アドレナライズ作品一覧

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  • ころころマンチカン
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    1巻770円 (税込)
    猫界のダックスフンド? 短い足の子猫が大集合  短い足に甘えん坊のその性格がみんなをとりこにする、マンチカン子猫大集合!  マンチンカンは、猫の品種の一つ。短足が特徴で、「猫界のダックスフンド」とも呼ばれています。  この写真集は、生後40日前後の子猫たち11匹が見せる、愛らしい姿を収録。無邪気で甘えん坊のマンチカンたちは、いろいろな表情を見せてくれます。 ●小川晃代(おがわ・あきよ) 1980年埼玉県生まれ。トリマー・ドッグトレーナー資格をはじめ様々な動物資格を保持するペットのスペシャリスト。月に500匹以上のペット撮影を手がけるペトグラファー(ペットのフォトグラファー)の第一人者。2006年4月に、動物に特化した会社「アニマルラグーン」を設立。わんちゃん・ねこちゃんから爬虫類まで様々なシチュエーションで撮影できるペット専門のフォトスタジオ「ANIMAL LAGOON」を運営する。現在はペット撮影や講師をはじめ、動物番組のディレクターとしても活躍。
  • ころす・の・よ
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    1巻495円 (税込)
    恋人に捨てられ、傷ついた心の隙間に忍び込む殺意  恋人に捨てられ、傷ついた心に芽ばえる殺意。もう戻って来ない楽しかった日々と訣別するため、女は完全犯罪を計画する…。微妙に揺れ動く女心の翳りを描く表現作「ころす・の・よ」をはじめ、暑く重苦しい夏の殺人事件と蛍を象徴的にからませた「暗い光」、スリラー仕立ての「阿美の女」、日常生活の盲点を突く「盲点のひと」など、本格推理の佳作を七編収録したミステリ短編集。 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。
  • コロナ世代/人類の未来派
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    1巻770円 (税込)
    中国の武漢から発生し、世界を震撼させた新型コロナウイルス。社会・経済活動が制限され、人と接触せず、自由に移動することもできない。ぼくらの日常生活はどうなってしまうのか。これまでの文明は、未知のウイルスとどのように共生してきたのだろうか。  中国は、監視・管理体制でコロナ封じの成果を上げ、いち早く経済活動を復興させる道筋を開き、ウィズコロナ時代を先取りしたかに見える。国家独裁によるデジタル監視社会……コロナの入口は中国、そして出口も中国なのか。一方で、“アメリカファースト(アメリカ第一主義)”を掲げ、経済ナショナリズムを突き進むトランプ米大統領。アメリカ文明と中華文明の衝突は、何をもたらすのか。  ビフォーコロナからアフターコロナへ……人間社会のつくり方を根本から見直し、これからの人類が生き残る道を探る一冊。 はじめに ~コロナと共に、人生を運命を探すことに~ 序章 コロナの入口/コロナの出口 〈歴史から学び、未来を見つめる〉 第一章 歴史をやれ/旅をしろ 〈過ぎ去ろうとしない過去への旅立ち〉 第二章 コロナ文革/武漢アラート 〈誰が、コロナウイルスを持ち込んだのか〉 第三章 ブラックスワン/ドラゴンキング 〈誰も、コロナ・パンデミックを予測できなかった〉 第四章 都市の未来派/TOKYOリボーン 〈100年先まで東京に住み続けたい=創造的復興〉 第五章 ウィズコロナ/中国人であるという生き方 〈行き過ぎたモノは、必ず戻る〉 第六章 コロナ文明病/処女地のウイルス 〈文明の前に森がある。文明の後に砂漠が残る〉 第七章 デジタル・シルクロード/宇宙インフラ“5G革命” 〈ぼくらは、米中コロナ戦争の戦前・戦中を生きている〉 第八章 米中コロナ戦争/シンギュラリティ 〈AIが人間を超える日〉 第九章 コロナ抗体/日本人であるという生き方 〈虚往帰実――往きは虚しくとも実ちて還る〉 終章 コロナ復興/過去と未来の衝突 〈コロナ世代=次世代へ持続可能な開発目標SDGs〉 結び ~2020コロナ世代「歴史は動いた」~ ●森田靖郎(もりた・やすろう) 作家。1945年、兵庫県出身。文革中に、中国・チベット地区を訪れ、辺境地に下放された都市青年との交流から中国への興味を抱く。その後、シルクロードやロングマーチ(長征)など中国各地への旅を繰り返す。改革開放、天安門事件、香港返還などを常に現場から発信し、中国をフレームにして日本への同時代メッセージを送り続けるルポで定評がある。ノンフィクションを底辺にさらに再構築した小説執筆にも精力的で、ノンフィクションでは表現出来ない中国の暗部を赤裸々に描き出している。『上海セピアモダン』(朝日新聞社)、『中国「犯罪源流を往く」』(講談社)、『悪夢』(光文社)、『地経学で読む爆走中国』(原書房)、『引き裂かれた街~池袋チャイナタウン・プロジェクト~』(ナショナル出版)など著書多数。
  • コロナ白熱の森
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    1巻770円 (税込)
    感染症などを引き起こすウイルスの存在は、人間にとって害敵であり悪玉である。しかし、人間が自然界の一部である限り、コロナなどのウイルスや細菌を避けることができない。コロナ禍が終息しても、また新たな疫病が出現するだろう。変わらなければ生き残れないと、コロナで気づいた実存的変容=コロナ同時代。人も社会も国家もどのように変わればいいのか……。  日本は、欧米諸国に比べて数の上ではコロナ感染拡大を抑えている。それは何故だろうか。指導力、ビジョン不足で硬直化した日本政府のコロナ対策を補っているのは、「日本人であるという生き方」かもしれない。また、「ZEN(禅)の資本主義」という東洋的思想が、コロナ同時代に、ひと筋の光明を見るようだとして、経済界、そして最先端をいくIT界で注目されている。  本書では、人類の未来派、その未来のルーツを探すために、「日本人」とは何者かに迫る。電子オリジナル作品。 序章 世界はコロナを見た/人類の共通問題 第一章 コロナの復習問題 第二章 コロナ白熱病室 第三章 日本という国の始まり 第四章 巷の神々 第五章 コロナ維新の檄 第六章 コロナ知新 第七章 コロナの応用問題 第八章 コロナの未来派 終章 コロナ同時代/次世代へ持続可能な卒業問題 ●森田靖郎(もりた・やすろう) 作家。1945年、兵庫県出身。文革中に、中国・チベット地区を訪れ、辺境地に下放された都市青年との交流から中国への興味を抱く。その後、シルクロードやロングマーチ(長征)など中国各地への旅を繰り返す。改革開放、天安門事件、香港返還などを常に現場から発信し、中国をフレームにして日本への同時代メッセージを送り続けるルポで定評がある。ノンフィクションを底辺にさらに再構築した小説執筆にも精力的で、ノンフィクションでは表現出来ない中国の暗部を赤裸々に描き出している。『上海セピアモダン』(朝日新聞社)、『中国「犯罪源流を往く」』(講談社)、『悪夢』(光文社)、『地経学で読む爆走中国』(原書房)、『引き裂かれた街~池袋チャイナタウン・プロジェクト~』(ナショナル出版)など著書多数。
  • 「怖い」が、好き!
    4.0
    私たちには、「お化け」が必要です。  怖いとは、何か。  どうして、何かを怖いと思うのか。  そして、恐怖を覚えながらも、どうして人は、「この世」ならざるモノたちに「萌える」のか。  あの世との境目からつかのま立ち現れるモノたちへ、うわさの伝奇・ホラー作家がかぎりない愛情と畏敬の念を込めて描く、私たちが忘れて久しい「豊かさ」と出会うための、身も心も震わす“恐怖教育”の一冊。 ●加門七海(かもん・ななみ) 東京都生まれ。オカルト・風水・民俗学などに造詣が深く、怪談、エッセイ、フィールドワーク作品などを著す。最新刊は『お咒い日和 その解説と実際』(KADOKAWA)。小説に『目嚢』『祝山』『鳥辺野にて』など、エッセイ『猫怪々』『霊能動物館』『墨東地霊散歩』など多数。
  • 怖い話∞(ムゲンダイ)
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    1巻495円 (税込)
    得体の知れない“人”を乗せてしまった運転手の話、心霊写真を受け取ってしまった女性の話……  近所の××さんは、その火事の最中に写真を撮った。後で見てみると、燃えている工場のなかに人がいたとか。どうもそれが、犠牲者という意味では、ないらしい。犠牲者でもないのに燃え盛る火のなかに「何か」がいるとしたら……それは何だというのか。……考えたくない。  本当にあった「いる話」「出る話」を満載。怖すぎて今夜は眠れない……。 ●さたなきあ 雑誌『幻想文学』他にて作家・レビュアーとして活動し、アマゾンのレビュウコーナーにも出没。作品集『怪異譚輯・墓地物語』やアンソロジー『幻獣小説集・夢見る妖虫たち』を手がけ、『あなたの隣の怪談集』『魑魅の館』(KKベストセラーズ)など怪談本を多数発表。呪いや祟りなど従来の怪談に必須だった要素をあえて避けた、いわば「純粋怪談」を全国各地で収集する一方、都市に潜み棲む虚無性と人に潜み棲む暗部を怪異譚として表現する手法を模索する。
  • こわがらないで…
    -
    1巻385円 (税込)
    耳元で誰かが「ふふっ」という不快な含み笑いを漏らした  その事件の発端は、写真部の友人が撮った一枚の心霊写真だった。柏木勉の背後に映った黒いマントの男……その影は、十年ほど前に妹の睦美をさらおうとした男に瓜二つだったのだ。それを思い出した時、勉にははっきりと、「きいっ」というあのブランコの音が聞こえた。やがて、睦美の周りで奇妙な出来事が起きはじめ……。傑作サイコ・ホラー長篇。 ●朝松 健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。
  • 怖すぎる話 本当にあった超怪奇譚
    1.0
    1巻495円 (税込)
    どこかに感じる誰かの視線……誰もいないはずの二階から音が!  玄関から飛び出し、家の横手にある置物にまわると……うす黒い影が、そこにうずくまっていた――。まぎれもなく、自分の母親であった。しかし、いったいどういうことなのか。母親は、二階の一室に入っていったはずだ。それともあれは、母親ではなかったというのか。だったら、あれは――何だ?  本当にあった、とびきりの怪奇話を収録。目を閉じるのも怖くてたまらない! ●さたなきあ 雑誌『幻想文学』他にて作家・レビュアーとして活動し、アマゾンのレビュウコーナーにも出没。作品集『怪異譚輯・墓地物語』やアンソロジー『幻獣小説集・夢見る妖虫たち』を手がけ、『あなたの隣の怪談集』『魑魅の館』(KKベストセラーズ)など怪談本を多数発表。呪いや祟りなど従来の怪談に必須だった要素をあえて避けた、いわば「純粋怪談」を全国各地で収集する一方、都市に潜み棲む虚無性と人に潜み棲む暗部を怪異譚として表現する手法を模索する。
  • こんなに緑の森の中
    -
    そのアパートでは猫が人間に変身しても不思議じゃない…?  高校を中退して大学入学資格検定を目指す大内純一は、海外出張で半年間アパートを離れるいとこの部屋で猫の世話をしながら受験勉強することになった。ところがアパートで純一を待っていたのは猫の虎造ではなく、茶色の髪をした奇妙な少年・ボビーだった。自分を“猫”だと言い張る、この少年の正体は……!?  何かを諦めようとしている人へ贈る、不思議なアパートを舞台にしたヒーリング・ファンタジー。 ●谷山由紀(たにやま・ゆき) 作家。文芸同人誌活動のかたわら雑誌投稿を始め、1993年雑誌「グリフォン」(朝日ソノラマ)に短編投稿作が掲載されたのを機に、1995年『コンビネーション』(ソノラマ文庫)でデビュー。その後、『天夢航海』『こんなに緑の森の中』(いずれもソノラマ文庫)を発表。
  • コンビネーション
    -
    一途な野球への想いを真っすぐに描ききった青春小説の名作  契約金一億で、即戦力と期待された左腕のスーパールーキー・岡野が入ったチームには、三年前にドラフト5位で入った名倉という選手がいた。常に要領よく、敷かれたレールに乗っていた岡野の目には、名倉はただの不器用な男としか映らなかったが……。  6人のチームメイトとひとりの少女の目を通して、名倉の成長を描く。すべての野球狂に贈る珠玉のハートフル連作短編。 ●谷山由紀(たにやま・ゆき) 作家。文芸同人誌活動のかたわら雑誌投稿を始め、1993年雑誌「グリフォン」(朝日ソノラマ)に短編投稿作が掲載されたのを機に、1995年『コンビネーション』(ソノラマ文庫)でデビュー。その後、『天夢航海』『こんなに緑の森の中』(いずれもソノラマ文庫)を発表。
  • コードネーム・サリン(1) 私刑警察 激弾!
