講談社ノンフィクション賞作品一覧

  • メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故
    4.3
    【第34回 講談社ノンフィクション賞受賞】 読み始めたら止まらないノンストップ・ノンフィクションの傑作。日本を崩壊寸前に追い込んだ福島第一原発事故。首都圏壊滅、3000万人避難の未曾有の危機に際して、官邸、東京電力、経産省、金融界では、いったい何が起きていたのか? 『ヒルズ黙示録』で鮮烈デビューした著者が、菅直人、勝俣東京電力会長、経産省官僚らキーパーソン約200人を取材してわかった驚愕の新事実。(講談社文庫)
  • 謎の独立国家ソマリランド
    4.4
    西欧民主主義敗れたり!!終わりなき内戦が続き、無数の武装勢力や海賊が跋扈する「崩壊国家」ソマリア。 その中に、独自に武装解除し十数年も平和に暮らしている独立国があるという。果たしてそんな国が本当に存在しえるのか?事実を確かめるため、著者は誰も試みたことのない方法で世界一危険なエリアに飛び込んだ──。単行本では520ページ超のボリューム。著者渾身の歴史的<刮目>大作!これ以上のノンフィクションはもう二度と読めない。第35回(2013年)講談社ノンフィクション賞受賞。第3回梅棹忠夫・山と探検文学賞受賞。BOOK OF THE YEAR2013今年最高の本第1位(dacapo)。本屋さん大賞ノンフィクション部門第1位(週刊文春)世界を揺るがす衝撃のルポルタージュ、ここに登場!

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  • 収容所(ラーゲリ)から来た遺書
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    4.4
    戦後12年目にシベリア帰還者から遺族に届いた6通の遺書。その背後に驚くべき事実が隠されていた! 大宅賞と講談社ノンフィクション賞のダブル受賞に輝いた感動の書。 敗戦から12年目に遺族が手にした6通の遺書。ソ連軍に捕らわれ、極寒と飢餓と重労働のシベリア抑留中に死んだ男のその遺書は、彼を敬慕する仲間たちの驚くべき方法により厳しいソ連監視網をかいくぐったものだった。悪名高き強制収容所(ラーゲリ)に屈しなかった男たちのしたたかな知性と人間性を発掘した感動の傑作。第11回講談社ノンフィクション賞(1989年)、第21回大宅壮一ノンフィクション賞(1990年)を受賞。 解説・吉岡忍
  • こんな夜更けにバナナかよ  筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち
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    4.1
    大宅壮一ノンフィクション賞、講談社ノンフィクション賞ダブル受賞作! ボランティアの現場、そこは「戦場」だった――。筋ジストロフィーと闘病する鹿野靖明さんと、彼を支える学生や主婦らボランティアの日常を描いた本作には、介護・福祉をめぐる今日的問題と、現代の若者の悩みが凝縮されている。単行本版が刊行されてから10年、今も介護の現場で読み継がれる伝説の作品が増補・加筆され堂々の復活!
  • 【お試し特別版】安楽死を遂げるまで
    無料あり
    4.0
    第40回講談社ノンフィクション賞受賞作品! 死の「瞬間」にまで立ち会った衝撃ルポ! 安楽死、それはスイス、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、アメリカの一部の州、カナダで認められる医療行為である。超高齢社会を迎えた日本でも、昨今、容認論が高まりつつある。しかし、実態が伝えられることは少ない。 安らかに死ぬ――。本当に字義通りの逝き方なのか。患者たちはどのような痛みや苦しみを抱え、自ら死を選ぶのか。遺された家族はどう思うか。 79歳の認知症男性や難病を背負う12歳少女、49歳の躁鬱病男性。彼らが死に至った「過程」を辿りつつ、スイスの自殺幇助団体に登録する日本人や、「安楽死事件」で罪に問われた日本人医師を訪ねた。当初、安楽死に懐疑的だった筆者は、どのような「理想の死」を見つけ出すか。 <医師は、老婦に向かって、「もう大丈夫よ、もう少しで楽になるわ」と呟いた。15、16、17秒、そして20秒が経過した時、老婦の口が半開きになり、枕にのせられていた頭部が右側にコクリと垂れた。まるで、テレビの前でうたた寝を始めたかのようだった。……死の直後、犯行現場に居合わせている気分に襲われた。私は老婦の横で、ただ祈りを捧げ、自らへの罪滅ぼしを演じていた>――プロローグより

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  • 明香ちゃんの心臓 東京女子医大病院事件
    3.8
    医師になることを夢見た12歳の少女が、名門病院の心臓手術で命を落とした。手術のデータは改竄され、両親に真実は伝えられなかった――。「よい医療」とは何か。患者側と医療側が互いの溝を埋めるべく歩み寄り、病院改革、医療改革の第1歩を踏み出した、試みと知見の記録。
  • アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極
    4.2
    デビュー作『空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』で2010年第8回開高健ノンフィクション賞、2011年第42回大宅壮一ノンフィクション賞、2011年第1回梅棹忠夫・山と探検文学賞を受賞し、『雪男は向こうからやって来た』で2012年第31回新田次郎文学賞を受賞した若き冒険作家の最新作! 今なお命の瀬戸際まで人間を追いつめる酷寒の北極圏。19世紀、地図なき世界と戦い、還らなかった人々を追う、壮絶な1600キロ徒歩行! 人間の生と死をめぐる力強い物語!
