胡桃沢耕史作品一覧

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  • 天山を越えて(電子復刻版)
    5.0
    昭和八年、満州をほぼ掌握した日本軍部は、来るべき全面戦争に備えてタクラマカン砂漠に住む自由の民東干(トンガン)との提携を策した。奉天鉄道ホテル社長の娘・犬山由利に目をつけた軍部は、東干を率いる青年・馬仲英との縁組みを強引に承知させる。だが、仲英は天山地方へ転戦。取り残された由利は、従者の衛藤良丸上等兵とともに仲英の後を追うが……。推理作家協会賞を受賞した著者会心の冒険ロマン!

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  • 黒パン俘虜記
    4.4
    「軍隊は運隊だ」という言葉どおり、運悪く、敗戦と同時に送りこまれたモンゴルの収容所は、まさにこの世の地獄だった。軍律の崩壊した集団に君臨するやくざあがりの大ボス・小ボス。食糧といえば、黒パンとわずかなスープ、それも搾取され、強制労働にかり出される毎日。栄養失調、疾病、私刑で、つぎつぎと失われる生命。襲いくる不条理に耐えながら、帰国を待ち侘びる日々を支えてくれたのは、小説と映画と流行歌への熱い思いだった。死んでいった戦友たちへの祈りをこめた第89回直木賞受賞作。
  • 翔んでる警視(1)
    3.5
    1~3巻330円 (税込)
    警視庁の泣く子も黙る捜査一課に、とてつもなく破天荒な警視殿が登場した。岩崎白昼夢。やせて長身、眼鏡をかけたまだ二十代の色白の美青年。どう見ても捜査一課殺し係の刑事の持つあらゆる特徴とはまるで正反対の存在。しかも東大出の秀才で、国家公務員上級職試験三番合格。その行動も型破りで難事件を次々と解決!

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  • カスバの女
    3.0
    日本商船の三笠山丸は、モロッコよりの帰途、中東動乱でスエズ運河が閉鎖されたため、カスバで足止めを喰っていた。船医の春日は、そこで地元の女性の出産に立ち会った。貧民窟(ひんみんくつ)に暮らすその女は、なんと日本人で、東小路公爵(あずまこうじこうしゃく)の一人娘である、と明かした……!? 海外の日本人をテーマに、直木賞作家が綴る傑作トラベル・ロマン!
  • 乳房の殺し屋
    3.0
    西村香織。丸の内にある鉄鋼会社に勤める普通のOL。が、給料は同僚の女性よりもかなりいい。彼女の語学力が買われ、外国からのお客さんの接待係も任されているからだ。いつもは観劇などへの同行であったが、そのアメリカ人の場合は違った。米軍基地に連れていかれた彼女は、銃を撃つようにいわれた。しかも全裸で……!?
  • 旅券のない旅
    3.0
    風雲急を告げる中国大陸で、美しい亡命ロシヤ人の娘ソニヤと燃えるような恋に落ちた青年の夢は、“組織”の巨大な魔手によって無残にも打ち砕かれた。青年の手元に残ったのは黒龍江岸の崖に建つ古い碑から取った謎の碑文の拓本のみ。その秘密と失われた愛しい女性の跡を求めて、四十年後、異国へ旅立った男は意外な人物と再会したのだった。
  • 横山まさみち傑作集 明日へ奔れ 痛快大型立志伝(1)
    完結
    -
    第二次世界大戦の終盤、特攻隊として出撃した瀬川良介は玉音放送により特攻を止められ、生き延びる。その後初めての女に全財産を奪われるなど、女で数々の痛い目に遭いながらも昭和の激動の時代の中で青年実業家へとのし上がり、そして国会議員へと立身出世を果たしていく。男の行き様を描いたヒューマンストーリー。
  • 青木賞の取り方
    -
    「大衆文芸勉強会」は、毎月一回講師を招いて二十人前後の会員が集まる地味なグループである。今回のテーマは、「青木賞の取り方」。会場に集まったのは百二十名と普段の例会とは比べ物にならないほど出足がよかった。ところが演台に上がったのは、何と通称スミショウこと無冠の帝王澄川正太郎だった! 直木賞作家が、おもしろおかしくも文学賞の実態に鋭く迫る!
