夏休みのあの日まで、私たちは友達だった。出席番号順でたまたま一緒に当番になった。気の合うクラスメイト。ただそれだけと思っていたけれど。ちょっと突然で、びっくりして恥ずかしくて、でも少し嬉しかった。なのに、これってやっぱり…遊ばれちゃったのかなぁ。（収録作「夏のつづき」より）洗面セットにパジャマと着替え。誰でも作れる簡単料理の本。とっておきのお気に入り下着。準備万端、明日は清水くんちにお泊まりです。もちろん、パパにもママにも内緒！二人きりでお泊まりってやっぱり…私たちまだ、キスもしたことないのに？（収録作「はじめてのおとまり」より）青春ド真ん中の少女たちの初めての恋。幸せいっぱい詰め込んだ流星ひかるのピュアラブ短編集！

雨の日は君に会える。家の前の歩道から公園を抜けていく。小雨を気にすることもなく軽やかな足取りで。彼女は僕が見ていることに気づくことはあるのだろうか…。僕はこの窓から見ることしかできない。僕は生まれてから一度もここから出たことがないから…。隔離された少年の切ない恋心を描いた収録作「雨の向こうでキミが」他、思わず吸い込まれてしまうようなキラキラした話ばかり、全11編を収録した流星ひかるの傑作短編作品集！

いつもと同じ朝。いつもと同じように家を出る。でも、今日は特別な日。いつもの通学路。でも、今日は違う角を曲がる。だって今日は特別な日。いつもなら、そろそろ2時間目が始まる時間。二人で学校を欠席する。でも大丈夫…だって今日は特別な日。そして私たち二人は…!?（表題作「とくべつな日」より）リリカルでノスタルジック。そしてどこか切なく、ピュアな恋愛作品ばかりをぎゅっと詰め込んだ流星ひかるの珠玉の傑作短編集!!

あれは憧れの赤いリボン。金ボタンの紺のブレザー。軽く揺れるチェックのスカート。やっぱり西校の制服が一番可愛い。私が行きたいのは、あなたと一緒の学校だったのに…。（収録作「群青ライフ」より）「今すぐあなたの制服をくれたら、友達になるわ」そう言った彼女は4月半ばに転校してきた。それから二ヵ月、まだ前の学校の制服を着続けている。そのせいか、いつも一人ぼっちで…（収録作「ころもがえ」より）学生生活でのほのかな恋心。心に刺さる小さな棘。さまざまな少女の感情と性的好奇心を抒情的に描いた流星ひかるの傑作短編集！