  • あの戦争から遠く離れて 私につながる歴史をたどる旅
    5.0
    第39回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作! 日本と中国の国交が断絶していた文化大革命のさなか、中国から奇跡の帰国を果たした日本人の戦争孤児こそ、私の父だった――。2つの国の間で翻弄された父は、どんな時代を生き抜いてきたのか。21歳で旧満州に飛び込んだ著者が、戦争のもたらす残酷な運命と、歴史の真実を鮮やかに描き出した傑作ノンフィクション。
  • イサム・ノグチ(上)
    4.5
    母の国、アメリカ、父の国、日本。2つの国のはざまでアイデンティティを引き裂かれ、歴史の激流に翻弄されながら、少年の苛酷な旅がはじまる。父との葛藤、華麗な恋愛遍歴、戦争……。「ミケランジェロの再来」と謳われた巨匠の波瀾に富んだ生涯を描ききった傑作。第22回 講談社ノンフィクション賞受賞作。
  • 牛と土 福島、3.11その後。
    4.0
    【第37回講談社ノンフィクション賞、第58回日本ジャーナリスト会議賞(JCJ賞)受賞作】東日本大震災、福島第一原発事故で被曝地となった福島。警戒区域内の家畜を殺処分するよう政府は指示を出した。しかし、自らの賠償金や慰謝料をつぎ込んでまで、被曝した牛たちの「生きる意味」を見出し、抗い続けた牛飼いたちがいた。牛たちの営みはやがて大地を癒していく―。そう信じた彼らの闘いに光を当てる、忘れてはならない真実の記録。
  • エクソダス―アメリカ国境の狂気と祈り―
    4.3
    米国とメキシコを隔てる3200キロの国境に世界中の移民が集まっている。中南米のみならず、アジア、アフリカからもやって来るのはなぜか? 麻薬組織が支配する砂漠、猛獣が棲むジャングルを越えて向かう理由の中に、私たちが知るべき世界の真実がある。2019年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞の迫真ルポルタージュ。
  • A3 上
    4.2
    【第33回講談社ノンフィクション賞受賞作】判決の日、東京地裁で初めて完全に「壊れている」麻原を見た著者は愕然とする。明らかに異常な裁判に、誰も声をあげようとしない。麻原彰晃とその側近たちを死刑にすることで、すべてを忘れようとしているかのようだ―戦後最凶最悪と言われたオウム事件によって変わってしまった日本。麻原とオウムを探り、日本社会の深層を浮き彫りにする。
  • 勝ち過ぎた監督 駒大苫小牧 幻の三連覇
    4.7
    2006年夏、甲子園決勝再試合に日本中が沸いた。早実VS駒大苫小牧。しかも駒大は、北海道勢初の全国制覇を成し遂げて以降負け知らず、前人未到の三連覇に王手を掛けていた。チームを率いるのは35歳の香田誉士史。輝かしい実績とは裏腹に、何が彼を満身創痍に追い込み、表舞台から引き摺り下ろしたのか。高校野球史上最も有名な監督を追った渾身作。第39回講談社ノンフィクション賞受賞作。
  • 完全版 年金大崩壊
    4.0
    失われた年金財源は9兆円超、紛失した年金記録は5000万件……私たちの老後を支えてくれるはずの年金制度は、なぜかくも破綻したのか。年金問題を世に知らしめた2004年講談社ノンフィクション賞受賞作に、大幅改訂&加筆した完全版。本書は2003年9月刊行された『年金大崩壊』及び2004年4月に刊行された『年金の悲劇 老後の安心はなぜ消えたか』を大幅に加筆・改編したものです。(講談社文庫)
  • ガダルカナル戦記(一)
    4.0
