森達也作品一覧

  • 「A」 マスコミが報道しなかったオウムの素顔
    4.3
    ――オウムの中から見ると、外の世界はどう映るのだろう?1995年。熱狂的なオウム報道に感じる欠落感の由来を求めて、森達也はオウム真理教のドキュメンタリーを撮り始める。オウムと世間という2つの乖離した社会の狭間であがく広報担当の荒木浩。彼をピンホールとして照射した世界は、かつて見たことのない、生々しい敵意と偏見を剥き出しにしていく――!メディアが流す現実感のない2次情報、正義感の麻痺、蔓延する世論(ルサンチマン)を鋭く批判した問題作!ベルリン映画祭を始め、各国映画祭で絶賛された「A」の全てを描く。
  • 悪役レスラーは笑う
    4.0
    高下駄に法被、頭には「神風」の鉢巻を巻き、ゴング鳴るや、敵の目に塩をまく奇襲攻撃。第2次大戦直後のアメリカ・プロレス界で「卑劣なジャップ」を演じて、巨万の富を稼いだ伝説の悪役レスラーがいた。様々な資料や証言から浮かび上がる男の素顔は、現代に何を問いかけるのか――。気鋭のドキュメンタリー作家が迫る。

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  • あの公園のベンチにはなぜ仕切りがあるのか
    4.0
    排除したい。だからこそ見えづらくする。街を歩いていても気づきにくい。目をこらさないと見えてこない。こっそりと進められていく排除のシステム。誰が排除されているのか。どうやって排除しているのか。11人の論客がそれぞれの専門分野の状況を読み解く。
  • 池上彰・森達也の これだけは知っておきたいマスコミの大問題
    5.0
    1巻1,540円 (税込)
    マスコミ・報道の問題を池上彰と森達也が語り尽くす! 特定秘密保護法、集団的自衛権、選挙報道についての政党の介入など今、日本でおきているマスコミ・報道の問題を池上彰と森達也が語り尽くす。14年の朝日新聞コラム掲載拒否事件の真相も池上本人が明かす。 【目次】 まえがき  森 達也   プロローグ メディアを知る  事実と真実  加害性と匿名性  「空気を読む」メディア  同じ轍を踏むのか  現場の自由、表現の自由  ジャーナリストとは  ジャーナリズムと組織メディア  メディアの「力」  メディアと戦争、マスコミと「国益」という言葉  日本のメディアの転換点  民主主義のインフラ  今を知るために歴史を振り返る  「朝日問題」とは何だったのか  メディアの謝罪  メディア・リテラシーの想像力  メディアの今  メディアとのつき合い方  求められる特異性に対し、求めるべき普遍性  ニュースのプライオリティ  開かれた情報空間とリテラシーを  メディア・リテラシーを身につける  エピローグ あとがき  池上 彰 【著者】 池上彰 1950年長野県生まれ。ジャーナリスト、慶應義塾大学卒業後、NHK入局。記者やキャスターを歴任し2005年に退職。2012年より東京工業大学教授。著書多数。 森達也 1956年広島県生まれ。立教大学卒業、1986年テレビ制作会社入社。報道・ドキュメンタリー系番組を手がける。98年、オウム真理教のドキュメンタリー「A」公開。200年、続編「A2」が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞受賞。『A3』で講談社ノンフィクション賞受賞。
  • いのちの食べかた
    4.1
    お肉が僕らのご飯になるまでを詳細レポート。おいしいものを食べられるのは、数え切れない「誰か」がいるから。だから僕らの生活は続いている。“知って自ら考える”ことの大切さを伝えるノンフィクション。
  • 映画評論家への逆襲(小学館新書)
    4.2
    脚本家・監督から「映画批評」への逆襲。 コロナ禍で苦戦する全国のミニシアターを応援すべく、荒井晴彦、森達也、白石和彌、井上淳一の映画脚本家・監督が行なったオンライントークショー。だがこの4人のこと、単なる作品論、監督論を逸脱して、世評の高いヒット作をこき下ろし、名作の裏事情を暴露し、大監督を疑い、そして意外な作品をほめるという、かつてない映画座談会となった。その濃厚かつ超辛口な内容をあますところなく伝える1冊。
  • A3 上
    4.2
