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  • モーニング 2024年20号 [2024年4月18日発売]
    NEW
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    ◎『異世界町工場無双 ~信頼と実績の異世界征服~』は新連載&巻頭カラー付きで登場!! プロフェッショナルとして経験を蓄えてきた企業戦士たちよ。その矜持を武器に、無双する時間が来た!  『ボールパークでつかまえて!』。最新第13巻4月23日(火)発売!  シーズンも最終盤! 公式記録員のお仕事とモーターサンズの“歴史”に迫ります♪ ◎『社外取締役 島耕作』は表紙で登場! 島、半導体ビジネスの最前線・九州に上陸! 待ち受けていたのは驚くべき光景で……!? ※作品ラインナップは、紙の「モーニング」に準拠しておりますが、一部、異なる場合があります。
  • Y十M(ワイじゅうエム)~柳生忍法帖~(1)
    完結
    4.0
    江戸時代、徳川(とくがわ)三代将軍・家光(いえみつ)の世。会津藩主・加藤明成(かとうあきなり)に逆らったとされた会津藩元家老・堀主水(ほりもんど)一族は、高野山より東海道を江戸へと引かれていった。引いていくのは加藤家の配下、会津七本槍(あいずしちほんやり)と呼ばれる男たち。七本槍は堀の男たちに対し、「尼寺に逃げた堀一族の女たちに武士の情けで一目会わせてやる」と告げるが、その裏には、一族の男たちの前で堀の女たちを惨殺しようという恐ろしい企みがあった――。残虐七鬼vs.美女七人、未曾有の復讐劇が幕を明ける。
  • バジリスク~甲賀忍法帖~(1)
    完結
    4.4
    江戸の世、天下人・徳川家康は甲賀(こうが)と伊賀(いが)という忍法の二大宗家を相争わせ、十人対十人の忍法殺戮(さつりく)合戦の結果どちらが生き残るかによって、三代将軍の世継ぎ問題を解決させることにした。だが憎み合う両家にあってそれぞれの跡取り、甲賀弦之介(げんのすけ)と伊賀の朧(おぼろ)は深く愛し合っていた――。時代に翻弄(ほんろう)される忍術使いたちのあまりにも過酷な運命の幕が上がる!!
  • 花かんざし捕物帖(1)
    完結
    -
    江戸・享保年間。太平の世に浮かれる町の賑わいをよそに、小伝馬町の女牢には無実の罪に陥れられた6人の女囚が苦しんでいた。そんな中、新たに入牢してきたのは姫君お竜と名乗る謎の美女。純情可憐な外見とは裏腹にあろうことか公方様の命を狙った重罪犯であるらしい。意外な新入りにざわめく女牢の囚人たちだったが、驚くなかれお竜の正体は南町奉行・大岡越前の愛娘・霞姫だったのだ……。山田風太郎の傑作時代小説『おんな牢秘抄』を原作に島崎譲がフルカラーコミックで新連載! 隆盛を極める江戸八百八町の闇に潜む悪と陰謀に、可憐な姫君が颯
  • 甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1)
    値引きあり
    4.3
    家康の秘命をうけ、徳川三代将軍の座をかけて争う、甲賀・伊賀の精鋭忍者各十名。官能の極致で男を殺す忍者あり、美肉で男をからめとる吸血くの一あり。四百年の禁制を解き放たれた甲賀・伊賀の忍者が死を賭し、秘術の限りを尽くし、戦慄の死闘をくり展げる艶なる地獄相。恐るべし風太郎忍法、空前絶後の面白さ!
  • 獄医立花登手控え 全4冊合本版
    5.0
    藤沢周平の人気シリーズ「獄医立花登手控え」全4冊を、ひとつにまとめてお届けします。
  • 中国の歴史(一)
    4.4
    1~7巻1,012~1,100円 (税込)
    中国の歴史は奥深い。三皇五帝の時代から夏・殷へ、そして孔子や老子など諸子百家が輩出した群雄割拠の春秋戦国時代へ、数多の英雄が登場し、やがて消え去る。――覇権を争い、権謀術数の渦巻く滔々たる時の流れを、豊かな史料から考察し、祖国への愛と憧憬をこめて綴る中国五千年の歴史シリーズ。<全7巻>
  • 十 ~忍法魔界転生~(1)
    完結
    4.0
    山田風太郎の忍法帖シリーズ最高傑作『魔界転生』を、せがわまさきが極限の筆致で描く、幻想剣戟譚!! ――島原の乱の生き残りである怪老・森宗意軒(もり・そういけん)が、その妖しき十本の指より放つ復活の秘術“魔界転生”。女体を繭として、一度は死んだはずの天草四郎時貞(あまくさ・しろう・ときさだ)、荒木又右衛門(あらき・またえもん)、そして宮本武蔵(みやもと・むさし)が、次々に現世へと再生する!! 江戸の世を揺るがす恐るべき野望が、静かに蠢き始めるのだった……。
  • レジェンド歴史時代小説 琉球の風 上下合本版
    -
    中国・明からの使節を迎え沸き立つ17世紀初頭の沖縄・琉球王国。だが、この国の平和は幕府を後ろ盾にした薩摩によって侵されつつあった。侵攻に膝を屈するか? 独立をかけて抵抗するか? そして宗主国・明は助けてくれるのか? 生き残りを賭けて琉球の闘いが始まる。 『レジェンド歴史時代小説 琉球の風(上)』『レジェンド歴史時代小説 琉球の風(下)』上下巻合本版
  • 吉田松陰著作選 留魂録・幽囚録・回顧録
    4.0
    幕末動乱の時代、倒幕、維新を実現する長州藩の若者たちの多くが学んだ松下村塾。明治維新の精神的理論の支柱と称され、至誠と行動を貫徹した吉田松陰の思想とはなにか? 本書は、『幽囚録』『対策一道』『愚論』『回顧録』『急務四条』をはじめとする松陰の代表的な著作の原文に、平易な現代語訳を添えて丁寧な解説を施す。時代を変革する先駆者の思想の全貌を、本人の著述にもとづいて描き出した、必読の一冊。(講談社学術文庫)
  • 新装版 戦中派不戦日記
    4.4
    私の見た「昭和20年」の記録である。満23歳の医学生で、戦争にさえ参加しなかった。「戦中派不戦日記」と題したのはそのためだ――(「まえがき」より)。 「歴史」「死」に淡々と対峙する風太郎の原点がここにある。終戦直後の日本人の生活精神史としても実感できる貴重な記録。