    あの戦争において、なぜ日本は敗れたのか。戦闘の実相のみならず、日本軍が抱えた宿命ともいえる精神構造を、生き残った将兵の肉声をもとに解明した傑作戦記。第一巻は、米軍による本格反攻の幕開けとなったガダルカナル島急襲から、奪還のため急派された陸軍の精鋭一木支隊を待ち受けた悲劇までを描く。第2回(1980年)講談社ノンフィクション賞受賞作。
  • ガン回廊の朝(あした)(上)
    値引きあり
    4.4
    1962(昭和37)年、国立がんセンター設立。学閥・年齢を問わず、全国から集められた有能な人材が、ガン撲滅の闘いを始める。患者の苦しみを自らの苦しみとして研究治療に没頭、情熱が苦難を克服して、早期発見・治療の成果を挙げていく。ガンと闘う臨床医や研究者たちの苦闘と不撓の姿を描く、感動のノンフィクション大作。<上下巻>
  • 軌道 福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い
    4.4
    1巻1,760円 (税込)
    真山 仁氏推薦! 「『遺族の責務』を探し続けた男が挑む不条理 闘う遺族を静かに寄り添うジャーナリストが辿り着いた 日本社会の欺瞞と脆弱」 「責任追及は横に置く。一緒にやらないか」 遺族と加害企業の社長。 相反する立場の2人は巨大組織を変えるためにどう闘ったのか。 あの事故から始まった13年間の「軌道」を描く。 <本書の内容> 乗客と運転士107人が死亡、562人が重軽傷を負った2005年のJR福知山線脱線事故。 妻と実妹を奪われ、娘が重傷を負わされた都市計画コンサルタントの淺野弥三一は、なぜこんな事故が起き家族が死ななければならなかったのかを繰り返し問うてきた。 事故調報告が結論付けた「運転士のブレーキ遅れ」「日勤教育」等は事故の原因ではなく、結果だ。 国鉄民営化から18年間の経営手法と、それによって形成された組織の欠陥が招いた必然だった。 「組織事故」を確信した淺野は、JR西日本自身による原因究明と説明、そして、組織と安全体制の変革を求める。 そのために遺族感情も責任追及も封印し、遺族と加害企業による異例の共同検証を持ち掛けた。 淺野の思いに、組織改革に動いた人物がいた。事故後、子会社から呼び戻され、初の技術屋社長となった山崎正夫。 3年半でトップを退くが、JR西日本という巨大組織を、長年の宿痾からの脱却へと向かわせた。 それは、「天皇」井手正敬の独裁に依存しきった組織風土、さらには、国鉄改革の成功体験との決別だった。 淺野と山崎。 遺族と加害企業のトップという関係ながら、同世代の技術屋ゆえに通じ合った2人を軸に 巨大組織を変えた闘い、鉄道の安全を確立する闘いの「軌道」を描く。 そこから見えてきたのは、二つの戦後史の「軌道」だった──。
  • 工藤写真館の昭和
    3.0
    東京下町で激動の昭和を生きた最後の写真師・工藤哲朗とその一家の物語。摂政宮(昭和天皇)撮影の体験から始まる工藤写真館。二・二六事件、真珠湾奇襲、敗戦、復興。類まれな好奇心で時代を先取りした写真師の日々に、昭和が二重写しにされる。時代の荒波に翻弄されながらも、かたい絆で結ばれた家族が生き抜いた昭和とは――。講談社ノンフィクション賞受賞作品。
  • 狂うひと―「死の棘」の妻・島尾ミホ―(新潮文庫)
    4.7
    「そのとき私は、けものになりました」情事が記された夫の日記に狂乱する妻。その修羅を描いた『死の棘』。だが膨大な未公開資料を徹底解読し、取材を重ねた著者が辿りついたのは、衝撃の真実だった。消された「愛人」の真相、「書く/書かれる」引き裂かれた関係。本当に狂っていたのは妻か夫か。痛みに満ちたミホの生涯を明らかにし、言葉と存在の相克に迫る文学評伝。読売文学賞他受賞。(対談・沢木耕太郎)
  • 告白 あるPKO隊員の死・23年目の真実
    4.7
