あおいの世界 講談社作品一覧

  • あおいの世界
    4.0
    1巻1,265円 (税込)
    小学五年生のあおいは、父親の仕事の都合で、カナダに引っ越すことになった。 あおいには空想癖があり、ストレスを感じた時に空想すると、ストレスが緩和されるのだ。しかし、空想している様子が気持ち悪いと、クラスで浮いた存在になってしまった過去があるので、新天地のカナダでは、なるべく空想はしないで、普通にしていようと決めていた。ところが、カナダの普通は、日本の普通とは全く違う。学校は先住民の歴史を記念してみんなでオレンジを着る「オレンジシャツデー」やヒーローのコスプレをする「スーパーヒーローデー」など不思議な行事だらけで、あおいは戸惑うことばかり。隣の家に住むゲイカップルや、クラスメイトのアディソンの影響もあり、あおいは、普通でいようとする努力をやめることに・・・・・・。 九月最初の火曜日なのに、こんなに寒いなんてさすがはカナダだ。今にも雪がふり出しそうな白い空を見上げて、日本はまだ夏なんだろうなあと思った。うんざりしていた暑さが、なんだか恋しい。暑さが恋しいんじゃなくて、日本が恋しいのかな。あんなに居心地が悪かったのに、変なの。 空に向かって両手を広げて、全身に冷たい風を受けてみた。寒くて体がカチカチになる。冷とうイカになったみたい。本当にイカになれたらいいのになあ。そうしたら、カナダの学校なんかに行かなくていいもん。 「あおい。なにやってるの。早く車に乗りなさい」  お母さんが、カギをかけながら言った。 「あ、はーい」 こんなことやってたから、居心地が悪くなったんだった。ふつうにしてないと、ここでも居心地が悪くなっちゃう。──本文より。
  • ふしぎなつうがくろ
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 カナダの小学校や文化を紹介した『あおいの世界』で第60回講談社児童文学新人賞佳作受賞デビューの 花里真希氏の幼年童話。すべての見開きに『ふってきました』で日本絵本賞受賞の石井聖岳氏による石井聖岳氏の楽しい挿絵つき。 「とうこうはんの しゅうごうばしょは お寺のまえです。おてらのまえは、すぐ、そこですが、ひとりであるいて いくのは やっぱり いい気分です。ひろとは、たいそうふくの 入ったふくろをぶんぶんとふりまわしてあるきました。すると、いきおいがつきすぎて、ひろとの手からふくろがぱっと はなれてしまいました。 「あっ」(本文より) 一年生のひろとはきのうまでおかあさんと登校班の集合場所へ行っていましたが、今日から一人で行くことに。 春夏秋冬、それぞれにつうがくろで季節を感じる素敵なふしぎな体験が待っています。 デパートでのファンタジー体験を描いた『るりのワンピース』に続く、親子むけのお洒落な日常ファンタジー。
  • るりのワンピース
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    1巻1,265円 (税込)
    もうすぐたんじょう日のるりは、自分の名前と同じ色のワンピースを探しにお母さんとデパートへ。 講談社児童文学新人賞入賞作「あおいの世界」でデビューした花里真希と「はりねずみのルーチカ」の北見葉胡の描く魔法のデパートの世界。 認知症になってしまったおばあちゃんと約束したワンピースを探しにデパートへ行き、そこでお母さんとはぐれた主人公の「るり」をきつねの紳士がいろんなフロアにエスコートする、デパート版「不思議の国のアリス」のような楽しい作品です。 エレベーターには、だれものっていません。 (のっちゃおうかな、でもな、どうしようかな。) るりがもじもじしていたら、エレベーターのとびらが、とじたり、ひらいたりしました。 まるで「早くのって」と言っているようです。 デパートは、何階建てなのかわからないくらい、大きな建物でした。 「ほんとに大きいね。」 「まいごにならないように、しっかり手をつないでいようね。」 お母さんは、るりの手をぎゅっとにぎりました。 象でも通れそうな大きな入り口の横に、案内板がありました。ーー本文より。 もくじ うさぎの人形のワンピース  デパートへ   きつねのしんし   くつの山   おしゃれな白ねこ   るり色の布   きつねのしんし、ふたたび   お母さんといっしょに

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