  • 白い人 黄色い人
    3.1
    第2次世界大戦中のドイツ占領下のリヨンで、友人の神学生をナチの拷問にゆだねるサディスティックな青年に託して、西洋思想の原罪的宿命、善と悪の対立を追求した「白い人」(芥川賞)汎神論的風土に生きる日本人にとっての、キリスト教の神の意味を問う「黄色い人」の他、「アデンまで」「学生」を収めた遠藤文学の全てのモチーフを包含する初期作品集。
  • ユーモア小説集
    3.5
    1~3巻660~671円 (税込)
    1990年。人体の1000分の1に縮小されたK大学の若い医師山里凡太郎は、3人の医師と、同じく縮小された潜水艇にのり込み、癌におかされた凡太郎の恋人の体内にもぐり込む。患部の手術を無事に終えた時、思わぬ出来事が彼らに襲いかかる……「初春夢の宝船」ほか11編を収めた抱腹絶倒の作品集。(講談社文庫)
  • 深い河 新装版
    値引きあり
    4.3
    愛を求めて、人生の意味を求めてインドへと向かう人々。自らの生きてきた時間をふり仰ぎ、母なる河ガンジスのほとりにたたずむとき、大いなる水の流れは人間たちを次の世に運ぶように包みこむ。人と人のふれ合いの声を力強い沈黙で受けとめ河は流れる。純文書下ろし長篇待望の文庫化、毎日芸術賞受賞作。
  • 古代浪漫紀行 邪馬台国から大和王権への道
    3.0
    高松塚古墳の壁画、出雲で出土した358本の銅剣、藤の木古墳、吉野ヶ里遺跡――このような発掘が相次いだにもかかわらず、古代史は相変わらず霧の中にある。古代史ブームの火付役であり、第一人者である巨匠が、曖昧模糊とした霧中に想像力の光を照射し、これまでの学説から1歩踏み込んだ、古代への浪漫紀行。
  • 警視庁草紙‐風太郎明治劇場‐(1)
    完結
    4.0
    山田風太郎の「筆」がいま再び歴史の「水面」を「書」き回す。 江戸が東京になったばかりの明治初期、創設まもない「警視庁」のポリスと、「江戸の守り」だった元・同心が、帝都を騒がす事件の裏で虚々実々、丁々発止の駆け引きを繰り広げる。 偉人・要人・警部・巡査・奉行・同心・岡っ引き・噺家・芸者・刺客・文豪・悪党・妖婦…ありとあらゆる人物が、行き交い、入り乱れ、大河のごとき「物語」へと呑み込まれていく。風太郎、畢生の代表作がついに漫画へと転生する。
  • 快男児・怪男児(上)
    -
    1~2巻660円 (税込)
    青雲の志を抱き秋田から上京した中村留吉は、生き馬の眼を抜く東京に足を踏み入れたとたんに、盗難にあい無一文になる……。一方、女優志願で、やはり秋田から上京したエイ子は、額縁ショウの女優になるが、脚本家志望のアルバイト学生・久保直樹に恋心を覚え、結核に倒れた久保に献身的助力を惜しまなかった……。純情多感な留吉とエイ子の夢と現実を軽妙な構成で描く感動的長編小説。<上下巻>
  • 新撰版 怪奇小説集 「恐」の巻
    5.0
    1~2巻660円 (税込)
    ルーアン、リヨン、熱海で起きた怪現象を綴った「三つの幽霊」をはじめ、とっておきの身の毛もよだつ怖い話が9編。人一倍怖がり屋だった作者の恐怖心と好奇心が生み出した、不朽の名作集の新撰版。<「恐」「怖」全2巻・『怪奇小説集』改題作品>
  • 奇想ミステリ集
    4.0
    奇想天外・荒唐無稽と絶賛をあびる山田風太郎作品。その原点が現代ミステリだ。「愛する義妹の孕(はら)む子の父親探しに狂奔するアプレ遊廓の経営者」「客の男たちを恋の騎士として競わせる経歴不詳の酒場のマダム」ら、戦後のデカダンスを色濃く映す主人公。戦慄と猟奇、妖美と夢幻の渦巻くなかに仕掛けられる想像を絶する動機と犯罪、ドンデン返しの結末。人情の機微を踏まえたトリックが翻弄する傑作集。
  • 小説十八史略(一)
    4.2
    1~6巻902~1,100円 (税込)
    夏に先だつ幾千年、中国中原に君臨した神々。時代は下り、やがて殷へ。暴君紂王を倒して次なる世界を開いたのは、周だった。その周も大動乱をへて、秦に統一される。――英雄は激動の時代に生まれる。大陸も狭しと濶歩したあまたの梟雄豪傑たち、そして美姫。その確執葛藤の織りなす人間模様を活写。<全6巻>
  • シルクロードの旅
    -
    ロマンの香り溢れる西域の秘境の旅路。西欧と中国、さらには日本にまでつながるシルクロ-ド。厳しい自然と闘いながら、先人たちが営々と築いたこの東西交流の道をたずね、いにしえ人の夢と憧憬のあと、歴史の息吹きをたどる――中国西域。広大な自然と厳しい環境の織りなす天然の神秘。シルクロードは、そのまっただなかを延びている。西欧と中国、さらには日本にまでつながり、文化と風俗と人情と……あらゆる人間の営みを交流させたシルクロード。先人たちが営々と築いた秘境の旅路をたずね、いにしえ人の夢と憧憬のあとをたどる。
  • 父親
    3.8
    不倫の恋におちた娘と、娘の恋愛により深く傷つく「父親」という孤独で哀れな存在を、切々と描きつくす恋愛大作。スタイリストの仕事に打込む純子は、妻子ある青年実業家の強引な情熱に動かされ、道ならぬ恋におちた。新製品開発競争で苦境に立つ化粧品会社重役の父・菊次の、複雑な思いを絡めて描く傑作長編。
  • イエスに邂った女たち
    4.0
    遠い昔、愛に渇き、病に苦しみ、夫に裏切られ、子を失い、人をネタンだ女たちが、人生の途上、イエスに出会った……。イエスはその時、どうされたのか? 人間の夢、歎き、祈りのこもった出会いの物語を、名画を通し、現代の光をあて、昔を今に甦らせる感動のエッセイ。本当の愛を知った聖書の中の女たち……マリア、マルタ、サロメもあなたの中にいます。
  • 長屋王横死事件
    -