    【第33回講談社ノンフィクション賞受賞作】判決の日、東京地裁で初めて完全に「壊れている」麻原を見た著者は愕然とする。明らかに異常な裁判に、誰も声をあげようとしない。麻原彰晃とその側近たちを死刑にすることで、すべてを忘れようとしているかのようだ―戦後最凶最悪と言われたオウム事件によって変わってしまった日本。麻原とオウムを探り、日本社会の深層を浮き彫りにする。
  • A4または麻原・オウムへの新たな視点
    -
    麻原彰晃に帰依していた夫婦との対話からオウムを照射! 『A3』から約5年。森達也氏が、元オウム真理教の信者で麻原彰晃に帰依していた夫婦との対話を通して新角度からオウムを照射! 巻末にマンチェスター大学日本学シニア教授で、「メディアと新宗教の相互作用の研究」をしているエリカ・バッフェリ教授の解説付。麻原彰晃の死刑執行が囁かれている今、見過ごされてきた真実が次々と明らかに。 【目次】 1 オウム真理教との出会い 2 出家者の生活  3 麻原彰晃の実像とは 4 オウム真理教事件 5 いま、振り返るオウム真理教 結びとして 宗教リテラシーからオウムを考える 【著者】 森達也 映画監督・評論家・大学教員。「A」「A2」とオウム真理教に関する映画を撮影。教団の崩壊からその後を描いた書籍『A3』(集英社インターナショナル)では、講談社ノンフィクション賞を受賞。著書『「A」撮影日誌』『A2』(ともに現代書館)他多数。 深山織枝・早坂武禮 元教団幹部。「NHKスペシャル未解決事件2 オウム真理教事件」に出演。その際に初めてメディアの前で話した。その延長線上の内容が本書では展開されている。
  • オカルト 現れるモノ、隠れるモノ、見たいモノ
    4.0
    それは科学か?インチキか?本当のオカルト(隠されたもの)か?なぜ人はほとんどが嘘だと思いながら、この世界から目をそらさずに来たのか。否定しつつも惹かれてしまう「オカルト」。その境界をたどる。
  • 親ガチャという病
    3.4
    ネット発の流行語にみる 「息苦しい日本」の正体! 「親ガチャ」という言葉が話題を集めている。 まるでくじを引くかのように、生まれてくる子供は親を選ぶことができない。 人生が上手くいかないのは「ハズレ」を引いたせいだ――。 時に、そんな自虐や冷笑を含んだ思いも込められるというが、 そうした概念が多くの人の共感を集める背景にあるものとはいったい何なのか? 本書では、日本社会の表層に浮上しつつある違和感や陋習(ろうしゅう)、問題点などに着目し、 7つのテーマに沿ってそれぞれ識者が掘り下げる。 第1章 親ガチャという病 生きづらさのなかで固定化されゆく“自己像” 土井隆義(社会学者) 第2章 無敵の人という病 「真犯人」は拡大自殺報道を垂れ流すマスコミ 和田秀樹(精神科医、評論家) 第3章 キャンセルカルチャーという病 被害者への過度な感情移入が議論をシャットアウトする 森達也(映画監督、作家) 第4章 ツイフェミという病 フェミニズムを攻撃や誹謗中傷の「隠れ蓑」にしてほしくない 室井佑月(作家) 第5章 正義バカという病 スケープゴート叩きの裏に潜む「不都合な真実」 池田清彦(生物学者) 第6章 ルッキズムという病 「相手ファースト」で委縮し“素顔”を覆い隠す若者たち 香山リカ(精神科医) 第7章 反出生主義という病 「人生の虚しさ」の大衆化により蔓延している苦しさ 中島義道(哲学者) 「はじめに」より抜粋  生まれた地域や属性、性別などが、その人生に大きな影響を及ぼすことは間違いない。けれど、「ガチャ」というあまりに無機質な言い方にショックを受ける人も少なくないはずだ。そこには、自らの運命をせせら笑うかのような自虐、諦めのムードが漂う。内に秘めたとてつもない悲しみをごまかしているかのようにさえ感じられる。日本を覆う、閉塞感や生きづらさ。そういったものが一種、病理のように「ことば」として社会に浮上している側面はないだろうか?  本書はそんな思いを出発点とし、令和ニッポンにおいて注目を集めている流行語を軸に、6人の識者にインタビューを試みた。第1章に限っては、「親ガチャ」にかんする論考をまとめ、大きな反響を呼んだウェブ記事「『親ガチャ』という言葉が、現代の若者に刺さりまくった『本質的な理由』」(現代ビジネス、2021年9月7日配信)を執筆した社会学者・土井隆義さんに寄稿して頂いている。 「時代を一言で象徴するキーワード」など、あるはずがない。  しかし、話題を集めている言葉を突破口に、その背景にあるかもしれない何かを手探りで捉えようとする試みに意義を見いだしたい。  本書が照射しようとするものは、日本を覆う「空気」の一片だ。
  • 神さまってなに?