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    1~2巻495円 (税込)
    五月亮平……表向きはただの会社員だが、その実体は“サリン”というコードネームを持つ凄腕のスナイパー。数々の伝説的な暗殺を成功させ、そのほとんどは証拠不十分で迷宮事件としてファイルされている。一方、刑事局長・梅津立則は腐敗した警察組織を立て直すために、五月の“才能”を使おうと考えていた。警察に急襲され捕らえられた五月は、過去の罪状の清算と引き替えに、梅津への協力を了承した。ターゲットの周辺にカメレオンのように溶け込み接近する五月。そして、激弾は放たれた……。 ●広山義慶(ひろやま・よしのり) 1935年大阪生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。児童文学、翻訳、TVドラマの脚本家を経て、1983年『夏回帰線』でデビュー。『女喰い』シリーズ(祥伝社)、『無法戦士・雷神』シリーズ(光文社)などハード・バイオレンスを中心に著書多数。
  • 業火
    -
    1巻770円 (税込)
    鎌倉で出会った少年は、一年前に交通事故で亡くした夫・和彦によく似た面差しを持っていた。若きピアノ教師・美袋由紀子は、その不可思議な少年・氷川橡にだんだん魅かれてゆく。一方、夫や兄のかつての同僚である産婦人科医・佐久野、柴崎が、次々と変死体で発見された。それぞれの現場には『運命の輪』のタロットカードが……。惺旺大学医学部に事件の鍵があるとみた警視庁捜査一課の須賀刑事は、氷川橡とその出生にかかわる十八年前の出来事に行き当たった。狂気の連続殺人にからむ数奇な運命とは!? ●石井敏弘(いしい・としひろ) 1962年、岡山県倉敷市生まれ。岡山商科大学卒業。1987年、第33回江戸川乱歩賞を『風のターン・ロード』で受賞。岡山商科大学でミステリーを主体とした文学の教鞭を取りつつ、ミステリー・イベント用原作小説の書き下ろし他、現在は脚本家としても活動。
  • 拷問・処刑・虐殺全書
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    日本の若者は拷問と聞くと、現代にはなじまない出来事のように思っている人々のほうが多いであろう。だが、残酷な拷問・処刑は遠い昔の物語ではない。我々は祖先が蓄積した拷問や処刑などの文化を決して捨て去ってはいなかったのである。特高、ゲシュタポ、ソ連の秘密警察、クメール・ルージュ、朝鮮戦争、ベトナム戦争、アルジェリア内戦、アフガニスタン紛争、そして電気椅子開発の歴史……二〇世紀以降に実際行われた残酷刑の手口を詳説。 1章 いたぶられる人体   鞭打ち・棒打ち・三角拷問・締めつけ・吊り責め・水責め・電気責め・薬責め 2章 引き裂かれる肉と骨   爪責め・歯抜き・突き刺し・切断・股裂き・斬首・鋸引き・皮?ぎ・動物刑・目潰し・磔 3章 悲鳴とともに葬られる命   銃殺刑・爆殺・絞殺・絞首・石打ち・生き埋め・火刑・釜ゆで・毒ガス刑 4章 精神を攪乱させる   騒音責め・照射責め・熱射地獄・冷凍地獄・鮨詰め・不眠責め・飢餓刑・下痢責め・模擬死刑・肉親の虐殺 5章 尊厳を崩壊させる   排泄制限・汚物漬け・シューシポス刑 6章 実験台としての人体   電気椅子実験・薬殺実験・脳操作・生体解剖 7章 市民が私刑に狂うとき   鞭打ちショー・集団私刑 8章 性的凌辱の極致   吊るし・性器への異物挿入・電気責め・レイプ・妊婦裂き・磔 9章 独裁者の恐怖支配   報復殺戮・異文化迫害・幼年者虐殺・大量処刑 ●柳内伸作(やない・しんさく) ノンフィクション作家。1947年、福島県生まれ。東京経済大学卒業。1972年、陸上自衛隊調査学校心理戦防護課程(陸軍中野学校の後身)を修了。防衛庁陸幕調査部の情報工作官として国外情報を収集後、戦略情報を分析、その後陸上自衛隊富士学校の研究員として教範を作成、次いで陸上自衛隊高射学校で戦史教官を務める。1992年、『週刊文春』に投稿のクーデター小論で免職に処され、提訴。政府は自衛隊がクーデターの教育をしていると認めた上に、裁判所も自衛隊はクーデターの研究・教育をしている事実は認定したが最高裁で敗訴。
  • 極悪(1) 成り上がり編
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    1~4巻495円 (税込)
    不正輸出で莫大な巨利を貪る財界の黒幕たちを相手に悪徳探偵が牙を剥く!  私立探偵・石津研次……調査で掴んだ情報は強請恐喝で応用し、金になるなら何にでも首を突っ込む、業界で“ハイエナ”と異名を取る悪党だ。彼のもとへ二十六歳のOLの行方を探してほしいという依頼があった。石津は女の恋人とされる明日香産業のエリート社員を追うが、何者かに襲撃される。失踪事件の裏には不正輸出に絡む意外なからくりが隠れていたのだ…。長篇官能バイオレンス第1弾。 ●広山義慶(ひろやま・よしのり) 1935年大阪生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。児童文学、翻訳、TVドラマの脚本家を経て、1983年『夏回帰線』でデビュー。『女喰い』シリーズ(祥伝社)、『無法戦士・雷神』シリーズ(光文社)などハード・バイオレンスを中心に著書多数。
  • 極道が神を信じる時
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    血なまぐさい抗争にまみれて生きる極道たち。非情な裏社会の組織のなかで、自分を見失いそうになるとき、彼らを支えるのは……。不治の病、仲間の裏切り、妻の信仰……ある時「神」に出会い、大きくヤクザ人生を変えた男たちの生きざま。密着取材で赤裸々に内情を捉えた極道ノンフィクション。 「先祖が稼業を認めてくれている。だから自分は生かされている」 「〝寿命〟があると思えば、怖いことはない。心配もない」 「一杯の味噌汁を飲んだ瞬間、ありがたい、と思った」 「神はすべてに対して公平じゃなかった――」 「ヤクザは人の道を守らなければならない」 「何かが守ってくれている。そう思うと自信が湧いた」 「一歩外へ出たらもう、自分しか信じられない」 「桜の花が咲くように、ちゃんと咲く場所で、自分自身を開花させたい」 「心が澄んでいれば、空がきれいに見える」 「見て見ぬフリはできない。血で血を洗う考え方しかできない」 「悪いことするんやったら――たった今、一時間でも悪いことできる」 「楽しく生きるのも人生、暗く生きるのも人生」 「産まれてきた時点で、苦は始まっている。俺はいつ死んでもいい」 「行こうが戻ろうが、結局同じ。もう後悔はしたくない」 「本気で生きていても、他人の人生を羨ましいと思うことがある」 「信じているものに溺れず、生かせればいい」 「いつも、行く。行かなければ、自分にとっては逃げたことになる」 「信仰とは、夢を持って信じること」 「見えないものは、怖い。けれど心の糧とすれば、強くなれる」 「ある晴れた朝、ふと思った。自分の運命は、天に預けようと――」 ●家田荘子(いえだ・しょうこ) 作家・僧侶(高野山本山布教師)。日本大学芸術学部放送学科卒業。高野山大学大学院修士課程修了。女優、OLなど10以上の職歴を経て作家に。1991年、『私を抱いてそしてキスして エイズ患者と過ごした一年の壮絶記録』で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。2007年、高野山大学にて伝法灌頂を受けて僧侶に。高野山の奥の院、または総本山金剛峯寺にて駐在(不定期)し、法話を行っている。著作は映画化された『極道の妻たち』の他、『歌舞伎町シノギの人々』、『四国八十八ヵ所つなぎ遍路』、『女性のための般若心経』、『少女犯罪』など130作品を超える。セカンドチャンスや人生探究など、元気の出る対談をYouTube「家田荘子ちゃんねる」にて配信中。
  • 極道刑事(1)
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    1~6巻495円 (税込)
    成田空港の外相狙撃事件、そして地下鉄爆破事件! 捨て身の捜査で凶悪なテロ組織を追う!  地下鉄の国会議事堂前駅で丸ノ内線が大音響とともに爆発、駅構内は泣き叫ぶ死傷者で地獄と化した。数日前に成田空港で起きた外相狙撃事件とともに、警察関係者を狙った犯罪だった。テロリストによって同僚と妻子を殺された西来路刑事の捨て身の捜査を描く、バイオレンス・アクション小説の傑作シリーズ第1弾。 ●龍一京(りゅう・いっきょう) 1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『狂った正義』(廣済堂文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)、『重犯』『虐讐』(徳間文庫)など著書多数。
  • 極ナンパ術
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    普通に生活していて好みの女性と出逢う確率は、たかが知れています。「出逢いがない!」と思う前に、カワイイ子との出逢いを自ら創り出すテクニックを教えます! 伝説のナンパ師・鍵英之が実戦で培ってきた女性の行動心理&ナンパの極意を大公開。シャイといわれる日本男児改造のための、実戦サバイバル術がここにあります。iPhoneブックランキング1位を獲得、累計35,000ダウンロードを記録した人気アプリの電子書籍版。 ・出逢ったその日に最後まで「ヤル」極意! ・自らのコンプレックスを武器にする出逢い術 ・『デート→親密な会話→セックス』の方程式 ・サラリーマンだからこそ、使えるナンパ手法 ・口下手、上がり症でもデキるお手軽ナンパ PROLOGUE 某月某日ナンパ師の一日 ATTACK-1 意識改革が人生を変える ATTACK-2 習うより慣れろはナンパの極意 ATTACK-3 難しくない初歩的テクニック ATTACK-4 誰もやらないからこそここまでやる ATTACK-5 実践に基づく究極のテクニック ATTACK-6 もう怖いものは何もない ●鍵英之(かぎ・ひでゆき) 1966年、神戸市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。ソニー宣伝部にて三年半就労するも「生涯賃金」よりも「生涯人数」を優先すべきと己の人生の目的に目覚め、エリートコースを捨てて脱サラ。以降、常に複数の「ヒモられさん(貢いでくれる女性を意味する)」によって生計を立てながら「ナンパ真剣師」として400人を超える女性たちとのセックスに成功。その中で「ヒモられさん」になってくれて貢がれ続けた末に、一時は銀行口座残高が4000万円を超えたことさえある。トークイベントの他、雑誌・テレビなどへの出演も多数。
  • 午後の外来待合室
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    患者と医者との理想的な関係とは?  医者と患者さんとの会話の多くが、ほとんどパターン化されている。医者も同じことを朝から何回もしゃべらなくてはいけないので、いいかげんいやになってしまう。 「経過を見ましょう」という言い方をするが、これは診断がはっきりつかなくて、緊急で治療をする必要のない時の発言である。それを聞いた患者さん側にしてみれば、「具体的にどうしたらいいんでしょう?」と思っているに違いないが、医者も判断を迷っているのである。 「もう少し症状がはっきりしてから来てください」などと言えないから、その意味も含めて「経過を見ましょう」ということになるのだ。  だいたい、医者ははっきり「あなたの病気は、なんだかちっともわかりませんね」とは口が裂けても言えない。あやふやな説明で逃げたいという場合もある…。  医療の実態をユーモラスに描く痛快エッセイです。 ●米山公啓(よねやま・きみひろ) 1952年山梨県生まれ。作家、医学博士、神経内科医。聖マリアンナ大学医学部卒業、聖マリアンナ医科大学第2内科助教授を1998年2月に退職。本格的な著作活動を開始。医学ミステリー、小説、エッセイ、医療実用書など、現在までに230冊以上を上梓。現在もあきる野市の米山医院で診療を続けながら、年間10冊以上のペースで書き続けている。テレビ・ラジオ番組の監修・出演をこなし、講演会も全国で行なっている。
  • 午前3時の医者ものがたり
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    不眠不休で奮闘する夜間の救急病院!  医者になって5ヵ月目。深夜の当直医として、カルテをめくり一応見ているふりをするが、頭の中は真っ白。なんせ自分で診断して処方を書くというのははじめてだった。思わず叫びたかった。「医者、呼んでください」と。  それに当直でつらいのは、寝ては起こされ、寝ては起こされで、だんだん眠りにつけなくなることである。 「夜間の外来診察」をユーモラスに描く痛快エッセイです。 ●米山公啓(よねやま・きみひろ) 1952年山梨県生まれ。作家、医学博士、神経内科医。聖マリアンナ大学医学部卒業、聖マリアンナ医科大学第2内科助教授を1998年2月に退職。本格的な著作活動を開始。医学ミステリー、小説、エッセイ、医療実用書など、現在までに230冊以上を上梓。現在もあきる野市の米山医院で診療を続けながら、年間10冊以上のペースで書き続けている。テレビ・ラジオ番組の監修・出演をこなし、講演会も全国で行なっている。
  • 午前三時の殺人者
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    ナイフで店員を傷つけ、コンビニから金を盗んだ男がいた。一部始終を見ていた小野寺宏行は、借金苦から逃走中の男を襲い、逆に金を奪った。強盗の上前をはねた事件は、闇の中へ消えるはずだった。だが男の顔を知っている店員が殺され、数日後に宏行のもとへ屈辱をはらす男から、復讐予告の電話がきた。姿を見せぬ脅迫者に怯える宏行は、やがて男に襲われ監禁されてしまう。しかし、殺される直前、自分を救ってくれた男がいた。なぜタイミングよく正義の味方が現れたのか…? やがて宏行は、大きな陰謀の渦中に投げ出されたことを知る。長篇サスペンス。 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。
  • 御膳役一条惣太郎探索控(1) 鬼平殺し
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    鬼の平蔵こと長谷川平蔵が殺された! 下手人や殺害理由もわからぬまま、かつての同僚や部下、恩ある町民たちは悲嘆にくれた。故あって流浪の料理人となった禁裏御膳役宗家・一条惣太郎は、“惣太”と名乗り、江戸に流れ着く。だが彼は過去に平蔵とも面識があり、下手人と疑われ捕らえられてしまう。火盗改めの厳しい責めのなか、惣太郎を救ってくれたのは、平蔵の元部下であり今は本所深川の料理屋〈ね子〉の店主、忠三であった。己の潔白を示し、平蔵や忠三の恩義に報いるため、惣太郎は鬼平殺しの下手人探しに奔走する。凄腕の料理人として容疑者の屋敷に潜り込み、独自の捜査を続けるうち、ある意外な事実が浮かび上がった……。怒りに燃えた惣太郎の閻魔刀が鞘走る! ●えとう乱星(えとう・らんせい) 1949年、熊本県生まれ。慶応大学中退後、同人誌を主催。1989年に「中風越後」で小説CLUB新人賞佳作入選。1990年、『蛍丸伝奇』を発表、作家生活に入る。『奥義・殺人剣』(光文社)、『裏小路しぐれ傘』(学研)、『用心棒・新免小次郎』シリーズなど著書多数。
  • 御膳役一条惣太郎探索控(2) 写楽仕置帳