    奴(やっこ)の名は、大伴小虫。10歳のときから長屋王に仕えてきた。そして今、すべての真実を明かそう……。天武天皇の孫で、聖武天皇即位とともに左大臣となった長屋王は、729年に密告が原因で自害した。だが、藤原氏の陰謀とされるこの「長屋王の変」に、真の黒幕が存在した! 歴史の闇に迫る古代史ミステリー。
  • 楽天大将
    -
    修道女を志す若い保母・朝吹志乃は、みずから園児の身代りとなって、誘拐犯人・金山と逃避行をつづける。しかし、その金山は、白血病の宣告を受ける……。金山を、なんとかして人間の荒地から脱出させ、再生させようとする志乃の献身も、ほとんど空しかった。錯綜する人間関係の中に、無償の愛に生きる女性の姿を鮮烈に描いた、感動長編小説。
  • おぼろ忍法帖(上)
    -
    心をこの世に残しつつ死の際に立った男が愛する女と交る――と、ひと月後にその女胎を裂いて男は再誕する。妖異凄絶の忍法「魔界転生」! 血風の中に甦る剣鬼たちは天草四郎を筆頭に、曰く宮本武蔵、荒木又右衛門、柳生宗矩、柳生兵庫、宝蔵院胤舜、田宮坊太郎。背後でこれを操るは天草の乱に敗れた森宗意軒と、そして由比正雪。 彼等は紀伊大納言頼宣を唆かし、徳川の天下を潰乱に導くべく、魔人と化した「転生七人衆」を紀州に送り込んだ。これに対決しうるは隻眼の剣手、柳生十兵衛あるのみ。妖雲は腥気をはらみ、十兵衛を窺って紀州から柳生の庄に迫った。全3巻、痛快忍法小説。
  • 「川島・山内のマンガ沼」放送記念! かまいたち・山内の考える最強のヤングマガジン
    無料あり
    5.0
    「川島・山内のマンガ沼」放送を記念して、かまいたち・山内さんが 考える最強ラインナップのヤングマガジンを0円にて配信!(※放送時のラインナップから一部変更ございます) ラインナップはこちら! 『新宿スワン』/『アンダーニンジャ』/『ドラゴンヘッド』/『エリートヤンキー三郎』/『賭博黙示録カイジ』/『彼岸島』/『僕たちがやりました』/『バジリスク 甲賀忍法帖』/『ミュージアム』 〇収録作品/著者名 『新宿スワン』 『アンダーニンジャ』花沢健吾 『ドラゴンヘッド』望月峯太郎 『エリートヤンキー三郎』阿部秀司 『賭博黙示録カイジ』福本伸行 『彼岸島』松本光司 『僕たちがやりました』原作:金城宗幸 漫画:荒木光 『バジリスク 甲賀忍法帖』原作:山田風太郎 漫画:せがわまさき 『ミュージアム』巴亮介
  • 哀歌
    4.3
    肉体の恐怖の前には精神など全く意味を失ってしまう。臆病に生き臆病に埋もれて、自分がどんなに卑怯なのか、どんなに弱いのか、たっぷり承知している――弱者。弱者を凝視して聖書とキリストの意味を追究し、「沈黙」への展開を示唆した注目すべき短篇集。人間の深層によどむ(哀しみの歌)を表題に据え、「その前日」「四十歳の男」「大部屋」「雲仙」など12篇を収める。
  • 会津啾々記 脱走人別帳
    -
    鶴ヶ城が落城し、会津戦争は終結した。勝者・新政権の過酷な占領策は、城下に横たわる会津藩士の遺体の埋葬すら禁止した。至純の武士道と徳川家への忠誠に生きてきて敗れた会津藩を襲う、言語を絶する苦難。武士の一分をたてるために、復讐のために、新政権の獄舎から脱走し故郷を追われる会津藩士と、彼らの会津への愛惜を熱く語る、傑作短編集。
  • 愛の装飾
    -
    妻子ある男の巧みな罠に翻弄されながら、真実の愛を求めて生きる女性を描くロマン小説──建設会社の上司の技師長によって、順子は性の喜びを知る女になった。だがその上司は、汚職に関係しているらしい。旅先で自殺を図った同僚の妙子を救う、青年・桂との遭遇。順子の心は、いつしか彼に傾斜していく。愛と性の桎梏に悩んだすえ、上司と訣別、桂への愛を貫こうとする。装飾のない一途な愛を求める、若い女性を描いた力作。
  • 愛の灯籠
    -
    松江藩・松平出羽守御茶道頭の妻・登与には、不幸な過去があった。冷やかな夫は妻を愛さず、外に女を置いていた。夫の弟子・池田文次は、美しい登与を慕い、二人は結ばれるが、登与は身籠ってしまう。どこまでも一緒にと、二人は大坂へ逃れるが、追手の夫に討たれてしまう。――愛に生きた男女を切々と描く、傑作時代長編小説。
  • 青い小さな葡萄
    5.0
    フランスのリヨンに留学した日本の一青年を主人公に、戦争で片腕を失ったドイツの神学生、拷問・虐殺をひそかに行った対独抵抗組織の内なる暗黒を描くことにより、人間と人間の疎外、異人種ゆえのコンプレックス、裁く者と裁かれる者の憎しみという問題を追究。遠藤文学の原点ともいうべき処女長編。
  • 赤い殺意/罪な女
    4.0
    夫と子供の不在の一夜、強盗に踏みこまれた、一人の平凡な主婦と強盗との接点を、誰にでも日常的に起こり得る恐怖と描く心理サスペンス「赤い殺意」。貧しく不幸に生まれ、ただ一筋に男に尽くすしかない可愛い女を浮き彫りにする直木賞受賞「罪な女」。精細な心理描写の丹念な積み重ねと、定評のある女の情感描写の双方が響き合って、人間の哀しさと人間愛へと収斂されていく長短編の代表作を収録。
  • あくたれ童子ポコ
    -
    戦争に父をうばわれ、母にも失踪された、ポコペンことポコ少年は、従兄の復員兵士や祖母とともに、新しい土地に移住する……。悲しいこと、辛いことにあうと、思いきりあくたれてはね返す、あくたれ上手のポコを中心に、東北の漁村の少年少女の生活を、暖かい目で躍動的に描いた、ユーモア溢れる児童文学の傑作。野間児童文芸賞に産経児童出版文化賞大賞も受賞の北林八穂、発表当時のまま「やほ」としたが現在は「やお」とされる。
  • 悪魔の城
    3.0
    変身や分身への願望、コピー人間や冷凍人間の実現、ドリーム・ショップやプレイイング・アスレチックなどを背景に、鬼才が想像力の限りを尽して描く、ファンタスティック・ワールド・ストーリー。夢と笑いと恐怖とお色気がいっぱいの宝石箱。現代と未来の様々な「ドリ-ム・ランド」に遊ぶ、ヤングたちの奇想天外な物語。単行本末収録作品をふくむ傑作ショートショート20編。せち辛い世の中に反発して幻想の世界に飛び出せば、俄然勇気と希望が湧いてくる!