    4.8
    宗教とは火のようなもの。時に人を温めるが、時に焼き殺すこともある――現代社会で私たちは宗教とどのように対峙できるのか?宗教の誕生した瞬間から現代のかたちを通じて、その可能性を探る。
  • 希望の国の少数異見 同調圧力に抗する方法論
    3.0
    1巻1,760円 (税込)
    森達也の新刊! あすへの指針本 トランプ、ヘイトスピーチ、無差別殺人…底が抜けてしまったような世界の状況と渡り合うには何が必要か。法然の名言を補助線として現代社会を読み解くPART1。日本を根源的に問い、希望の原理を探る討議PART2。 森達也の流儀、炸裂。
  • 虐殺のスイッチ ――一人すら殺せない人が、なぜ多くの人を殺せるのか?
    4.8
    ナチスのホロコースト、クメール・ルージュの大量殺戮、関東大震災の朝鮮人虐殺、インドネシア政権による虐殺、ルワンダ・フツ族のツチ族虐殺……、歴史を、世界を見渡すと、虐殺事件は繰り返し起き、あふれている。なぜごく普通の善良な市民が、同じように普通の人をいとも簡単に殺すのか、しかも大量に。キーになるのは、集団と同調圧力。集団が熱狂し変異して起きる虐殺のメカニズムを考える。
  • クォン・デ もう一人のラストエンペラー
    3.8
    1951年、杉並区の粗末な貸家で孤独に息絶えた老人・クォン・デ。彼はフランス植民地支配からの祖国解放運動のため、45年前に来日したベトナムの王子であった。母国では伝説的カリスマであった彼が、その後なぜ一度も帰郷できず、漂泊の日々を送らねばならなかったのか……。満州国皇帝溥儀を担ぎ出した大東亜共栄圏思想が生んだ昭和史の裏ミステリーを、映像界の奇才が鮮やかにドキュメント。
  • クラウド 増殖する悪意
    3.7
    1巻1,320円 (税込)
    これが日本なのか、日本人なのか? 徒党を組み集団化することで凶暴化する日本社会、大勢でたった一人をバッシングする容赦なき人々の姿。そんな「日本の現実」へ、重い一石を投じる。2009~2013年に雑誌、新聞、WEBに掲載された原稿を加筆・修正し、書き下ろしを加えて書籍化。 【目次】 第一章 加害者と被害者――加速する厳罰化と発せられる罵声 第二章 無知と無自覚――外なる「悪魔」、内なる「善」という思い込み 第三章 憎悪と報復――加虐的に、とめどなく 第四章 同調圧力――集団は敵を探し、強い管理統制とリーダーを求める 第五章 覚悟――表現するということは 対 談 蓮池透 + 森達也
  • 憲法が変わるかもしれない社会
    -
    戦後日本で、かつてなく改憲の可能性が高まるいま、「知ってるようで知らない」憲法について本質を理解するための決定本。 長谷部恭男、片山杜秀、石川健治、森達也、国谷裕子、原武史――憲法を巡る各テーマを豪華ゲストらと共に徹底的に考えた、高橋源一郎の白熱講座へ、ようこそ! ・憲法は条文がすべてではない!? ・9条は意味論と語用論に分けて考えよう ・立憲主義は民主主義と対立し得るもの? ・大正デモクラシーから国家総動員体制にいたった流れ ・天皇の「おことば」が突きつけた問題とは? 社会の「分断」を越えた対話のために――土台となる決定本がここに。
  • COVID-19
    -
    COVID-19=新型コロナウイルスとは、私たちにとって何だったのか? この3年間、たくさんの失敗をした。挫折もあった。それらを直視する。記憶する。傷だらけで前に進むために。
  • 死刑のある国ニッポン
    3.7
    「知らない」で済ませるのは、罪だ。真っ向対立する廃止派・森と存置派・藤井が、死刑制度の本質をめぐり、苦悶しながら交わした大激論!この国の在り方についての新たな対話も収録。
  • 視点をずらす思考術
    3.6
    日本中が二項対立と単純化の論争をしている。少し角度を変えて物事を捉えてみる。時差をつける。逆の発想をしてみる。政治・憲法・日米関係・メディア論など、「個」を貫くことで世界と繋がる心と脳の鍛錬法。(講談社現代新書)
  • 集団に流されず個人として生きるには
    3.3
    過剰に叩かれる宗教、ナチスのホロコースト、危機をあおるメディア、ネットの炎上……。集団は強い絆と同調圧力を生み、時に暴走する。そこで立ち止まって「おかしい」と言えるだろうか?
