作品一覧

  • パサージュ論 一
    4.0
    1~5巻1,177~1,320円 (税込)
    パリにナチスが迫る間際まで書き綴られた膨大なメモ群はバタイユらに託され,かろうじて生き残った.一九世紀パリに現れたパサージュをはじめとする物質文化に目を凝らし,人間の欲望や夢,ユートピアへの可能性を考察したベンヤミンの畢生の労作.(全五冊)

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  • アルチュセール全哲学
    4.0
    1巻1,265円 (税込)
    「真空の哲学」の核心 〈認識論的切断〉とは 「認識論的切断 coupure epistemologique」とは何か。『マルクスのために』『資本論を読む』でマルクス研究を一新し、フーコー、デリダ、ブルデュー、ドゥルーズらを育てたルイ・アルチュセールは、精神的肉体的苦闘、あるいは自身の「認識論的切断」を経て、いかなる地平に到達したのか。その思想的全生涯をもれなく論じた、第一人者による決定版! 形而上学の名前で呼ばれうる西欧哲学がその可能性を出し尽くしつつある現在、この伝統的思考様式を可能にした条件と地平を露出させ、同時にそれとはまったく異質の軌道がどういうものでありうるかを、われわれは徹底的に考えることを要請されている。そのひとつの模範的思索をアルチュセールはわれわれに遺産としてのこしてくれたのである。そのバトンを受けとるのは、われわれである。――<本書より>
  • 交易する人間(ホモ・コムニカンス) 贈与と交換の人間学
    3.0
    1巻1,155円 (税込)
    本書の主題は、具体的事例に則して言えば、贈与と交換の社会哲学である。より正確に言えば、本書は、贈与と交換を峻別する。そうすることで、近代に出現した市場経済、そして特殊近代的な資本主義経済の歴史的位置づけ、ひいてはそれらがかかえる歴史的限定性を明らかにできるからである。…… 要するに、本書は、人類が歴史的に経験してきた種々の相互行為を観察することを通して、社会存在としての人間の根源に迫る試みである。
  • 抗争する人間(ホモ・ポレミクス)
    -
    1巻1,595円 (税込)
    今村社会哲学の到達点! 暴力・闘争・排除を生む人間の本質に迫る。社会的人間が内包する暴力性とは何なのか? 排除・闘争を通じて構造化される秩序とは? 人間が持っている社会的欲望がどんな暴力現象となって現れどのように制御されるのかを解明し、そうした精神の構造に楔として打ち込まれる倫理の可能性を探る。(講談社選書メチエ)
  • 近代性の構造 「企て」から「試み」へ
    4.6
    1巻1,925円 (税込)
    鐘楼が時計にかわったとき、近代は始まった。そして、いま――。人種・環境・差別・体制……。山積みの問題に、世界はあえいでいる。のりこえる道はあるのか。切断線としての1968年の意味を問い直し、時間と機械の精神が支配する「近代性」の根源を洗い出し、脱-近代を「試み」る意欲作。(講談社選書メチエ)
  • 群衆――モンスターの誕生
    3.8
    群衆とは何か。近代資本主義の誕生とともに、歴史と社会の表舞台に主役として登場してきた群衆。二十世紀のナチズムもスターリニズムも群衆社会がつくりだした全体主義の脅威であったことは記憶にあたらしい。一体われわれは、激流のような群衆化傾向に対して抵抗できるのだろうか。ポー、ボードレールやニーチェ、メアリー・シェリーらの群衆への驚き、カネッティやモスコヴィッシの群衆分析、トクヴィルの民主主義論、ルボン、タルド、フロイトらの心理学的考察など、さまざまな視点からその怪物的性格を明らかにし、現代人の存在のあり方を根源から鋭く問う群衆社会批判。
  • 貨幣とは何だろうか
    4.0
    1巻715円 (税込)
    貨幣を経済学の封じこめから解き放ち、人間の根源的なあり方の条件から光をあてて考察する貨幣の社会哲学。貨幣を人間関係の結晶化と見て、自由と秩序をつくりだす媒介者としての重要性を説く。貨幣なき空間は死とカオスと暴力の世界に変貌するからだ。貨幣への新たな視線を獲得することを学ぶための必読の書。
  • 「大菩薩峠」を読む ――峠の旅人
    -
    1巻660円 (税込)
    魔剣を操る元甲源一刀流の剣士机竜之介は、大菩薩峠の頂上で老巡礼を斬り殺す。この理由なき殺人が物語の発端であり、終りなき旅の始まりであった。無明の闇の世界をさまよう幽鬼的ヒーロー竜之助はもとより、個性的で愛すべき脇役陣が活躍する雄渾壮大、痛快無比なる一大長編エンターテイメント『大菩薩峠』。漂白とユートピア、記号としての身体、冷静なる愚者、欲望の体系など新たな視点から、人間への深い洞察にみちた予言的な作品の思想的核心を読み解く冒険的試み。
  • 増補現代思想のキイ・ワード
    3.5
    ドゥルーズの「リゾーム」、フーコーの「脱中心化」、バタイユの「蕩尽」、デリダの「ディコンストラクション」。80年代のニューアカデミズム、ポストモダンとは何だったのか? 世界を席捲した現代思想のキイ・ワードが、20年の歳月をへて、今よみがえる。新たに第5部を書き加えて、21世紀の思想状況に斬り込む「増補決定版」が、ここに登場! 現代思想はいま、どの地点にまでたどりついたのか。
  • マルクス入門
    3.2
    1巻770円 (税込)
    マルクス主義が大きく後退した現在の状況下で、今あらためてマルクスを読みなおす意義はあるのだろうか。『資本論』をはじめとする主要著作を再度きちんと読み込むことで捉えられるマルクス像は、哲学においても、経済学においても、あらゆるイデオロギーを批判して、常に無神論の位置に立ち続けようとする姿であった。既存のマルクス像から自由になり、マルクスの新しい可能性を見出すための最良の入門書。
  • アルチュセール全哲学