  • 横山まさみち傑作集 明日へ奔れ 痛快大型立志伝(1)
    完結
    -
    第二次世界大戦の終盤、特攻隊として出撃した瀬川良介は玉音放送により特攻を止められ、生き延びる。その後初めての女に全財産を奪われるなど、女で数々の痛い目に遭いながらも昭和の激動の時代の中で青年実業家へとのし上がり、そして国会議員へと立身出世を果たしていく。男の行き様を描いたヒューマンストーリー。
  • 袖ノ下捕物帳(1)
    -
    大江戸八百八町を舞台に繰り広げる痛快時代事件簿  世は御側用人・田沼意次台頭のころ。  下谷黒門町の岡っ引、越生の猪之吉、きわめつきの醜男で短足、ひと呼んでおこぜのぶたきち。お上のご威光をかさに、悪知恵と好色心だけが異常発達した、花のお江戸の嫌われ者だ。一方、上司の近藤左門、八丁堀きってのきれ者で美男、役得いっさいお断りのご清潔な文化人同心。  この取り合わせの妙と、続出する事件には、平賀源内、大田蜀山人、喜多川歌麿、塙保己一、ドクトル・ケンプ、朝鮮通信使など多彩な有名人が登場して奇想天外な展開をみせる。  哀しくも滑稽な“収賄専門捕物控”九話を収録。 ●胡桃沢耕史(くるみざわ・こうし) 1925年東京生まれ。府立六中(現新宿高校)、拓殖大学卒。『近代説話』同人。昭和30年、『壮士再び帰らず』(筆名・清水正二郎)で第7回オール讀物新人賞、58年、『天山を越えて』で第36回推理作家協会賞、同年『黒パン俘虜記』で第89回直木賞を受賞。『翔んでる警視正』シリーズ、『旅人よ』、『ぼくの小さな祖国』、『女探偵アガサ奔る』、『ぶりっこ探偵』、『夕闇のパレスチナ』、『闘神』など著書多数。
  • 上海リリー
    -
    1巻495円 (税込)
    大戦前夜の上海、魔都に咲いた一輪の花……その数奇な生涯とは?  上海。魔都と呼ばれた街。密命を帯びた日本軍人と、ダンス・ホールに憧れる若者の二人は、デカダンの香り高い謎の美女・リリーに出逢った。スパイ、暗殺団の襲撃、国際政治の虚々実々の駆け引き。そして、遙かな時を隔てて明らかになる人間の真実…。エンターテインメントの巨匠が広大なスケールで描く冒険小説。 ●胡桃沢耕史(くるみざわ・こうし) 1925年東京生まれ。府立六中(現新宿高校)、拓殖大学卒。『近代説話』同人。昭和30年、『壮士再び帰らず』(筆名・清水正二郎)で第7回オール讀物新人賞、58年、『天山を越えて』で第36回推理作家協会賞、同年『黒パン俘虜記』で第89回直木賞を受賞。『翔んでる警視正』シリーズ、『旅人よ』、『ぼくの小さな祖国』、『女探偵アガサ奔る』、『ぶりっこ探偵』、『夕闇のパレスチナ』、『闘神』など著書多数。
  • 黄塵を駆ける(上)
    -
    1~2巻495円 (税込)
    日清戦争を間近にひかえた中国大陸を舞台に、若き日本男児たちの活躍を描く  明治薩長体制の管理を離れ、広大な中国の大地に雄飛した今野頑太ら若き壮士たちは、自らの理想を大陸に実現せんと血と汗を流す。一方、上海行の船上で知り合った天草の少女・お静は、頑太を慕いながらも、苛酷な運命にもてあそばれて娼館へ売られていった…。  アジア十億の民衆の平和と幸福を追い求め、日中の交流に全人生を捧げた男たち。その熱血ロマンを壮大なスケールで描いた、傑作冒険小説。 ●胡桃沢耕史(くるみざわ・こうし) 1925年東京生まれ。府立六中(現新宿高校)、拓殖大学卒。『近代説話』同人。昭和30年、『壮士再び帰らず』(筆名・清水正二郎)で第7回オール讀物新人賞、58年、『天山を越えて』で第36回推理作家協会賞、同年『黒パン俘虜記』で第89回直木賞を受賞。『翔んでる警視正』シリーズ、『旅人よ』、『ぼくの小さな祖国』、『女探偵アガサ奔る』、『ぶりっこ探偵』、『夕闇のパレスチナ』、『闘神』など著書多数。
  • パリ経由 夕闇のパレスチナ
    -