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    鬼平殺しから半年、禁裏御膳役宗家・一条惣太郎は江戸に留まり、東洲斎写楽を世に出した蔦屋耕書堂に料理人“惣太”として寄食していた。折りしも御府内では〈写楽党〉と名乗る賊が出没し、長谷川半蔵亡き無法の江戸に、大名家の御金蔵を狙って各地から流れ込んだ盗賊たちを煽動していた。蔦屋と〈写楽党〉の関係を疑う火盗改めの監視のなか、事件は起こった。蔦屋の番頭が能面の剣士に襲われ惨死、さらに惣太郎の恩人である忠三の娘・おけいが何者かに攫われたのだ。「敵は〈吉原写楽党〉」写楽失踪の裏を知る蔦屋重三郎に、事件の背景を知らされた惣太郎。だが、おけいを救うべく、吉原に乗り込んだ惣太郎の前には、さらなる戦慄の難敵が……。写楽失踪の陰に潜む野望に憤怒の閻魔刀が炸裂する! ●えとう乱星(えとう・らんせい) 1949年、熊本県生まれ。慶応大学中退後、同人誌を主催。1989年に「中風越後」で小説CLUB新人賞佳作入選。1990年、『蛍丸伝奇』を発表、作家生活に入る。『奥義・殺人剣』(光文社)、『裏小路しぐれ傘』(学研)、『用心棒・新免小次郎』シリーズなど著書多数。
  • 御典医の次男坊 森嶋中良
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    これから紹介するのは、なにごともなしとげなかった人物である。むろん才能はありあまるほどあった。ただ、封建社会の中で御典医の家の次男として生まれたのが、運の悪さといえばいえる。最初から日の当たる活躍の場を奪われて、いいところ補助要員だった。もっとも、それを本人が嘆いていたとは思えない。なにごとかをなしとげるなどといった大層な考えも抱いてはいなかった。(「はじめに」より)  江戸時代後期に戯作者・蘭学者・狂歌師として活躍した文人、森嶋中良(もりしま・ちゅうりょう)。平賀源内の弟子であり、多くの文化人と交流を持ち、気の向くまま数々の書物を著してヒットさせた上に、ついには浮世絵にまで手を染めた彼の半生とは、いかなるものであったか。  電子オリジナルの評伝小説。 ●佐野広実(さの・ひろみ) 1961年横浜生まれ。1999年第六回松本清張賞を『芳年冥府彷徨』(島村匠名義)で受賞。2020年第六十六回江戸川乱歩賞を『わたしが消える』で受賞。近作は『誰かがこの町で』(講談社)。電子書籍封切作品に『ムッシュ・ジャポネ』『浮世絵鑑定談』『森嶋中良 御典医の次男坊』がある。「新青年」研究会会員。
  • 4/524 日航123便御巣鷹山墜落事故写真集
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 失われた520名の命と4名の奇跡の生存者の記録  すでに自衛隊の姿は視界から消えていたが、それでも上へ上へと登るうち、どうやら頂上近くまでたどりついた。ヘリコプターが飛んでいるのが眼下に見える。「小平さん、煙!」。T記者の指さす方を見ると、うっすら何か立ちのぼっているのが見える。急いで300ミリレンズにコンバーターを付けてファインダーを覗くと、文字が見てとれた。「JAL」。飛行機の翼だった……。(あとがきより)  1985年8月12日、乗員・乗客520名の命を奪った日航機墜落事故。現場に急行したカメラマンが捉えた生存者救出のフォト・ドキュメント。1999年、英国BBC放送「20世紀の報道記録写真」に選ばれた写真集(1991年刊)の電子書籍版。悲惨な事故現場の様子を克明に記した「あとがき」(英訳文も同時収録)を巻末に掲載している。 ●小平尚典(こひら・なおのり) フォトジャーナリスト、メディアプロデューサー。1954年、福岡県北九州市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒。1981年、新潮社「FOCUS」誌創刊スタッフとして参画。日本写真家協会会員、米国海外特派員協会会員。早稲田大学理工学部非常勤講師。著書に『おやさと写心帖 MYファースト天理』『THIS IS NOMO』『シリコンロード』、共著に『神が創った楽園タヒチ ゴーギャンを辿って』『彼はメンフィスで生まれた』『アトランタの案山子・アラバマのワニ』『原爆の軌跡』『誰でもないもの』『そうだ、高野山がある』など多数。 ●翻訳者:クリストファー・フッド(Christopher Hood) イギリス・カーディフ大学教授、また同大学の日本語研究センター長でもある。御巣鷹山JAL123便墜落事故のことを「飛行機事故のタイタニック」と命名した人物。日本の交通工学にも造詣が深い。
  • ゴーストライター論
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    出版界において、その存在なしには本づくりが成立しないともいわれる「ゴーストライター」。その実態はいかなるものなのか。多岐にわたるテーマを理解してわかりやすい文章を紡ぐ技術や、えてしてわがままで頑固な著者と一定期間時間を共有しながらその持っている魅力を引き出す能力、著者が書きたいものを読者が読みたい「商品」に昇華させる文章力は、明らかにアルチザン(職人技)と言っていい。  佐村河内事件をスクープする一方で、多くの「ゴーストライティング」を手掛けてきた大宅賞作家が、権利関係や仕組みを整理して、出版界やライターの将来像を明確にした一冊。 第1章 人はなぜゴーストライターになるのか  1.クリエイターとしての根源的な喜び  2.他者の「主観」で文章を紡ぐ喜び  3.未知のジャンルに入っていく喜び 第2章 「他者」の人生をデザインする  1.『成りあがり』はいかに生まれたか  2.伝えたいことを「商品」にする  3.デッサンを積み重ねる  4.編集者冥利の作品 第3章 出版界のビジネスモデルのなかで  1.出版界の現状  2.編集者から見たライターの条件  3.「著者」がライターと共に本を出すということ 第4章 ブックライターの仕事術  1.多彩な文章力と構成力を身につける  2.自分をプロデュースする  3.企画を通すには 第5章 トラブルを事前に防ぐ  1.泣き寝入りをしないために  2.よくある失敗事例  3.著作権の流れ ●神山典士(こうやま・のりお) 1960年埼玉県生まれ。信州大学人文学部卒業。ノンフィクション作家。第3回小学館ノンフィクション賞優秀賞受賞作『ライオンの夢 コンデ・コマ=前田光世伝』(小学館)など著書多数。2012年には『ピアノはともだち 奇跡のピアニスト辻井伸行の秘密』(青い鳥文庫)が全国青少年読書感想文コンクール課題図書に選出される。また2015年には「現代のヴェートーベン佐村河内報道」により、大宅壮一ノンフィクション賞(雑誌部門)受賞。雑誌ジャーナリズム大賞受賞。
  • 細菌No.731
    3.0
    1巻495円 (税込)
    秘匿された731部隊の遺産は、世界を死滅させる細菌兵器なのか  東京のど真ん中にある新宿青空公園。ここでホームレスが連続して死亡した。自然死として処理された遺体から、孤高の医師・古都波(ことなみ)は血中リンパ球の異常を見つける。同じ頃、遠くアメリカでは数十年間変異を続ける未知の細菌が研究されていた。  隠蔽された戦争の闇、悪魔の人体実験……。ホームレスの死はパンデミック(爆発的感染)への引き金となるのか?  黒い欲望の恐怖を描く、驚愕の医療ミステリー! 文庫版から全面改稿して電子でついに復刊。 ●霧村悠康(きりむら・ゆうこう) 大阪大学医学部卒業。大阪大学微生物病研究所附属病院、大阪大学医学部附属病院で腫瘍外科の臨床医として活躍しながら、腫瘍免疫学、生命科学に関する基礎研究論文を数多く発表。現在、大手製薬会社メディカルアドヴァイザー兼勤務医。
  • 最後の新人類
    -
    彼等……新人類と名付けられた種族は、誕生して間もない、未成、未完の存在だった。  現人類を母体とする幼児だった。  しかし、ただの幼児ではなかった。  そのことに――  現人類の一部支配階級は、すでに気付いていた。  そして、怯え、怖れ、その存在を、ひたすら嫌悪した。  だから……彼等は秘密の協定を地球上に張り巡らし、その新たなる存在を抹殺すべく活動を開始していたのだ。(「最後の新人類」より)  人類の終焉・後を継ぐ者との交代、その不可避のドラマを幻視する多彩な物語群。商業作家デビュー以前の作品である「舌」や「魚」を含め、全10本の短篇を収録。 ・時の岸辺 ・魚 ・家守家の滅亡 ・フルカネルリの館 ・スプーン ・銀河倶楽部 ・十夜 ・最後の新人類 ・仮面舞踏会 ・舌 ●川又千秋(かわまた・ちあき) 1948年、北海道小樽市生まれ。作家、評論家。慶應義塾大学文学部卒。学生時代よりファン活動を始め、SF専門誌で評論を発表。『火星人先史』で第12回星雲賞を、『幻詩狩り』で第5回日本SF大賞を受賞。他に『ラバウル烈風空戦録』シリーズ(中央公論社)、『亜人戦士』シリーズ(徳間書店)、『創星記』(早川書房)など著書多数。
  • 最終結晶体その他の物語
    -
    1巻770円 (税込)
    〈巡礼者〉の背中がしだいに大きくなっていく。ショウに気づいていないのか、振り向く気配はない。白い衣装の裾が風に揺れる。少しだけ不自然に、揺れる。あれが〈流刑者〉なら殺して食べればいい。どうせ〈流刑者〉は舌を抜かれている。何も語ることはない。ちょうど母の干し肉もなくなった。母を殺した理由はない。ナンブでは何の理由もなく人が死に、殺される。ただそれだけのことだ。(「最終結晶体」より)  怪奇・ホラーの名手が贈る電子オリジナル作品。「異形コレクション」収録作を中心に、競作集や雑誌発表作など21本を収録した短篇集。 *一 *四 *腐 *牛男 *常世舟 *它川から *死の仮面 *分析不能 *黒月物語 *聖者の眼 *ある帰郷 *夢淡き、酒 *影踏み遊び *蝋燭と砂丘 *最終結晶体 *最後の一冊 *額縁の中の男 *夜のトンネル *赤い灯りのバス *一年後、砂浜にて *イグザム・ロッジの夜 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
  • 最終上映
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    寝たきりに近い状態となったその癌患者は、長らく会っていなかった大学時代の友人だった。癌の告知をすべきか否か。主治医となった男の苦悩を描き、第8回海燕新人文学賞を受賞した表題作のほか、愛する人の臨終と病理解剖を静かに見つめる「ステージ」を収録。 *最終上映 *ステージ ●石黒達昌(いしぐろ・たつあき) 作家、医師。1961年北海道生まれ。東京大学医学部卒業。「最終上映」で第8回海燕新人文学賞を受賞してデビュー。純文学誌を中心に数多くの中短篇を発表する。「平成3年5月2日,後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士,並びに,」「真夜中の方へ」「目を閉じるまでの短かい間」で三度の芥川龍之介賞候補になる。また、「人喰い病」「希望ホヤ」で星雲賞日本短篇部門参考候補になるなど、SFファンからの支持も厚い。
  • 最初のガソリンエンジン自動車
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    世界最初のガソリンエンジン自動車は、ベンツが最初に製作した三輪自動車「ベンツ・パテント・モートル・ヴァーゲン」である……というのが、日本では定説になっている。この“定説”は国によって異なるのだが、奇妙なことに、「一切の異論は認めない」という空気がこの業界には存在する。いったいどうしてなのか……?  長年自動車業界を見続けてきた著者が、「自動車の発明・フランス説」の存在と共に、狭窄的な業界の問題点を指摘する。電子オリジナルのノンフィクション作品。 ※本書は著者の意向により本文横書きで制作されています。 ●高斎 正(こうさい・ただし) 1938年、群馬県生まれ。作家、自動車評論家。日本SF作家クラブ第3代事務局長を務め、名誉会員に。『ホンダがレースに復帰する時』『ミレミリアが復活する時』(いずれも徳間書店)、『パリ~ウィーン1902』(インターメディア出版)など、自動車レース小説を多く書く一方、ノンフィクションとして、ミドシップの歴史を追った『レーシングカー・技術の実験室』(講談社)や『モータースポーツ・ミセラニー』(朝日ソノラマ)などの著作もある。
  • 才女ハンター
    -
    1巻495円 (税込)
    腐れ縁の友人、今田安夫に女扱いの腕を買われた峰川余介は、キャリアウーマン専門のヘッドハンティング会社を二人で始めた。社長の今田が営業、余介が実際のヘッドハントを受けもつことになる。依頼主が要望するのは、仕事もできる凄い美人ばかり。ベッドの上では自信満々の余介だが、問題はそこへ行きつくまでのプロセス。秘書、看護婦、スチュワーデス、モデル……と次々に落としてゆく天才的女たぶらかしの口説きのテクニックとは? 痛快官能ロマン連作短篇集。 ●広山義慶(ひろやま・よしのり) 1935年大阪生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。児童文学、翻訳、TVドラマの脚本家を経て、1983年『夏回帰線』でデビュー。『女喰い』シリーズ(祥伝社)、『無法戦士・雷神』シリーズ(光文社)などハード・バイオレンスを中心に著書多数。
  • サイト
    -
    1巻495円 (税込)
    目の手術以来、不思議な幻覚を見るようになった作家・辺見啓三。やがてその幻視は、執筆中の長篇「サイト」と奇妙なシンクロニシティを呈するようになっていく。次第に現実世界と狂気世界の判断が出来なくなっていく辺見。プリズムのような赤いものが見える。辺見はその裏側に赴こうとしている。そこに何があるのか、辺見はすでに知っている。だが……。長篇ホラー。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
  • さいはての家
    -
    1巻385円 (税込)
    蒐集家、獣人、魔地図、お化け屋敷……「異形」の恐怖に心が粟立つ  風の音を聴くたびに、私はあの家と親子のことを憶い出す。  風は鬱蒼たる森と黒土の大地を渡らねばならない。  そして、冷たい寂蓼の調べを奏でながらも、そこに生きる数々の生命のきざはしの声を運ばなくてはならない。  あの親子は、今も達者でいるだろうか。(「さいはての家」より)  妖かしの名匠が贈る絶品奇譚集。「異形コレクション」で連載された12本の短篇と、単行本のための書き下ろし1本を収録。 ・思いつづけろ ・通行人役 ・筆致 ・さいはての家 ・6分の1 ・蒐集男爵の話 ・ニッケル・オデオン ・嫁ぐ娘へ ・開かずの間 ・二流 ・残された地図 ・二階の家族 ・“幽剣抄” さらば、一刀流 ●菊地秀行(きくち・ひでゆき) 1949年、千葉県生まれ。青山学院大学卒業後、雑誌記者の傍ら同人誌に作品を発表し、1982年『魔界都市“新宿”』でデビュー。1985年、『魔界行』三部作が大ヒット、人気作家の座を不動のものとした。伝奇・幻想・バイオレンス小説の第一人者。著作は300冊を超える。
  • サイパン機動防御戦 一式砲戦車激闘譜
    4.0
    サイパンで展開される一大機動防御戦、押し寄せる米戦車に立ち向かうは長槍を構えし一式砲戦車!  昭和十四年、ノモンハンで発生した軍事衝突により、日ソの戦車部隊が激突した。史上初の機甲部隊同士の戦闘だったが、戦車の質量で劣る日本陸軍は惨敗を喫してしまう。やがて昭和十六年、大東亜戦争が勃発し、日米戦争が始まった。ノモンハンから辛くも生還した浅井健吾を待っていたのは、先の戦闘で唯一気を吐いた「チホ車」と、サイパン島への移動命令だった…。 ●陰山琢磨(かげやま・たくま) 1963年兵庫県生まれ。3歳のおり自衛隊の基地祭で、通りすがりの61式戦車と見つめあってしまい、初恋に落ちる。高校生の時、学祭のアンケートに「自分に似ていると思う芸能人は?」と書いてあり「ジオン軍のモビルスーツ」と答えたら、女子に変な目で見られるようになった。その後、軍事マニア(専門はAFV)を経て、1997年に『大反撃一式砲戦車隊』(飛天出版)でデビュー。架空戦記、SF小説など著書多数。
