沢木冬吾作品一覧

  • 天国の扉 ノッキング・オン・ヘヴンズ・ドア
    4.2
    10年前、抜刀術・名雲草信流を悲劇が襲った。末の妹・綾が放火により焼死してしまったのだ。犯人は、1年後、別の現場に残された遺留指紋が決め手となって捕まった飯浜幸雄。名雲家長男・修作がつきあっていた奈津の父親だった。修作の父・名雲和也は公判に出廷した飯浜に襲いかかる騒動を起こし、失踪。奈津は母親とともに土地を離れて行ってしまう……。守るべきものは何か? 愛する者との絆の在処を問う感動巨編!
  • 愛こそすべて、と愚か者は言った
    3.8
    始まりは深夜の電話だった――。七年前に別れた久瀬の息子の慶太が誘拐された。犯人から身代金の運搬係に指定されたのは探偵の久瀬だった。現場に向かった久瀬は犯人側のトラブルに乗じて慶太を助けることに成功するが、事件の解決を待たずに別れた妻・恭子が失踪してしまう。久瀬は恭子の行方と事件の真相を追いながら、再会を果たした慶太との共同生活を始めるが…。『償いの椅子』の著者の恐るべきデビュー作!!
  • 約束の森
    4.0
    警視庁公安部の刑事だった奥野侑也は、殺人事件で妻を亡くし退職を決めた。孤独に暮らしていた侑也に、かつての上司を通じて潜入捜査の依頼が入る。北の果てに建つモウテルの管理人を務め、見知らぬ人物と暮らしながら疑似家族を演じろという。侑也が現地に赴くと、そこにいたのは若い男女と傷ついた一匹の番犬だった。やがて闇に隠れた謎の組織の存在と警察当局の狙いが明らかになり、侑也は眠っていた牙を再び甦らせる――。
  • 償いの椅子
    3.7
    五年前、脊髄に銃弾を受けて能見は足の自由を失い、そして同時に、親代わりと慕っていた秋葉をも失った。車椅子に頼る身になった能見は、復讐のため、かつての仲間達の前に姿を現した。刑事、公安、協力者たち。複雑に絡み合う組織の中で、能見たちを陥れたのは誰なのか? そしてその能見の五年間を調べる桜田もまた、公安不適格者として、いつしか陰の組織に組み込まれていた。彼らの壮絶な戦いの結末は…?
  • ライオンの冬
    4.1
    伊沢吾郎、82歳。旧日本陸軍狙撃手。現在は軍人恩給で暮らしながら、狩猟解禁期間には猟をし、静かに暮らしていたが、ある少年の失踪事件をきっかけに再び立ち上がることを決心する……。
  • 握りしめた欠片
    3.5
    東北の都市、海斗市から沖合5キロの泥洞島。7年前、姉の美花が行方不明になった。高校2年だった。それ以降、父は休職し、母は新興宗教にすがる日々。家族は崩壊してしまった。そんなとき、島内にある観覧車から従業員の死体が発見される。被害者の所有していた小型船から見つかったのは、いなくなった姉の携帯電話だった……。複雑に絡み合う事件の真相とは。失った家族の絆は取り戻せるか。心揺さぶる、感動の傑作長編。

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