大門剛明作品一覧

  • 雪冤
    3.7
    15年前、京都。男子学生と十九歳の女性が殺され、一人の男が逮捕された。元弁護士の八木沼悦史は、死刑囚となった息子・慎一の冤罪を信じ、一人活動をしていた。だが、息子は面会を拒絶、弁護士に無罪を訴える手記を手渡す。一方、殺された女性の妹・菜摘に、真犯人を名乗る人物・メロスから電話が。メロスは悦史に自首の代償として五千万円を要求するが――。驚愕のラスト、横溝正史ミステリ大賞の傑作・社会派ミステリ!
  • アンダードッグ 箱乗り
    -
    俺は大手新聞社の地方支局に勤務する新聞記者。 そう言えば聞こえは良いが、最近ではうだつがあがらず、ライバルに出し抜かれて空回りばかり。そんな鬱屈した日々の中、俺はあの男と出会った。かつては大手新聞社のエースで、今はゴシップ記事で食いつなぐ男。負け犬。俺も最初はそうバカにしていた。 そいつのせいで俺は、記者生命すら危うくなるような事態に陥ってしまう。だがその事件の裏には想像すらできなかった悪意が眠っていた……。 横溝正史賞受賞作家が渾身の思いを込めて書き下ろす、ジャーナリズム・バディ小説!
  • 偽りの捜査線 警察小説アンソロジー
    3.1
    人気作家7人が描く、警察小説アンソロジー!! 刑事、公安、交番、警察犬……。あの人気シリーズのスピンオフ、文庫オリジナル最新作まで。7人の人気作家が描く警察小説の最前線。
  • 海のイカロス
    3.0
    正岡周平は、自然エネルギーとして注目される潮流発電の研究者だ。地元企業の社長・羽藤の協力を得て、水車イカロスの発電実験を成功させた。そんな中、研究仲間・七海の自殺の真相を知った周平は、ある人物への復讐を決意する。周平が思いついたのは、おそらく人類史上誰も考えつかない殺人計画だった。瀬戸内海を舞台に、一途な研究者の完全犯罪劇が幕を開ける。
  • 鍵師ギドウ
    3.0
    事件の謎、人の心――鍵師が錠前とともに開けるのは? 仕事も住む場所もないニート青年の孔太は、人生を悲観してマンションの屋上から飛び降り自殺を図った。通りかかった心晴に助けられ、東京の下町、谷中銀座商店街のはずれにある鍵屋、野々村十六堂に住み込みで働くことになる。小晴は介護士として働くかたわら、十六堂の手伝いもしていたのだ。十六堂の主は、鍵師・野々村多聞。孔太はそれまでピッキングで窃盗を繰り返すコソ泥のようなことをしていたが、心晴の指導を受け、多聞の仕事を見ることで、鍵師としての力を身につけていく。「最強の錠前」といわれる「ガヴィニエスの錠前」を開錠し、警察も秘密裡で追う窃盗犯“鍵師ギドウ”の存在を知った孔太は、師匠・多聞たちとその跡を追うが――。ラストで明かされる「秘密」の鍵をあなたは見つけられるか!? 社会派ミステリーを得意とする著者の新境地!
  • 確信犯
    3.3
    かつて広島で起きた殺人事件の裁判で、被告人は真犯人であったにもかかわらず、無罪を勝ち取った。13年後、当時の裁判長が殺害され、事態は再び動き出す。事件の関係者たちが辿りつく衝撃の真実とは!?
