檜垣立哉作品一覧

  • 子供の哲学 産まれるものとしての身体
    4.0
    西田幾多郎、レヴィナス、ドゥルーズ……その思考のあらたな可能性これまでの哲学が再三にわたって論じてきた「私」という問題。しかしそこには、大きな見落としがあったのではないか?産まれる、子をはらむ、産む、死んでいく、だけど誰かが残る。こうしたことを、それ自身として真正面からとらえる。そのための哲学が、ここからはじまる。(講談社選書メチエ)
  • 生と権力の哲学
    4.3
    権力とは「見えない」かたちで動き、われわれを「殺す」よりも「生かす」ものとして働く不気味なシステムなのだ。知の巨人・フーコーの思想を中心に、ドゥルーズ、アガンベン、ネグリらの問題意識とその論理を読み解きながら、グローバル化し、収容所化する現代世界の中で、「ポジティヴ」に戦い続ける希望を提示する。
  • 食べることの哲学
    3.8
    ブタもクジラも食べるのに、イヌやネコはなぜ食べないのか? 宮澤賢治「よだかの星」、食育の実験授業「豚のPちゃん」、反捕鯨映画『ザ・コーヴ』……食をめぐる身近な素材を、フランス現代哲学と日本哲学のマリアージュで独創的に調理し、濃厚な味わいに仕上げたエッセイ。食の隠れた本質に迫る逸品。
  • ドゥルーズ 解けない問いを生きる
    4.0
    いま必要な哲学とは何か。「問いが解けない」事態をどうとらえるか。生命科学の時代に対応するドゥルーズ哲学の核心をクリアに描く。 [内容] I はじめに──解けない問いがあらわになってくること II 世界とは解けない問いである──ドゥルーズの〈哲学〉素描 III 〈私〉ではない〈個体〉が生きること──結論に代えて ドゥルーズ小伝
  • ドゥルーズ入門
    3.3
    没後十年以上の時を経て、その思想の意義がさらに重みを増す哲学者ドゥルーズ。しかし、そのテクストは必ずしも読みやすいとはいいがたい。本書は、ドゥルーズの哲学史的な位置付けと、その思想的変遷を丁寧に追いながら、『差異と反復』『意味の論理学』の二大主著を中心にその豊かなイマージュと明晰な論理を読み解く。ドゥルーズを読むすべての人の羅針盤となる決定的入門書。
  • 西田幾多郎の生命哲学
    3.0
    純粋経験、自覚、場所、絶対無、行為的直観、絶対矛盾的自己同一……。一見、難解なことばにみずからの思索を託しながら、西田が終生追い求めたひとつの問題とは何だったのか。ほぼ同時代を生きたベルクソンとの交錯に着目し、ひいてはドゥルーズら現代思想につながる「生命の哲学」として西田哲学を再評価し、注目され続ける、俊秀の記念碑的力作。
  • ベルクソン思想の現在
    -
    主要4著作を読み解く白熱の徹底討議!まったく新しいベルクソン入門誕生 主要4著作を読み解く白熱の徹底討議!まったく新しいベルクソン入門誕生。 生の思考を独自のかたちでヴィヴィッドに展開した哲学者アンリ・ベルクソン。2022年はベルクソン研究書が次々に刊行された画期となる一年だった。この著者たちが集った連続トークイベントをもとに、大幅に増補されここに甦る。 『時間と自由』『物質と記憶』『創造的進化』『道徳と宗教の二源泉』、ベルクソンの主要4著作を徹底的に読み解いていく。著者全員が参加した座談会「これからのベルクソンをめぐって」も収録。 【目次】 はじめに(平井靖史) 序章 ベルクソンに出会う 第1章 『時間と自由』 檜垣立哉×藤田尚志 第2章 『物質と記憶』 檜垣立哉×平井靖史 第3章 『創造的進化』 藤田尚志×米田翼 第4章 『道徳と宗教の二源泉』 平賀裕貴×藤田尚志 第5章 これからのベルクソンをめぐって 檜垣立哉×平井靖史×平賀裕貴×藤田尚志×米田翼 付録 ブックガイド おわりに(藤田尚志) 【著者】 檜垣立哉 1964年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。現在、大阪大学大学院人間科学研究科教授。博士(文学)。主な著書に『ベルクソンの哲学 生成する実在の肯定』『バロックの哲学 反- 理性の星座たち』『西田幾多郎の生命哲学』『近代日本思想論 技術・自然・生命』ほか。主な訳書に『ベルクソニズム』(共訳)ほか。 平井靖史 1971年生まれ。