小嶋陽太郎作品一覧

  • カンフー&チキン
    3.7
    竹人には、有名校に進学したが挫折し引きこもっている兄がいる。父は兄を否定し、「おまえは立派な大人になれ」と言う。塾の帰り、市内にのさばる不良チーム「夜明スコーピオン」に竹人が絡まれているところに、クラスメイトのクラゲが現れる。奇妙な気功術を使うもあっけなくやられるが、翌日クラゲは、夜明スコーピオンをやっつけて取られた財布を取り返そうと誘ってくる。まったく乗り気でなかった竹人だが──。
  • ぼくのとなりにきみ
    4.0
    慎重で大人っぽいサクと、スポーツ万能で天真爛漫なハセは、仲良し中1男子コンビ。夏休みの最終日、町の古墳へ冒険に出た二人は、謎の暗号を拾ってくる。教室で解読にいそしんでいると、いつもフシギな行動が目立つ近田さんが割りこんできて、暗号調査隊に加わることに。三人組が起こすキュートな奇跡とは――? くじけそうな心に響く、青春小説の快作!
  • ぼくらはその日まで
    4.0
    サク・ハセの幼馴染み男子コンビと、フシギ少女・チカの3人組。中2のクラス替えでひとり離れてしまったサクは、バレー部の水瀬さんから思ってもみない告白を受ける。夏休み、3人組はハセの親戚の家へ。そこで変なしゃべり方だけどやたらと美人の高校生・桐子さんに出会い、サクは人が恋に落ちる瞬間を初めて目にする。親友・ハセの一心な恋は、眠っていた記憶と未来を結び―。「朝日中高生新聞」で人気沸騰!青春のもどかしさときらめきを描く快作。
  • 悲しい話は終わりにしよう
    4.3
    生まれ育った松本から出ることのないまま大学生になった僕は、 附属図書館のくたびれたソファで寝るか、 数少ない友人の広崎と吉岡さんと慣れないビールを飲んで 時間をつぶす毎日を送っていた。 季節とともにまわりはどんどん変わっていくのに、 あの日のことを忘れられない僕は、ずっと動けずにいて―― 友情、淡い恋心、ちぐはぐな心とからだ―― 痛みと絶望の先に差すかすかな光のまぶしさに胸がひりつく、著者新境地の青春小説!
  • こちら文学少女になります
    4.0
    文学少女の私が、青年漫画の編集者に!? 青年漫画誌に配属になった新人女子。大御所を怒らせ、童貞の作家に戸惑う日々だが――。 25歳期待の新人による長編エンタメ! 「漫画なんて、くだらない」 入社一年目、ザ・文学少女山田友梨が配属されたのは、男だらけの青年漫画誌「ヤングビート」編集部。 大物作家を激怒させ、長寿連載「解決屋一平」はまさかの終了。 童貞が主人公のエッチ漫画「いまだ、できず」の人気は急降下。 雑誌を牽引する大ヒット作「キヨのひらく箱」には激しく心を動かされるが、担当なのに作者とは一回も会えない。 第16回ボイルドエッグズ新人賞受賞の新鋭が描く、イタくて深い、新感覚!青春感動物語
  • 友情だねって感動してよ
    3.9
    1巻1,408円 (税込)
    優等生で日和見主義の「僕」とガールフレンドの吉川、人形の〈はるちゃん〉と会話するクラスメイト・湯浅の一筋縄ではいかない友情関係を描いた表題作をはじめ、三人の男女が紡ぐ“あの頃”の全て。20代の著者が執念で描く、いま、そこに確かに存在する若者たちの情動と煌めきが詰まった、生傷だらけの全6篇。
  • 今夜、きみは火星にもどる
    4.0
    「私、火星人なの」――必死なまなざしでそう語り続ける佐伯さんに、僕は恋をした。夏休みの数学の補修を一緒に受けながら毎日彼女のいる火星の白昼夢を見るほど、気持ちはつのるばかり。誰もいない校舎で、夜のグラウンドで、ゲームセンターで、佐伯さんとの距離はだんだん近づいていったが、彼女は自分の家のことを決して話そうとしないまま、別れの時が迫っていた。行き場のない想いを抱えた高校生たちの青春小説。 ※本作は二〇一五年四月に小社より刊行された単行本『火星の話』を改題し、文庫化したものが底本です。
  • おとめの流儀。
    4.0
    中学1年生になったさと子が入部したのは“なぎなた部”。部員不足によりさっそく廃部の危機にさらされたが、不安しかないメンバーが揃いなんとか回避。だけど部長の朝子さんから告げられた部の目標は、「剣道部を倒す」ことで――!? 13歳、部活も人生も、いざ真剣勝負!
  • 気障でけっこうです
    3.0
    女子高生のきよ子が公園で出会ったのは地面に首まですっぽり埋まったおじさんでした――「私、死んじゃったんですよ」“シチサン”と名乗る悩みを抱える気弱な幽霊と今どき女子高生の奇妙な日々が始まった。
  • 行きたくない
    3.5
    「ひとりで行きなよ」「いやなの、ねぇ条介お願い、ついてきて」 高校生の僕は幼馴染のアンから、恋人と別れるところを見ていてほしいと頼まれる。 バイトを休んで渋々ながら彼女についていった僕が目にしたのは--。(『ポケット』加藤シゲアキ) 朝起きてぼうっと生きていたらいつの間にか時間が過ぎ去っている。仕事から帰宅すると、毎日違う知らない友達が家にいる。 そんなある日、一人の友達だけが何度も家に来ることに気がついて――。(『コンピレーション』住野よる) 誰に何を言われようと行きたくない場所もあれば、なんとなく気持ちがのらない朝だってある。 ふとしたきっかけでサボってしまうかもしれないし、人生を変えるような決意で回れ右をすることもあるかもしれない。 ひとはいつでも「行きたくない」気持ちを抱えている。 僕たちのそんな所在なさをそっと掬い上げる、刹那のきらめきを切り取った物語。
  • 放課後ひとり同盟
    3.3
    「なにか護身術習えば?」痴漢に遭った女子高生の林は、友人にそう提案されるがまま、パルコの屋上にいる「蹴り男」に会いに行く。その男は、降ってくる不幸を阻止するために、空に向かって蹴りを続けていると言うが……(「空に飛び蹴り」)。離婚寸前の両親、体と心の性別の不一致、永遠に叶わぬ恋。一人きりで悩んで今にも心が爆発しそうな時、この本はきっとあなたの味方になる! 青春連作短編集。

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