  • 首都圏生きもの記
    3.5
    自然が乏しいと思われている都会にも、ペットの犬や猫のほか公園に棲息する鳥や虫、捨てられた外国産の高級動物など意外に多くの生き物たちが生息している。都会で人間と共生する多くの生き物たちの実態を、著者自身が撮影した写真とともに独特の視点で綴る。

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  • 職業欄はエスパー
    4.2
    「超能力」は存在するのか?それともトリックなのか?スプーン曲げの清田益章、UFOを呼ぶ秋山眞人、ダウジングの堤裕司。かつては一世を風靡し、「超能力者であること」を職業に選んだ彼らは今、何を?3人に興味を抱いて、8年間にわたって取材を続けた著者が数々の不可思議な現象をまのあたりにしながら、「超能力」という迷宮にさまよい、彼らの孤独をすくいとろうとした異色の超現実ノンフィクション。
  • 「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい
    3.8
    死刑存続論者の多くは、「死刑制度がある理由は被害者遺族のため」と言う。しかし、著者は問う。「自分の想像など被害者遺族の思いには絶対に及ばない。当事者でもないのに、なぜこれほど居丈高に、また当然のように死刑を求められるのか?」本書は、死刑制度だけでなく、領土問題、戦争責任、レイシズム、9・11以後、原発事故、等々、多岐にわたる事象を扱う。日本に蔓延する「正義」という名の共同幻想を撃つ!
  • 「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい
    4.1
    1巻1,408円 (税込)
    メディアや政治家に煽られながら、危機意識ばかりが高揚し続ける日本。東日本大震災で集団化はさらに加速し、敵や異物を排除しようとする動きがますます強まっている。そんなときに勃発した領土問題。気がつけば取り返しのつかない事態が引き起されているかもしれない。私たちは何を考え行動すべきなのか。
  • ジャーナリズムの役割は空気を壊すこと
    5.0
    ジャーナリズムの劣化はその国の劣化を意味する。新型コロナの非常事態宣言下での東京五輪強行は、危惧された通り感染爆発と医療崩壊を招いた。当初から問題に塗(まみ)れたこの五輪を批判しきれず空気に迎合した大手メディアは、日本のジャーナリズムの限界を象徴的に露呈した。原発事故、森友加計、公文書改竄等、未解決のまま忘れ去られる問題が堆積する現状は権力監視の役割を果たせないメディアの追認の結果だ。本書は映画「i-新聞記者ドキュメント-」の森達也と望月衣塑子が安倍・菅時代のメディア状況を総括。一方向に暴走する「空気」の壊し方、ジャーナリズムの役割と復活の方途を語りあう。 「この国のメディアはおかしい。 ジャーナリズムが機能していない。 そんな言葉を日常的に見聞きするようになってから、 もう何年が過ぎただろう」森達也 「“鉄壁”という菅(義偉)氏の幻想を創ったのはメディアにほかならない。 もっと強い言い方をすれば、 菅首相を生み出した“共犯”でもある。 菅氏は、市民の命を預けられるような人ではなかった。 メディアの責任は重い」望月衣塑子
  • すべての戦争は自衛意識から始まる
    4.1
    1巻1,408円 (税込)
    仮想敵国に対する恐怖と危機意識が高まる中、集団的自衛権の行使容認に代表されるように、戦後日本の理念であった9条による「非戦の平和観」が大きく変わろうとしている。戦火が引き起こす悲劇への想像力を失ったまま「自衛」を叫ぶこの国は、どこへ向かうのか。取り返しのつかない事態を避けるため何ができるのか。
  • すべての戦争は自衛から始まる
    3.0
    歴史上、多くの戦争が自衛意識から始まった。ナチス最高幹部だったヘルマン・ゲーリングは「戦争を起こすことはそれほど難しくない」と述べている。「国民に対し、我々は攻撃されかけているのだと危機感をあおり、平和主義者には愛国心が欠けていると非難すればいい」と。安倍政権は危機を誇張して「抑止力」や「自衛」の必要性を訴えている。「集団化」が加速するこの国は、その意味を深く考えないまま流されてしまうのか。
  • 世界が完全に思考停止する前に
    3.7
    9.11から3年、イラク戦争から1年半、地下鉄サリン事件から9年。ブッシュ&小泉の愚鈍な政治、大儀名分さえないイラク戦争と自衛隊派遣、ヒステリックな少年犯罪や北朝鮮報道、唖然とする政治家の暴言……。みんな、ちゃんとテレビ見てますか? けっこう世の中すごいことになってますよ。あらゆる現実に葛藤し、煩悶し続けるもっともナイーブなドキュメンタリー作家・森達也がこの国に問いかける「今」に危機感を持つすべての日本人をナットクさせる日常感覚評論集!
