作品一覧

  • 記紀の考古学
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    1巻1,430円 (税込)
    伊勢と出雲、ヤマトタケル、天皇陵古墳……『古事記』と『日本書紀』は歴史であると同時に物語だ。遺跡発掘による史料を加え考古学的な検証スタイルを確立した「古代学」の第一人者が日本古代史を読み直す。
  • 敗者の古代史 「反逆者」から読みなおす
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    1巻1,056円 (税込)
    歴史書は勝者が書いたものだ。朝廷に「反逆者」とされた者たちの史跡を辿り、地域の埋もれた歴史を掘り起こすと、見えてきたのは地元で親しまれる姿だった。古代史ブームをけん引した第一人者が晩年に遺した傑作。 【目次】 はじめに 一 饒速日命と長髄彦 二 タケハニヤス王とミマキイリ彦の戦争(前篇) 三 タケハニヤス王とミマキイリ彦の戦争(後篇) 四 狭穂姫と狭穂彦 五 熊襲の八十梟帥と日本武 六 剱御子としての忍熊王 七 莵道稚郎子と大山守 八 飛騨の両面宿儺 九 墨江中王と曽婆訶理 十 大日下王と押木珠縵 十一 市辺忍歯別王と皇子たち 十二 筑紫君石井 十三 物部守屋大連 十四 崇峻天皇と蜂子皇子 十五 山背大兄王と一族の死 十六 蘇我氏四代 稲目、馬子、蝦夷、入鹿 十七 有間皇子と塩屋連このしろ 十八 大津皇子と高市皇子の運命 壬申の乱 十九 大友皇子の死とその墓 結 まとめにかえて
  • 古代史おさらい帖 ──考古学・古代学課題ノート
    3.5
    1巻880円 (税込)
    考古学的な知見と、『日本書紀』『古事記』などの文献資料を織り合わせてはじめて、古代の真の姿が浮かび上がる。この考えから「古代学」を提唱する学界の重鎮が、古代の読み解き方を根本から問い直し、「土地」「年代」「人」の見方をめぐって、具体的かつ革新的な方策を提案する。「土地」の見方では変貌する河内と摂津から国生み神話の鍵などを考察。「年代」の見方では銅鏡の「年代」や「暦」を通して、古代人が時間をどう記述したかを探る。「人」の見方では、倭人=「呉の太伯」の後裔伝承の重要性などを提議。未解明の謎の数々や、古の人びとの心に想いを馳せながら、古代史を総ざらいで生きる入門書。
  • 倭人伝を読みなおす
    3.8
    1巻715円 (税込)
    古代史の一級資料「倭人伝」。邪馬台国や卑弥呼への興味から言及されることの多い文章だが、それだけの関心で読むのは、あまりにもったいない。正確な読みと想像力で見えてくるのは、対馬、奴国、狗奴国、投馬国…などの活気ある国々。開けた都市、文字の使用、機敏な外交。さらには、魏や帯方郡などの思惑と情勢。在りし日の倭の姿を生き生きとよみがえらせて、読者を古代のロマンと学問の楽しみに誘う。
  • 僕は考古学に鍛えられた
    -
    1巻825円 (税込)
    小学校五年の時、近くの川で拾った土器のかけらを辞典で調べたら、朝鮮式土器だった──これが森少年と考古学の出逢いである。戦時中から遣跡探訪を続けノートに細かく記録した中学時代。荒れ果てた古墳の緊急発掘や占領軍キャンプ内での調査に追われた体験は、やがて壮大な森・遺跡学へと結実する。考古学の魅力をあますところなくつづった自伝的エッセイ。
  • 天皇陵古墳への招待
    4.0
    1巻1,540円 (税込)
    日本考古学の研究上最重要の対象である「天皇陵古墳」に対しては、残念ながら研究の基礎となる発掘作業なども行われていない。本書では、古墳の地理的位置・形状、『古事記』『日本書記』等の文献資料などを駆使し総合的アプローチを試みる。また、天皇陵古墳をめぐる考古学の歩みを考え、新しい研究への道を示す。
  • 萬葉集に歴史を読む
    -
    1巻935円 (税込)
    古の人びとの愛や憎しみ、執念や悲哀――『萬葉集』には、数々の人間ドラマと歴史の激動が刻まれている。考古学的な知見を駆使して、はじめて美しい歌の背後に潜むこうした生の歴史が浮かび上がる。持統天皇が病をおして、死の直前に行った三河行幸の真の目的とは? 壬申の乱の知られざる背景から、遣新羅使の謎、東歌から読み解く関東の文化と経済まで。「古代学」を提唱する考古学の第一人者が、古墳をはじめとする考古学的資料と文字史料とを織り合わせ、従来の文学的理解では決して明かされなかった謎の数々と古の日本人の心に迫る。
  • 日本の深層文化
    -
    日本の深層文化を探ること―それは、かつての日本人たちの豊穣な意味の世界を生きなおすことだ。「稲作文化」の常識に反して、かつて穀物の一方の雄であった粟の意義。田とは異なる豊かさを提供してくれた各地の「野」。食用だけでなく道具や衣類そして儀式の象徴となる鹿。さらには「大きな魚」としてのクジラ…。思い込みを排すれば、史料と遺跡はこんなにも新しい姿を見せてくれる。
  • 倭人伝を読みなおす

