大原まり子作品一覧

  • アルカイック・ステイツ
    4.0
    28世紀、太陽系をめぐって三つの勢力が覇権を争っていた。太陽系を版図とする、ジェネラル・アグノーシア。宇宙航行種族の調停機関の下部組織である、権威評議会。そして前世紀末に太陽系に重なるようにして現われた、古代銀河帝国のリアルな蜃気楼である、アルカイック・ステイツ。三大勢力の微妙なパワーバランスは一人のテロリストによって一挙に崩壊する。稀代の幻視者大原まり子が描く、政治と愛と悪趣味と妄想。
  • 吸血鬼エフェメラ
    4.0
    地球には古えから、人類とは別種の知的生命体が存在してきた。彼らは吸血鬼と呼ばれ、その歴史は迫害の歴史であった。一族は吸血鬼狩りの激しい東ヨーロッパを逃れ、やがて東の端の国の教会の奥深くでひそやかに生きつづける。だが、22世紀初頭、巨大財閥グループの総帥・大門ヤスヒロが突然、吸血鬼一掃を目指し、一大殺戮を開始した。一族の存亡を賭け、吸血鬼たちがとった最終手段とは……幻惑の未来世界の吸血鬼物語。
  • 処女少女マンガ家の念力
    5.0
    少女マンガ家の箱崎美夜子と妹の千世子、ヤクザな飼い猫ヤルコフスキーの住まうリーベント下高井戸503号室。そこでは、ありふれた現実が、驚異に満ちたものへと変わっていきます。目の前にひろがる超現実の万華鏡。処女少女マンガ家の不思議なパワーがつくりだす、めくるめく非日常的日常の世界……。大原まり子が新たな世界を切りひらくとともに、女性読者からの多大な共感を得た、メロウでポップなSF連作短篇集。
  • タイム・リーパー
    3.0
    平凡な銀行員の森坂徹は仕事で疲れた夏の日の帰り道、恋人の目の前で交通事故に遭った。瀕死の重傷を負った彼を収容したのは、なんと2018年の救急病院。しかも、その怪我のために首から下は機械の身体に換えられていた。彼は30年の時を超え、未来へとタイム・スリップしていたのだ。やがて時間跳躍能力を持つ森坂をめぐり、未来のタイム・パトロールと警察の特殊能力開発部隊との間で、凄絶な戦いが繰り広げられてゆく。
  • 一人で歩いていった猫
    4.1
    彼は天使猫と呼ばれている。なぜなら、彼の背中には銀色に輝く見事な翼が生えていたからだ。もちろん、彼の姿は猫そのもの――直立二足歩行の巨大な赤猫だった。トレボロ人は体表に無数の目を持ち、ラジェンドラ人は竜にそっくり。そして彼らは流刑囚として、進化の袋小路にある惑星、地球へと送りこまれたが……。日本SF界に鮮烈なデビューを飾った表題作をはじめ、独自の未来史を創り上げていく中篇4篇を収録する。
  • マジック・ポイント
    完結
    4.0
    個性的ファッション誌の編集者・沢田ちえみはモテない女。妹のエミや沢田家の女たちはモテるのに、なぜ?運命の鍵を握るのは魅力指数=マジック・ポイント!?日本SF大賞受賞作家・大原まり子の原作を得て、ニッポン漫画界の鬼才・岡崎京子が描く、フィロソフィカルでラブリー&ハッピーな傑作!
  • 未来視たち
    4.0
    並ぶものなき強力な超能力者・大シノハラは、巨大情報管理組織シノハラ・コンツェルンを築きあげた。超能力者集団は、強力な超能力者のクローンによって維持される。血で結ばれた一枚岩のような結束を誇るシノハラ・ファミリー。だが、7人めのクローン・シンクは冷酷な兄たちとなじまず、シノハラ家の宿敵・コザイ家の少女とともに組織を離れ、時空を超えて逃亡を続ける! 傑作短篇集。
  • メンタル・フィメール
    4.0
    一千億台のテレビジョンに覆いつくされた東京。この都市を支配する巨大コンピューターは、擬似映像で北シベリア低地の要塞都市コンピューターと愛しあう。そのさまは一千億のテレビのディスプレイの上に映し出され、壁、天井、街頭、店など都市空間のすべてを使って人々を包みこんでいた……。奔放なイメージで電子都市・東京を描き、日本サイバーパンク小説の先駆けともいえる「メンタル・フィメール」を収録する作品集。

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