山脇直司の作品一覧
「山脇直司」の「ヨーロッパ社会思想史 新版」「公共哲学からの応答 ──3・11の衝撃の後で」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「山脇直司」の「ヨーロッパ社会思想史 新版」「公共哲学からの応答 ──3・11の衝撃の後で」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
本書は、社会哲学を専門とし
現在は、東京大学教授であるである著者が
近代以降の社会思想史について紹介する著作です。
著者は「近代主義の見直し」という問題意識の元に
まず、80年代以降の思想界における混乱をコンパクトに解説。
続いて、ヘーゲル、アダム・スミス、ダーウィンなど
啓蒙・近代を推し進めた思想家たちを紹介し
その「正の遺産」を振り返ると同時に、問題点も指摘します。
その上でアドルノ、ハタミなど
近代を見つめなおそうとした思想家や
「西欧」「啓蒙」に立脚しない思想家たちを紹介。
さらに、ガダマーや井筒俊彦らの成果を参照し、
対話と相互理解を
Posted by ブクログ
なぜか積読になっていた一冊。同じく積読になっている、ちくまの「名著30」シリーズを片付けるのに合わせて読み終えた。
まず、本書は2009年にリリースされた点を考えて読む必要がある。その10年近いズレが気になり、それほど期待しているわけでもなかった。
だが読み始めてしばらくして、ハンチントン、ウォルフレンをばっさりと片付けたあたりで「おや?」となる。S・J・グールドの科学と道徳性の関係についての記述のあたりからはもう読むのが止まらなくなる。
読み終えていろいろとおもうことは山ほどある。ちょっと場面転換が早い気もする。
たとえるなら、バイク仲間に「ざっと流そうか?」と誘われてついて行ったら、
Posted by ブクログ
この本が必ずしも「公共哲学」の教科書ではなく、「山脇公共哲学」が記されていることに注意したい。
学問とは、それを構築しようというプロセス(試行)こそが学問なのだから、歴史上の様々な人物の思想・主張の各々を、「公共哲学的」であるか否かなどと批評(評価)する作業は、あまりエキサイティングには思えない。
とはいえ本書の表す「山脇公共哲学」には、随所で共感させられた。実際、ケア・福祉、コミュニケーション、地域単位の階層性と「地域性」、官民のはざまの存在(中間集団)、市場経済と公共・・・といった概念が、概念的・抽象的にも導出されていることが印象的。