吉田恭教作品一覧

  • 化身の哭く森
    3.6
    1巻2,090円 (税込)
    7年前に消息を絶った祖父の痕跡を探すため、「入らずの山」と呼ばれる地に入った大学生・春日優斗と友人たち。下山後、ほどなくして彼らは次々と死を遂げる。さらには祖父と繋がりのあった探偵も6年前に31歳の若さで亡くなっていた。禁断の地に関わる者たちに訪れる非業の死。これは祟りかそれとも……。広島と東京で起きる死の連鎖に、元刑事の探偵・槙野康平と「鉄仮面」と呼ばれる警視庁捜査一課の刑事・東條有紀が迫る。
  • 龍のはらわた
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    家族が皆殺しにされる地獄絵図の中、一人生き残った少女。そして16年後、犯人の一人が白骨体となって発見されたことを知った彼女は謎の言葉を思い出す。 八王子の民家の床下から発見された白骨体が引き金だった。そして三年後、早瀬未央が突然鏡探偵事務所を辞め、その数ヶ月後、彼女の母親が「娘が失踪を……」という電話を寄越す。母親から、八王子の民家から発見された白骨体が早瀬の実の両親と兄を惨殺した犯人の一人であることを聞かされた槙野康平は、弁護士の高坂と共に早瀬の捜索に乗り出すのだが、その矢先、白骨体が発見された家の関係者がホテル一の一室で毒殺されてしまう。

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  • ネメシスの契約
    3.7
    1巻1,760円 (税込)
    夕刊ニッポンの記者、周防正孝は8年前に起きた実父の事件を追っている。実父は新潟の漁港で元最高裁判事の首を模造刀で切断、自らも拳銃自殺した。ある日、厚労省の向井俊介から電話があり、医療ミス疑惑の調査過程で、首切り事件の真相に関わる重大な事実に気付いたという。そこには世間をにぎわす猟奇殺人、人権派弁護士の息子惨殺事件が絡んでいた――。福山ミステリー文学新人賞出身の著者、渾身の長編本格ミステリー。
  • 堕天使の秤(はかり)
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    環八で偽装外交官ナンバーのSUV車が事故に巻き込まれた。乗っていたのは医師二人と麻酔薬で眠らされた男女で、拉致事件の疑いがかかり、捜査一課で祖父も警察官だった南雲、娘が心臓移植待ちをしている茂木らが捜査にあたる。調べが進むうち、厚生労働省の向井俊介が調査中の年金詐取事件とこの拉致事件のかかわりが見えてくる。その背後には複雑な問題をはらんだ哀しき組織的犯罪があった――。
  • 鬼を纏う魔女
    3.6
    1巻1,650円 (税込)
    この女は何者 か? なにゆえ冥界から解き放たれたのか? 冥界に魅入られし人々を嗤う鬼の謎を、捜一八係の鉄仮面・東條有紀が追う。渋谷区宮益坂で発生した通り魔事件に巻き込まれた被害者は四人、うち三人は死亡し、ただ一人生き残ったのは、乳房に般若の刺青を刻んだ若く美しい女性だった。しかし、意識不明となって生死の境を彷徨う彼女は身元に繋がるような物を所持しておらず、警視庁捜査一課の東條有紀は、被害者の刺青から身元の特定を試みる。そして彫師の情報を得て被害者の戸籍に辿り着いたものの、そこには不可思議な記載があった。

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  • 亡者は囁く
    3.8
    1巻1,650円 (税込)
    亡者の囁きが、時の間に埋もれていた事件の真相を呼び覚ます。 警察を追われて探偵となった槙野康平と、鉄仮面と渾名される警視庁捜査一課の東條有紀が再び躍動する! 「25年前に一度だけ会った女性の消息を知りたい。名前は深水弥生」 盲目の天才バイオリニストの依頼を受け、探偵・槙野康平が調査に乗り出す。調査を進めるうち、深水弥生の恋人が四年前に起きた平和島事件の被害者となっていた事実を掴んだ槙野は、その事件の詳細を調べ直すべく、警視庁捜査一課の東條有紀に協力を求める。そして深水弥生を探すべくさらに調査をすすめた結果、平和島事件の犯人と似た状況で自殺していた人物が浮かび上がってくる。