  • 悪霊の午後(上)
    4.0
    1~2巻660円 (税込)
    現代の魔女・南条英子の妖しい魅力を描く長編サスペンス。交通事故で夫を亡くした若く美しい未亡人に魅せられる男たち。作家・藤綱は、英子の夫の事故死に疑問を抱き、不可思議な事件の糸をたぐり寄せて、戦慄する。彼女のつつましやかな昼の素顔の下に隠されている魔性とは……。遠藤文学の異色作。<上下巻>
  • 朱を奪うもの
    -
    女性としての自立、性・喪失・生を描く現代女性必読の名作。女性としての喪失感に荒寥とした思いをする主人公。幼児から祖母の物語の世界に生きた滋子の人生の歩みは、やがて青春期にかけて、家を出て自立したいという強い思いへと変っていく。結婚さえも、人生のスプリングボードとして考え、自分らしく生きようとする女性を描いた、円地文子の代表作。谷崎賞受賞作『朱を奪うもの』3部作の第1部。
  • 朝を待つ女
    -
    澄子を見たとたん、欲望が爆発した。なんのために、わしは生きてきたんや……。黒い肌に清潔さを匂わせ、妖しい魅力を発散する、アルサロの女。戦後の落し子という、暗く佗しい運命に訣別し、新しい朝を待ちながら、男を狂わせずにおかない「悪女」の肖像を描く表題作、ほか5編。黒岩重吾の才腕を示す、多彩な異色短編集。愛とサスペンス。
  • 明日なき巡礼たち
    -
    おれを左遷したヤツはだれだ? 左遷を画策した「犯人」を追う、長編サスペンス。D薬品の有能なプロパーである立槍は、創業者会長の縁戚の娘と見合したが、愛人の存在を理由に破談の上、九州転任を命じられる。辞表を出した彼は、総会屋の部下になり、見えない敵に復讐を誓う……。サラリーマン社会に渦巻く、飽くなき人間の欲望と闘いを鮮やかに描く、サスペンス力作。
  • アブラハムの幕舎
    3.3
    主人公・田沢衿子は20代後半の独身女性。母親の言動に振りまわされ苦痛を感じているが、断ち切ることができない。ある日、彼女の15階だてのアパートで、祖母を殺した少年が投身自殺した。強者に支配される少年と自分とを重ね合せ、彼女は母親から逃れるため行動をおこす。〈イエスの方舟〉を背景にして、弱者の生き方を追究、魂の漂流をいきいきと描いた、著者の代表長篇小説。
  • アラビア太郎
    4.3
    その男、山下太郎は、満州で莫大な財産を築くも、敗戦ですべてを喪った。しかし、戦後復興の核心となる石油を欧米制に依存している現実を危惧し、69歳でアラビア石油を創業。世間から"山師"と揶揄されながら、中東で「日の丸油田」を見事打ち立てた――。日本近代興亡の中で成功と没落、再興を成し遂げた、忘れられた破格の豪傑・山下太郎を、『天皇の料理番』著者が描ききる!
  • 有明の別れ
    5.0
    源氏物語のあとを承ける、男装の姫君の数奇な一生を描く王朝物語――右大将・尚教は、秀れた資質の美貌の貴公子であったが、女たちの憧れを振り切って、一人身で通していた。それは、父・左大臣の奇怪な謀のせいで……。王朝貴族たちの自由奔放な恋愛と、そこに清清しく生きた、数奇な運命の人の物語。源氏物語以後の物語は殆ど散逸したが、有明の別れは劇的に800年ぶりに写本が発見され、一大旋風をまき起した。その800年ぶりに発見された奇蹟の愛の古典を、見事に蘇生させた、傑作長編小説。奇想天外な愛の物語の見事な再現!
  • アリバイの唄
    3.5
    元刑事の夜明日出夫が車を駆って犯人を推理――孫悟空タクシーのドライバー・夜明日出夫は、38歳。3年前まで、警視庁捜査一課の警部補だった。ある晩、夜明が乗せたカップル客の女の方が、3週間後に殺された。容疑の濃い美貌の女は、夜明の幼なじみで、逗子の豪邸にいたという鉄壁のアリバイがある。最後に夜明が解く、前代未聞の大トリックとは、いったい何か?
  • 女人国伝奇
    -
    蜀山人が「全盛の君あればこそこの廓は 花も吉原月も吉原」と頌歌をささげた松葉屋の花魁・薫。抜群の美貌と聡明さ、そして見事な侠気で、この女人国の苦海を泳いでゆく。欲と金、色恋の深淵、侍の意地……。快楽の国・吉原で起こる奇っ怪な出来事に、鼠小僧次郎吉、葛飾北斎、遠山の金さんなどが絡んでゆく、山田風太郎ワールド。
  • 泡の女
    -
    義父殺しの容疑で逮捕された夫の無実を信じ、空白の時間を追求する妻。彼女を待ち受ける非情の罠! ――木塚夏子の父・重四郎が、茨城県大洗海岸で死体となって発見され、夏子の夫・達也が容疑者として勾留された。夫を信じる夏子は、懸命の努力でアリバイ証明に奔走し、達也の無実も明らかになったかと思えたが、ある重大事実も判明し、彼女の不安も極点に達する。夫婦の愛の虚妄を非情に描いて深い余韻を残す、長編推理の傑作。
  • アンダルシア幻花祭
    -
    白い家、パティオ、咲き乱れる花に注ぐ熱い陽光――スペイン南部アンダルシアに魅せられ、踊り手をめざした日本青年は、恋人すら捨てて旅立つ。そして数年後、恋人になり代った女性が、青年のあとを追ってスペインへ。彼女が見た美しい風景と酷薄な現実とは? 異国の魔力に翻弄された若い魂を描く表題作のほか、独得の妖美譚を4作収録。妖美と幻想があやなす独特の青春小説集。
  • 石を抱いた樹(上)
    -
    1~2巻660円 (税込)
    巨木は、地中深く、石を抱いているものだ。……名門・布施学園の理事長・布施英之は、樹木を愛し、学園のマンモス化により、緑が失われていくのを憂えていた。折しも20年の歳月を経て、敗戦の混乱のうちに、生き別れた息子が姿を現わす。大地にしっかり根を張ろうと、父と子それぞれに歩む道を描く、感動の長編問題小説。生き別れた息子との再会、親子の運命……水上文学のロマンチシズムの源泉がここにある!
  • 一日未亡人
    -
    月に一日だけ、仕事とも家庭とも縁を切って、のんびりしたい――この夫の提案を、妻は諒承したはずだったが、やがて疑惑がめばえ、それはしだいにふくれあがっていく。企業の最前線に立つ夫と平穏な家庭内にいる妻との人間関係を追求した表題作。ほかに、ビジネスマンの愛と欲望と挫折をミステリアスに描いた7編を収録。
  • 一分ノ一(上)
    -
    敗戦後の一九XX年、米英中ソに分割統治された日本。ソ連占領下の北ニッポン山形管区米沢地区に暮らす地理学者・遠藤三郎の元を、密入国した西ニッポンの極道者が訪ねてくる。日本統一運動の志士に誘い込まれたサブーシャは、返事をする間もなく、雪の国境へと連れ出される。奇想天外な冒険小説、いざ開幕!
  • 一方通行 夜明日出夫の事件簿
    -
    アリバイを見事に崩していく夜明の推理が光る! 妻が殺された時刻に、夫は夜明のタクシーの客だった。隠されたトリックを次々と暴き、元刑事のタクシー運転手が大活躍! ――東京から九州まで、何とタクシーで! そんなバカげたことをした男の妻が殺された。殺害時刻を考えれば、その男を乗せた運転手の夜明日出夫は、重要なアリバイ証言者となるはずだった。が、そこは、さすが切れ者の元刑事。事件の裏に隠されたトリックをひとつひとつ暴き、真犯人を見事、追いつめて行く!