  • 鑑識課警察犬係 闇夜に吠ゆ
    3.6
    『正義の天秤』(亀梨和也主演)『婚活探偵』(向井理主演)『不協和音』(田中圭主演)など原作が数多く映像化されている大門剛明氏、文春文庫初登場の警察犬小説です。 主人公は鑑識課警察犬係に配属されたばかりの岡本都花沙。念願かなって警察犬係に配属となった岡本は、ベテランの警察犬アクセル号とコンビを組んで、捜査をすることに。岡本の「バディ」となるのは、通称「第二」と呼ばれている民間警察犬訓練施設の訓練士・野見山。野見山は元警察官で、名警察犬レニーとコンビを組んでいました。しかし、あることがきっかけになって辞職。いまは民間の立場から捜査の協力をしています。 本書は五章構成になっています。第一章は、岡本が赴任する前日譚で、主人公は野見山です。レニーに向けられた疑惑の真相と、野見山の決断を描きます。第二章から第五章は、岡本を主人公にして、野見山や先輩刑事の桐谷(第一章では新人犬係として出てきます)など魅力的な脇役を配置しつつ、日々の捜査を描きます。全て読切の短編として読めますが、全体を通じて大きな謎が隠されています。 実際、警察犬の出動依頼が多いのは、行方不明者の捜査で、近年は認知症高齢者の失踪に駆り出されることが多いそうです。当然、そこには認知症を抱える家族の辛さなどもあり、そういう「日常レベル」の捜査を扱うことで、他の警察小説とは違った人間ドラマを描けていると思います。そして捜査官と警察犬が苦労の末に「心を通わせる」ことができた瞬間のなんと愛おしいことでしょうか。 第一章「手綱を引く」は第75回日本推理作家協会賞(短編部門)の候補作になりました。 今後シリーズ化も予定しています。
  • 完全無罪
    4.0
    21年前の少女誘拐殺人事件の冤罪再審裁判に抜擢された期待の女性弁護士・松岡千紗。しかし、千紗はその事件で監禁された少女の一人だった。間一髪で自分を殺めたかも知れない容疑者に千紗は敢然と対峙する。罪を作り出す罪「冤罪」法廷が迎える衝撃の結末。大ベストセラー『雪冤』を超える慟哭の「冤罪」ミステリー。(文庫書下ろし)
  • 黒い蝶は死を運ぶ 公開処刑
    -
    1~2巻220円 (税込)
    大手新聞社の写真部から結婚式を主に撮影するブライダル・フォトグラファーに転身して十五年。仕事はすっかり軌道に乗り、今では仕事のオファーが切れることがない。 ある日、ヴァイオリンの生演奏が評判の結婚式場をプローションするため、アイドル・桃瀬あかりをモデルに撮影した写真が大きな話題を呼んだ。だが皮肉なことにその評判とは、桃瀬あかりのものではなく、バックに写るヴァイオリン奏者・新倉小夜歌の完璧なまでの美を褒め称えたものだった。美しさで一般人に負けるアイドル――その写真は「公開処刑」とまで言われるほどネットを賑わした。その炎上っぷりも小気味良かったのだ。桃瀬あかりが自殺するまでは。 その自殺に不審を覚える私の前に現れた脅迫者。次々と起こる事件、そして死を運ぶと言われる小夜歌の存在。一体、何が起こっているのか……? 横溝正史賞受賞作家が新境地を切り拓いたサスペンス・ミステリの傑作、登場!
  • 氷の秒針
    3.3
    平成7年に社長一家惨殺事件と主婦強姦殺人事件が長野県で起きた。15年後、事件発生3ヶ月の違いが両者の明暗を分ける。一方は時効が成立してしまったが、もう一方は公訴時効廃止によって永久に犯人を追及できることになったのだ。両遺族の苦しみは交錯し、運命のいたずらが新たな悲劇を呼ぶ! 奪われた者の怒りと悲痛、そして切なる思いが胸を刺す、迫真のミステリー!