  • 再臨する二人のイエス
    -
    バイブル・ランド=アララット山の秘密……失われたイスラエル十支族はいつ出現するのか……契約の聖櫃(アーク)がアンチキリストの正体を暴く……「定めの時」は第三神殿再建から七年でやってくる……正と邪・二人のイエス再臨後の世界のゆくえとは……。そのあまりに衝撃的な内容のため、ヨーロッパでは発禁処分にされた話題の書! 人類の未来がわかる神のプログラム「聖書のシナリオ」を解き明かした名著が電子書籍で復刊。 第1章 封印された『神聖聖書』の秘密 第2章 二人のイエス、その正体とは? 第3章 神の御使い=イエス・キリストの謎 第4章 正のイエスVS邪のキリスト 人類最後の闘い 第5章 新世紀に至る聖書のシナリオ 再臨する〈二人のイエス〉 訳者:並木伸一郎(なみき・しんいちろう) 1947年、東京都生まれ。早稲田大学卒業。電電公社(現・NTT)勤務ののち、UFOやUMA、さらには古代史をはじめ、地球上のさまざまな謎を題材に調査・研究し、雑誌・テレビなど多方面で発表、活躍している。著書・訳書多数。
  • さくらさくら
    -
    1巻385円 (税込)
    彼は青い月光を含んだ冷たい夜の空気で胸を満たしたかった。けだるい足を運んで、彼がその開けはなった高窓の鉄枠に身をもたせかけた、その時だった。青い桜の下に、ふいに白い影が浮かび上がった。ぎくりと身を起こして凝らした目に淡く儚げな少年の姿が一瞬映り、瞬きする間もなく青い闇の中に溶け入って消えた。(本文より)  精神科医である安達実彦は、赴任先である郊外の病院を訪れた。中庭の中央には、明らかに古木と知れる、なんともいえない妖しい息づかいを感じさせるような桜があった。やがてその桜にまつわる不吉な伝説を聞かされて……。本格耽美サスペンス。 ●榊原史保美(さかきばら・しほみ) 東京都出身。立教女学院を経て中央大学文学部哲学科卒。1982年『小説JUNE』創刊号の最優秀投稿作に選ばれ、「螢ケ池」でデビュー。1985年、初の単行本、『龍神沼綺譚』を上梓。以降、民俗学、宗教学の素養を生かし、形而上学的テーマを昇華させた作品『鬼神の血脈』『荊の冠』等、多数発表。美意識に貫かれた作風により、「耽美小説の草分け的存在」と称されることも多い。1995年発表の『蛇神 ジュナ』より、ペンネームを「榊原姿保美」から現在のものに改めている。趣味は、陶芸、写真、近代建築・ギャラリー巡り。
  • 誘われてアクトレス
    -
    1巻495円 (税込)
    楽しいはずの演劇部合宿が惨劇のステージへ変わってゆく  千秋たち、女の子ばかりの高校演劇部員が夏合宿にやってきたのは、軽井沢の山奥のステキな洋館。でもこの洋館、ちょっと変だった。窓がやたらと大きくて、庭のベンチが建物に向かって置かれている。まるで誰かに見つめられているような感じ。やがて頼りになる部長の真理子さんが失踪、美少女ゆうきの黒髪が抜け落ちて…。ひとり、またひとり仲間の姿が消えてゆき、残された千秋は…。長らく入手困難だったティーンズホラーの名作が、ついに電子で復刊! ●新津きよみ(にいつ・きよみ) 1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『最後の晩餐』『意地悪な食卓』(角川ホラー文庫)、『手紙を読む女』(徳間文庫)、『記録魔』(祥伝社文庫)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
  • 殺意の演奏
    -
    人気司会者が自室で死体となって発見された! 残された暗号日記は遺書なのか、それとも…?  芸能ショーの司会者、細井道夫が死体となって発見された。部屋は内鍵が下ろされた密室で、死因はガス中毒。机に、遺書とみられる暗号日誌が残され、暗号を解読した捜査当局は、自殺と断定し、捜査を打ち切った。が、解読されたはずの暗号が二重構成と判明するや、事件は、がぜん複雑な相を帯びてきた…。  第16回江戸川乱歩賞を受賞した本格長編ミステリ作品。 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。
  • 殺人航路
    -
    伊豆大島をグループ旅行した女子大生の前原真樹は、記念撮影の写真の中に亡霊のような学生服姿の男が写っているのを発見した。その“亡霊写真”を見て、父親の信造は顔色を変えた。彼はさっそく、古い友人の有田道隆に電話した。が、その最中、密室状況下の書斎で急死。そして手には家族の誰も憶えのない溶岩の塊をにぎりしめていた。……数日後、有田の一人娘の由美子が家出した。結婚を反対されている相手の高村雅史にそそのかされたのだ、と有田は推測したが、行く先の見当はつかない。そして三日後、由美子から届いた速達、その消印には伊豆大島の元町局になっていた! すべての鍵は大島にある。慌ててその夜の船で向かった有田だが……。長篇推理サスペンス。 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。
  • 殺人二都物語
    -
    1巻495円 (税込)
    暗い過去を持つ男と心に深い傷を負った女が殺人事件で交錯する  東京の神田神保町で学生時代を送り、現在も編集者としてそこで働く男の許に、一通の手紙が届いた。それは十四年前の夏の日に起きた悲しい事件について書かれてあった。彼は驚愕した。その事件の真相は、誰も知らないはずだった。彼と、彼が殺した女以外は…。彼は一刻も早く手紙の差出人を始末しなければと思った。十四年前のように、誰にも知られずに…。  殺人者の心理的葛藤、事件を追う女性新聞記者の活躍。二転三転するストーリー、意外な結末…。本の街・神田神保町と、杜の都・仙台を舞台に展開する愛憎のドラマ。 ●矢島誠(やじま・まこと) 1954年、東京生まれ。中央大学卒業。雑誌編集者を経て、1988年『霊南坂殺人事件』でデビュー。『星狩人』で、第29回江戸川乱歩賞候補。第8回横溝正史賞候補となった『双曲線上の殺人』は火曜サスペンス劇場でドラマ化されている。長編ミステリーだけでなく、ホラー短編集や、最近では、時代小説も手がける。
  • 殺人の勧め
    -
    1巻495円 (税込)
    快楽としての殺人遊戯に夜な夜な徘徊する男二人、狂気と戦慄に満ちた世界  アルバイトを点々とする吉岡と優秀な自動車セールスマンの譲は、殺人という共通の趣味で結ばれていた。譲がセールスマンという立場を巧みに利用して、恰好の獲物を見つけるたびに、二人は完全犯罪を重ねていた。そんな折、暴力亭主から逃げ出した譲の妹が助けを求めて二人の部屋に転がり込んできた。三人の奇妙な共同生活が始まったのである。  かつてSM雑誌上において別名義で連載していた幻のバイオレンス小説を発掘! グロテスクかつ猟奇的な作風はそのままに、不気味な世界観が構築されている。「電子版あとがき」を収録。 ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
  • 殺人の二重罠(ダブル・トラップ)
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    究極のトリック、驚異のアリバイ崩し……破れるか、二重罠の壁!  都心・池袋の雑居ビル。長い夜を過ごすガードマンたちが、ドスン、という地響きの音を聞いた。慌てて現場に駆けつけると、窃盗犯が墜落死していた。また、同じビルの7階では宝石商が惨殺されていた。単純な強盗殺人事件かと思われたが、捜査主任・西岡修司警部は釈然としない。そして、浮かび上がった容疑者には“垂直のアリバイ”に守られていた…。 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。
  • 殺戮魔幻楼
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    血が飛沫き、肉が弾ける超常空間に挑む特別工作隊!  世田谷の高級住宅街を、突如連続通り魔が襲った。犯人は〈キング・キラー〉。7人の男女を素手で惨殺したキラーは、高層マンション〈シャトー成城〉にたてこもった。マンションを警備する警備会社は、重武装の特別工作隊(コマンド)を送り込み、人質救出にむかう。凶悪犯罪が爆発的に増えた首都圏では、珍しくもない事件で終わるはずだった。だが、コマンドが潜入したマンションの内部は、壁が溶け爛れ、天井から人間の体液が流れる異空間と化していたのだ…。血が飛沫き、人間が内臓から弾け飛ぶ! つぎつぎと起こる超現象を前に、人肉地獄の戦闘が今、火ぶたを切った!  鬼才が書下ろす長篇スプラッタ・アクション。「電子版あとがき」を追加収録して、ついに復刊! ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
  • 佐渡金山 死文字の謎
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    22歳の女子大生の死体が見つかった。マンションの一人暮らし。毒殺である。死の瞬間、気力を振りしぼって血文字で「さど」の文字を残していた。濁点は偶然ついたのかも知れない。警察官は「さと」「さど」両面で捜査する。被害者の交際範囲に「さど」という人物はいないが、里見というボーイフレンドはいた。彼に容疑が集中するが、決め手はない。一方、被害者は表面とは違い金銭欲の強い女性で、不倫をネタに英会話学校の経営者を強請っていたことが明らかになった…。八木沢警部補の推理が冴える長篇ミステリ。 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。
  • 真田昌幸 家康狩り(1)
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    1~3巻495円 (税込)
    海野平の合戦に敗れ、自害する寸前だった真田幸隆の前に現われた白比丘尼の正体とは? 下克上が横行する殺伐とした時代に、運命の糸に導かれて真田一族と“道みちの者”が結び付き、血で血を洗う戦国の渦に飲み込まれていく……。  海道一の弓取りと言われた徳川家康と三河軍団に抗い、一歩も引くことのなかった信濃の小大名、真田昌幸の生涯を描いた伝奇時代小説、第1弾。 ●朝松 健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。
  • 真田幸村 家康狩り
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    美少女と見まごうばかりに端正な貌の若武者・真田幸村。そして、過剰な折檻により命を落とした竹千代に成り代わり、徳川家康となった醜鳥……。宿命の糸に絡めとられた真田幸村が、天下人・徳川家康に最後の戦いを挑む! 真田幸隆、真田昌幸、そして真田幸村へと三代にわたり伝えられた霊刀白鳥丸、そして「表裏比興」の秘策は果たして結実するのか……。  伝奇時代小説『真田昌幸 家康狩り』(全3巻)の続編となる“家康狩り”シリーズ完結編。 ●朝松 健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。
  • 真田妖戦記(1) 「燦星秘伝」編
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    1~3巻770円 (税込)
    三つの燦星が地上で出会う時、この世が混沌と化す……。慶長一八年(一六一三)春、猿飛佐助は、徳川・豊臣両家の命運を決する秘密を記した「燦星秘伝」受け取りのため、幕府金蔵番大久保長安館を訪れた。だが、佐助と同じ星を持つ柳生佐久夜姫によって、その在り処を秘す茶入の片方を奪取された。ここに、家康謀臣本多正純と林羅山一派を加えた三つ巴の争奪戦が始まった! 柳生に捕われた長安の真の意図とは? 「燦星秘伝」の内容とは? 佐助たち真田十勇士は、命を賭けて立川流秘儀の全容を解き明かす。  立川流密教、妖術、必殺剣、忍法入り乱れる痛快無比の伝奇時代小説「真田妖戦記」シリーズ第1弾。 ●朝松健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。
  • さまよえる患者
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    1巻495円 (税込)
    転院を迫られた患者と家族、医者が直面する「医療の現実」  病院とは無縁だった高齢の父親が、突然倒れた。救急車でD大学病院の救命センターに運ばれ、命だけは助かったが意識は戻らずじまいだった。  命の危機が去った患者は、次々と運びこまれる重症患者のため救命センターを出て、一般病棟に移らねばならない。だがその時期はどの病棟も満床で、父親はD大学病院のなかで行き場を失ってしまった…。(「高度医療の陰に」より)  限りのある病院のベッド。もっといたくても、置いてはくれない。大学病院の中で行き場を失った患者たちはどうなってしまうのか。  病院を舞台に、患者・家族・看護師・医者のそれぞれの本音がぶつかりあう。そこには、日本の医療問題が透けて見えてくる。  現役医師によるシミュレーション・ストーリー4話を収録。 第1話 高度医療の陰に 第2話 さまよえる老人 第3話 変わらぬ日々 第4話 やすらかな死 ●米山公啓(よねやま・きみひろ) 1952年山梨県生まれ。作家、医学博士、神経内科医。聖マリアンナ大学医学部卒業、聖マリアンナ医科大学第2内科助教授を1998年2月に退職。本格的な著作活動を開始。医学ミステリー、小説、エッセイ、医療実用書など、著書多数。現在もあきる野市の米山医院で診療を続けながら、年間10冊以上のペースで書き続けている。テレビ・ラジオ番組の監修・出演をこなし、講演会も全国で行なっている。
  • 寒がりな虹
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    1巻495円 (税込)
    僕は異母兄妹である京子と同居している。性的な関係はないが愛し合っているから、同時に妻だとも言える。その彼女が突然、家出をした。冷蔵庫の中に「さよなら」という手紙を残して。出ていった理由もわからず困惑した僕は、京子を追う手がかりを得るため、十六年も会っていない父親を捜すことにした……。  次々に明らかになる二人の出生の秘密。社会規範から外れた兄と妹の恋愛は果たして成就するのか。 ●薄井ゆうじ(うすい・ゆうじ) 1949年茨城県生まれ。イラストレーター、デザイン編集会社経営を経て作家へ。1988年『残像少年』で第51回小説現代新人賞を受賞。1991年に初の長篇『天使猫のいる部屋』を発表。1994年『樹の上の草魚』で第15回吉川栄治文学新人賞を受賞。映画化・舞台化・ドラマ化された作品も多い。
  • さよなら、リコッタ
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    1巻495円 (税込)
    たった9か月と20日で天国に旅立ってしまった愛猫りこ(愛称リコッタ王子)。はっきりと憶えているよ忘れない、ずっと家族だよリコッタ。悲しみに包まれた著者は、生前のリコッタの写真を整理しつつ、彼に捧げる歌を詠む。 「向こうに飽きたら戻っておいで庭で拾ってうちの子にするから」 「そんな単語は検索したことがなかったのに日に何度も調べてしまうペットロス」 「家じゅうにあったお気に入りの場所そこだけほんのりと明るんでいる」  多くのカラー写真を収録した、猫好き作家による猫好きのための追悼歌集。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
  • さらに女王様が教えるSMの作法
    3.5