    「息子がどのような最期を遂げたのか、教えてくれる人はいませんでした」――日本が初めて本格的に参加したPKO(国連平和維持活動)の地・カンボジアで一人の隊員が亡くなった。だが、その死の真相は23年間封印され、遺族にも知らされていなかった。文化庁芸術祭賞優秀賞など数々の賞を受賞したNHKスペシャル待望の書籍化。隊員たちの日記と、50時間ものビデオ映像が明らかにした「国連平和維持活動の真実」。
  • コリアン世界の旅
    4.3
    「世界が違って見えてくる」驚きと発見の名著! 日本に住む韓国・朝鮮系の人々が、なぜ日本人の目に「見えない」存在になってしまったのか。この謎に果敢に挑む著者の旅は、日本、アメリカ、ベトナム、韓国に広がり、再び日本に戻る。私たちのすぐ隣にある「コリアン世界」を真摯に描いた、大宅壮一ノンフィクション賞・講談社ノンフィクション賞ダブル受賞作品。
  • こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話
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    4.0
    大泉洋主演で映画化! 話題の映画のノベライズ。 鹿野靖明、34歳。 難病の筋ジストロフィー患者で、 一人では寝返りも打てない。 だけど、自由に生きたい! 自ら集めたボランティアに支えられての 自宅暮らしはわがまま放題。 バナナが食べたくなったら、 たとえ真夜中でも我慢しない。 病院で、天井を見つめて ただ生きているだけなんて、意味がない。 そのわがままは命がけだった。 壮絶ながらも、命の輝きに満ちた日々を描く 笑って泣ける話題の映画のノベライズ版。 大宅賞、講談社ノンフィクション賞をW受賞した 原作から生まれた映画のノベライズ版。
  • 沢村忠に真空を飛ばせた男―昭和のプロモーター・野口修 評伝―
    4.8
    若槻礼次郎暗殺未遂に関与したプロボクサーを父に持ち、多様な人脈の中で育った野口。彼はタイのムエタイを「キックボクシング」として日本に持ち込み、沢村忠を擁して一大ブームを巻き起こす。さらに、まだ無名だった五木ひろしを日本レコード大賞歌手に育てあげた――。伝説の興行師の足跡と共に刻まれた、壮大な昭和裏面史を描く!
  • 将棋の子 1
    完結
    5.0
    場所は東京、千駄ヶ谷・将棋会館。津々浦々天才たちが、プロ棋士目指してそこへ集う。勝利がすべての過酷な世界、「三段リーグ」の厚い壁、鉄の掟「年齢制限」…夢と挫折の狭間で揺れる、日本将棋連盟プロ棋士登竜門 奨励会グラフィティー。巻末に大崎善生×羽生善治の対談(2002年)を収録。
  • 将棋の子
    5.0
    日本将棋連盟のプロ棋士養成機関、奨励会。全国の天才少年たちがプロ棋士を目指して入会し、ある者は夢を掴み、あるものは夢破れ去っていく。わずか一手の差で勝負が決まる非情な世界に青春のすべてをかけた少年達の挫折と栄光を、温かい目線で描く感動のノンフィクション。第23回講談社ノンフィクション賞受賞。
  • 将棋の子
    4.5
    奨励会……。そこは将棋の天才少年たちがプロ棋士を目指して、しのぎを削る“トラの穴”だ。しかし大多数はわずか一手の差で、青春のすべてをかけた夢が叶わず退会していく。途方もない挫折の先に待ちかまえている厳しく非情な生活を、優しく温かく見守る感動の1冊。第23回講談社ノンフィクション賞受賞作(講談社文庫)
  • 食肉の帝王
    3.9
    “最後のフィクサー”浅田満のすべてを暴く3000坪の大豪邸に住み、一日に2億円稼ぐ男。山口組五代目から星野仙一まで、政・官・財・暴に隠然たる影響力を持つハンナングループ総帥のタブーに迫る!!