  • いとしのブリジット・ボルドー
    3.0
    歴史的絶品である1834年産の最高級ワイン「ブリジット・ボルドー」の発見にからむ顛末を描いた表題作。「ます女バンド」なる生理用具を考案・発売して大当りしたアイディア婦人・ます女の、痛快な生き方を描いた「烈婦! ます女自叙伝」。ほかに、「電波大泥棒」「王様の白切手」など、ユーモアとペーソスあふれる4編を収める。
  • 井上ひさし笑劇全集(上)
    -
    意表をつく発想、日本語の面白さと可笑しさをフルに生かした会話、チクリと刺す風刺、登場人物たちの緊迫した「対立」が生みだす拍真のドラマ、微笑させ、苦笑させ、哄笑させる小気味よいオチ。小説に戯曲に「笑い」を探究する井上ひさしが、テレビ界で活躍していた頃、てんぷくトリオの座付作者となって書きあげた笑劇150余編の中から精選した決定版全集。上巻は37編を収録。読む者を笑いの渦に引き込む笑劇の真髄がここにある!※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。

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  • 井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法
    4.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 <絵本>憲法のこころ/平和憲法の精神を表している「前文」と「第九条」を、井上ひさしが子どもにも読める言葉に「翻訳」。いわさきちひろの絵とともに、憲法の内容を、心で感じられる。<お話>憲法って、つまりこういうこと/日本国憲法のもとになっている考え方、重要な条文の内容、そして、なぜ憲法をかんたんに変えてはいけないのか?井上ひさしが、実際に小学生に話した内容を再録。【付録】日本国憲法全文
  • 異邦人の立場から 現代日本のエッセイ
    5.0
    「人間の存在的な渇望は現実以上に真実である」――我々の現代と西欧の現代、その背後に脈々と流れる、我々が「本能的」に持つ汎神的血液と西欧の一神的血液。生涯のテーマ「日本人でありカトリックであること」を追求する、著者の最初のエッセイ「神々と神と」をはじめ、遠藤文学を確立した昭和40年代までを新編成。文学と信仰の原点と決意を語る熱きエッセイ。
  • インド三国志
    3.5
    インド帝国はなぜ滅亡したのか? インドは「我が青春の一部」と語る著者が、東インド会社に屈した謎を描く――生き残る王子はたった一人。流血が王位継承の伝統であったムガル帝国に、東インド会社を尖兵としたイギリスの魔手が迫る。アヘン戦争、明治維新へと続く歴史の前哨戦として、300年を越えるムガル王朝滅亡のひき金をひいたのは誰か……。インドは「我が青春の一部」と語る著者が、熱き思いをこめて描く長編歴史小説。
  • 右京介巡察記
    -
    将軍代替りのたびに、各藩へむけて発向せしめられた幕府巡察使は、しだいに初めの意義がうしなわれ、形骸化してきている。各藩が失政をおおいかくすため、巡察使に対して酒色と賄賂の奸策を用い、その口を封じようとしたからだ。だが、その年の3人の正副使のなかに、ひとりの気骨ある武士がいた。瀬名伝右衛門。巡察の古習を守ろうとする正義のふるまいは、各藩にとって、若々しいかぎりであった。しかし、藩の秘密を守ろうとする奸計にはめられた伝右衛門は、腹を切って果てる。その怨念を承けついで日かげに育った一子・紫右京介は……。神変無想流をきわめた虚無的な瞳の美剣士が、父の仇を討つ時が刻々せまる!
  • 海の稲妻(上) 根来・種子島衆がゆく
    -
    戦国修羅を疾駆する船と鉄砲と熱き青春群像。若き日の呂宋助左衛門、傭兵隊を率い山野に海洋に灼熱の戦を挑む! 種子島の火弾が迸る! ――根来鉄砲衆族長の子・十郎太は、島の若者たちと種子島党を結成して、堺に渡る。信長の下で石山本願寺・雑賀党と戦う父の陣へ赴き、戦国傭兵隊として活躍する。手練の鉄砲技術を駆使し、毛利水軍を撃破、秀吉の鳥取城攻めにも貢献する。修羅の戦場を疾駆しながら己の信念を貫く若者たちの、熱き青春群像を描く歴史長編。<上下巻>
  • 海の伽耶琴(上) 雑賀鉄砲衆がゆく
    3.0
    信長に向け雑賀の火弾が迸る! 火縄銃と奇襲戦で連勝する戦争請負集団の壮絶な闘いを描く歴史的長編。雑賀孫市の子、疾駆す! ――火縄銃を自在にあやつり、一向宗の誇りで結束した戦争請負集団、それが鈴木孫市ひきいる紀州雑賀鉄砲衆だった。孫市の子・小源太は、信長との熾烈な石山合戦に参じ、海戦では爆裂弾をたくみに使った奇襲戦術で、織田艦隊に勝利する。勇猛果敢、苦闘の中にも笑いを忘れない男たちの、自由闊達な活躍を描く歴史長編。<上下巻>
  • 湖の琴
    -
    若狭の国の貧しい農家に生れた栂尾さくは、琵琶湖の北端にひっそりと水をたたえた余呉の湖の近くの蚕の糸とりの家に、糸取り娘として奉公に出る。そこで、同じく若狭出身の宇吉にめぐり会うことにより、さくは新たな運命の糸にもてあそばれていく……。三味線糸生産地の風土を背景に、悲痛な女人像を浮かび上がらせ、哀しみと詩情をこめて描いた人間愛が、哀切な琴の音をひびかせる長編ロマン、悲恋物語。
  • うるさい妹たち
    -
    元テスト・パイロットで実業家の山村陽之介は、ふとしたことから、あるグループと知り合った。それはビート族と呼ばれる10代のグループで、啓子、桃子、サチ子、国江、男の子・ジローたちだ。彼らは、教室でも平気でペッティングを試みたり、疾走する車に全裸で乗り、スピードに興奮するなど、その行動は奔放だが、意外な明るさがあり、青春がある。だが山村は、このグループに、自分の娘・尚子が近づいていることを知り、驚く。尚子は、陽之介に向い、父さんが母さん以外の女性と交渉を持っても別に不潔じゃないという……。おそるべき10代の生態を描いた長編力作小説。
  • 英才の家系―鳩山一郎と鳩山家の人々
    -
    家系とは何か。鳩山家は、和夫・一郎・威一郎・由紀夫・邦夫と四代にわたり、東大出身でかつ各時代の政治のリーダーを育てあげた。特に一郎は、日ソ国交回復を成し遂げた。その後また、由紀夫が首相に擬せられる。教育者でもある春子・薫子らの妻たちも通して、名家のルーツと叡智とリーダー陶冶の条件を探る。『鳩山一郎――英才の家系』改題。首相の器となる英才をどう育てたのか? 四代にわたる指導者育成の秘密に迫る!
  • 英雄ありて
    -
    中国史の英雄に出会う旅。史記、三国志、唐詩、西遊記、水滸伝に登場する魅力的な人物とその舞台を語る好著。中国史上の雄大な人間ドラマを活写――史家や軍略家が主命を奉じた苦難の旅、皇帝の大旅行、飢えと非礼の中の亡命者の旅、刺客の悲壮な旅、詩人たちの異郷の旅……。中国史上の英雄たちの旅の現場を辿り、雄大な歴史と風土を目のあたりにする好著。天下を争う人々の興亡を俯瞰し、人間の悲劇に対する深い洞察を読む、興趣尽きない歴史エッセイ集。史実の重みと自由な空想の醍醐味を味わう!