    快楽への階段をのぼりつつあるSM愛好家へ  好奇心豊かなSMファンに贈る、異色の“SMエッセイ”第2弾。  SMプレイに興味を持ち、さらにどんなことができるんだろうと思ったあなたにぴったりなエピソードが満載です。  アナルは、拡張していくと手が入ってしまう? 処女でも童貞でもSMはできる? 奴隷と女王様の間に存在する「奴隷契約書」とは? 金蹴りを好むM男性? 医療プレイって? ……などなど、ハードプレイにおける注意点とあわせて紹介。  これを読んでしまったら、あとは実践と訓練あるのみ。その日からSMがしたくてたまらなくなること請け合いです。  めくるめくSMワールドの深層がここにあります。 ・アナルに手が入ってしまったわ ・尿道に異物を挿れられたいかしら? ・女王様への無粋な言葉、M男性へのタブーワード ・SMグッズに黒が多いのはどうしてかしら? ・童貞君のSM調教 ・お金持ちでなければ、SMを嗜んではいけないのかしら? ・奴隷契約書って何かしら? ・奴隷の譲渡は可能かしら? ・いっそ、人間でなくなってしまうというのはいかが? ・SMにおけるタトゥーは、どんなスパイスなのかしら? ・真性女王様と職業女王様の見分け方はご存知? ・SMスタジオってご存知かしら? ・ペニスの大きさによって、言葉責めは変わるのかしら? ・剃られることで精神的な拘束を得たいかしら? ・SMにおける三種の神器って何かしら? ・そんな太いものが入るのかしら? ・不可能だとはわかっていても、願望しちゃうわよね ・放置プレイも、またオツなものよ ・浣腸を取り入れてはいかが? ・処女でもS男性にお仕えできるのかしら? ・M男性へのお仕置きって、どんなものがあるのかしら? ・どんなご褒美がお好みかしら? ・自吊り、自縛ってご存知かしら? ・射精管理されてみてはいかが? ・SMをしていたら、日常での思わぬ福利があったようね ・水責めはお好き? ・排尿を見せてごらんなさい ・一緒だと思ったら大違いよ ・男性の潮吹きって、ご存知? ・野外プレイはお好きかしら? ・プレイ嗜好って、男女で異なるのかしら? ・金蹴りプレイはお好きかしら?  ほか ●貴崎ダリア(きさき・だりあ) 1973年生まれ、東京都出身。10代のころに読んだSMに関連する文学作品に感銘を受け、交際男性との軽いSMごっこを経験して20代でSMクラブに所属。ミストレス(女王様)として活躍した後引退。現在はプライベートでSMや緊縛などを嗜んでいる。得意なプレイは緊縛および精神的に支配すること。趣味は「人間足置き」集め。身長172センチ。スリーサイズは88、59、87。
  • さらば、わが暗黒の日々
    -
    1巻495円 (税込)
    仕事でバリに降り立った私は、仕組まれた“偶然”により事件に巻き込まれてゆく  私の躰はくの字に折れ曲がっていた。やがて二人の人間が私を抱え、彼らが海浜の水際を歩いていることがわかる。やがて私の躰は、どさりと降され、同時に大きく左右に揺れた。そう遠くない場所で、早口のインドネシア語の会話がきこえる…。  バリに来てから、奇妙な人影が常にまとわりついていた。現地のガイドと警察、民族音楽グループ、オーストラリア人の大富豪、そして日本で死んだはずのあの女。やがて殺人事件が起きて、その陰謀が徐々に明らかになっていく…。  インドネシアのバリ島を舞台にくりひろげられる、正統ハードボイルド長篇。 ●河野典生(こうの・てんせい) 1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。
  • サラブレッドへの手紙 (上)
    -
    1~2巻495円 (税込)
    競馬ファンの一人として、牧場のおやじさんや、そこで働いている人たちに手紙を書く  なぜ人間はレース見物が好きなのだろうと考える。それはむろん私には、なぜ自分が競馬を好きなのだろうという問いにつながっていた。すぐに答えは見つかった。私にとっては、自分が競争ぎらいの性質に生まれついたから、何者かが競いあう姿に魅かれるのであろうと。(本文より)  馬産地と厩舎を歩いて25年。悲喜交々の人間模様と馬模様。著者が出会った様々な邂逅と別離、笑いと涙のシーンを100通の書簡(上下各50通)にこめる。JRA馬事文化賞作家、会心の競馬エッセイ。 ●吉川良(よしかわ・まこと) 1937年、東京生まれ。芝高等学校卒、駒澤大学仏教学部中退。1978年『自分の戦場』で第2回すばる文学賞受賞。1979年『八月の光を受けよ』で芥川賞候補、『その涙ながらの日』で二度目の候補、1980年『神田村』で三度候補となった。1999年JRA馬事文化賞、ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。
  • サラン・故郷忘じたく候
    -
    まさにその時を狙いすましたように、秀吉の侵寇――忌まわしい壬辰倭乱(イムヂンウエラン)は始まったのだった。その夜、申家の屋敷は、漢城の他のあらゆる家がそうであったように、重苦しい緊張感に包まれた。愛蓮もその空気を共有する一人だった。そして一夜明けると、家人たちは今更のように愛蓮が“倭奴”であったことを思い出したのである。(「耳塚賦」より)  日本と朝鮮半島との関わりをかつてない斬新な切り口で描いた6つの短篇を収録。また、その6篇を著者自ら解説した「電子版あとがき」を追加収録。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 三国志蒼竜伝 周瑜・中原制覇の軍略
    -
    蜀を獲り、馬超と連携して曹操を討つべし! 赤壁の戦いで魏の大軍を撃破した呉の智将・周瑜は、孫権に進言する。それは孔明の天下三分の計の上をいく大戦略だった。だが周瑜の壮図の前に、劉備と天才軍師・諸葛孔明、そして思わぬ敵が立ちはだかる。  英雄、豪傑、謀将雲の如き三国志の中でも屈指の軍略家にして白面の貴公子、呉の大都督・周瑜公瑾。彼が赤壁の戦いののち急死せず、中原制覇の大計に邁進していたら……。曹操が、孫権が、劉備・孔明が覇を競った戦乱の三世紀初頭を描く壮大な三国志シミュレーション小説。 ●桐野作人(きりの・さくじん) 1954年、鹿児島県生まれ。歴史作家、武蔵野大学政治経済研究所客員研究員。主な著書に『本能寺の変の首謀者はだれか』『龍馬暗殺』(吉川弘文館)、『織田信長 戦国最強の軍事カリスマ』(新人物往来社)、『薩摩の密偵 桐野利秋』(NHK出版新書)、『猫の日本史』(洋泉社新書)など多数。
  • 三国志に学ぶ勝利学
    -
    『三国志演義』を中心にして、『三国志』の英雄たちの戦いから、勝つための要諦を探りたい。(中略)あまり難しい議論をしようとは思わない。『演義』というアジアの大古典であり、最大のエンターテインメントを、読者と共にゆったり愉しみながら、乱世のいまを生き抜くための智慧を学んでいきたい。(「はじめに」より)  大古典の歴史書『演義』を中心にして、『正史』を参照しながら、戦いに勝つための法則を考察する。 *赤壁の戦い *孔明の智謀 *孔明の大論陣 *曹操の敗走劇 *曹操の復活劇 *関羽の不覚 *司馬懿の不屈 *老将黄忠 *定軍山の戦い *鄧芝の外交戦 *猛将典韋 *戦略家呂蒙 *蜀の建国 *十常侍の専横 *勝敗の分岐点 *女性の献身 *荊州攻防戦 *官渡の戦い *袁氏の滅亡 *後継者の育成 *組織の在り方 ●村上政彦(むらかみ・まさひこ) 作家。1987年『純愛』で福武書店(現・ベネッセ)主催の「海燕」新人文学賞を受賞。以後『ドライヴしない?』『ナイスボール』『青空』『量子のベルカント』『分界線』で5回の芥川賞候補に。また『ナイスボール』は相米慎二監督により『あ、春』として映画化、ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。アジアの物語作家を自任している。近著に『台湾聖母』(コールサック社)。日本文藝家協会常務理事。日本ペンクラブ会員。文化庁国語分科会委員。「脱原発社会をめざす文学者の会」事務局長。
  • 三国志に学ぶリーダー学
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    『三国志演義』といえば、十四世紀に完成されて以来、ほぼ七百年にわたって読み継がれてきた大古典の小説です。(中略)この作品の魅力は、どこにあるのか? 大雑把にいえば、一つには天下取りという物語の面白さ。もう一つは、登場人物の多様さでしょう。物語には、当代の英雄・豪傑がひしめいていて、それぞれのキャラクターがつぶだっている。とりわけリーダーたちの姿が、生き生きと描かれている。彼らの言動には、時空を超えて、現代においても教訓となることが少なくない。(「はしがき」より)  大古典の歴史書『演義』を中心にして、『正史』を参照しながら、すぐれたリーダーの在り方を考察する。 *三顧の礼 *水魚の交わり *関羽の千里行 *泣いて馬謖を斬る *連環の計 *桃園結義 *三寸不爛の舌 *長坂橋の戦い *出師の表 *孟獲心攻戦 *姜維の北伐 *呉の建国 *呉の家臣団 *官渡の戦い *徐庶の母 *孔明の北伐 *孫策の日時計 *馬騰と馬超 *夷陵の戦い *七歩の詩 *世襲と禅譲 ●村上政彦(むらかみ・まさひこ) 作家。1987年『純愛』で福武書店(現・ベネッセ)主催の「海燕」新人文学賞を受賞。以後『ドライヴしない?』『ナイスボール』『青空』『量子のベルカント』『分界線』で5回の芥川賞候補に。また『ナイスボール』は相米慎二監督により『あ、春』として映画化、ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。アジアの物語作家を自任している。近著に『台湾聖母』(コールサック社)。日本文藝家協会常務理事。日本ペンクラブ会員。文化庁国語分科会委員。「脱原発社会をめざす文学者の会」事務局長。
  • 「三国志」覇者の謀略 中原に覇を唱える劉備=孔明激闘録
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    権謀を縦横に駆使する魏の曹操、漢再興の大義をかかげる蜀の劉備、果断と忍で魏と蜀に対抗する呉の孫権……。後漢末期の動乱に始まった三英傑の戦いを中心に、劉備玄徳、諸葛亮孔明の政略と軍略のすべてを解き明かす。三国志研究の名著が電子で復刊!
  • 35歳からの女道
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    1巻385円 (税込)
    30代は、女性が一番悩み、試行錯誤して、成長する時期なのではないだろうか。私も30代は、「ここまでやるか!」ってくらいいろいろ試した。そして今、思う。幸せになるのは、案外シンプルなことなんではないだろうかと。(本文より)  30代の過ごし方ひとつで、この後がもっと楽に、自分らしく生きられるとしたら…。35歳で結婚、子宮筋腫、流産、不妊を乗り越え、39歳で無事子供を出産。山あり谷ありの30代を過ごした著者が贈る、30代をもっと楽しく、もっと幸せに過ごすコツ。 ●横森理香(よこもり・りか) 作家、エッセイスト。現代女性をリアルに描いた小説と、女性を応援するエッセイに定評があり、『40代大人女子のための“お年頃”読本』がベストセラーとなる。代表作『ぼぎちん バブル純愛物語』はアメリカ、イギリス、ドイツ、アラブで翻訳出版されている。東京渋谷でコミュニティサロン「シークレットロータス」を持ち、「ベリーダンス健康法」の講師としても活躍。
  • 三千万秒の悪夢
    -
    1巻495円 (税込)
    石川県能登島の夏、火祭りのさなか、女が殺された。被害者の名前は穂積しのぶ、金沢市に住む人妻と分かった。10月8日、警視庁捜査一課の倉原真樹巡査部長は、鴻野警視から殺人事件の捜査を命じられる。しかし事件は約15年前の11月21日のヤマだった。匿名電話が入り、犯人は中野区に住む山岡初恵だと告げたのだ。裏づけ捜査を進めるうちに第二の殺人事件が発生。被害者の男は山岡初恵を知っていたらしい。やがて、能登島の殺人事件との関係性が仄見えてきて……。  警視庁捜査一課の女性刑事、倉原真樹が活躍する長篇推理小説。 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。
  • 三匹の野良犬
    -
    1巻495円 (税込)
    狂った夏の夜、他人の情事をタネにしたカツアゲの帰りに一郎と英坊は、パトカーに追われる隆と知り合った。隆は、ムショ入り中に自分を裏切った女とその情夫を、派手な射ちあいの後に射殺して逃げていた。意気投合した三人は、新宿のジャズ喫茶を溜まり場にして、悪事の計画を練る。あるときは箱根に暴力団の開帳する賭場を襲い、またあるときは運搬中の麻薬を巧妙に奪取したり、基地から流れるカービン銃を横取りして暴力団同士を闘わせるなどして、次第に暗黒街でのし上がっていく。だが所詮、野良犬は野良犬でしかないことを思い知らされる。  ハードボイルド連作短篇小説。1965年には同名で映画化(監督:牛原陽一、出演:小林旭/宍戸錠/和田浩治、配給:日活)された。 ●河野典生(こうの・てんせい) 1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。
  • 柘榴館
    -
    1巻495円 (税込)
    連続猟奇殺人を追う元風俗嬢の沙季は、裕福な医師一家が住む山手の洋館・柘榴館に潜入するが…  港町・横浜で、風俗嬢が相次いで殺された。内臓を引き出され、子宮が切り刻まれる猟奇殺人だった。事件を目撃した前原透はショックで正気を失ってしまう。透と同じように心の傷を持つ風俗穣の森岡沙季は、透のわずかな言葉を手掛かりにして、裕福な医師一家が住む「柘榴館」に介護士を装って乗り込んで行く。そこで見た、山手の美しい洋館に潜む恐るべき秘密とは? 心に闇をはらんだ家族たちをめぐる、戦慄のサスペンス。 ●山崎洋子(やまざき・ようこ) 1947年、京都府宮津市生まれ。コピーライター、児童読物作家、脚本家などを経て第32回江戸川乱歩賞を『花園の迷宮』で受賞し、作家デビュー。横浜を描く作家として名高い。現在は、小説だけでなく、ノンフィクション、戯曲なども手がける。2010年、NHK主催の地域放送文化賞を受賞。
  • ザ・サムライ
    -
    1巻495円 (税込)
    アメリカで生まれた日系二世の高村孝之助。彼が自身のルーツである日本にやってきた時、突然、見ず知らずの美人女優に話しかけられた。どうやら作家・作曲家でありテレビ番組やCMにも出演する人気スター、ジョージ石川という男と間違えているらしい。日本のプレイボーイの代表として有名なこの男、顔かたち、声まで自分とそっくりなのだという…。  有名人と間違えられた孝之助が巻き起こす大騒動は、やがてある殺人事件への関与に発展。彼は“サムライ”としての矜持を保とうと奮闘するが…。ユーモア・サスペンス小説。 ●河野典生(こうの・てんせい) 1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。
  • ザ・ジャグル 汝と共に平和のあらんことを(1)
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    地球国家群間の大戦終結後、復興と平和のシンボルとして建設された永久平和都市オフィール。軌道国家群から軌道エレベーターで入都した報道士キャロルと記録士シオリは、都市の取材を通じその表層的な“平和”に疑念を抱く。やがてテロや大規模犯罪を密かに闇に葬り去る特殊部隊〈手品師(ザ・ジャグル)〉の噂を耳にした二人は、この都市の真の過酷に絶句する……。  戦争という狂気の本質に迫る、本格アクションSFシリーズ、第1弾。電子版のために書き下ろされた短篇&あとがきを追加収録! ●榊一郎(さかき・いちろう) 1997年、第九回富士見ファンタジア長編小説大賞で準入選、翌年デビュー作『ドラゴンズ・ウィル』を刊行。自称・小説屋/軽小説屋であるが、ゲームシナリオ、アニメシナリオ等も手掛ける。速筆で著作多数。代表作に『スクラップド・プリンセス』『棺姫のチャイカ』『アウトブレイク・カンパニー』『まじしゃんず・あかでみぃ』『神曲奏界ポリフォニカ』『ストレイトジャケット』等がある。ガンマニアで観賞魚マニア。