  • しんがり 山一證券最後の12人
    3.6
    負け戦のときに、最後列で敵を迎え撃つ者たちを「しんがり」と言います。戦場に最後まで残って味方の退却を助けるのです。 四大証券の一角を占める山一證券が自主廃業を発表したのは、1997年11月のことでした。店頭には「カネを、株券を返せ」と顧客が殺到し、社員たちは雪崩を打って再就職へと走り始めます。 その中で、会社に踏み留まって経営破綻の原因を追究し、清算業務に就いた一群の社員がいました。彼らの一部は給与も出ないまま、「しんがり」を買って出て、無一文に近い状態になっています。この中心にいたのは、会社幹部に裏切られながら業務の監査をしていた人間たちで、証券会社では「カネを稼がない、場末の連中」と陰口を叩かれていた人々でした。・・・ 山一證券の破綻を、記者会見で号泣した社長の姿とともに記憶している方も多いことでしょう。「社員は悪くありませんから!」という絶叫でした。 社長までが泣く、その大混乱にあって、「しんがり」の彼らはなぜ筋を通そうとしたのでしょうか。逆襲なのでしょうか、意地でしょうか、優しさなのでしょうか。 山一が消えたあとも、彼らは不器用な人生を送っています。しかし、決して不幸ではないと言います。「会社の破綻なんて人生の通過点に過ぎないよ」「潰れたって、何とかなるんだ」と。 一生懸命生きていれば、きっと誰かが見ていてくれる。――そんな彼らのメッセージは、どんな会社が潰れても不思議のない、リスク多き時代を生きる人々の励ましとなるのではないでしょうか。
  • 蒼氓の大地
    -
    日本人であることを一枚一枚削ぎ落とされてゆく一世。多民族国家ブラジルに根を張ろうとする二世、三世。そして四世たち……。移民の野村峯夫一家が苦闘の末、やがてテーラ・ローシャの大地にゆたかな実りをもたらしてゆく足跡を、たしかな筆力で書きあげた渾身の力作。第13回講談社ノンフィクション賞受賞。明治政府によって推進された南米への移民政策の光と影を、日系4世の妻の一族の夢と挫折の軌跡を克明に追うことで解明。移民とは棄民ではないかと問う!
  • 滝山コミューン一九七四
    4.0
    郊外の団地の小学校を舞台に、自由で民主的な教育を目指す試みがあった。しかし、ひとりの少年が抱いた違和感の正体は何なのか。「班競争」「代表児童委員会」「林間学校」、逃げ場のない息苦しさが少年を追いつめる。30年の時を経て矛盾と欺瞞の真実を問う渾身のドキュメンタリー。(講談社文庫)
  • 遠いリング
    -
    【第12回 講談社ノンフィクション賞受賞作】 ボクシングに賭けた少年たちの「光と闇」! 夢を見ることだけが少年たちを支えた。たとえ敗者になろうと、燃焼しつくすまでリングに上がろうとする少年たちを見守り続けた、講談社ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞受賞作家・会心の書下ろしノンフィクション。
  • トレイシー 日本兵捕虜秘密尋問所
    4.0
    得体の知れない敵国、日本を丸裸にするため、アメリカはすさまじい執念とエネルギーを費やし極秘に捕虜尋問センターを準備した。暗号名はトレイシー。日本人の国民性、心理、戦術、思想、都市の詳細などについて捕虜たちが提供した情報が、やがて日本の命運に大きくかかわってくる。講談社ノンフィクション賞受賞作。(講談社文庫)
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争
    4.3
    「情報を制する国が勝つ」とはどういうことか――。世界中に衝撃を与え、セルビア非難に向かわせた「民族浄化」報道は、実はアメリカの凄腕PRマンの情報操作によるものだった。国際世論をつくり、誘導する情報戦の実態を圧倒的迫力で描き、講談社ノンフィクション賞・新潮ドキュメント賞をW受賞した傑作! (講談社文庫)
  • 悩む力――べてるの家の人びと
    4.5
    北海道、浦河――襟裳岬に近い海辺の町に共同住居「べてるの家」がある。病気や生きづらさを抱え呻吟の日々を送っていた人びとがここで出会い、集いはじめて二十年余り。メンバーはみずから会社をつくって、日高昆布の加工販売をはじめとする多彩でユニークな活動を展開している。そのモットーは「安心してさぼれる」会社だ。べてるのいのちは話し合いである。ぶつかりあい、みんなで悩み、苦労を重ねながら「ことば」を取りもどした人びとは、「そのままでいい」という彼らのメッセージを届けに、きょうも町へ出かけている。そんなべてるの力にふれるとき、人は自分自身への問いかけに揺さぶられ、やがて深く納得するのである。それぞれの人生を生きていくための、回復のキーワード。
