親鸞作品一覧

  • [新訳]歎異抄 「絶対他力」の思想を読み解く
    4.0
    なぜ『歎異抄』は、私たち近代日本人にこれほど人気があるのでしょうか。いろいろな理由が考えられます。一つは大前提として、そもそも「宗教」という精神形態が、この世を合理的・理性的に割り切って整序していこうとする志向性にさからう本質をもっているということです。それは、近代社会の合理的な割り切り方ではどうしてもはみ出してしまう人間性の情緒的な部分に訴えかけてきます。欲望、不安、迷い、悩み、苦しみ、悲しみ、期待感、絶望感、これらに対して、近代社会はさまざまなかたちで一応の環境や装置を用意してくれています。しかし、それこそ人間は「煩悩具足」の存在であることをけっして免れませんから、近代社会が提供してくれる環境や装置だけで完全に満たされることはなかったし、これからもけっしてないでしょう。おそらくそのことを、『歎異抄』に惹かれる読者たちは、直感的にわきまえているのだと思います。(訳者「付論」より抜粋)

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  • 歎異抄
    完結
    4.4
    全1巻660円 (税込)
    師・親鸞の教えを聞き書きし『歎異抄』をまとめた唯円。末法思想に包まれた千二百年代の日本を、ただただ阿弥陀の言葉を伝えるために、縦横無尽に巡る元気坊主・唯円の活躍を楽しみつつ、親鸞の有名な言葉「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」の深い深い意味に、あらためて耳を傾けよう!
  • 歎異抄
    3.5
    「アミダ如来はんにいただいた信心を、おれのもんやいう顔で取り返そういうのんは、ホンマにアホらしいことやで」。「ホトケはんやお寺さんへのおフセが多い少ないで、大きなホトケや小っさいホトケになるんやいうのは、こりゃあ、ケッタイな説や」。天災や飢饉に見舞われ、戦乱の収まらない鎌倉初期の無常の世にあって、唯円は師が確信した「他力」の真意を庶民に伝えずにいられなかった。親鸞の教えをライブ感溢れる関西弁で!
  • 歎異抄・執持抄・口伝鈔・改邪鈔
    -
    1巻2,310円 (税込)
    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 親鸞のふかい哲学的思索と純粋な阿弥陀信仰は,その後,かえって異端を生じようとした。生前の親鸞の信仰をとおして正統を守ろうとする人びとによって説かれた,親鸞の真意を伝える苦悩の書。

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  • 唯信鈔文意
    NEW
    -
    南無阿弥陀仏と唱えれば来世で仏になれる。このシンプル極まりない法然の教えは庶民層から大歓迎された。しかし同時に「なぜ念仏だけでいいのか」という問いも浮上する。その問いに答えるべく、親鸞は当時よく読まれていた仏教書『唯信鈔』を解説する形で本書を執筆した。親鸞の答えはこうだ。念仏は修行などかなわない我々のために阿弥陀が用意した「行」であり、阿弥陀のはたらきそのものである。そして念仏すると阿弥陀の心が無意識下に入り込み、それが将来我々を浄土に連れていく。だから念仏の他は必要ない。『教行信証』と並ぶ代表作にして親鸞思想のエッセンスが詰まった最高の念仏入門。

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