    中近東を舞台に、日本人テロリストの暗躍を描いた傑作サスペンス  その日本人少女は、出迎えもなくたった一人で、パリ・オルリー空港に到着した。国際刑事警察機構に派遣されている妻恋警部は、隠し撮りされた二枚の写真を見比べながら、驚きの声をもらしていた。冷酷無比の殺人者として、国際的に恐れられているテロ指導者ノブコ・フサダと今日、到着したこの少女の顔だちがそっくりなのだ。しかもその少女は、当局の尾行をまいて、忽然と姿を晦ましてしまった。彼女はいったい何者なのか。そしてこの出来事があった数日後、キリスト教遺跡めぐりをしていた日本人牧師たちが、エジプトのカイロで、奇妙な事件に巻きこまれていた…。  日本赤軍のリーダー・重信房子をモデルにしたとされる、傑作サスペンス長編小説。 ●胡桃沢耕史(くるみざわ・こうし) 1925年東京生まれ。府立六中(現新宿高校)、拓殖大学卒。『近代説話』同人。昭和30年、『壮士再び帰らず』(筆名・清水正二郎)で第7回オール讀物新人賞、58年、『天山を越えて』で第36回推理作家協会賞、同年『黒パン俘虜記』で第89回直木賞を受賞。『翔んでる警視正』シリーズ、『旅人よ』、『ぼくの小さな祖国』、『女探偵アガサ奔る』、『ぶりっこ探偵』、『夕闇のパレスチナ』、『闘神』など著書多数。
  • 危険な旅は死の誘惑
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    スリルとロマン溢れる異境の空の下、夢追い人が秘境の果てに見るのは… 「今は伯父さんは何をなさっているの」 「ダイヤモンドの買い付けだ。財産はあるが、じっとしていられなくてね。生命がけのスリルを楽しむためにやってる」 「お願い。美沙も連れて行って……」  安隠な日本の生活を捨て、アマゾンの秘境で危険きわまりない商談に臨む美沙の得たものは?(「ダイヤと干し首」)  その他、異郷にロマンを追い求めた末に夢を成し遂げ、あるいは討ち果てる者達を強烈に描く。痛快冒険ノベル短篇集。 ・白夜の街で ・モンローを盗んだ男 ・ダイヤと干し首 ・ああ革命 ・暗号名はマンガ ・壮士再び帰らず ●胡桃沢耕史(くるみざわ・こうし) 1925年東京生まれ。府立六中(現新宿高校)、拓殖大学卒。『近代説話』同人。昭和30年、『壮士再び帰らず』(筆名・清水正二郎)で第7回オール讀物新人賞、58年、『天山を越えて』で第36回推理作家協会賞、同年『黒パン俘虜記』で第89回直木賞を受賞。『翔んでる警視正』シリーズ、『旅人よ』、『ぼくの小さな祖国』、『女探偵アガサ奔る』、『ぶりっこ探偵』、『夕闇のパレスチナ』、『闘神』など著書多数。
  • 海老茶娘探偵帖
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    昭和初期の女学生が次々に舞いこむ難事件を解決! 傑作ユーモアミステリー  古文の苦手な女子大生・三ノ宮邦子の楽しみは、82歳の今でもカクシャクとした葵お婆ちゃんに古文の手解きを受けながら、名門女子大に通った頃の冒険話を聞くこと。大好きなホームズを原文で読破したお婆ちゃんが影響されて級友3人と結成した、“海老茶娘探偵局”。この探偵局が難事件を次々と解決し、何と鬼の警察からも一目置かれるまでになってしまって…。昭和の良き日の迷推理。ノスタルジックな痛快ロマン。 ●胡桃沢耕史(くるみざわ・こうし) 1925年東京生まれ。府立六中(現新宿高校)、拓殖大学卒。『近代説話』同人。昭和30年、『壮士再び帰らず』(筆名・清水正二郎)で第7回オール讀物新人賞、58年、『天山を越えて』で第36回推理作家協会賞、同年『黒パン俘虜記』で第89回直木賞を受賞。『翔んでる警視正』シリーズ、『旅人よ』、『ぼくの小さな祖国』、『女探偵アガサ奔る』、『ぶりっこ探偵』、『夕闇のパレスチナ』、『闘神』など著書多数。
  • 恋と男と革命と
    -
    1巻495円 (税込)