  • それでもドキュメンタリーは嘘をつく
    4.0
    「公正中立」な視点という共同幻想に支えられながら、撮り手の主観と作為から逃れられないドキュメンタリーの虚構性と魅力とは何か? 情報が「正義」と「悪」にわかりやすく二元論化され、安易な結論へと導かれる現代メディア社会の中で、ドキュメンタリーを作る覚悟と表現することの意味を考察したエッセイ。自らの製作体験や話題の作品を分析しつつ、自問と煩悶の末に浮き彫りにした思考の軌跡。
  • たったひとつの「真実」なんてない ――メディアは何を伝えているのか?
    3.9
    メディアはすべて、事実と嘘の境界線上にある。それをまず知ろう。ニュースや新聞は間違えないという思い込みは捨てよう。でも嘘ばかりというのは間違い。私たちに不可欠となっているメディアを正しく使う方法とは?
  • チャンキ
    3.0
    1巻2,112円 (税込)
    強烈な自殺衝動によって突然死する「タナトス」という不条理な死が蔓延する2033年の日本。日常に理不尽な死が充ちている。なぜ、日本だけに? この世界はどうなっているんだ? どうしたら生き延びることができるのか? 生きる意味と実感を求めて抗う、18歳の高校生チャンキに見えてきたのは……気鋭の映像作家、初の長編小説。
  • 千代田区一番一号のラビリンス【電子改訂版】
    5.0
    1巻2,420円 (税込)
    皇室を巡るタブーに一石を投じる「問題小説」。 主人公のドキュメンタリストは、天皇の生の言葉を引き出したいという熱情に突き動かされ、象徴天皇制の本質に迫る番組企画を立ち上げた。 そして、ついに企画実現の突破口を探り出す! 平成の世。天皇ご夫妻の日常生活をドキュメンタリー作品 として記録したい。ある映画監督の宿願をこの物語に託す ! 【目次】 プロローグ「タヌ吉はまた別よ」 1 日比谷通りの交差点「今の天皇に似ている人か」 2 ブリトーとランチ「穢れが感染るから」 3 信号はいつも青「もちろん理由は知っています」 4 実家に掲げられた写真「だから燃えるゴミよ」 5 御所のラビリンス「ちょっと様子を見てこない?」 6 デートの夜「性欲はあるの?」 7 床の穴「触らなければ扉を開けられない」 8 憲法一条「おまえはこの企画の提案者じゃないか」 9 再会「ごたごたうるさいよ」 10 タブーを撮る「断言するけど数字は絶対にいい」 11 百十三年目の直訴状「つまりメイキングを軸にする」 12 隣室のゴソゴソ「私たちは何の音を聞いたのかしら」 13 一般参賀「あなたは秋篠宮殿下かしら」 14 過程を撮る「愛されているよ」 15 阻もうとする人たち「だからタブーなんだよ」 16 一般参観の午後「ケガレ思想だと思うよ」 17 会えるかもしれない「だからご会釈願うだってば」 【著者】 森達也 1956 年広島県呉市生まれ、映画監督・作家。明治大学特任教授。1997 年ドキュメンタリー映画「A」を公開。その後、「A2」「FAKE」「i-新聞記者ドキュメント-」等の監督を務める。著書『「A」撮影日誌』(現代書館)、『放送禁止歌』(知恵の森文庫)、『下山事件(シモヤマ・ケース)』(新潮文庫)、『いのちの食べかた』(角川文庫)、『死刑』(朝日出版社)等多数。
  • 定点観測 新型コロナウイルスと私たちの社会 2021年後半
    3.0
    東京オリンピック、デルタ株、総選挙、そしてオミクロンの兆候。コロナ禍における社会の動向を定点観測する企画の第4弾!
  • 定点観測 新型コロナウイルスと私たちの社会 2021年前半
    -
    1巻2,200円 (税込)
    Go Toトラベルが昨年末に中止され、一〇日後には全国の感染者数が過去最多の七八六三人となる。水際対策が遅れた結果、全国の感染源は変異株に移行。経済重視と五輪開催ありきで進み、後手に回るコロナ対策。日本のコロナ禍は、いつ終息を迎えるのだろうか……。本企画では、コロナ禍の社会を定点観測する。シリーズの第三弾となる本書では、二〇二一年の上半期が観測の対象となる。
  • 定点観測 新型コロナウイルスと私たちの社会 2022年後半
    -
    新型コロナの感染拡大は、2022年7月には第7波、12月には第8波を迎えた。ウィズコロナにはほど遠い状況の中、感染者が自主検査をすることや、全数把握が見直された。日本社会は、新型コロナと向き合うことをやめるのか。本企画では、コロナ禍の社会を定点観測する。
  • 定点観測 新型コロナウイルスと私たちの社会 2022年前半
    -
    2021年末まで激減していた全国のコロナ感染者数は、年が明けると激増し、過去最大の10万4169人となった。オミクロン株の猛威が私たちに襲いかかるなか、政府のコロナ対策は止まっている。コロナ禍の日本社会を「定点観測」するシリーズの第5弾!