  • 日本共産党の研究(一)
    3.9
    戦前の共産党の実態はどうだったか。その成立のいきさつ、コミンテルンによる支配、資金の出所、組織、相次ぐ転向者など──戦時下の弾圧による党崩壊までの激動の歴史を実証的に追い、当時の関係者の証言を記録する。理論や主張としてではなく、生きた人間研究としての初の本格的な通史。全3冊。
  • ネットと愛国
    5.0
    【第55回 日本ジャーナリスト会議賞受賞・第34回 講談社ノンフィクション賞受賞】 「弱者のフリした在日朝鮮人が特権を享受し、日本人を苦しめている」。そんな主張をふりかざし、集団街宣やインターネットを駆使して在日コリアンへの誹謗中傷を繰り返す"自称"市民保守団体。現代日本が抱える新たなタブー集団に体当たりで切り込んだ鮮烈なノンフィクション。「ヘイトスピーチ」なる言葉を世に広め、問題を可視化させた、時代を映し、時代を変えた1冊。
  • 野中広務 差別と権力
    4.4
    権謀術数を駆使する老獪な政治家として畏怖された男、野中広務。だが、政敵を容赦なく叩き潰す冷酷さの反面、彼には弱者への限りなく優しいまなざしがあった。出自による不当な差別と闘いつづけ、頂点を目前に挫折した軌跡をたどる講談社ノンフィクション賞受賞作。佐藤優氏との対談を付す。
  • 火花 北条民雄の生涯
    4.5
    ハンセン病の北条民雄は文学を目ざし、川端康成に見出される。やがて『いのちの初夜』が文学界賞を受賞、ベストセラーとなるがペンネーム以外は秘された。差別と病魔と闘い生涯を終えた民雄の生の輝きを克明に綴る!
  • ふくしま原発作業員日誌 イチエフの真実、9年間の記録
    4.6
    1巻1,799円 (税込)
    「俺たちは使い捨て」「日当6000円」。命の危険を冒しながら福島第一で働く原発作業員の姿を報じ、話題を呼んだ東京新聞連載の書籍化。作業員の被ばく線量の現実、緘口令、突然の解雇……。東電や政府発表からは見えてこない現実のイチエフ、9年間の記録。
  • 不当逮捕 本田靖春全作品集
    -
    読売新聞の検察担当記者が逮捕された。スクープを連発していた立松和博が汚職事件を追っているなかで、記事が誤報だとされ捕まったのだ。しかし、これにはウラがあった。検察内部で熾烈な権力闘争が繰り広げられており、検察は情報源をあぶり出そうと、立松に罠を仕掛けたのである。逮捕された立松は情報源を決して明かすことはなかった。しかし読売新聞社は検察に妥協してしまう。新聞記者とはどうあるべきかを問う著者の代表作 【解説:後藤正治】
  • マッキンリーに死す 植村直己の栄光と修羅
    値引きあり
    4.6
    世界初の五大陸最高峰登頂や北極圏単独走行を成功させて、栄光に輝いた植村直己は「前進」のみを選んで、ついに厳冬のマッキンリーに消えた。手記や手紙を軸に広範な取材を加えて、43歳で幕を閉じたこの現代の英雄の素顔に迫り、冒険行の壮絶なドラマを感動的に描く。
  • ムッソリーニを逮捕せよ
    -
    戦争を止めるには、最高権力者の逮捕しかない! 泥沼化した第二次世界大戦下、イタリア国軍中枢にいた一人の参謀が、密かに危険な作戦を開始した。「早期休戦」による救国に燃えた将軍たちは、1943年7月25日ついに決行。この極秘計画の全貌を、初めて解明した講談社ノンフィクション賞受賞作品。
  • メディアの支配者(上)
    3.9
    講談社ノンフィクション賞 新潮ドキュメント賞 ダブル受賞。メディアの帝王といわれたフジサンケイグループの議長・鹿内信隆。フジテレビを日本一のキイ局に育て上げ、息子の春雄を後継者にした後に引退を表明。鹿内家の支配は完璧に見えた。しかし、春雄の急死、それに伴う娘婿・宏明の議長就任――グループ内部は静かに揺れ始める。そしてクーデターが起きたのだ!(講談社文庫)
  • ルイズ 父に貰いし名は
    4.0
    虐殺された大杉栄、伊藤野枝の遺児の青春と自立を追う。「主義者の子」という重い十字架を背負いながら、1人の女として自己を確立していく軌跡を、克明な取材で綴った感動の記録。単なる人間ドラマで終わらない、昭和という時代を明らかにする生きた証言がある。第4回講談社ノンフィクション賞受賞作!

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