  • 絵島疑獄(上)
    -
    七代将軍家継の生母月光院に仕える、大奥大年寄絵島と、当代の人気役者生島新五郎のスキャンダルは事実無根、全くのデッチ上げ! 連坐者千五百名に及んだ一大疑獄事件を、正室派対側室派、保守対革新、尾州家対紀州家等々、幕閣内に渦まく派閥抗争と捉え、犠牲者絵島の人間像に迫る、杉本史眼が冴える長編。
  • 江戸の夕映え
    -
    お上のために、危険を承知の火消しこそ、男の中の男である……「あっしにとってのお上は前将軍(さきさま)だけ」と、徳川慶喜の水戸退去に大役を果たした、新門の辰五郎。男のつとめをやり遂げて、やくざ者ながら侠気の誇りに生きた、清水の次郎長、会津の小鉄など、新政府に媚びることなく、義理を立て通した男たちを描く傑作。激動の時代を侠気で生きた男たちを描く長編小説。
  • 江戸芙蓉堂医館
    3.0
    幕府奥医師の娘・半井千鶴は、「薬師如来の再来」と噂される腕っこきの漢方医。愛らしい顔立ちに似合わぬお転婆で、巷の事件に片っ端から首をつっこんでは大車輪。倒錯、妄想、恋の病いに疝気の虫まで、見事な処方でさらりと解決してしまう。御殿山のお花見、両国の花火など、四季折々の江戸の風物を背景に、娘医者が大活躍する痛快時代小説集。美人でおきゃんな娘医者の花カルテ、江戸情緒あふれる7編。
  • 江戸文学問わず語り
    4.0
    父方の祖母が生きた江戸の末期。文学・演劇・音曲等々……。幼い頃から様々な話をとりとめなく聞いて育った著者の心に染み込んだ鮮烈な感覚は、滝沢馬琴、河竹黙阿弥、上田秋成、近松門左衛門等を語るその語り口に彷彿とする。殊に秋成の<夢幻と現>の間を描写する文体への言及は、円地文学の根源に呼応。祖母から聞き覚えた沢山の話を鏤め、愛情込めて綴る絶品の江戸文学案内書。
  • 江戸を生きる
    3.0
    黄門様と今も人気のスーパーマン・徳川光圀の虚像と実像、若狭酒井藩の酷政に静かな抵抗を貫いて散った青年庄屋・松木荘左衛門、激しい業苦を抱えて俗臭と反骨に生きた葛飾北斎、華美驕奢したい三昧の好運児・将軍家斉など、鎖国泰平の300年を彩った驚くべき人々を、迫真のドキュメントタッチで描く名著。
  • 婉という女・正妻
    5.0
    土佐藩執政、父・野中兼山(良継)の失脚後、4歳にして一族とともに幽囚の身となった婉。男子の係累が死に絶えた40年後、赦免が訪れ、自由となったものの、そこで見たのは、再び政争の中で滅びてゆく愛する男の姿であった……。無慙な政治の中を哀しくも勁く生きた女を描き、野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞した名作「婉という女」に、関連作「正妻」「日陰の姉妹」の2篇を付し、完本とする。
  • 遠藤周作短篇名作選
    4.0
    『沈黙』から『深い河』にいたる代表的純文学長篇小説の源泉ともいえる短篇の数々――遠藤周作には、代表的長篇小説が多くあるが、それぞれの長篇には、源泉となる短篇作品がある。その遠藤文学の核となる13の名短篇を集めた。「シラノ・ド・ベルジュラック」「パロディ」「イヤな奴」「あまりに碧い空」「その前日」「四十歳の男」「影法師」「」「母なるもの」「巡礼」「犀鳥」……遠藤周作の文学・人生・宗教観がすべてわかる短篇集。 ※本書は、『遠藤周作文学全集 第6~8巻』(1999年10~12月 新潮社刊)を底本としました。また『天国のいねむり男』は全集・文庫など未収録作品です。
  • 追越禁止 夜明日出夫の事件簿
    -
    老女を乗せて岩手まで車を駆った夜明は、若い女の変死に遭遇し、遺書の謎を解く。お馴染の夜明名探偵、東北でも大活躍! ――地上げ屋によるゴルフ場造成のトラブルに巻き込まれた老女を、自分のタクシーに乗せて岩手県一関へ赴いた夜明日出夫は、彼女の遠縁の娘の変死に遭遇する。その女の土地は、夫によって勝手に売却されていた。死体の口にはヒイラギの花ビラが……。残された遺書と花ビラから、夜明は老女のために犯人を暴こうとする。
  • 大友の皇子東下り
    3.3
    大友の皇子は、生きていた! 戦乱の近江京を逃れ、勇猛な影武者たちを従えて東へ向かっていた――古代日本を震撼させた壬申の乱で、大海人の皇子と皇位を争い敗れ自殺したとされる、悲劇の皇子の最期に潜む数々の謎……。古代史通作家が「日本書紀」の記述の矛盾を衝き、大胆な推理と構想で描く、会心の歴史ロマン。大友の皇子には5人の影武者がいた?
  • 沖田総司(上)
    3.8
    幕末……それは現体制の打倒、徳川幕府の覆滅のとき。しだいに血の旋風で彩られてゆく京の治安を維持すべく、浪士徴募に応じて結成された新選組。その新選組の内部では、近藤勇を初めとする、土方歳三、沖田総司ら誠衛館の一統と、水戸浪人・芹沢鴨を首領とする一派の対立が日ましに激化し、一方、急進公卿と長州藩の企図する、京洛騒乱の陰謀が、着々と進められていた……。はかない夢と知りながら大義に生きた天才剣士・沖田総司の短い生涯を描く傑作長編小説。
  • お嬢さん、上手な恋をしませんか
    -
    いま彼の胸にとびこもうとしているあなたに。もう彼の心をつかんでいるあなたに。そして、ふり向いてくれない彼に胸をいためているあなたに――。愛の講師・藤本義一さんがやさしく、きびしく語ってくれます。これはこころ美しい魅力的なあなたをつくる、ちょっぴりスパイスのきいた愛のテキストです。
  • 夫の始末
    -
    女にとって、夫という男は、何ものなのか。「物事の始末が悪い」と言われ続けた著者が、この世の名残りに、散らかし放題に「始末」をつける。劇作家同士、雑巾を縫う夫と山を歩く妻……。見事に違う、個性鮮やかな夫婦の60余年を戯画化した、何ともおかしい自伝的連作集。女流文学賞・紫式部文学賞、W受賞作。
  • 鬼会
    -
    高校のクラスメイトだった、女流作曲家・晃子の奇妙な死。その死にざまを聞かされたとき、僕は高校卒業を間近にした節分の夜を回想していた。男女合わせて6人の演劇部仲間で、鬼会の放埓な儀式を遊びに選んだのだ。あの夜、晃子を裸にして……。土俗的題材を、独特の美学で幻想世界に昇華させた、著者ならではの秀作集。鬼が出現した青春の一夜の妖しい美ーー鬼面をつけて戯れたあの夜の思い出が、女流作曲家の死に重なる!
