「自己」」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「浅見克彦」の「愛する人を所有するということ」「映画スターの〈リアリティ〉 拡散する「自己」」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
支配とか所有とかはしたくないし、するべきじゃないと、なぜか僕は思っている。でも、愛という言葉は嫉妬や束縛などあまりよろしくない意味もはらんでいる。
そんな愛によって生まれる欲望の中で、特に所有欲の出所を探り、最終的には他者と自我の間に生まれる「愛」について現実的なことを教えてくれる。
愛する人は自分の心にズカズカと入り込んでくる。これは自我からすれば一大事。他者に揺り動かされるのだから私という存在を安定的に保つことができにくくなる。だから、僕たちは本能的に自分を保とうとする。「私」をどうしようもなく撹乱させる「あなた」をなんとかコントロールしようとする。
自我のまとまりを確保する
Posted by ブクログ
SFはその幻想的な要素や創造的設定によって、現実の生を凝結させる慣性的な自己像を切り崩し、思考の漂流と慣性の振動を誘うことに魅力と威力がある。
つまり、SFは自己について新しい視点を投げかけるので、難解だと付すのではなく興味を持てと。
その格好の題材として、表題の3作品や空気人形、ブレインストームなどの作品を例に読み解いている。
スカイ・クロラの読解において、サルトルを用いながら、「作品の中のキルドレたちは、その関心を未来の再生に集中し、自己の時間的存在を個体的に閉じた連続性としてとらえてしまっている。だから彼/彼女たちには、他者の介入と侵犯がもたらす『いまだない可能性』を生きる道が閉ざされて
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
そもそも人を愛するとはどういうことだろうか?
どうして愛は他者を所有しようとしてしまうのか?
自我は所有の求めをどう実現しようとするのか?
愛する者は自我と愛と所有のトライアングルのなかで、苦悩と哀しみを身にまとう―。
愛わめぐる心の動きを桜井亜美や山田詠美などの小説やAYUの歌のなかに、あるいはR・バルト、J=P・サルトル、D・ヒュームなどの哲学思想のなかにさぐり、私たちの存在そのものの核心へと肉薄する。
愛する者たちのありふれた感覚と思いによりそいながら紡ぐ、深い探求と刺激的な挑発に富んだ思索。
[ 目次 ]
第1章 愛にふりまわされる自我―所有の企て
第2章 ココロとカラ