  • ザナドゥー 女神の墓標
    -
    1巻495円 (税込)
    映画撮影現場の周囲で次々と起こる怪異な事件! そして悲しい過去を呼び起こす女の正体は…?  嵐の晩、助監督の神波は、さびれた洋館の窓に「女」の姿を見る。翌日、映画のオーディションに現れた真理子は昨夜の「女」に瓜二つだった。不審に思いながらも真理子に惹かれ恋におちる神波…。だが、あの「女」が映画関係者の周りに現れ、主演女優が凄惨な事故死を遂げてしまう。そして第二の惨劇が…。現れては“死”を運んでくる「女」と真理子を結ぶものは一体何なのか? 狂気が息づく衝撃の長編ホラー小説。 ●田中文雄(たなか・ふみお) 1941年東京生まれ。早稲田大学卒業後、東宝入社。70年代を中心にプロデューサーとして映画製作に携わる。1974年に『夏の旅人』で早川書房SF三大コンテスト佳作入選。1975年に『さすらい』で幻影城新人賞佳作入選。1986年東宝を退社して作家専業となり、ミステリー、ホラー、SFバイオレンスなどに健筆をふるう。草薙圭一郎名義では時代小説、架空戦記も発表している。
  • ザ・パシフィック・ウォー(1) 謀略篇
    -
    一機のユンカース旅客機が悪天候のベルリン郊外で連絡を絶つ。数日後、山地に激突した事故機が発見された。この旅客機には匿名で二人の重要人物が乗っていた。一人は、ナチス党の重要人物で外務省顧問のリッペントロップ。もう一人は、駐独日本大使館の駐在武官大島陸軍大佐。二人は日独協定の両国の直接担当者だった。その推進役が消えた……。結果、ドイツ外交は独中協調路線を取る。それを見たソ連も中ソ友好協定を結び、ここに中国大陸における独ソ中三国の対日包囲網が完成した。そして日本帝国政府は、再び日英同盟の道を模索し始める……。  シミュレーション戦記に新たなる地平を拓く「ザ・パシフィック・ウォー」シリーズ、第1弾。 ●高貫布士(たかぬき・のぶひと) 1956年生まれ。神奈川県出身。和光大学人文学部芸術学科卒業。学生時代より軍事評論家・小山内宏氏、航空評論家・青木日出雄氏らが創設した「軍事学セミナー」で軍事学を修得。出版社勤務を経て、軍事アナリスト兼作家として活躍。『図解・ドイツ装甲師団』『大日本帝国海兵隊戦記』シリーズなど、ノンフィクション、小説の著書多数。
  • ザリガニマン
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    この世界のシナリオを書き換えてやろう……そのために、戦い続けるのだ! 『有限会社ムゲンテック』の社員トーノヒトシは、「人類の敵」を開発する最中に、謎の爆発事故に巻き込まれた。破壊された機材、飛び散った現実。生体素材と人間とのインターフェイスは思いがけない事態に発展。彼は「正義の味方」ザリガニマンとなってしまったのだ。ゆけ、トーノヒトシ! 戦え、ザリガニマン! ●北野勇作(きたの・ゆうさく) 1962年生まれ。大阪府在住。SF作家。1992年『昔、火星のあった場所』で第4回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞してデビュー。2001年『かめくん』で、日本SF大賞受賞。著書に『クラゲの海に浮かぶ舟』『どーなつ』『きつねのつき』『どろんころんど』『カメリ』等。
  • 残虐の民族史
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    1巻495円 (税込)
    ヨーロッパには「神の処刑」と呼ばれる「内臓抜きの刑」があった。ドラキュラのモデルとなった「ヴラド串刺し公」もいた。中国では、死刑囚の体を三日かけて膾のように切り刻む刑罰が二十世紀の初頭まで行なわれていた。二十世紀は、殺そうと思うことと実際に殺人を犯すことの間には、それほど高い壁は存在しないことを学んだ百年だった。そして、日本社会だけが、その悲惨な学習を免れたわけではない……。  戦争、処刑、拷問、宗教弾圧など、歴史の中で実際に行なわれた残虐行為の数々。それらを検証し、民族の残虐性の違いや人間の深層心理のナゾにせまる一冊。ノベルス版から大幅に加筆修正されて電子で復刊! Ⅰ 中国人の合理性が生んだ残虐 Ⅱ ジンギス汗の悪夢に学んだロシア人の凶暴 Ⅲ 魔女を焼き殺せ! 中世ヨーロッパ人の苛酷 Ⅳ 先住民を皆殺し、イギリス・スペイン人の冷酷 Ⅴ 宗教の呪縛・朝鮮人の酷薄、東南アジア人の凄絶 Ⅵ 現代も継承されている人類虐殺の思想 ●柳内伸作(やない・しんさく) ノンフィクション作家。1947年、福島県生まれ。東京経済大学卒業。1972年、陸上自衛隊調査学校心理戦防護課程(陸軍中野学校の後身)を修了。防衛庁陸幕調査部の情報工作官として国外情報を収集後、戦略情報を分析、その後陸上自衛隊富士学校の研究員として教範を作成、次いで陸上自衛隊高射学校で戦史教官を務める。1992年、『週刊文春』に投稿のクーデター小論で免職に処され、提訴。政府は自衛隊がクーデターの教育をしていると認めた上に、裁判所も自衛隊はクーデターの研究・教育をしている事実は認定したが最高裁で敗訴。
  • 残酷なブルース
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    1巻495円 (税込)
    定期的に毎月行われているジャズ界のイベント「蒼月ミュージック・イン」は、芸術祭に参加するため、今月は新宿のY生命ホールに進出していた。来日中の黒人ブルース歌手ジャック・レインズが特別参加することもあってか、ジャズ・リサイタルには珍しく客の出足も好調だった。その夜の曲目の半分は、27歳の若さで日本最高のアルト・サックス奏者の世評を得た武田一郎の作編曲になるもので、また彼はそれの中心的な演奏者の一人でもあった。だが肝心の武田は、開演時間が過ぎても一向に姿を見えないのだった。いや、見せることは見せたのだが…。  麻薬に蝕まれたジャズ界の暗黒面を抉った表題作など、ハードボイルド・ミステリ中篇3本を収録。 *残酷なブルース *罠をかけた奴らの血 *女だらけのブルース ●河野典生(こうの・てんせい) 1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。
  • 幸せすぎるおんなたち
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    1巻770円 (税込)
    日本海に面した人口七十八万人のX県は、女性就業率ランキング第一位、女性の働きやすさランキング第一位、育児環境ランキング第一位。しかし、誇らしげに語る「X県しあわせ創造課」担当者の言葉には裏があったのだ。日本一の子育て県に貢献することこそ、住民の誇りと幸せ。夫の転勤や結婚などでX県に移住してきた者にとって、地方社会独特の“掟”は恐怖そのものだった……。連作短篇サイコスリラー。電子版あとがきを追加収録。 ●雀野日名子(すずめのひなこ) 石川県で生まれ、福井県と大阪府で育つ。ゴーストライターやノベライズライターから物語執筆へと移行し、『機械仕掛けのアン・シャーリー』でジャイブ小説大賞入選。『あちん』で「幽」怪談文学賞短編部門大賞を受賞し、同作で小説家デビュー。『トンコ』で日本ホラー小説大賞短編賞受賞。「雀野日名子」名義での単著に、『太陽おばば』『幸せすぎるおんなたち』『終末の鳥人間』『かぐや姫、物語を書きかえろ!』などがある。カルト映画と80sをこよなく愛する、文壇アレルギー症。
  • 幸せのかたち
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    仕事、家庭、友情……最後に選ぶのは? 戦慄の長篇心理サスペンス  駅前の商店街で紗江子に声をかけてきた女性は、中学時代、卒業を前に転校したクラスメートの美幸だった。完成したばかりの近くの高層マンションに引っ越してきたという。18年ぶりの再会を機に、紗江子の平穏な日々は変化をみせはじめ、紗江子の旧友で同じクラスメートだった香織にも…。人生の岐路に直面した三人の女性の姿を描く、ミステリアスな物語。 ●松村比呂美(まつむら・ひろみ) 1956年福岡県生まれ。オール讀物推理小説新人賞最終候補作2作を含む『女たちの殺意』(新風舎)でデビュー。著書に『キリコはお金持ちになりたいの』(幻冬舎文庫)、『鈍色の家』(光文社文庫)、『終わらせ人』『恨み忘れじ』(角川ホラー文庫)、『幸せのかたち』(双葉文庫)などがある。
  • しあわせ美人のつくりかた
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    読めばココロもカラダもきっとキレイになれる  思いを込めて化粧水をパッティングしたり、口紅と香水を変えて印象を変えてみたり…。ココロとカラダがキレイな人は、本当のお手入れ法を知っています。本書には、そんな“美のヒント”を凝縮しました。女性たちの悩みに答えてきた著者ならではのアドバイスが満載です。 ▼しあわせ美肌でキレイを目指す  しあわせ肌…肌の悩みがない人はしあわせ? それともふしあわせ?  じゃがいも…素材を生かすテクニックとセンス  ベトナム女性…美肌を育てる三つの要素  洗わない…ひどい肌荒れとさよならする  洗いグマ…時間をかけて肌を磨く  ほか ▼女らしさはカラダから生まれる  精神のエレガンス…いいオンナはボディケアにも手を抜かない  真実の裸…裸になったときこそ、女のしあわせ度がわかる  サクセス…美しさは現代女性の成功の条件  骨…鍛えられたカラダだけが持つ美しさ  歯並び…性格や人生までも変えてしまう歯の存在  頭皮…髪質改善は、スカルプケアから  ほか ▼おいしく食べてしあわせを呼び込む  ガソリン…食べ物は、肌とカラダとココロの原動力  サプリメント…ストレスを感じたら逆効果になる  カラフルゴハン…いいことづくしのしあわせゴハン  塩と砂糖…こだわり調味料で料理はぐんとおいしくなる  オリーブオイル…老化を防ぐ自然の恵みの万能だし  フルーツ…バルサミコ酢でおいしく食べる  ほか ▼恋の力でオンナは変わる  出会い…なぜ、恋をしないの?  恋で磨く…キレイの原点を育むのはしあわせな恋  モテる理由…完璧美人は、なぜモテない?  口紅と香水…きっかけくらいは、つくってあげよう  ピンク色…しあわせな恋を招く天国の色  量より質…悩んだ分だけキレイになれる  ほか ▼ココロで本当のキレイは育つ  白鳥…憧れるのは、白鳥みたいなしあわせ美学  強がり…NYのおばあちゃまの愛すべき姿  元気…デキる人は、自己管理がめちゃめちゃ上手  ご褒美…自分を認めて誉めてあげよう  ナルシスト…自己愛の強さがオンナを磨く  美人の性格…顔が性格に及ぼすもの  ほか ●倉田真由美(くらた・まゆみ) 東京生まれ。美容ジャーナリスト。女性誌編集部、編集プロダクションを経て、1987年よりフリーランスに。『フィガロ・ジャポン』『VOCE』『美的』『Domani』など数々の女性誌の美容ページや、日本経済新聞のコラムで執筆活動を続けている。また、化粧品マーケティングのアドバイザリング、美容に関する講演やラジオ番組などでも活躍中。美容をテーマに、女性の生き方やライフスタイルを提案し、多くの女性たちの支持を得ている。
  • 尸(し) 古から隠されているもの
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    1巻770円 (税込)
    若き画家・飯村晏菜は両親が移り住んだ史人村を訪れた。村の近くには二十段の石段を上る丘があり、その地には不思議な沼があった。「古来、この沼にはいかなる名も付与されてこなかった。名を冠しようとする意志を、この沼は根こそぎ奪い取ってしまうんだ。よって、名はない。地図にも名称は何も記されていない」父はそう語った。沼の畔には黒い碑が建てられていた。誰が、何の目的で? 晏菜は歴史民俗学の研究者・緑川青と共に、その碑に書かれた文字を解読しようとするが、やがて彼女たちを見つめる村民の目が変わっていることに気づく。そう、まるで二人を監視しているかのように……。  電子オリジナルの怪奇・幻想ホラーサスペンス。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
  • 死刑執行人の記録 知られざる現代刑務所史
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    1巻770円 (税込)
    刑務官の95%が見たことのない死刑台。警察官も、検察官も、弁護士も、裁判官も、法務大臣も知らない死刑の実態とは。人間社会の縮図である塀の中の現状と、刑務官・囚人の人間模様、そして「その日」のこと……。“刑務所を知りすぎた男”が、人間社会の縮図・塀の中の現状とその中でくりひろげられる刑務官、囚人の人間模様を描く。現代の監獄と死刑の実態を、死刑執行人が初めて公開する驚愕のドキュメンタリー・ノベル。 ●坂本敏夫(さかもと・としお) 元刑務官・ノンフィクション作家。NPO法人(受刑者の更生支援、こどのも健全育成等)理事長。1947年12月、熊本刑務所官舎で出生。高校卒業まで刑務所官舎で暮らす。母方の祖父、父に続き三代続いた刑務官。1967年大阪刑務所刑務官(看守)に採用される。神戸刑務所、大阪刑務所で係長勤務を経て、法務省法務大臣官房会計課、東京矯正管区で予算及び刑務所・少年院等矯正施設の施設整備を担当。1987年現場に復帰し、1994年広島拘置所総務部長を最後に退官。以後、作家、ジャーナリスト、タレントとして活動。『死刑のすべて』『刑務所のすべて』(文藝春秋)、『誰が永山則夫を殺したのか』(幻冬舎)、『囚人服のメロスたち』(集英社)、『典獄と934人のメロス』(講談社)など著書多数。映画・TVドラマの監修(一部出演あり)も多い。
  • 死刑と無期懲役
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    本当の処罰とは。人を裁くとは、どういうことか。身の毛もよだつ凶暴・凶悪犯たちは、拘置所や刑務所の中で、どのように生き、あるいは死を待っているか。実質的に終身刑と化す無期懲役。増える死刑。そして厳罰化の風潮の中、深刻さを増す刑務官不足。囚人から事件の反省を引き出し、規律と遵法の精神を身につけさせようと励む刑務官が執行のレバーを引くという悲しさ。刑務所・拘置所で、受刑者の処遇と死刑執行に携わった元刑務官が見た真実。 序章 拘置所と刑務所 第一部 死刑 第二部 無期懲役と終身刑 第三部 冤罪 第四部 人間は変われる ●坂本敏夫(さかもと・としお) 元刑務官・ノンフィクション作家。NPO法人(受刑者の更生支援、こどのも健全育成等)理事長。1947年12月、熊本刑務所官舎で出生。高校卒業まで刑務所官舎で暮らす。母方の祖父、父に続き三代続いた刑務官。1967年大阪刑務所刑務官(看守)に採用される。神戸刑務所、大阪刑務所で係長勤務を経て、法務省法務大臣官房会計課、東京矯正管区で予算及び刑務所・少年院等矯正施設の施設整備を担当。1987年現場に復帰し、1994年広島拘置所総務部長を最後に退官。以後、作家、ジャーナリスト、タレントとして活動。『死刑のすべて』『刑務所のすべて』(文藝春秋)、『誰が永山則夫を殺したのか』(幻冬舎)、『囚人服のメロスたち』(集英社)、『典獄と934人のメロス』(講談社)など著書多数。映画・TVドラマの監修(一部出演あり)も多い。
  • 死刑、廃止せず
    -
    1巻495円 (税込)