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  • 可視える
    4.1
    1巻1,650円 (税込)
    憎い……憎い……。この恨み、晴らさずにはおくものか……。 理不尽、執着、怨念――。稀代の幽霊画が招き寄せる死の連鎖!! 「幽霊画の作者を探して欲しい」画商の依頼を受け、島根県の山奥に佇む龍源神社に赴いた探偵の槙野康平は、その幽霊画のあまりの悍ましさに絶句する。 そして一年が過ぎ、警視庁捜査一課の東條有紀は、捜査員の誰もが目を背ける残虐な連続猟奇殺人事件を追っていた。 不祥事から警察を追われて探偵となった男と、自身の出生を呪う鉄仮面と渾名される女刑事が難事件を追う!

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  • 四面の阿修羅
    3.3
    1巻1,540円 (税込)
    人は多面性を持つ さながら阿修羅のごとく 槙野・東條シリーズ最新作 晴海ふ頭近くの空き地で男性のバラバラ死体が発見され、捜査一課の長谷川班が捜査に乗り出す。司法解剖の結果、遺体の傷すべてに生活反応が認められ、被害者が生きたまま四肢と首を切断されたことが判明。しかも、頭部には「生ゴミ」の貼り紙まであり、長谷川班のエース・東條有紀は、事件の猟奇性の裏にある動機を探る。しかし……。 吉田作品は現代を象徴するような何かを焦点化することはほとんどない。どちらかといえば、「人情」や人との「縁」による犯罪捜査など昔から連綿と続くものが事件解決の重要な要素になっている。それこそ、テクノロジー全盛の時代において、これはいささか古く感じてしまう部分もあるかもしれない。だが、やはり現在の話を描いているので、よく眼を凝らしてみると、それこそ「今」を反映している部分が色濃くある。(解説より:藤井義允)

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  • MEMORY 螺旋の記憶
    4.0
    1巻1,540円 (税込)
    ホラー作家の失踪、酒蔵関係者の連続惨殺事件、そして九年前の奇妙な依頼。その真相は螺旋の記憶の奥底で蠢いていた。 元刑事の探偵・槙野康平と「捜一の鉄仮面」と呼ばれる刑事・東條有紀の捜査が再び交差する本格ミステリー。 鏡探偵事務所を訪ねてきたのは九年前に奇妙な依頼を持ち込んだ女性だった。そして新たな調査を依頼する。「失踪した息子を探しい欲しい。息子の失踪には前回の調査が関係している」と――。 当時の調査記録を元に調査を開始した槙野だったが、九年前の調査で訪ねた人物が二年前に塩素ガスで殺害されていたことが判明。  一方の東條は、奥多摩の山中で発見された凄惨な逆さ吊り殺人事件を追っており、報道で被害者の身元判明を知った槙野から、その被害者が九年前に調査した案件の関係者であることを教えられるのだった。 本書が出色なのは、作品世界の内側にも、そういう精査をする登場人物がいるということである。このメタ的構造は――槙野や有紀よりも先に、その論理破綻に気づく事件関係者がいるというプロットに結実し、その結果、謎が謎を呼ぶ展開となって、見事である。 『MEMORY――螺旋の記憶――』の大胆な試みが成功だったかどうかは、読後感の爽やかさでも判定できる。われわれは、ちょうど神秘劇の観客のように、戦慄と共にカタルシス感を持って、この恐るべき輪廻転生劇が演じられた劇場を後にするのである。(解説より:波多野健)