    冒険小説の世界に新たな境地を拓いた傑作短編集  ロシア革命勃発の五年後、一九二二年の新生ソ連に密航した革命の闘士・高田平作は、モスクワで美しい人妻ニーナと出会い、激しい恋におちた。折りしも、たずね求めた友人がチタにいることを知った平作は、ニーナと再会を約束してシベリアへ。だが、彼を執拗に追う特務機関員米村憲兵大尉もその情報を得てチタへ向かっていた…。  表題作の他、全5作品の短篇小説を収録した傑作短編集。 ・恋と男と革命と ・野菊の島 ・蛮地の神 ・イルゼの旅 ・東から来た男 ●胡桃沢耕史(くるみざわ・こうし) 1925年東京生まれ。府立六中(現新宿高校)、拓殖大学卒。『近代説話』同人。昭和30年、『壮士再び帰らず』(筆名・清水正二郎)で第7回オール讀物新人賞、58年、『天山を越えて』で第36回推理作家協会賞、同年『黒パン俘虜記』で第89回直木賞を受賞。『翔んでる警視正』シリーズ、『旅人よ』、『ぼくの小さな祖国』、『女探偵アガサ奔る』、『ぶりっこ探偵』、『夕闇のパレスチナ』、『闘神』など著書多数。
  • 壮士、荒野を駆ける
    -
    1巻495円 (税込)
    中国大陸を舞台にした壮大なロマンあふれる物語  昭和八年六月、はてしなく広がるゴビ砂漠の中、西域に向かう東干(トンガン)の騎馬武装兵の一隊があった。その中に、妙齢な女性と醜男の兵士という日本人が一組。それが、中国辺境に日本勢力の楔をうち込むために、東干民族を率いる馬長英に嫁ぐ由利とその護衛の佐藤上等兵だった…。  軍の密命を帯びた日本人男女、その苛酷な三月余の旅を雄渾に描いた「東干」など、中国大陸に材をとった、中篇3作品を収録。 ・東干(トンガン) ・大別山日報(ターピエシヤンエルパオ) ・易水 ●胡桃沢耕史(くるみざわ・こうし) 1925年東京生まれ。府立六中(現新宿高校)、拓殖大学卒。『近代説話』同人。昭和30年、『壮士再び帰らず』(筆名・清水正二郎)で第7回オール讀物新人賞、58年、『天山を越えて』で第36回推理作家協会賞、同年『黒パン俘虜記』で第89回直木賞を受賞。『翔んでる警視正』シリーズ、『旅人よ』、『ぼくの小さな祖国』、『女探偵アガサ奔る』、『ぶりっこ探偵』、『夕闇のパレスチナ』、『闘神』など著書多数。
  • ぼくの小さな祖国
    -
    1巻495円 (税込)
    日系移民の末裔たちが繰り広げる南米の小国のクーデター  二派の武力抗争が続く南米の貧しい小国。老大統領を補佐するロドリゲス少佐は、国庫の外貨を奪い、大量の武器密輸入で一挙に反対派を壊滅するべく、大博打に出た。忠実につき従う混血のジョン。二人の武器密輸の道案内に立つ乞食(カポクロ)の少女カルメン。三人はともに日系移民の末裔であり、日本に見棄てられた民衆でもあった。彼らが忠誠を誓い手に入れようとする“祖国”とは?  第87回直木賞候補となった、移民史を問う衝撃の長篇作品。また、彼らそれぞれの生きざまと冒険の成り行きが独特な手法で語られ、小説構成上の実験が試みられている。 ●胡桃沢耕史(くるみざわ・こうし) 1925年東京生まれ。府立六中(現新宿高校)、拓殖大学卒。『近代説話』同人。昭和30年、『壮士再び帰らず』(筆名・清水正二郎)で第7回オール讀物新人賞、58年、『天山を越えて』で第36回推理作家協会賞、同年『黒パン俘虜記』で第89回直木賞を受賞。『翔んでる警視正』シリーズ、『旅人よ』、『ぼくの小さな祖国』、『女探偵アガサ奔る』、『ぶりっこ探偵』、『夕闇のパレスチナ』、『闘神』など著書多数。
  • 旅人よ ロン・コン〈母の河(メコン)で唄え〉
    -
    1巻495円 (税込)