  • 告解者
    3.9
    あなたが殺したのですか――? 強盗殺人で二十三年の刑期を勤め、仮出所した久保島。更生保護施設職員のさくらは、入寮してきた彼の誠実な人柄に強く惹かれる。そんな折、殺人事件が発生し、寮生が疑われる事態に。久保島がまた罪を犯したのだろうか? 犯罪者の更生と償いをめぐる、感動の社会派ミステリー。

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  • 婚活探偵
    3.7
    41歳の黒崎竜司は元敏腕刑事の探偵。事務所ではハードボイルドを気取っているが、実は女性とまともにつきあったことがない草食系なのだ。そんな自分を打開しようと結婚相談所に入会するが、妙に真面目な性格が災いしてか誤解あり、判断ミスあり、運はナシで結婚までの道のりは険しく……。真面目で憎めない主人公を応援したくなるユーモア婚活小説。
  • 罪火
    4.0
    レトルト食品工場に勤める若宮は鬱屈を感じていた。花火大会の夜、少女・花歩を殺めてしまう。花歩は母・理絵とともに、被害者が加害者と向き合う修復的司法に携わり、犯罪被害者支援にかかわっていた。13歳の娘を殺された理絵のもとに、犯人逮捕の知らせがもたらされる。しかし容疑者の供述内容を知った理絵は真犯人は別にいると確信。かつて理絵の教え子であった若宮は、殺人を告白しようとするが……。驚愕のラスト、社会派ミステリー。
  • シリウスの反証
    3.9
    冤罪被害者の救済活動に取り組む日本初の団体「チーム・ゼロ」。弁護士や学者などのスペシャリストで構成されるチームのもとに、無実を訴える一通の手紙が届く。それは23年前の郡上おどりの夜に岐阜県郡上郡で起きた一家四人殺害事件の犯人として、死刑判決を受けた死刑囚・宮原からのものだった。 チームの一員として理想に燃える若手弁護士・藤嶋翔太は宮原と面会し、事件について調べ始める。宮原の当日の行動、凶器に残された指紋、そして宮原自身による証言。そのすべてが宮原の犯行を決定づけるように思えたが、やがていくつもの違和感が浮上してくる。 信頼の置けない科学捜査や心理的なバイアスなど、藤嶋たちは様々な要素から真相を手繰り寄せるが、チームを大きな悲劇が襲い――。
  • 正義の天秤
    3.7
    1~3巻770~836円 (税込)
    名門・師団坂法律事務所。 しかし創設者を喪って以来、 事務所の経営は下降の一途。 創設者の娘で弁護士の芽依は、 助っ人として、元医師で弁護士の鷹野和也を海外から招聘する。 ほっとした矢先、鷹野は事務所を「診断」し、 無能な弁護士を「切除」すると宣言。 しかも死刑求刑不可避な裁判で、死刑を回避すると言い出し、 交差点に突っこんで死傷者を出した男の弁護に挑む。 新時代を切り拓く、絶対的に面白いリーガル・ミステリ。
  • 「正義の天秤」シリーズ【3冊合本版】
    5.0
    名門・師団坂法律事務所には刑事事件専門の部署がある。そこに所属する弁護士は元医師の経歴を持つ鷹野を筆頭に、元刑事の人情家、元ニートのゲーマーなど個性派揃い。ある日、彼らの元に無実を訴える男から弁護の依頼が入る。駅のホームから女性が転落死した事件で、検察に自白を誘導され殺人犯にされそうだというのだ。型破りな弁護士軍団が男を守るために授けた秘策とは何か? 疾走感抜群の新時代リーガル・ミステリ。 ※本書は2020年3月刊行の『正義の天秤』(角川文庫)、2022年8月刊行の『正義の天秤 アイギスの盾』(角川文庫)、2023年2月刊行の『正義の天秤 毒樹の果実』の3冊を収録した合本形式での配信となります。
  • ぞろりん がったん 怪談をめぐるミステリー
    4.0
    瀬戸内海に面した広島の三原市に暮らす作家・世良の家から、妻の加奈子が姿を消した。世良の友人・内畠は、加奈子の妹から頼まれ、実情を探ろうと世良の家を訪ねる。しかし、世良は話を逸らすばかりで、それよりも執筆中の原稿を読んでほしいと内畠に頼んだ。寡作で、世間からも忘れ去られている世良だが、いま書いている作品は「話題になって大ヒット間違いなしだ」と豪語する。それは、日本各地に伝わる怪談に起因する、不可思議なエピソードを綴る物語。内畠は、「座敷わらし」とタイトルのつけられた最初の作品のページをめくった……。「座敷わらし」「言うな地蔵」「河童の雨乞い」「吉作落とし」「チロリン橋」「ぞろりん がったん」、6つの怪談と現実世界が交錯する幻想ミステリー短編集。読後に残るのは恐怖か、感動か!? 横溝正史ミステリ大賞出身で社会派ミステリーの新鋭による、初の短編集!!