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  • 捜査一課ドラキュラ分室――大阪刑務所襲撃計画
    3.2
    1巻1,540円 (税込)
    テロリスト達が標的にしたのは関西矯正展が行われている大阪刑務所だった! 「どうして大阪刑務所を選んだのか? 彼らの正体は?」 難病を発症して日光に当たれなくなったキャリア警視・堂安一花と新任刑事の舟木亮太が捜査に乗り出す。 関西矯正展の見学客と受刑者を人質にしたテロリストは政府に大胆な要求を突きつける。それは「野党の党首達と人質を交換する」というものだった。 結果として、要求はかなえられことはなかったが、何故かテロリストは突如人質を解放し、大阪刑務所からも逃走した。 堂安と舟木は逃走経路を探る。そして二人が辿り着いた場所には意外な光景が広がっており、事態は急転直下して荒川河川敷に遺棄されていた性転換者との関連が浮かび上がるのだった。

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  • 亡霊の柩
    3.4
    1巻1,540円 (税込)
    毒婦の涙か、それとも聖女の涙か――。 依頼は単なる人探しだった。すぐに解決すると思い込んでいた依頼だった。しかし、事態は急転直下、槙野の忌まわしい過去へと繋がり、迷宮の如き様相を呈し始める。 「卒園者を探していただきたいんです。名前は五十嵐靖男」 児童養護施設の園長から依頼を受けた探偵・槙野康平は、五十嵐が昨年結婚し、今夏に亡くっていることを調べ上げる。しかし、五十嵐の妻に会いに行った園長が何故か罵声を浴びせられて門前払いされたことから、槙野は園長から新たな依頼を受けて五十嵐が失踪した理由と死因を調べ始めるのだった。そして突き止めた予期せぬ結果に警察の介入が必要と結論し、警視庁捜査一課の東條有紀に情報提供するのだが――。

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  • 凶血 公安調査官 霧坂美紅
    3.0
    日本中を震撼させていた連続老女強殺事件の犯人が逮捕された。しかし犯人の持ち物から、被害者の夫が旧日本軍で研究していた恐ろしい細菌についての遺書が発見され、公安調査官・霧坂美紅が調査に乗り出す。
  • 凶眼の魔女
    3.4
    目を背けたくなるほど悍(おぞ)ましい幽霊画。その「作者を探してほしい」という依頼をうけた探偵の槙野康平は島根県へ向かう。作者・秋田と会えたが、なぜか怒りを買い追い返されてしまう。それから一年後、秋田は神奈川県で自殺。疑問を持った槙野は調査に乗り出すが、連続猟奇殺人事件に巻き込まれ……恐怖の本格ミステリー!(『可視みえる』を改題・改稿)
  • 忍者大戦 赤ノ巻
    -
    柳生との孤独な戦いに挑む忍びが駆使する特殊な術とは?(殺人刀) 下忍ゆえ舐めさせられた屈辱……愛する女のため抜け忍となった男の運命は?(忍喰い) 伊賀の里を焼き尽くした信長への復讐に燃える、美しきくノ一の恐るべき策謀。(月に告げる) ほか、本格推理作家6人が贈る全編書下ろしの作品集。『黒ノ巻』に続く、謎に彩られたスーパー忍者活劇第2弾!
  • 警視庁特殺 使徒の刻印
    3.2
    警視庁「特殺」。猟奇殺人等、通常とは一線を画す「特殊殺人」が集まる、 捜査一課来生班の略称だ。 中でも佐倉智孝は、強引な捜査手法で物議を醸す若手刑事。 元同僚で犯罪ジャーナリストの有働佳祐は、危うげな彼が心配で仕方ない。 ある日、手首を鎖で繋がれた焼死体が発見される。 続く被害者の背中には、「使徒」を意味する焼印が押されていて……。 孤高の刑事と犯罪ジャーナリストが難事件に挑む、 警察小説と本格ミステリのハイブリッド!

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