  • 鬼恋童
    4.3
    萩焼の窯元に代々秘蔵されてきた、古萩「白虎」。凶々しい伝説に包まれた名器が歴史の闇から浮かび上がった時、惨劇は始まった。表題作「鬼恋童」の焼物、「阿修羅花伝」の能面、「炎帝よ叫べ」の隈取り――伝統の美に囚われた人たちは、官能の暗い情動のままに破滅への道をひた走る。耽美派の鬼才が描く妖美世界。めくるめく伝奇ロマン、赤江文学の傑作5編。
  • 汚名
    3.0
    徳川家康に信頼され重用されて、幕府草創期に辣腕を振った能吏・本多上野介正純(こうずけのすけまさずみ)。二代秀忠の世になり、「宇都宮釣り天井事件」の嫌疑で失脚、奥州に無惨な幽閉の身となる。権力の非情と冷酷、汚名に甘んじる自己犠牲。一切を黙して配所に赴く正純の潔い人間像を、陰密の目を通して骨太に描き出す、傑作歴史長編。権力の冷酷非情に甘んじる、自己犠牲の武士道!
  • おれは伊平次
    3.5
    村岡伊平次。故郷の島原を逃げ出し、南方で女衒として名を馳せ、女郎屋に賭博場、からゆき貿易で財を築き、三千有余の妓(おんな)たちを連れ新天地を拓き、あげくは南洋の美姫を妻とし、珊瑚礁の島の国王となった男。幾多の伝説に彩られたその生涯を雄渾に描く。明治の時代に、こんな痛快に生きぬいた日本人がいた!
  • おれは藤吉郎(上) 新太閤記(三)
    -
    放浪を続けた日吉丸だったが、最下級の身分とはいえ、松下嘉兵衛の厩番に、念願の仕官の道がつき、勇気百倍。名前も木下藤吉郎と改めて、急に大人になった気分、いよいよ天下晴れての武士である。持ち前の機転に加えて、骨身を惜しまぬ精進に、主人の覚えもめでたい。ひといちばいの機転と勤勉が認められだんだん出世の道が……。だが、出る杭は打たれる。とかく仲間うちではイジメの対象となるけれども、くじけぬ藤吉郎の前途は明るい。痛快な青年太閤記!〈全五巻〉
  • 女の繭
    -
    菱川佳世は、銀座「丸藤」専属の若い和服デザイナー。彼女の染めた衣裳を、一流会社の社長夫人・菅野三千代が着ると、人目をそばだてる。生家が西陣の帯地問屋と織元という関係で、三千代の方が年上だが、二人は幼い頃から姉妹のように親しかった。佳世の兄・豊喜は太平洋戦争の軍医で、ある夏、突然帰国する。彼は抑留中のいまわしい経歴から、虚無的な影のある男となっており、佳世はそんな兄の底知れぬ冷たさに幻滅するが、彼の帰還を10年待ち暮して今は人妻の三千代の瞳は、妖しく燃えるのだった。人間に絶望した男を愛のちからで蘇らせる、京おんなの激しくも哀切な恋を描く傑作。
  • 怪奇小説集
    4.3
    1~2巻607~660円 (税込)
    深夜、胸をしめつけられるような息苦しさに襲われたルーアンのホテル、真夜中の階段を上がっていく何者かの足音を耳にしたリヨンの学生寮、うなだれている人影を夜具の足許に目撃した熱海の旅館――「三つの幽霊」ほか、身の毛もよだつ恐怖譚15編を収録。
  • 海軍軍令部
    -
    明治海軍は軍令部創設によって伸長、日清、日露戦争で連合艦隊の大活躍を生む。勢いに乗り巨艦を増強、太平洋戦争へと突入するが、軍事力の中核はすでに空母や航空機に転じつつあり、対応できなかった日本は惨敗! 本書は海軍軍令部の栄光と悲劇の歴史をたどり、そこで活躍した参謀たちの姿を描く野心作。
  • 革命家・北一輝 「日本改造法案大綱」と昭和維新
    -
    主著『日本改造法案大綱』に記された壮大な国民救済の論理と日本民族発展の理想は、青年将校に多大な影響を与えた。“昭和維新の聖典”としてもてはやされたばかりではなく、その後の大日本帝国の運命をも変えた。本書は、昭和初期の最大のイデオローグであった北一輝の生涯と思想を追究した傑作評伝である。
  • 影を燃やせ
    -
    恋人のまりが、殺された。いまや、美しい思い出となった、たった一夜の契り。夜の紳士・宝木は、恋人に対する愛と犯人への怒りに燃えて、自力捜査を決意する。彼の危険をおそれぬ追及で、事件の輪郭は、徐々にあらわにされる。悪徳と情欲の渦まく大都会を舞台に、女を縛る謎のフィルムをめぐって展開する、ハードボイルド推理。
  • 春日局
    -
    勇武の血統、叛将・明智光秀の家老の娘・お福は、秀吉の天下で悲惨な青春を強いられ、家康の世にいたって運が開ける。苦汁の半生がつちかった力で、三代将軍の乳人として権力の奥に暗躍するが、お福を密かに支えた徳川政権を確立させた、恐るべき影の人物とは? 戦国の残影の中から新しい時代を導き出すため、男の野望を納得し同調した、稀有の政治的女性を描く、傑作長編時代小説。
  • 風の群像(上) 小説・足利尊氏
    3.0
    天下取りの好機。後醍醐帝から討幕綸旨(りんじ)が下り、源氏の棟梁・足利尊氏は弟直義(ただよし)、高師直(こうのもろなお)らと旗揚げして北条氏を討った。しかし"野草の群れ"武士の暮しを守る武家政権を目指した尊氏と、親政を企む帝が対立。「土に根ざし汗にまみれた者たち」の幕府開設へ熾烈(しれつ)な戦いが始まった。好漢尊氏の魅力溢れる歴史長編。
  • 風よ雲よ(上)
    -
    1~2巻660円 (税込)
    明朝末期のマカオ、美丈夫の野心家・鄭芝竜と、豊臣の遺臣・安福虎之助との運命の出会い。風雲児の生涯を描く壮大なロマン――東に虎視眈々と機を窺う満洲族、西に流賊・李自成軍が迫る明朝末期、中国南部の港町・マカオで、二人の男が運命の出会いをした。美丈夫の野心家、生れながらの統領の器、鄭芝竜と、大坂落城時、脱出して蘇州の大商人の用心棒となった長身の浪人、安福虎之助である。壮絶な乱世に、南海制覇の野望に燃える男と、夢と生き甲斐を大陸に求めた男の人生の軌跡を描く、歴史長編。<上下巻>
  • 風よ雲よ 上下合本版
    -
