アン・ヘリスの中世騎士物語シリーズ作品一覧

  • 完全なる騎士
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    12世紀、フランスはエレオノール女王の宮廷。ここでは日々、廷臣たちが貴婦人に詩と花を捧げ、恋の駆け引きに興じている。その噂はヨーロッパ全土に轟き、“愛の宮廷”と呼ばれるほどだ。女官アレインも女王の庇護を求めて、この宮廷に身を寄せた。しかし彼女は男女の愛の戯れになど興味はなく、むしろ、どんな男性も愛せない秘密がある。そこへイングランドから折り目正しい騎士がやってきた。聞けば、ヘンリー~世の使いだという。彼の放つ磁力にアレインはたちまち吸い寄せられ……。★本書に出てくる吟遊詩人は、ヨーロッパの宮廷において、おもに恋愛を主題とした詩を楽器の伴奏に合わせて吟じました。詩には見目麗しく颯爽とした騎士が登場し、乙女の胸を焦がしたと言われています。★
  • 高潔なる騎士
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    強欲でよこしまな男爵から娘を守るため、エローナの父は海のむこうのイングランドに助けを求めた。すると、かの地の親戚から返事があり、よい花婿がいるからこの際、一緒にさせてはどうかと言う。すぐに使いの騎士がやってきて、エローナは彼とともにイングランドに向かうことになった。故郷を離れ、会ったこともない男性と結婚するなんて――エローナは心細くてしかたなかった。旅の間に逃げ出せないかしら。そう思ったけれど、使いの騎士に見張られて実行できない。無骨なくせに瞳だけは知的な彼に、いつしか惹かれている自分にエローナは気づいた……。★先月から始まったアン・ヘリスによる三部作の第二話をお届けします。本作のヒーローは、前作の主人公ラルフ・ベインウールフが先妻との間にもうけた息子ステファンで、前作から20年ほどあとのお話です。★
  • 聖なる騎士
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    母亡き後、父とエルサレム巡礼の旅に出たカトリーヌは長く苦しい旅路の果てに父をも失った。フランスへの帰途、山賊に襲われたところを救ってくれたのは、アランと名乗る十字軍遠征帰りの騎士だ。道中の危険を案じたカトリーヌは、アランに同行を頼むが、はたしてどこまで彼を信じていいのか迷う。父が聖都で手に入れた、全キリスト教徒の宝である聖杯は、なんとしてでも邪悪な者たちから守り抜かねばならないのだ。しかし、ほどなく聖杯をめぐる醜い争いに巻き込まれ、カトリーヌはアランに秘密を告白せざるを得なくなった。★一月から三カ月連続でお届けしてきたアン・ヘリスの中世騎士物語。最終話である本作のヒーローは、前作『高潔なる騎士』(HS~278)の主人公ステファンの異母弟アランです。★

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