  • 定点観測 新型コロナウイルスと私たちの社会 2020年後半
    5.0
    1巻2,200円 (税込)
    緊急事態宣言後の社会はどう変容したのか。第二波を迎えるなかで強行された、Go Toキャンペーンの行方はいかに。16人の一流の論者がコロナ禍の社会を徹底分析。コロナ禍における社会の動向を記憶するための必読書、第2弾!

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  • 定点観測 新型コロナウイルスと私たちの社会 2020年前半
    4.3
    1巻1,980円 (税込)
    100年に一度と言われる感染症の蔓延に、日本の社会はどのように対応したのか、また対応しなかったのか。深刻な事態を風化させないために記録しよう、という共通の思いで、森達也のかけ声のもと、論者たちが集結した。

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  • ニュースの深き欲望
    3.5
    ニュースとはなにか。そもそも情報とはなんだろうか。〈真実と偽り〉〈正義と悪〉の二項対立を超え、その狭間の無限の事象をとことん見つめて発信を続ける著者自らの証言。「世界はグレーゾーンで成り立っている」と唱える挑戦の記録。
  • 人間臨終考
    4.0
    1巻1,485円 (税込)
    歴史人物の死に際に見る日本現代論。 石川五右衛門の釜ゆではなぜ見世物にされたのか ガガーリンが若くして飛行機事故で死んだ理由とは ラスプーチンが用いたであろう詐欺師の常套手段とは キュリー夫人が福島第一原発の事故を知ったら? ――歴史人物の死に際から、それを取り巻く社会を、ノンフィクション作家・森達也が痛烈に風刺。死刑、付和雷同の国民性、想像力なき善意…硬直する日本社会にズバッと斬り込む新感覚日本現代論。
  • はじめての政治哲学
    4.7
    歴史上の哲人の言葉でなく,ごく普通の人々の意見・情報を手掛かりに,政治哲学を論じる.政治哲学の基本から最先端の議論まで,簡潔にわかりやすい言葉でまとめられた,初めて学ぶときの格好のテキスト.学習を深めるための文献リストは,最新の文献までアップデートして収めし,充実.解説,山岡龍一氏.

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  • FAKEな日本
    3.7
    平成も終わり、安倍政権も終わった。しかし、忖度社会は続く。 ドキュメンタリーとは、抗いである。 タブーに抗い続ける監督のルポ&インタビュー! 平成という時代が終わり、安倍長期政権も終わった。 しかし、報道をはじめ、表現の自粛と萎縮は終わることなく続いている。この三十年で、その波は高く、強くなったのか、それとも……。 天皇、放送禁止歌、オウム、オカルト、小人プロレスetc。 撮影したいテーマはことごとくタブー視され、発表媒体が限られていく中でも、作品の力で“空気”を吹きはらってきたドキュメンタリー監督が、自粛と萎縮の正体を探る! 森監督作品のテーマを軸に、時代の表現者たちと「日本」を斬る!! 『放送禁止歌』×ピーター・バラカン(ラジオDJ、ブロードキャスター) 『ミゼットプロレス伝説』×日比野和雅(『バリバラ』初代プロデューサー) 『幻の「天皇ドキュメンタリー」』×松元ヒロ(お笑い芸人) 『A』『A2』×有田芳生(ジャーナリスト、参議院議員) 『未完の「北朝鮮ドキュメンタリー」』×若林盛亮(「よど号ハイジャック事件」実行犯) 『FAKE』×長野智子(ニュースキャスター) ※本書は2017年に小社より刊行した『FAKEな平成史』を改題の上、加筆修正したものです。 【目次】  文庫版まえがき  まえがき 第一幕 疑似的民主主義国家ニッポン――『放送禁止歌』 第二幕 差別するぼくらニッポン人――ミゼットプロレス伝説 第三幕 自粛と萎縮に抗って――幻の『天皇ドキュメンタリー』 第四幕 組織は圧倒的に間違える――『A』『A2』 第五幕 平壌、かつての東京との交信――未完の『北朝鮮ドキュメンタリー』 第六幕 正しさこそが危機を生む――『FAKE』  あとがき  文庫版あとがき  解説
  • フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへ 増補新版 世界を信じるためのメソッド
    -