    未来は、明るく開けているはずだった。お見合い相手の女性との楽しい食事の席、突然の乱入者により、最愛の息子が惨殺される。しかも犯人は、過去に二度の殺人歴のある青年だった。なぜ、息子は殺されたのか? 事件を追う中で、父親が知った衝撃の事実とは。息子よ、父は復讐する……。美貌の推理作家・吉本紀子と警視庁広域捜査官・上島透も登場し、手に汗握る物語は意外な結末へ。鮎川哲也賞受賞の著者が贈る至高のエンターテインメントノベル。 ●石川真介(いしかわ・しんすけ) 1953年、福井県鯖江市生まれ。東京大学法学部卒。トヨタ自動車に40年間勤務。1991年に『不連続線』で第2回鮎川哲也賞を受賞。錯綜したストーリーと堅牢な構成、女性の数奇な運命と斬新な社会テーマ、丹念な現地取材に基づくローカル描写とグルメ、そして奇抜なアリバイ崩しの長編旅情ミステリーを得意にしている。主人公は推理作家・吉本紀子と広域捜査官・上島警部。作品は『女と愛とミステリー』(テレビ東京)、『木曜ミステリー』(テレビ朝日)でドラマ化。福井ふるさと大使。鯖江市ふるさと大使。日本推理作家協会会員。
  • 死弦琴妖変
    5.0
    「四大琴」と呼ばれる古い琴があった。中国から伝来した秘宝で、それにしかるべき糸を張り、曲を奏せばありとあらゆる願い事が叶うという。そしてその四大琴の持ち主が吉原にいるとの情報を得た徳川家斉は、御庭番・舘脇和右衛門を派遣する。しかし、御庭番とは名ばかりで不器用で生真面目、機転がきかず遊女のあしらいもろくに出来ない舘脇の捜査はなかなか進まない。そんな折り、舘脇は一人の幇間と出会う。一八と名乗るその男はただの幇間ではなく、八咫烏の式神を操り江戸り魔界に精通する不思議な存在であった。彼との出会いが舘脇を、そして事件を意外な方向に導いていく…。  著者ならではのオカルト・風水の知識を駆使し生み出された、新解釈の“江戸”を舞台とした痛快伝奇時代劇。 ●加門七海(かもん・ななみ) 東京都生まれ。オカルト・風水・民俗学などに造詣が深く、怪談、エッセイ、フィールドワーク作品などを著す。最新刊は『お咒い日和 その解説と実際』(KADOKAWA)。小説に『目嚢』『祝山』『鳥辺野にて』など、エッセイ『猫怪々』『霊能動物館』『墨東地霊散歩』など多数。
  • 死者の暗号殺人事件
    -
    1巻495円 (税込)
    手紙に遺された「暗号」が示す、殺意の証明と意外な真犯人 「ふじをでるふじにふじさんをくわえる。  この言葉の謎が解けたら、それに新湯富士と小佐渡富土を乗せて。  そうすれば、ある一つの場所が分かるはず」  事務所開きしたばかりの探偵社に、差出人のない郵便が届く。自殺とされている美山紀美江の死に不審を抱く調査依頼だった。それには、謎めいた手紙が同封されており、中に書かれた暗号を解読すれば、すべての謎が解けるという。  差し出し人はいったい誰なのか、そして紀美江の手紙にある大金のありかを示す暗号の意味は? 興味をそそられた所長の亀浜欧次は調査に乗り出すが、その先々で関係者が殺されてしまう。そして、ついに暗号が解かれ、事件は一挙に解決したかに見えたが…。本格推理ミステリ長篇。 ●矢島誠(やじま・まこと) 1954年、東京生まれ。中央大学卒業。雑誌編集者を経て、1988年『霊南坂殺人事件』でデビュー。『星狩人』で、第29回江戸川乱歩賞候補。第8回横溝正史賞候補となった『双曲線上の殺人』は火曜サスペンス劇場でドラマ化されている。長編ミステリーだけでなく、ホラー短編集や、最近では、時代小説も手がける。
  • 死者の伝言板
    -
    1巻495円 (税込)
    死体に込められたメッセージの謎を巡り二転三転する犯人像は…  新聞の尋ね人の欄に自分の名前を見つけた会社員の伊東吾郎は、指定場所である東西大学へ出かけた。だが、尋ね主は現れず、同時刻、学内で学生の自殺事件が発生する。翌日、またも東西大学生による自殺事件が起き、吾郎は、二つの事件が昔の恋人・新田麗子と共作したミステリーそのままの擬装殺人であることに気付いて慄然とする。第三の殺人を阻止するため物語から予想される現場へと向かった吾郎は、あろうことかすでに殺されていた三人目の被害者の証言により、殺人犯として逮捕されてしまう…。モダン・ホラーの第一人者が描く、本格長篇ミステリ。 ●田中文雄(たなか・ふみお) 1941年東京生まれ。早稲田大学卒業後、東宝入社。70年代を中心にプロデューサーとして映画製作に携わる。1974年に『夏の旅人』で早川書房SF三大コンテスト佳作入選。1975年に『さすらい』で幻影城新人賞佳作入選。1986年東宝を退社して作家専業となり、ミステリー、ホラー、SFバイオレンスなどに健筆をふるう。草薙圭一郎名義では時代小説、架空戦記も発表している。
  • 死者の誘拐
    -
    不可解な誘拐事件に巻き込まれた敏腕私立探偵が、美女消失のトリックに挑む! 私立探偵の牧原慎介は、資産家の兵藤慶一から妻・理絵子の不倫調査を依頓された。さっそく牧原は行動を開始するが、彼女は何者かによって誘拐されてしまう。それまでの経緯から、理絵子の不倫相手・板山に疑いをいだいた牧原は彼の周辺を洗い始めるが、彼の足取りは杳として知れなかった。身代金の受け渡し時に一瞬のチャンスを見出そうとする牧原は、犯人の逃走トリックを鮮やかに見破るが…。●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう)1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。
  • 死愁記
    5.0
    1巻495円 (税込)
    世界の薄皮を一枚剥げば、異形のものどもが蠢いている 「風邪ひくぞ。連れてってやるよ、家はどこ?」  私はいらついて少年の肩をゆすった。こっちも遭難しそうなのだ。  やっと小さな……紫色の唇が開いた。 「道に迷っちゃった……木下くん家へ行く途中だったの」 「君の家はどこ? 名前は?」  答える代わりに、少年はふり向いた。それまでの反応の鈍さからは想像もできない迅速な身のこなしだった。 「来る!」  短い叫びが私の耳に灼きついた。小さな身体は私のかたわらをすり抜け、通りの反対側へと水を跳ねとばしつつ走り去った。雨のせいでよく見えなかったが、横町でもあるらしい。  追いかけながら、異常だ、と思った。巻き込まれるのは真っ平だ。  私のやってきたのとは反対側の奥から、足音と人影が近づいてきた。(「雨の町」より)  現実の向こうに息づく怪異幻想の誘惑。怪奇SFホラーの第一人者が1年半にわたり「異形コレクションシリーズ」に書き下ろした10篇を、本人の解説と共に収録。 ・貢ぎもの ・雨の町 ・姉が教えてくれた ・断頭台? ・水の記憶 ・ちょっと奇妙な ・去り行く君に ・欠損 ・指ごこち ・踏み切り近くの無人駅に下りる子供たちと、老人 ●菊地秀行(きくち・ひでゆき) 1949年、千葉県生まれ。青山学院大学卒業後、雑誌記者の傍ら同人誌に作品を発表し、1982年『魔界都市“新宿”』でデビュー。1985年、『魔界行』三部作が大ヒット、人気作家の座を不動のものとした。伝奇・幻想・バイオレンス小説の第一人者。著作は300冊を超える。
  • 屍食回廊
    -
    1巻495円 (税込)
    醜悪な屍食鬼がはびこるなか、陸上自衛隊内部に巣くう恐るべき陰謀が…!  共時通信記者の田外竜介は、旧日本軍の高射砲を発掘する元砲兵隊長を取材中に、壕内で、若い男女の射殺死体を発見した。それは、浜辺で連続失踪している男女のものだった。さらに内部には、黒い毛に覆われた屍食鬼(グール)の姿が…。一方、次々と現れる屍食鬼を黙々と始末する自衛官。そして、陸上自衛隊内部の“民族遺産監理室”で極秘裏に進められる恐るべき陰謀とは!?  本格オカルト・ホラーの傑作が、ノベルス刊行時の表紙・挿し絵(天野喜孝)を纏い、電子で復刊! ●朝松 健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。
  • 四重奏 Quartet
    -
    悲鳴は幻聴ではなかった。すでに瞳孔が開いていた。両手の指は強ばっている。蘇生の試みは空しかった。息絶えたものが二度と動くことはなかった。天使が見下ろしている。人間の営みに天使たちが関わることはない。それぞれの表情を浮かべたまま、ただ冷たく眺めているばかりだった。(本文より) 〈堕天使の部屋〉と名付けられた部屋、薔薇が咲き乱れる広い庭、そして獣のうなり声が聞こえる屋根裏部屋。館を支配する旋律が戦慄に変わる時、大量殺戮劇が始まる……。技巧の限りを尽くした驚愕のミステリ。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
  • 静かな教授
    -
    1巻495円 (税込)
    完全犯罪を狙った犯罪者の視点から殺人事件を描く倒叙ミステリ  うそ寒い家庭生活を送る大学教授は、孤高の学究生活を乱す虚栄心の強い妻を冷ややかな目で見ていた。やがて教授は、彼女を排除すべく“可能性の犯罪”を試みる。目論見通り妻の殺害に成功するが、そのとき家に居合わせた助手に疑いがかかる。そして捜査が進むにつれて、念入りに固めた嘘が、少しずつ剥がれて落ちていき…。 ●多岐川恭(たきがわ・きょう) 1920年福岡県生まれ。東大経済学部卒。戦後、横浜正金銀行をへて毎日新聞西部本社に勤務。1953年『みかん山』で作家デビュー。『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、翌年には短編集『落ちる』で第40回直木賞を受賞。以降、推理小説と共に時代小説も旺盛に執筆した。
  • 沈みゆく調べ
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    私の指の動きに応じて、由里の声は、ヴァイオリンの弦を巻きあげていくときのように高まっていく。テンションが最も高まったときに由里は万歳をするように両腕を伸ばした。それまで私の舌を許さなかった腋窩を舐めあげる。酸っぱかった。由里はひときわ高い声を上げて下肢を痙攣させた。(本文より)  作曲家・笹野が湖畔の古びた屋敷で体験する、幻惑のような官能の日々。「わたくしのために、わたくしだけのヴァイオリン・コンチェルトを作曲してほしいのです……由里もあなたの役に立つでしょう」そう言って笹野を招いた屋敷の主、老女性ヴァイオリニストの目論見とは? 長篇官能ロマン。 ●斎藤純(さいとう・じゅん) 小説家。1957年、盛岡市生まれ。FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。
  • 下町M&A
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    今後10年間で全国の中小企業約三八五万社の半数が存続の危機を迎えるともいわれるなか、事業再生の切り札としてのM&Aが増えている。赤字企業(部門)だからといって事業価値はゼロではない。下町の経営者親子がM&Aを成立させる物語を通して、売り手・買い手双方に相乗効果を生むノウハウを解説。 第1章 Xデーがきた――苦渋の決断 第2章 倒産危機から再生への歩み 第3章 経営者の孤独――口の固い者がM&Aを制する 第4章 売り手と買い手、それぞれの鉄則 第5章 社員たちのM&A 第6章 「私的再生」という出口戦略 ●川原愼一(かわはら・しんいち) 1955年、東京生まれ。事業再生コンサルタント。S.K.I.ビジネスパートナーズ代表取締役。1998年、インターネットを利用した旅行関係の企画販売システムを開発してITベンチャーに進出するも、資金繰りの悪化から2000年に経営破綻。2億円以上の債務を抱えながら自力で債務問題を解決。2002年よりその経験を生かして事業再生コンサルタントとして活動。2016年6月、経済産業省・中小企業庁から「中小企業の経営改善に関する研究会」の委員に招請され就任。現在までに飲食業・メーカー・理美容業・建設業・サービス業など数百社の再生相談に対応、全国で再生実務を行っている。著書に『先輩!お金の相談に乗ってください!』(東洋経済新報社)がある。
  • 七罪消し
    -
    1巻495円 (税込)
    彼らはそこにいる、じっとこちらを見つめている…  枯れ木のような男は、姿を消す前にこう教えてくれた。 「七人の人の話を聞いてきなさい。そうすれば坊やは……」  少年は、街から街へと歩き、不思議な話に耳を傾ける。やがて少年は、次第に自分が何者だったのかを思い出すが…。(「七罪消し」)  怪奇小説の名手が贈る、世にも奇妙なホラー短篇集。電子オリジナル。 ・エリカのこと ・遠近感のない男 ・七罪消し(カマの女/人捨て村/木魂/キネマの老人/話せない話/Zさん/ラットマン) ●飯野文彦(いいの・ふみひこ) 1961年、山梨県生まれ。早稲田大学卒業。1984年、『新作ゴジラ』(講談社)のノベライズ作品にてデビュー。『オネアミスの翼』(朝日ソノラマ)、『アークザラッド』(エニックス)などノベライズ作品を数多く手がける。『怪奇無尽講』(双葉社)や『ハンマーヘッド』(ティー・オーエンタテインメント)など個性的なホラー作品ではマニアックな評価が高い。その他には『「超」怖い物語』シリーズ(竹書房)、『影姫』シリーズ(角川書店)などがある。
  • シックス・ボルト(1)
    5.0
    2015年、人類は異星人からの一方的な宣告を受け、地球の存亡を賭けて限定戦争を行うことになった。戦士として選ばれたのは17歳の高校生達。武器は異星人達が用意した強化装甲服(シックス・ボルト)……。世界各国でランダムに対象者の選定が行われるなか、日本でも楯岡市の高校が指定され、国内で初めての戦闘が行われることが決定した。556名の生徒達は拒否する権利も与えられず、政府の訓練施設に連れ去られ、戦闘開始までの3ヵ月間、過酷な演習の日々を送る。そして迎えた戦闘当日。だが、戦場で彼らを待っていたのは、想像を超えた凄惨な戦いだった……。  異星人との熾烈な「絶滅戦争」の最中に繰り広げられた戦場の物語、その第1弾。電子版あとがきを追加収録。 ●神野オキナ(かみの・おきな) 1970年沖縄生まれ、在住。1995年別名義で作家活動を開始。1999年神野オキナに改名、同年の『かがみのうた』でファミ通えんため大賞小説部門奨励賞を受賞。2003年から刊行された『あそびにいくヨ!』シリーズ(MF文庫)は、漫画化、アニメ化されて本編全20巻、外伝4巻の代表作となる。2018年の『カミカゼの邦』(徳間書店)で大藪春彦賞候補に。ライトノベルを中心に著書多数。
  • 漆黒の独立航空隊(1)
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    2010年5月、ロシアの極東地域に所属していた地方自治体が、「極東共和国」としてロシア連邦からの独立を宣言し、それを認めぬロシア連邦との間で独立戦争を開始した。ロシア軍の強力な攻撃にさらされる極東共和国。日本は、極東共和国を支援するため、航空自衛隊のエース・パイロットを集め、急遽「独立航空義勇軍・天狼(シリウス)」を組織した。そして、彼らが搭乗するのは、黒い電磁波吸収塗料に全身を包んだステルスタイプのジェット戦闘機「北斗」。北の大空でロシア空軍機との格闘戦が始まる……!  独立航空義勇軍・天狼部隊の活躍を描いた現代戦争シミュレーション、第1弾。 ●菅谷 充(すがや・みつる) 1950年静岡県富士市生まれ。1971年『仮面ライダー』(原作・石ノ森章太郎)でマンガ家デビュー。代表作に第28回小学館漫画賞受賞作となった『ゲームセンターあらし』『こんにちはマイコン』など。1985年からパソコン通信を始め、87年よりNIFTY-Serveでモータースポーツ情報を発信するオートレーシング・フォーラムを主宰し、2004年には第1回モータースポーツ大賞を受賞。1996~2008年まで、米国のインディカーシリーズとインディ500のテレビ解説も担当した。1994年、菅谷充名義で小説の執筆活動を開始し、『漆黒の独立航空隊』(有楽出版社)で小説家デビュー。以後、モータースポーツ小説、架空戦記小説を中心に60作以上を発表。2011年、60歳で早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程を修了し、2013年より京都精華大学マンガ学部教授。