    東南アジアから南米まで…旅する人たちのロマンを描いた傑作冒険小説  東南アジア旅行中に秘密仲買人に間違えられた深川の師匠・加納清吉郎は、日本語を話すユピンという女にラオス国境へ連れていかれるが、革命が起こり、メコン河を下る演芸船にかくれて危うく窮地を脱する。ユピンを連れて帰国した師匠は四年後、再びラオスを訪れるが、そこには思わぬ陥穽が仕掛けられていた…。(「ロン・コン」)  第85回直木賞候補となった本作は、「父ちゃんバイク」「ロン・コン」など珠玉の短篇が収録された作品集である。 ・ロン・コン〈母の河で唄え〉 ・ロン・コン PARTII〈母の河に眠れ〉 ・父ちゃんバイク ・花を浮かべて ・顫音(トレモロ) ・熱い冬 ●胡桃沢耕史(くるみざわ・こうし) 1925年東京生まれ。府立六中(現新宿高校)、拓殖大学卒。『近代説話』同人。昭和30年、『壮士再び帰らず』(筆名・清水正二郎)で第7回オール讀物新人賞、58年、『天山を越えて』で第36回推理作家協会賞、同年『黒パン俘虜記』で第89回直木賞を受賞。『翔んでる警視正』シリーズ、『旅人よ』、『ぼくの小さな祖国』、『女探偵アガサ奔る』、『ぶりっこ探偵』、『夕闇のパレスチナ』、『闘神』など著書多数。
  • ベランダ刑事の名推理
    -
    警視庁警備第三課のダメ刑事・安田保重(やすだやすしげ)は、窓際族を通りこして“ベランダ刑事”と呼ばれていたが……。ある日、過激派がマンションの一室に迫撃砲を設置し、皇居を狙っているという情報が入った。公安の連中は面(メン)が割れていて近づけない。そこでやむなく、安田に白羽の矢が立った……? ベストセラー作家が描く、痛快無比のアクションミステリー!
  • 明日へ奔れ1
    完結
    -
    瀬川良介は、死んだ親友の妹であり心の恋人だった美代を、特攻に向う飛行機に密かに同乗させた。ともに死ぬためである。だが出撃直後、玉音放送があり日本が戦争に負けたことを知った。女連れで神風特攻に向かった事を知られぬよう、機を不時着させた良介は、失神している美代を民家の軒先に残し、独り司令部に戻った。敗戦後の東京に出た良介は、そこで悠子という女と初めての性体験を持つが、女に全財産を盗まれてしまう。今後5年間は女を断つと決心した良介は、闇市で知り合った花村文学とともに米軍の放出物資で儲け、深川に日本発のロードショウ上演館を作り、実業界に乗り出していった…。「第1話 運命の日」「第2話 女は甘くて怖い」以下「第3話 オレはカミカゼ」「第4話 あんたはバカよ」「第5話 強い男が好き」「第6話 運命の皮肉」「第7話 闇から光へ」「第8話 女親分登場」を収録。
  • 美少女探偵事務所
    -
    「どうして私が飛び降り自殺したか調べて!」――歌やドラマに引っ張りだこの新人アイドル・胡桃沢ひろ子は、誰もいない事務所でまどろんでいるとき、人気絶頂時に突然自殺した先輩歌手が夢枕に立ち、哀願された。この自殺事件は、芸能界でも不可解な事件として語り草になっている。高校三年生で、人気歌手のひろ子が、華やかな世界に渦まくスキャンダルと謎に挑む!
  • 翔べ!貴族警部
    -
    従三位の位を持つ二條夕霧麿警部は、即位の礼の警備責任者に抜擢された。彼は光源氏の末裔で、女に不自由したことのないハンサムボーイだ。式当日に向けて京都では不穏な空気が漂うなか、鴻丸家の子供が誘拐された。犯人から交渉相手に指名された夕霧麿警部が受けて立つ、前代未聞の取引とは……!? 直木賞受賞作家が展開巧みに魅了する長編推理小説痛快作!(『翔べ! 従三位 夕霧麿警部』改題)
  • 美人キャスターは殺し屋
    -
    「残忍な殺され方をした女子高生殺害事件の犯人が、精神鑑定の結果無罪になりそうだ」知的美人と評判のテレビキャスター松平みどりは、その原稿を読みながら怒りで唇が震えるのを覚える。彼女は、自ら主宰する「殺人を研究する会」のメンバーにその怒りをぶちまけた。そして、会は思わぬ方向へ……!? 現代版「闇の仕置き人」の活躍を描く直木賞作家の痛快物語。
  • 気まぐれ令嬢・移動探偵局
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    土地の値上がりで、期せずして億万長者になってしまった石島家では、税金対策に頭を痛めていた。そこで、赤字の事業を興すべく、娘の女子大生・祐未子に白羽の矢が立った。月一千万円の赤字が出せる、と始めたのは何と探偵局。お嬢さん探偵が遭遇する事件とは? 直木賞作家が軽妙洒脱に描く、痛快ユーモア・ミステリー傑作!