東京都立大学哲学科・同大学院博士課程満期退学。福岡大学人文学部教授。専門は近現代哲学、時間と心の哲学、記憶の形而上学。PBJ(Project Bergson in Japan)代表。著書に『世界は時間でできている ベルクソン時間哲学入門』(青土社、2022年)。編著にBergson's Scientific Metaphysics(Bloomsbury, 2023)。共編著に『ベルクソン『物質と記憶』を再起動する 拡張ベルクソン 主義の諸展望』(書肆心水、2018年)ほか。 平賀裕貴 1983年生まれ。専門はフランス文学・哲学。エラスムス・ムンドゥス・プログラム(ユーロフィロソフィー)によりトゥールーズ第二大学大学院に留学。同大学大学院修士課程修了。立教大学大学院博士課程修了。博士(文学)。現在、立教大学兼任講師。著書に『アンリ・ベルクソンの神秘主義』(論創社、2022年)、共訳書にアンリ・ベルクソン『笑い』(ちくま学芸文庫、2016年)がある。 藤田尚志 1973年生まれ。九州産業大学教授。Ph.D(哲学)。専門は哲学、フランス近現代思想。著書に『ベルクソン 反時代的哲学』(勁草書房、2022年)、共編著に『ベルクソン『物質と記憶』を解剖する』(2016年)、『ベルクソン『物質と記憶』を診断する』(2017年)、『ベルクソン『物質と記憶』を再起動する』(2018年)(いずれも書肆心水)、共著にMécanique et mystique(Olms, 2018)ほか。訳書にアンリ・ベルクソン『時間観念の歴史』(共訳、書肆心水、2019年)ほか。 米田翼 1988年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科にて博士号を取得(人間科学)。現在、大阪大学大学院人間科学研究科附属未来共創センター助教。専門はベルクソンを中心とするフランス哲学、19-20 世紀の英・独・仏の生物学の歴史・哲学。著書に『生ける物質 アンリ・ベルクソンと生命個体化の思想』(青土社、2022年)。主な論文に「個体化の哲学における生殖の問題——ヴァイスマン、ベルクソン、シモンドン」『思想』第1141 号(2019年)、共訳書にジルベール・シモンドン『個体化の哲学』など。
  • ベルクソンの哲学 生成する実在の肯定
    -
    「生の哲学」を提唱しノーベル文学賞を受賞した、フランスを代表する哲学者、アンリ・ベルクソン(1859-1941年)。彼は、伝統的な哲学を根本的に批判し、転覆させた特異な存在です。 その影響は、20世紀の名だたる哲学者たち、ハイデガー、ウィリアム・ジェームズ、サルトル、レヴィナス、メルロ=ポンティ、デリダ、西田幾多郎など、多方面に及びます。そして何より、生成のリアリティーを巡る思考の原理を徹底させ、ベルクソンを蘇らせたのが、ジル・ドゥルーズでした。 本書は、ドゥルーズのすぐれた読解に身を寄せながら、ベルクソンの主著を丹念にたどり、その核心を浮かび上がらせます。同時に、ドゥルーズ自身の哲学の出発点ともなった、斬新で独創的なベルクソン解釈を提示してもいます。 ベルクソンにとって実在とは、持続とは何か。どのようにして、直観によって本質的な差異を見出すのか。他者のない、否定性のない、そして外との弁証法的な統合もない哲学とは、どのようなアイデアなのか。 著者によるベルクソンの現代思想における位置づけ、主要著作を通した整理、これ以上なくクリアで精密な解読は、ベルクソンに取り組もうとする読者にとって、最良のガイドとなるでしょう。解説には、『物質と記憶』の訳者である杉山直樹氏の書き下ろし原稿を収録しました。 [本書の内容] 学術文庫版まえがき 序 論 ベルクソンの哲学とその位置 第一章 連続的で異質的な特徴――『試論』について 第二章 知覚の機構と実在する過去――『物質と記憶』について   1 純粋知覚について   2 記憶と認識の機制   3 記憶の即自存在とその心理的な働き   4 持続の存在論 第三章 分散する一者としての生命――『創造的進化』について 第四章 持続の一元論/結晶と層――ベルクソンの存在論について あとがき 解説 杉山直樹 ベルクソン関連略年表

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