    Posted by ブクログ

    アルチュセールの思想のある程度包括的な入門書としてはかなり読みやすい書籍の一つだと思う。
    認識論的切断、重曹的決定、徴候的読解といったアルチュセールの有名な概念についての解説がなされているのみならず、それらの思想から晩年の偶然性という主題に至るまでの道のりを彼自身の「真空」という通奏低音的な考え方を軸として一貫して描くことでアルチュセール自身の哲学を浮かび上がらせてくれる。

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    2023年06月11日
  • 近代性の構造 「企て」から「試み」へ

    Posted by ブクログ

    本書は、タイトルにある”近代性の構造”を、「時間論」「機械論」「自己規律論」の三点から批判的に検討。西洋近代のさまざまな思想のなかから、そのエッセンスを抽出していく分析は、各思想家の多面性を描き出していて興味深い。

    1968年を転換点として今日まで、いわゆる近代への批判が展開されてきたが、いまだ乗り越えられない近代性のうちに留まっているように思う。一方で、結論部で著者がしめす「試みの精神」の今日のありようを、しっかりとらえていく必要がある。そうでないと、”絶望しか残らない”。

    人(びと)が現実に存在するという事実がもつ根源的な”暴力”による「排除の構造」に対して、「あえて異者たれ」という呼

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    2019年01月18日
  • 貨幣とは何だろうか

    Posted by ブクログ

    去年からずぅ~と気になっていたことが何となくわかりかけてきた。
    わたしのお金に対する異常な怨みと恐怖。その謎が解けそうである。
    今村さんによれば「貨幣は人間存在の根本条件である死の観念から発生する。」そうだ。この本では詳しい論証がないのであるが、そう言われれば何となく分かるような気がする。わたしが気になっていたのも経済学上の貨幣ではなくて、人間存在の本質に関わる貨幣だったからだ。

    貨幣は物の交換における媒介形式(間をとりもつもの)であり、法律や道徳的掟は市民生活の媒介形式である。人間の社会関係は、これらの制度になった媒介形式がなければ円滑には進行しない。もしもそれらを無視したり傷つけたりした

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    2013年07月25日
  • 近代性の構造 「企て」から「試み」へ

    Posted by ブクログ

    面白かった。近代を体系的網羅的に把握できた。時間論が興味深かった。いやはやまだまだ勉強不足だと痛感。。

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    2011年08月13日
  • 群衆――モンスターの誕生

    Posted by ブクログ

    [ 内容 ]
    群衆とは何か。
    近代資本主義の誕生とともに、歴史と社会の表舞台に主役として登場してきた群衆。
    二十世紀のナチズムもスターリニズムも群衆社会がつくりだした全体主義の脅威であったことは記憶にあたらしい。
    一体われわれは、激流のような群衆化傾向に対して抵抗できるのだろうか。
    ポー、ボードレールやニーチェ、メアリー・シェリーらの群衆への驚き、カネッティやモスコヴィッシの群衆分析、トクヴィルの民主主義論、ルボン、タルド、フロイトらの心理学的考察など、さまざまな視点からその怪物的性格を明らかにし、現代人の存在のあり方を根源から鋭く問う群衆社会批判。

    [ 目次 ]
    第1部 群衆の本質
    第2部

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    2014年10月27日

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