    明朝末期のマカオ、美丈夫の野心家・鄭芝竜と、豊臣の遺臣・安福虎之助との運命の出会い。風雲児の生涯を描く壮大なロマンーー東に虎視眈々と機を窺う満洲族、西に流賊・李自成軍が迫る明朝末期、中国南部の港町・マカオで、二人の男が運命の出会いをした。美丈夫の野心家、生れながらの統領の器、鄭芝竜と、大坂落城時、脱出して蘇州の大商人の用心棒となった長身の浪人、安福虎之助である。壮絶な乱世に、南海制覇の野望に燃える男と、夢と生き甲斐を大陸に求めた男の人生の軌跡を描く、歴史長編。 『風よ雲よ(上)』『風よ雲よ(下)』上下巻合本版
  • 風を見た人(一)
    -
    1~5巻660円 (税込)
    強い季節風の吹き下す、新潟県の石曾根で生れた真崎ちよは、幼い頃に父を失い、貧しい娘時代を過す。しかし、不幸な青春の中にあって恋を知り、やがて妊娠する。だが、愛する男は軍隊におり、男の両親はその責任から逃れようとする。「別れ」の人生を送ってきたちよが、誰にも恥じない陽の下道を選んで生きようとする、哀切きわまりない長篇ロマン。<全5巻>
  • 傾く滝
    4.4
    大名題の家に生れ、類いまれな美貌で“江戸の華”と謳われた八代目団十郎。しかし彼は、肉親との葛藤に悩み、芝居町を弾圧するご政道に不安をつのらせ、ついに仇持ちの浪人宮永直樹への破滅的な愛にのめり込む。謎の死に至る団十郎の伝説的な生涯を、江戸歌舞伎を背景に描いた、初期の代表的長編小説。
  • 桂春団治
    3.0
    独創的話術と奇行で知られ一世を風靡した奇才桂春団治。〈微妙猥雑〉な上方弁を駆使し落語界を席巻、上方落語の全盛期を築いた春団治の一代記を、出生から57歳の死まで、詳細綿密な調査と多彩な資料で裏付け書下ろした傑作評伝。「桂春団治年譜」「上方落語年表」などを付すほか「紅梅亭界隈」「東松トミの半生――桂春団治外伝の一つ」を併録。毎日出版文化賞受賞。
  • 歌舞伎剣法
    -
    15歳の美少年・山三郎は、蒲生氏郷に召し抱えられたが……という表題作はじめ、五味康祐、柴田錬三郎とともに、剣豪小説を支えてきた著者による傑作8編。
  • 歌舞伎のダンディズム
    -
    名優たちが生み出した伊達男たち。身近に歌舞伎を楽しむ好読物……。天下一品の伊達男・花川戸助六(はなかわどのすけろく)、私情を捩じ伏せて苦しみに耐える松王丸、陽気な野生児・超能力の妖術使い・石川五右衛門、ちょっとニヒルな色悪・民谷(たみや)伊右衛門、華奢な美少年の脆いデカダンス・弁天小僧……。個性豊かな役者たちが創り上げ観客に愛されてきた、破天荒に面白いヒーロー、12人の魅力を伝える名著。大迫力、胸をうつ「男の華」。花形とはどういう男か?
  • からす組
    4.0
    薩摩・長州・筑前を護衛に従えて、新政権の奥羽鎮撫総督が仙台に派遣され、会津討滅が命じられた。62万石の雄藩は混乱し、親政権派、親会津派に藩論は二分された。士道に生きる仙台藩士として、細谷十太夫は立ち上がったが……。奥羽越列藩同盟と新政権との死闘と、豪気な指導者像を鮮烈に描く、傑作長編。転換期の鮮烈な指導者像。魔風の如く暗夜に馳ける、男の意気を描く!
  • 枯草の根/炎に絵を
    -
    1巻1,540円 (税込)
    乱歩賞受賞作と初期の傑作長編推理――乱歩賞受賞の処女長編でありながら、中国人名探偵・陶展文の活躍を、清新かつ簡潔で乾いた文体、独得のユーモア、優しく成熟した人間認識で描き、大人(たいじん)の風格を漂わせる『枯草の根』。余命いくばくもない異母兄の依頼で始めた父親の汚名晴らしに、産業スパイやドンデン返しを織りまぜて、完全犯罪を明らかにする、爽やかな『炎に絵を』。人間と人間の織りなす綾で読者を魅了する長編傑作推理2編。
  • 川波抄・春の歌
    -
    隅田川を心のふるさととした明治・大正の東京の情趣が、若い日の「私」の歳月と交錯し、失われた時間に寄せる、想いの光と影を清婉に織りなす「川波抄」、さまざまな歴史を包みこんだ女の、不気味な明るさを湛えた晩年の性を描く「春の歌」など、円地文学の多様な才華と幽玄な到達点を鮮かに示す、傑作全9編を精選。
  • 「H」学
    -
    「助平」は人類を救う! 今、「母権社会」を生き抜くには、男はやさしいヒモになりきるのがいちばん!!――性を知れば知るほど男の女の本性が見える。現代の性事情からは明るい未来はない。一休・良寛・一茶らの先人たちは生きていくうえで性をどう考えていたのか。古今東西の「性生活」と「性表現」を検証し、よりよい「性」のあり方を探る。 ●働いて金を稼ぐのが男性だと考えるのは、すでに古いとしかいいようがない。そんなことを考えて生きてきたから、男女の平均寿命に大きな差が生まれたのだろう。働いてストレスを宿し、そのストレスを解くためにも不節制な行為を繰り返す必要はなにもないといってもいい。――本文より
  • 喜劇役者たち
    4.0
    トリオ同士の笑いの喰い合いに血を流す男たち。天才コンビに隠された哀しくも皮肉な秘密。芸以外に芸人の大切なものを盗んで掟を破った男の末路。浅草ストリップ界を舞台に、笑わすことに命を賭けたが故に自らの人生に泣く喜劇役者たちを、抱腹絶倒のうちにペーソス溢れるタッチで描いた名品六編――。
  • 傷だらけの放浪
    4.0
    大富豪の殺害を巡り、逃げる美貌の養女と追う若き刑事。笹沢ロマン・ミステリーの会心作! ――殺人容疑の汚名を晴らす、人間の執念と愛の葛藤。……大学の理事長で億万長者の江口正次郎が殺され、捜査の手は一族にのびる。だが、それぞれに不審な点のある、近親者たちのアリバイ捜査の結果は、二転三転する。一方、担当刑事の一人である若き矢代は、被害者の養女で美貌の千秋を、ぴったりとマークしていた……。
  • 奇想小説集
    4.8
    哀しい異境へようこそ、傑作の初期短編集。「魔界」へと続く作品群――戦後の東京で、青年と、神宮の森の樟(くすのき)をねぐらとする骨の軟らかい美少女との、愛欲を描いた「蝋人」。主人公の男のシンボルの形をした「鼻」を見て、女性が群がる「陰茎人」。グロテスクな表現の中に、風刺とユーモアと哀愁を込め、医学的知識をも駆使して人間の<性>を描いた、山田風太郎の初期短編集。全9編を収録。

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