    そのニュース、疑わなくてもいいですか? 映画「FAKE」や新作「i-新聞記者ドキュメント」でメディアの本質を暴露し続ける著者が、ポスト真実の時代にますます必須のメディア・リテラシーをわかりやすく解説。「よりみちパン!セ」シリーズ『世界を信じるためのメソッド』に、SNSの影響など今日的話題を加筆。親子でフェイクニュースに強くなれる1冊。 【目次】 第1章 ニュースは間違える •連想ゲームをしよう •戦争とお菓子の値段 •メディアが間違うとき •無実の人が犯人に • 間違いを信じないために 第2章 ニュースを批判的に読み解こう •丸呑みしないで、よく嚙もう •リテラシーって何 • 星の王子さまも注意していた •戦争も起こせる •クウェートの少女と水鳥 第3章 きみが知らないメディアの仕組み •僕がクビになった理由 •ニュースの価値はどう決まる? •「わかりやすさ」のトリック •「撮る」ことは「隠す」こと •中立って何? •両論併記って何? •多数派はなぜ強い? 第4章 真実はひとつじゃない •メディアは最初から嘘だ •ヤラセと演出 •ニュースのうしろに消えるもの •市場原理とメディア •メディアはあおる •思い込みを変えるのもメディア 第5章 フェイクニュースに強くなるために •世界から見た日本 •北朝鮮の新聞 •平和の歌が放送禁止になるとき •フェイクニュースがメディアを変えた •メディアと僕らは合わせ鏡 •どっちが嘘なの? 【著者】 森達也 1956年広島県生まれ。映画監督・作家・明治大学特任教授。98年、オウム真理教のドキュメンタリー映画「A」を公開。2001年、続編「A2」が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞。11年に『A3』が講談社ノンフィクション賞を受賞。著書に『放送禁止歌』『死刑』『いのちの食べかた』『FAKEな平成史』『ニュースの深き欲望』他多数。
  • ぼくの歌、みんなの歌
    3.8
    極寒のシベリアで心に染みる「ホテル・カリフォルニア」。ニール・ヤングと武道館。転校といじめとボブ・ディラン。空虚な歌詞に魅力が詰まるピンク・レディー。「イマジン」と9・11。忘れられない人との思い出とザ・ブルーハーツ。すべての人生は歌とともにある。読書は音楽とともに。珠玉のエッセイ集。(講談社文庫)
  • 「僕のお父さんは東電の社員です」 小中学生たちの白熱議論! 3・11と働くことの意味
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    「僕のお父さんは東電の社員です。悪いのは東電だけ? 原発は誰がなぜ必要としたの? 」 2011年3月の震災、そして原発事故。放射能漏れが続く中、 一人の小学生の問い掛けが毎日小学生新聞に掲載され、 大人たちが忘れていた視点を呼び起こす。 「僕のお父さんは東電の社員です」 悪いのは東電だけ? それとも大人たちみんな? 子どもはどんな責任を持つのか? 勤勉に働きさえすれば国が豊かになり、個人が幸せになるという戦後日本がひたすら信じてきた想いにどんな盲点が含まれていたのか? 全国の小中学生が参加した白熱議論と森達也氏の渾身の書き下ろし長文 が、その問いに向き合う。 【目次】 ◆ 〈ゆうだい君の手紙〉僕のお父さんは東電の社員です ◆ 東電は人々のことを考えているか ……北村龍行(経済ジャーナリスト 元毎日新聞記者・論説委員) ◆ ゆうだい君への手紙 小学生からの手紙/中学生からの手紙/ 高校生・大学生からの手紙/おとなからの手紙 ◆ 森達也「僕たちのあやまちを知ったあなたたちへのお願い」 ・電気って何だろう ・電気と原子力 ・原発が増えたわけ ・一緒に考えよう ・じつは大人もわかっていない ・「会社」って何だろう? ・組織で生きること ・「便利」という落とし穴 ・「空気を読む」ことの危険性 ・ゆうだい君が問いかけたこと ・何のために働くのか ◆ 出版に際して……森忠彦(毎日小学生新聞編集長) 【著者】 森達也 ノンフィクション映画監督。ドキュメンタリー作家。『「A」撮影日誌』『A2』『森達也の夜の映画学校』(いずれも現代書館) 『死刑』(朝日出版社)など著作多数。2011年『A3』(集英社インターナショナル)で講談社ノンフィクション賞受賞。 毎日小学生新聞
  • メメント
    4.2
    ペットの寿命。死後の世界について。宗教の役割。戦争や大量殺戮が起きる理由。殺人事件はなぜニュース・バリューを持つのか。細胞不死のメカニズム。人生で残された時間の量――煩悶を繰り返すドキュメンタリー作家が、死に関する様々な事象に想いをめぐらせ、考察し続けた数年間の記録。東日本大震災後に執筆された「震災、受賞、父親の死」も収録。