  • 父のひと粒、太陽のギフト
    -
    1巻1,320円 (税込)
    ニートの末、姉から仕送りを止められ、紹介された会社でインターンとして働くことになった小山大地(30歳)。そこは、農業界に名をとどろかせる若き天才・水倉陽太が経営する農業会社だった。実家の家業でもあった農業を、初めはかろんじていた大地。だが黙々と新種の改良に打ち込み、作業をこなす水倉の姿を目の当たりにし、次第に働くことの意味、農業の面白さを見出だしていく。そんなある日、突然水倉の死体が畑で発見された。大地は、水倉のひとり息子とともに、水倉の死の真相に迫ろうとするが……。ミステリー界の新鋭が日本に累積する問題に迫る新社会派ミステリー。
  • 沈黙する証人 負け弁・深町代言
    4.0
    深町が勤める負け組法律事務所に、ひき逃げ事件の容疑者が飛び込んできた。泥酔していたため記憶はないが、自分は運転しておらず無実だと訴える。相手は敏腕で知られる滝川検事。どう見ても勝ち目のない戦いなのに、松月所長は弁護を引き受ける。人の良さに呆れる深町だったが、松月の信念は事件の意外な真相を照らし出す……。書き下ろしシリーズ、第2弾。

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  • 罪人に手向ける花
    4.2
    癒し系女性検事・黒木二千花、登場! ゆったりめのワンピースに、ふわふわと波打つ長い髪。笑顔を絶やさず被疑者に向かい合う彼女には、元検事だった父の影響からか絶対に悪を赦さないという強い信念があった。その彼女が担当する殺人事件の被疑者は、かつて二千花の父が起訴を見送った男だった。その男は今度も無罪なのか、それとも……。法廷ミステリーの旗手として注目を集める著者による新たなる検事小説。
  • テミスの求刑
    3.4
    手には大型ナイフ、血まみれの着衣。殺人現場付近の監視カメラは敏腕検事・田島の衝撃の姿を捉えていた。絶対的な証拠が揃う中、田島は無実を訴えたきり口を閉ざす。田島の下で働いていた検察事務官・星利菜は、真相を明らかにするために彼と法廷で対峙するが……。島は本当に罪を犯したのか? 過去の冤罪事件に隠された、悲しき真実とは? リーガルミステリーの傑作、ついに電子化。
  • ねこ弁 弁護士・寧々と小雪の事件簿
    3.3
    最速でスーパーのレジを突破した者に遺産を相続させよ――。奇妙な遺言を残した資産家の謎を解く「レジ待ちオリンピック」。田舎町で案山子が相次いで失踪。その意外な犯人を追う「案山子だけが知っている」など、六編を収録。アイドル顔だが天才的な推理力を持つ小雪と、イケメン顔で不器用な寧々。弁護士姉妹が活躍するユーモア・ミステリ。
  • 反撃のスイッチ
    3.6
    食品加工工場に勤める、負け組の4人。人材派遣会社社長の娘を誘拐して、彼らが求めたものとは? リーダビリティ抜群の社会派ミステリー、著者の最高傑作!
  • 獄の棘
    3.3
    「赤落ちを始める。みんなドンドン賭けてくれ」 有罪判決を受けた被告人が控訴するか否かを賭けの対象にするギャンブル“赤落ち”。腐敗した刑務官たちの姿に戸惑う新米刑務官の良太だったが、賭けに勝つために解き明かされた予想を裏切る真実に心動かされ――(「赤落ち」)。 受刑者との結婚を望む女性、刑務官を挑発するような脱獄計画。不可思議な出来事を解き明かすうち、良太は刑務所の闇に迫っていく。傑作社会派ミステリ。
  • 不協和音 京都、刑事と検事の事件手帳
    3.4
    1~3巻620~730円 (税込)
    兄・炎の刑事vs弟・氷の検事。土壇場で自白を覆す容疑者。伝説のスリの意外な正体。同時に発生する銀行強盗と誘拐事件。実直な警官の無謀な追走。放火魔の供述に秘められた真相……。刑事だった父は、本当に冤罪を生んだのか――。京都府警捜査一課の川上祐介は、妻を殺したと自白しながら、黙秘に転じた被疑者に手を焼いていた。そこへ、京都地検から「不起訴」の連絡が届く。それを決めた担当検事は、父が違法捜査を疑われて失職した際に別の家の養子となった弟の真佐人だった。不起訴に怒る祐介に、真佐人は意外な一言を返す。刑事と検事、それぞれの信念がぶつかり合う連作ミステリー。