    Posted by ブクログ

    森先生の邪馬台国論。
    帯方郡が魏の出先機関であったことから説き起こし、倭と界を接した弁辰の国を巨済島、巨文島とし、そこから、対馬、壱岐(一支国)、松浦(末盧国)、糸島(伊都国、斯馬国)と順を追ってクニの規模や土地や風俗の倭人伝の記述を考古学からの裏づけがられる。これは臨場感があり、帯方郡からの道程が納得させられる。
    伊都国が邪馬台国の都と想定しているが、奴国も大きなクニであった様子。不弥国(福岡平野の宇美川流域)までリレー式に臨場感を持っていた記述が、投馬国、邪馬台国で記述が変わる。台与の時代に晋への遣使の新しい情報(但し、不正確)が書き加えられた所為とする。この辺の説明も無理がないと思う。

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    2016年05月14日
  • 倭人伝を読みなおす

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    高名な日本史の著者が、一生の研究成果としてまとめあげた
    倭人伝や邪馬台国に関する内容が
    わかりやすく書かれていた。

    ただ、直前にかなり強烈な三国志研究家からの指摘の本「魏志倭人伝の謎を解く」を読んでしまったので、
    ミーハーな読み手としてはインパクトは薄かった。
    とはいえ、邪馬台国東遷説には興味がひかれるところだ。

    本筋とは関係ないが、
    邪馬台国にとどまり政に関与した中国の武官が、
    その後、韓や濊を鎮撫させられたのではないかという記述や、
    弁辰の鉄の産地を韓・濊・倭とが協力していた維持していた節があるという記述が、
    第二次世界大戦後のマッカーサーの動向や、
    レアメタルをめぐる昨今の東アジア情

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    2013年10月21日
  • 天皇陵古墳への招待

    Posted by ブクログ

    かなり冒険的な、学界からは認められないだろうなというところまで踏み込んでる部分も多い。
    しかし、考古学者人生の長い森氏の経験と知識、探究心に裏打ちされた見解だけに、重みがある。
    今後、別の機会に天皇陵古墳について書かれたものを読んだとき、実際に天皇陵古墳の前に立ったとき、この本に書かれていることを思い出すだろう。

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    2013年01月03日
  • 倭人伝を読みなおす

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    やはり碩学である。学会や専門家で一般に通じている倭人伝の解釈に疑問を呈して、なおかつ自分なりの意見を文献学的見地ではなく、考古学的見地から述べている。しかも古代音韻学・郷土史家・作家などの専門家でなくとも、直観力(「直感」に非ず)に優れた意見は予断なく受け入れて古代史の考察する角度を絶えず固定しない。この学問姿勢は古代史だけではなく、歴史全般を俯瞰するにあたってとても大切な態度だ。倭人伝に描かれている地理風俗を遺跡の科学的分析から読み直すことで、新たな解釈が産まれる。
    魏志倭人伝はもう読みつくされて新たな解釈の余地のない古典ではない。常に考古学成果と合わせて読み直し続けていくことで、まだまだ古

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    2011年11月22日
  • 古代史おさらい帖 ──考古学・古代学課題ノート

    Posted by ブクログ

    なにしろ不勉強で著者には「おさらい」でも僕にはもうもう。それでも最後まで読み通せたのは有難い。でも、難しかった。
    魚住和晃さんの著作(『現代筆跡学序論』『「書」と漢字』等)で初めて知った宇治橋断碑のこと、本書でも触れられており興味深く。もう一度合わせて読み直したく。
    初歩的なことながら元号や年号、暦など本書一冊で、勘違い、思い込みしていたことの多さに気づき恥じ入るばかり。も少し勉強してから、もう一度読み直そう。

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    2011年11月10日

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