遠見書房作品一覧
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3.0オウム事件以降、いったんは下火になったものの、近年、再び増え始めたカルト団体は、社会経験の少ない若者などをターゲットにし、静かな「ブーム」になっています。 本書は、カルト問題の実務家や研究者が、多くの実例をもとに、宗教カルトや悪質なセミナーからの脱会の方策と離脱した後の回復、そしてカルト団体についての知識と予防などについてまとめたカルト対応・カルト研究の集大成です。悩んでいる本人や家族だけでなく、カルト対応の最良の手引きとして、また、カルト研究の概説書として、カルト問題の多発する大学・教育関係者、学生相談や心理専門職も必携の一冊。きっと光が見えてくるはずです。
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3.0熊本地震などの大規模な自然災害、福島原発事故などの社会を揺るがす事件や事故はもちろんのこと、身の回りの個人的な喪失や悲嘆など、<危機>は人の人生に大きな影響を与える。家族や友人、地域などの支援により多くは回復していくが、トラウマの種類や本人の環境や性格傾向によっては重篤な精神状態に陥る場合も少なくない。本書は、こうした危機と、危機への心理支援に関する91のキーワードを詳しく解説したものである。執筆には、この分野で活躍する第一級のスペシャリストたちがあたった。 日本心理臨床学会監修、同学会 支援プロジェクト委員会編集による本書は、これからのクライシスへの支援の基本図書となるだろう。
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4.0
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-「ぼくは単なる比喩ではなくリアルな意味で『生きた時間』のありかをさがしたいと思った。あるのだけれども、それを把握する言葉がなかった。ベイトソンの打ち建てたインターアクションに基づく世界観が一つ、ナラティヴの理論がもたらした言語観が一つ、マクタガートの系列時間の哲学がまた一つ。バフチンのポリフォニー理論が一つ。そして最後に正法眼蔵の時間論『有時』がさらにもう一つ、と。これらのアンサンブルが第2部で示したE系列(ナラティヴ)の時間理論への道すじであり、道具立てだった」──フィールドワークから生まれた発想と,刺激的な対話が織り成す,のむら先生の講義ノート! 森岡正芳氏,やまだようこ氏らも入り混じり,ナラティヴ(物語り/語り)とコミュニケーションに、時間を組み入れた、新しい世界観を呈示する。
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3.0本書は、医療、福祉、介護、教育などの対人援助職についている人たちが、よりよい支援を行うためのスキル――認知行動療法の考え方や技法をわかりやすく紹介したものです。対人援助のテクニックとしても、セルフ・マネジメントとしても、あるいは円滑に仕事仲間とのコミュニケーションをはかるうえでも、本書はさまざまに活用できるでしょう。 認知行動療法は、世界で一番広く活用されている心理援助アプローチで、こころのケアだけでなく、日常のストレス対処などさまざまな場面で使われています。相手の考え方(認知)と行動を手がかりに問題解決をする手法で、ちょっとした視点とやり方を変えるだけで、支援の視界が開けます。臨床心理の場面はもちろんのこと、困難事例を抱える医療や介護、教育場面などでも本書を使っていただけるように、多くの事例を盛り込みました。対人援助の仕事が、ますます楽しくなる1冊です。
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4.4
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-「不妊治療を機に摂食障害になった母親」「ミヤケを訪ねてたった一人でクリニックにきた少年」「解離になるしかなかった中学生」「激しいボーダーラインの女性」「抑うつになって初めて向き合うことになった夫婦」「癌による死を前にセラピーを求めた家族」─クリニックにやってきた、10のケースをめぐる物語。美しい言葉と繊細な表現を通して、心理臨床のリアルが語られる。 ……彼は私をみると、急いでポケットに手をつっこんで何かを探した。何やら紙を取り出して広げて私に見せた。それは皺くちゃになった一万円札だった。 「ミヤケを一つ頼むわ! 金、じいちゃんにもらったお年玉だけど。このくらいあれば足りるか?」 彼の額に汗がにじんでいた。 私は驚いて、「ミヤケを一つ?」と聞きなおした。 彼は、話がすぐに通じない事に少しいらついた調子で続けた。 「オレの友だちがミヤケをやってるって。そいつすごく良くなったんだ。おれもいろいろ困っていることがたくさんあるからさ。ミヤケをやりたいんだ」