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  • 不協和音 2 炎の刑事VS.氷の検事
    4.0
    1~3巻620~730円 (税込)
    田中圭&中村倫也W主演でドラマ化され、話題になった作品の続編が登場! 違法捜査をしたと糾弾されたまま亡くなった父。兄は父を信じて刑事になった。弟は父を許せずに検事になった……。幼児虐待を防ごうと日夜努力していた児童相談所職員が殺された事件。テレビでコメンテーターとして活躍する准教授が婦女暴行で告訴された事件。家族への暴言と暴行を繰り返す引きこもりの息子が犯罪を起こすことを恐れ、元刑事の父親が殺してしまった事件――。熱い捜査を身上とする刑事の兄と、冷静な分析を心掛ける検事の弟。兄弟はそれぞれの立場で事件を追い、反目し合いながらも真相を突き止めていく。
  • ボーダー 負け弁・深町代言
    4.0
    テレビでも人気の若手弁護士・深町代言は、ある事件をきっかけに東京を去る。流れ着いた伊勢で所属したのは、志は高いが裁判で勝てない“負け弁”が集まる貧乏法律事務所。刑事事件への情熱を失った深町だが、ニート強殺事件の被告人の無罪を信じる同僚・実花の窮地に再び立ち上がる。

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  • 優しき共犯者
    3.3
    父から継いだ製鎖工場で女社長を務める翔子は、倒産した製鉄所の連帯保証債務を押し付けられ、自己破産の危機に追い込まれていた。翔子に想いを寄せるドロ焼き屋の店主・鳴川は金策に走るが、債権者の長山には相手にもされない。その矢先、長山が死体となって発見された。捜査に乗り出した刑事・池内は、殺人犯の他に死体を遺棄した共犯者がいると直感するが――。情の鎖がすべてを繋ぐ、社会派ミステリの旗手による傑作長編。 ※本書は二〇一一年七月に小社から刊行された単行本『共同正犯』を、加筆・修正のうえ改題し文庫化したものが底本です。
  • 有罪弁護 負け弁・深町代言
    3.8
    息子を無罪にしてください――深町の元に持ち込まれたのは、LSDを摂取して男を撲殺した青年の弁護だった。無罪にするには心神喪失を訴えるしかない。深町は事件を調べるなかである事実に辿りつくが、被害者の娘を見て心は揺れる。本当に無罪にしてよいのか。一方、苦悩し法廷に立つ深町を傍聴席から見つめる一人の男がいた……。

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  • 両刃の斧
    3.8
    迷宮入り事件の解決が、大切な人を傷つける。 ベストセラー『雪冤』の著者が贈る慟哭のミステリー! 捜査一課の刑事・柴崎の娘が刺殺体で見つかった。懸命な捜査にもかかわらず、事件は迷宮入りとなった。十五年後、後輩刑事の川澄は犯人と目される男の身元を特定。だが逮捕を目前に、男は殺害された――。殺したのは柴崎なのか。これは解いてはいけない迷宮だったのか。事件の裏に隠された、慟哭の真実とは? 文庫書き下ろし
  • レアケース
    3.3
    2014年、石塚英彦主演で、「水曜ミステリー9」(テレビ東京系)ドラマ化! 今、何かと話題の「生活保護制度」の矛盾を突く問題作! 生活保護者を担当するケースワーカーとして、大津市役所に勤める石坂壮馬。彼は、生活保護をもらうだけでいっこうに自立しようとしない者や、仮病などで保護費を詐取しようとする者、そして被保護者を食い物にする「貧困ビジネス」の存在に、生活保護制度の矛盾を強く感じていた。そんな中、大津市内では、あくどく稼いでいると評判の者から盗みを働き、貧しい人々に金を配る「現代のねずみ小僧」が話題になっていた。――ねずみ小僧に複雑な思いを抱く壮馬だったが、ある日、彼の担当する被保護者が殺される事件が起こり……。殺人事件の意外な真相とは? そしてねずみ小僧の意外な正体とは? 「横溝正史ミステリ大賞」受賞でデビューした社会派の気鋭が格差社会の闇に迫る、二転三転する衝撃のミステリ。

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