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  • 桃太郎は鬼ヶ島をもう一度襲撃することにした
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    世の中の「グレーゾーン」に切り込む著者が、古今東西の名作物語をパロディ化! ●鬼ヶ島に2度目の“襲撃”を試みる、自称ジャーナリストの桃太郎 ●最近スマホを購入した、「オオカミがでたぞ!」で有名な羊飼いの少年 など。 誰もが知っている15の物語をパロディ化しつつ、いまの日本の闇、問題点を痛烈に浮き彫りにする。 毒と風刺とユーモアが効いた「現代寓話集」。 ―― 読み始めるととまらない――! “視点”が一新される全15話 第1話 鬼ヶ島再襲撃 第2話 石のスープ 第3話 子供たちが屠殺ごっこをした話 第4話 雪女 第5話 ミダス王 第6話 オオカミと少年 第7話 パンドラ 第8話 金の斧 第9話 ハーメルンの笛吹き 第10話 注文の多い料理店 第11話 不思議の国のアリス 第12話 イザナギとイザナミ 第13話 アリとキリギリス 第14話 オオカミと七匹の子ヤギ 第15回 漁師とおかみさん  【著者プロフィール】 森達也 (もり・たつや) 1956年、広島県生まれ。 映画監督・作家・明治大学特任教授。 オウム真理教信者達の日常を映したドキュメンタリー映画「A」を公開。 ベルリン国際映画祭などに正式招待される。 続編「A2」では山形国際ドキュメンタリー映画祭において特別賞・市民賞を受賞。 2016年、作曲家・佐村河内守氏に密着・撮影した「FAKE」も大きな話題に。 「i-新聞記者ドキュメント-」は、キネマ旬報ベストテン(文化映画)1位を獲得。 作家としては、2010年に刊行した『A3』にて第33回講談社ノンフィクション賞を受賞。 他、著書に『放送禁止歌』(知恵の森)、『ニュースの深き欲望』(朝日新聞出版)、『ドキュメンタリーは嘘をつく』『死刑』(ともにKADOKAWA)、『「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい』(講談社)など多数。
  • 森達也・青木理の反メディア論
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    1巻1,870円 (税込)
    映像作家・森達也とノンフィクションライター・青木理による反メディア対談! 映像作家・森達也とノンフィクションライター・青木理による反メディア対談。両者の現代社会現象の捉え方は同じように見えるが、入り口と論理展開は全く異なる。例えばオウム事件では、森は教団の内部で撮影し、青木は公安記者として関わっている。この2人が様々な事件(オウム事件・死刑問題・公安警察・沖縄問題・安保法制など)に関わり感じたことを3日間20時間以上にわたり語り合った。そこから見えてくるものは、メディアの堕落と陥穽である。メディアにどう関わり・メディアをどう使い切るか。この丁々発止は見物である。 【目次】 まえがき 青木理 プロローグ 1 民主主義と死刑制度 2 オウム事件と公安 3 日本の刑事司法 4 朝鮮半島、沖縄、日本の敗戦後 5 メディアの闇 あとがき 森達也 【著者】 森達也 映画監督・評論家・大学教員。「A」「A2」とオウム真理教に関する映画を撮影。教団の崩壊からその後を描いた書籍『A3』(集英社インターナショナル)では、講談社ノンフィクション賞を受賞。著書『「A」撮影日誌』『A2』(ともに現代書館)他多数。 青木理 1966年長野県生まれ、慶應義塾大学卒。ジャーナリスト・ノンフィクション作家。共同通信社勤務後フリーランス。著書『日本の公安警察』『絞首刑』『トラオ 徳田虎雄 不随の病院王』『日本会議の正体』『安倍三代』など多数。
  • U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面
    4.1
    Uは私だ。植松聖を不気味と感じる私たち一人ひとりの心に、彼と同じ「命の選別を当たり前と思う」意識が眠ってはいやしないか? 差別意識とは少し異なる、全体主義にもつながる機械的な何かが。 「A」「FAKE」「i ‐新聞記者ドキュメント-」の森達也が、精神科医やジャーナリストらと語りあい、悩み、悶えながら、「人間の本質」に迫った、渾身の論考!

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