  • 団地殺人事件
    -
    「自殺の名所」である東京近郊のマンモス団地「高村」。8月の早朝、一人の男が、植え込みにうつ伏して死んでいた。男は、化粧品会社のセールスマンで、この団地の主婦層に人気があった。身分が分かると、普段はおしゃべりの団地の奥さん方が、皆、一斉に奇妙なほどに沈黙してしまった……!? 直木賞作家が「事件」を抉る!
  • 華やかな醜聞(スキャンダル)
    -
    投票が始まった。黒ずくめの男たちが議員たちの脇についた。彼らがポケットから取り出した封書には、議員たちが思いもかけない名前があった。「猿田弘平」……。 あらゆる手段を使って獲得した総理大臣の椅子。そこには欲に蠢く政・財界と芸能界の隠された相姦図があった!――虚構に生きた人間の成功と破滅とを描く力作!
  • 砂 の 嵐(上)
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    大日本帝国陸軍参謀樋口大尉は軍務怠行の廉で衛戍刑務所入りを宣告された。しかし、それは〃ソビエト潜入〃の特命を受けた諜報員樋口の擬装行為であった。家族、身内をも欺き中国大陸に渡り、ソ満国境に潜入した樋口は自由奔放に生きる男リンチンと出会う。第二次大戦の中央アジアを舞台に展開する雄大なロマン!
  • 俺は秘密諜報員
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    ちっぽけな警察署のしがない部長刑事(デカチョウ)、村越健次。警視庁恒例の射撃競技会で優勝し、そのご褒美で米国へ留学……。半年後、CIAの鬼のハードトレーニングを終えて帰国した彼は、見事に大変身。ジェームズ・ボンドも真っ青、狙った獲物は逃さない、百発百中の射撃の腕。黒人女スパイ、マフィア……と、多彩な登場人物で展開する必殺痛快アクション!
  • ベランダ刑事怒りの標的
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    警視庁きってのダメ刑事・安田保重は窓際族を通り越して、ベランダ刑事といわれていた。しかし、同期の村松が出世したおかげで、安田も新設の公安課に所属、特別秘密任務に就くことになった。時あたかも、米国の通商長官が来日、それを追って、コロンビアの麻薬組織が殺し屋を派遣したとの情報が……!? 人気直木賞作家が描く、痛快アクション・ミステリー!
  • ズベ刑事コネクション
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    警視庁捜査一課に新設されたギャルばかりの別動隊――その名も「捜一別」手に負えないズベ公だけが隊員で、女性犯罪を専門に捜査するのだ! ところが、その隊長に保安課出身のハイミス、まるで鬼瓦が婦警の制服を着たような堅物警部補が配属された……!?――法の網をかいくぐるセックス産業に挑む、絶好調ユーモア推理!
  • ズベ刑事(デカ)
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    警視庁捜査一課に、秘密の別動隊、「捜一別」が新設された。超美人の隊長以下、ピチピチギャルの五人組。その五人は全員ズベ公あがりで、補導歴、逮捕歴の持ち主ばかりだ。女を武器にセックス産業に潜入するなんてお手のもの。捜査一課の猛者どもを尻目に、大活躍。 直木賞作家が軽快に描く、痛快ユーモア・ミステリー快作!
  • 新OL博徒
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    丸の内銀行は、東京駅前支店に大変な美人がいる。中上川良子、銀行の創業者中上川弥太介翁の孫娘である。一般行員にはアンタッチャブルのこのお嬢さんがなんと、関東ではもはやただ一つの賭博を取り仕切る二代目賭博師であった! 美人賭博師が男たちをしり目に、次々と起こる難問題に立ち向かう好評〃博徒シリーズ〃第二弾!