  • 漆黒の独立航空隊(5)
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    軍事力で圧倒的優位に立つ南部連合軍は、北部政権の臨時首都・ニューヨークに迫っていた。白人王国を目指す南部連合は、占領地域全域で“非白人”に対する弾圧を強め、彼らを収容所へ送り始める。一方、膠着状態の続く北カリフォルニアでは、南部連合軍に占領されたサンフランシスコ奪回のため、北部側の大規模な上陸作戦が敢行されようとしていた。しかし南部側もこの情報を察知、増援部隊の派遣を始めた。北斗は敵増援部隊を阻止するため出撃するが……。  独立航空義勇軍・天狼部隊の活躍を描いた現代戦争シミュレーション、第5弾。(『米本土焦土戦線2 漆黒の独立航空隊戦記』を改題) ●菅谷 充(すがや・みつる) 1950年静岡県富士市生まれ。1971年『仮面ライダー』(原作・石ノ森章太郎)でマンガ家デビュー。代表作に第28回小学館漫画賞受賞作となった『ゲームセンターあらし』『こんにちはマイコン』など。1985年からパソコン通信を始め、87年よりNIFTY-Serveでモータースポーツ情報を発信するオートレーシング・フォーラムを主宰し、2004年には第1回モータースポーツ大賞を受賞。1996~2008年まで、米国のインディカーシリーズとインディ500のテレビ解説も担当した。1994年、菅谷充名義で小説の執筆活動を開始し、『漆黒の独立航空隊』(有楽出版社)で小説家デビュー。以後、モータースポーツ小説、架空戦記小説を中心に60作以上を発表。2011年、60歳で早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程を修了し、2013年より京都精華大学マンガ学部教授。
  • 漆黒の独立航空隊(3)
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    独立航空義勇軍・天狼(シリウス)部隊の活躍により、原子力発電所への攻撃は未然に防がれた。この許容しがたい暴挙に出たロシア連邦に対して、ついに国連が多国籍軍の出動を承認。日米両軍が極東地域に上陸を敢行することになった。天狼部隊も米軍の協力で給油体制を整え、ロシア内陸部への出撃を開始する。追いつめられたロシアのミヤリノフ大統領は、ついに戦術核ミサイルの使用を命令した……!  独立航空義勇軍・天狼部隊の活躍を描いた現代戦争シミュレーション、第3弾。第一部の完結篇。 ●菅谷 充(すがや・みつる) 1950年静岡県富士市生まれ。1971年『仮面ライダー』(原作・石ノ森章太郎)でマンガ家デビュー。代表作に第28回小学館漫画賞受賞作となった『ゲームセンターあらし』『こんにちはマイコン』など。1985年からパソコン通信を始め、87年よりNIFTY-Serveでモータースポーツ情報を発信するオートレーシング・フォーラムを主宰し、2004年には第1回モータースポーツ大賞を受賞。1996~2008年まで、米国のインディカーシリーズとインディ500のテレビ解説も担当した。1994年、菅谷充名義で小説の執筆活動を開始し、『漆黒の独立航空隊』(有楽出版社)で小説家デビュー。以後、モータースポーツ小説、架空戦記小説を中心に60作以上を発表。2011年、60歳で早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程を修了し、2013年より京都精華大学マンガ学部教授。
  • 漆黒の独立航空隊(2)
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    独立航空義勇軍に新たな極秘指令が下された。最新鋭ステルス戦闘機「北斗」を擁する天狼(シリウス)部隊の活躍によって、ロシア連邦から独立した極東共和国だが、カムチャツカ州は依然ロシア連邦に属していた。そこで“背後の脅威”を除くため、天狼部隊にカムチャツカ攻撃指令が下されたのだ。それは州の山岳地帯に設けられたレーダー基地の殲滅だった。サハリンにあるユジノサハリンスク基地から六機の北斗が、霧のオホーツク上空を東へ向けて飛び立った。しかし狡猾なロシア軍の罠は地上からも忍び寄っていた……。  独立航空義勇軍・天狼部隊の活躍を描いた現代戦争シミュレーション、第2弾。 ●菅谷 充(すがや・みつる) 1950年静岡県富士市生まれ。1971年『仮面ライダー』(原作・石ノ森章太郎)でマンガ家デビュー。代表作に第28回小学館漫画賞受賞作となった『ゲームセンターあらし』『こんにちはマイコン』など。1985年からパソコン通信を始め、87年よりNIFTY-Serveでモータースポーツ情報を発信するオートレーシング・フォーラムを主宰し、2004年には第1回モータースポーツ大賞を受賞。1996~2008年まで、米国のインディカーシリーズとインディ500のテレビ解説も担当した。1994年、菅谷充名義で小説の執筆活動を開始し、『漆黒の独立航空隊』(有楽出版社)で小説家デビュー。以後、モータースポーツ小説、架空戦記小説を中心に60作以上を発表。2011年、60歳で早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程を修了し、2013年より京都精華大学マンガ学部教授。
  • 漆黒の独立航空隊(4)
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    2015年10月24日、米国南部の14州が一方的に独立を宣言。南部連合軍はただちに北と西に向けて進撃を開始し、ここに第二次南北戦争の火蓋が切って落とされた。保守的な白人政権を目指す南部聯合には軍の大半が参加しており、現政権=北軍は苦戦を強いられることは必至であった。その北軍を支援するため、超新鋭戦闘機「北斗」による“天狼(シリウス)部隊”が再結成されることになった。北斗に搭乗した竜崎達四名は、空母デイトナと共にアメリカ本土へ向けて出撃する!  独立航空義勇軍・天狼部隊の活躍を描いた現代戦争シミュレーション、第4弾。(『米本土焦土戦線1 漆黒の独立航空隊戦記』を改題) ●菅谷 充(すがや・みつる) 1950年静岡県富士市生まれ。1971年『仮面ライダー』(原作・石ノ森章太郎)でマンガ家デビュー。代表作に第28回小学館漫画賞受賞作となった『ゲームセンターあらし』『こんにちはマイコン』など。1985年からパソコン通信を始め、87年よりNIFTY-Serveでモータースポーツ情報を発信するオートレーシング・フォーラムを主宰し、2004年には第1回モータースポーツ大賞を受賞。1996~2008年まで、米国のインディカーシリーズとインディ500のテレビ解説も担当した。1994年、菅谷充名義で小説の執筆活動を開始し、『漆黒の独立航空隊』(有楽出版社)で小説家デビュー。以後、モータースポーツ小説、架空戦記小説を中心に60作以上を発表。2011年、60歳で早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程を修了し、2013年より京都精華大学マンガ学部教授。
  • 漆黒の独立航空隊(6)
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    サンフランシスコを奪回した北部政権軍は、さらに要衝の地・カタリナ島を制圧、一挙にロサンゼルスへの侵攻を企る。しかし南部連合軍は、ロス市民を人質にとり、彼らを人間の盾としてロスの街にバリケードを築き、対抗する。西部戦線は膠着状態に陥り、消耗戦の様相を呈してくる。そんな中、天狼(シリウス)部隊の竜崎が撮影した“人間の盾”の映像が国際的非難を呼び、追いつめられた南部連合国臨時大統領・ダニエルは遂に“北米焦土作戦”の決行を発令する!  独立航空義勇軍・天狼部隊の活躍を描いた現代戦争シミュレーション、第6弾。シリーズ完結篇。(『米本土焦土戦線3 漆黒の独立航空隊戦記』を改題) ●菅谷 充(すがや・みつる) 1950年静岡県富士市生まれ。1971年『仮面ライダー』(原作・石ノ森章太郎)でマンガ家デビュー。代表作に第28回小学館漫画賞受賞作となった『ゲームセンターあらし』『こんにちはマイコン』など。1985年からパソコン通信を始め、87年よりNIFTY-Serveでモータースポーツ情報を発信するオートレーシング・フォーラムを主宰し、2004年には第1回モータースポーツ大賞を受賞。1996~2008年まで、米国のインディカーシリーズとインディ500のテレビ解説も担当した。1994年、菅谷充名義で小説の執筆活動を開始し、『漆黒の独立航空隊』(有楽出版社)で小説家デビュー。以後、モータースポーツ小説、架空戦記小説を中心に60作以上を発表。2011年、60歳で早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程を修了し、2013年より京都精華大学マンガ学部教授。
  • 失踪殺人事件
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    資産家で実業家の妻に頭のあがらない川名行夫は、旅行中に知り合った牧野小夜子と老神温泉で一夜を共にする。ところが翌朝、小夜子は、彼女を追いかけてきた二人の男から逃げようと、誤って温泉橋の渓流の崖から転落死する。殺人の容疑がかかることを恐れた川名は、かねてから妻の束縛から逃れることを考えていたこともあり、そのまま失踪。小夜子は大量の札束が入ったバッグを持っていたはずだが、それすら消えてしまった。それから三年後、川名邸で起きた殺人事件では、過去の事件が注目されて…。八木沢警部補の推理が冴える長篇ミステリ。 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。
  • 疾風迅雷 海軍航空艦隊大作戦(1)
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    航空主戦を主張する山本五十六司令長官は、その信念から日本海軍航空艦隊を設立。そして、アメリカとの開戦やむなしの覚悟を決めた彼は、“先制攻撃以外に道はない”という確信に至った。真珠湾と同時にフィリピンの空軍基地も爆撃。さらに四発の大型長距離爆撃機「嵐山(らんざん)」を実戦配備し、長駆ウェーキ島を総攻撃。余勢をかってミッドウェイを目指す。日米の空母、航空戦力の激突がもたらしたものは……。 ●菅谷 充(すがや・みつる) 1950年静岡県富士市生まれ。1971年『仮面ライダー』(原作・石ノ森章太郎)でマンガ家デビュー。代表作に第28回小学館漫画賞受賞作となった『ゲームセンターあらし』『こんにちはマイコン』など。1985年からパソコン通信を始め、87年よりNIFTY-Serveでモータースポーツ情報を発信するオートレーシング・フォーラムを主宰し、2004年には第1回モータースポーツ大賞を受賞。1996~2008年まで、米国のインディカーシリーズとインディ500のテレビ解説も担当した。1994年、菅谷充名義で小説の執筆活動を開始し、『漆黒の独立航空隊』(有楽出版社)で小説家デビュー。以後、モータースポーツ小説、架空戦記小説を中心に60作以上を発表。2011年、60歳で早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程を修了し、2013年より京都精華大学マンガ学部教授。
  • 私闘学園(1)
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    1~9巻495円 (税込)
    プロレスから長刀(なぎなた)まで、学園を格闘の嵐に呑みこまんと五人の同志は集まった!  理論だけは強いプロレス狂の少年・西城めぐみは、かねてから設立を画策中の“格闘技同好会”の顧問は、倫理の教師・大伴俊作以外にはないと確信した。そして今、めぐみを始め、女だてらのボディビルダー・赤城小夜子、変態ペーパー格闘技者・翔星東二郎ら格闘技同好会の旗の下に結集する五人と大伴は、部室となるべき精武館をパンク軍団から奪還すべく立ち上がった! 常軌を逸した超個性派集団・格闘技同好会の設立、彼らを木陰からそっと見守る正体不明の妖しき美人教師・喜久香の恐るべき私生活秘話、涙なくしては笑えない今世紀最過激な初合宿の三本立てで送る、熱血青春格闘技小説の第一弾!  島本和彦の表紙・挿し絵を完全収録して、ついに電子書籍で復刊! ●朝松 健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。
  • 科戸の風の天の八重雲 囚われの媛神
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    長野県のとある山中で、古から封じられていた媛神という祟り神を解き放ってしまった大学生の十朱春生。しかし、祟り神というにはあまりにも弱々しく見える媛神に、春生はいつしか保護欲をかきたてられていく。一方、代々、媛神を封じ続けてきた御室忠行にとって、この世に混沌をもたらすとされる媛神は必ず封じ直さなければならなかった。果たして、媛神が招く災いとは? そして、春生の運命は…。日本神話をベースにした長篇伝奇小説。 ●加門七海(かもん・ななみ) 東京都生まれ。オカルト・風水・民俗学などに造詣が深く、怪談、エッセイ、フィールドワーク作品などを著す。最新刊は『お咒い日和 その解説と実際』(KADOKAWA)。小説に『目嚢』『祝山』『鳥辺野にて』など、エッセイ『猫怪々』『霊能動物館』『墨東地霊散歩』など多数。
  • 信濃黒姫殺人事件
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    突如として行方をくらました往年のスター歌手・橘加奈子。彼女が所属する芸能プロダクション社長の森川は必死になって探したが、マスコミが大騒ぎしたにもかかわらず、いつまでたっても彼女は行方不明のままだった。一方、やり手の宝石商が東京郊外の自宅で拳銃自殺した。遺書が残されていたものの、警視庁捜査一課のベテラン刑事・八木沢庄一郎は、どうしても疑念をぬぐいさることができなかった。さらに多摩川土手では別の他殺死体が発見され、事件はいよいよ謎を深めていく…。八木沢警部補の推理が冴える長篇ミステリ。 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。
  • 死神のいる街角
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    うそのバスに乗り込むと、別世界に連れ去られる…?  ぼくは急いでいた。約束の時刻にすでに遅れていたのだ。タクシーが来たら乗るつもりだったが、タクシーも一台も通らない。苛々しながら、バスを待ちつづけた。三十分以上経って、ようやくバスの姿が見えた。ああ、やれやれ、ようやく来た、とぼくは思った。思った直後、ぼくは目を剥いていた。それはうそのバスだったのだ。〈うそのバス〉行先表示板にそう書いてあった。(「うそのバス」より)  短篇の名手が趣向を凝らして描く、世にも不思議な世界。傑作短篇集。 ・葬式 ・元気でやってるかな ・怪我 ・寝ぐせの男 ・うそのバス ・車刑(くるまけい) ・挽肉の味 ・やめられない楽しみ ・鮫 ・獣がいる ●中井紀夫(なかい・のりお) 1952年生まれ。武蔵大学人文学部卒業。ハヤカワSFコンテストを経てデビューし、短篇「山の上の交響楽」で星雲賞を受賞。主な著書に、『能なしワニ』シリーズ、『タルカス伝』シリーズ(ともに早川書房)、『漂着神都市』、『海霊伝』(ともに徳間書店)など著書多数。

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