  • OL博徒
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    美貌の丸の内銀行OL、中上川良子は創立者の総領娘。だが夜は壷振り女博徒。背には緋牡丹、胸には花にまとわる二匹の蝶。銀行の誰もそのことを知らない。「処女を喪うと、壷振りはできなくなるよ」といつも親分にいわれている。「まだ男を知らない、その最初の体に賭けましょう」――ある日、その体が勝負に賭けられた!
  • 黒パン俘虜記(新装版)
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    1巻495円 (税込)
    第89回直木賞受賞作品 「軍隊は運隊だ」という言葉どおり、運悪く、敗戦と同時に送りこまれたモンゴルの収容所は、まさにこの世の地獄だった。軍律の崩壊した集団に君臨するやくざあがりの大ボス・小ボス。食糧といえば、黒パンとわずかなスープ、それも搾取され、強制労働にかり出される毎日。栄養失調、疾病、私刑で、つぎつぎと失われる生命。  襲いくる不条理に耐えながら、帰国を待ち侘びる日々を支えてくれたのは、小説と映画と流行歌への熱い思いだった……。  本書は、戦後モンゴルに抑留された二万人の日本兵の中にいた、著者自身の体験をベースにした作品である。  水と黒パンだけで奴隷労働を強いれられるなか、主人公が発見したのは、人間のどうしようもない愚かさか、あるいは生きる喜びか……。  第89回直木賞を受賞した名作が、読みやすく再編集されて、新装版として登場! ●胡桃沢耕史(くるみざわ・こうし) 1925年東京生まれ。府立六中(現新宿高校)、拓殖大学卒。『近代説話』同人。昭和30年、『壮士再び帰らず』(筆名・清水正二郎)で第7回オール讀物新人賞、58年、『天山を越えて』で第36回推理作家協会賞、同年『黒パン俘虜記』で第89回直木賞を受賞。『翔んでる警視正』シリーズ、『旅人よ』、『ぼくの小さな祖国』、『女探偵アガサ奔る』、『ぶりっこ探偵』、『夕闇のパレスチナ』、『闘神』など著書多数。
  • 翔んでる警視正 平成篇1 警視正天山南路を行く
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    公安部長から突然に電話が入り、昼食に誘われた警視庁捜査一課・岩崎白昼夢警視正が指定の店に行くと、前総監が待っていた──「首相直々の頼みがある……」お馴染みの部下四人と、岩崎は北京からシルクロード奥地へ飛んだ。ホータン、カシュガル、そして天山南路。そこでは恐るべき企みが進行していた。三十年前に日本を騒がせて死んだはずの男が生きていた! 時あたかも、「天安門暴乱」。筆者のまさにホームグラウンドで展開する、新構想でえがかれたシリーズ第一作の長篇冒険小説!
  • 女探偵アガサ奔る
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    ぼくの伯母さん・アガサは、なんとロス一の腕利き私立探偵なんだ。マフィア幹部の未亡人で、日系人社会の女頭領。その上マリリン・モンローの親友だったというから凄いだろう。銃もうまけりゃ、乗ってるクルマも戦車なみ。受験浪人のぼくは母をだまし、カリフォルニアのキャンパス夢見て留学したものの、相次ぐトラブルと、現地で出会った魅力的なガールフレンドに、勉強どころじゃなくなっちゃって……FBI、CIAを手玉にとる日系熟年美女アガサの活躍を描く痛快ミステリー。
  • 動乱の曠野(電子復刻版)
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    大正六年三月初め、広田大尉は密命を帯びて単身シベリアへ潜入した。が、怪しまれて牢につながれた広田はそこで三井家の八男海彦と知り合う。二人は牢を逃がれ、赤軍の戒厳令下にあるシベリア国境線一帯を抜ける――「風来坊と軍事探偵」他、明治、大正、昭和と三代にわたる動乱の時代を疾風の如く駆け抜けた青春群像を描く。夕日に赤く染まる大陸の原野に日本男児の夢と野望が炸裂する痛快冒険大ロマン。

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  • 太陽の祭り(電子復刻版)
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    『太陽の祭り』―六百年前に滅亡したインカ帝国の現代もつづく盛大な祭りの日、アンデス山脈に葦笛ケーナの音色が流れ、街で働くインディオは故郷の山村へ帰る。十年前に日本を離れて、南米を放浪の末に、今はペルーの首都リマでインディオ出身のアリサと幸せに暮す山崎真次。祭りの日、父母のいる山に帰りたがるアリサとインカ山脈の村に移住を決意した真次に、ある呼び出しがきた。長篇サスペンス。

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