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  • いつわりのティアラ
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    これは現実じゃないわ――白馬の騎士なんて、いるわけないもの。 ある日マディが働くカフェに、二人連れの男性客が現れた。二人とも明らかに場違いな印象だが、とくにそのうちの一人、深い海のようなサファイアブルーの瞳の彼にマディは目を奪われた。この町の人ではないし、普通の観光客でもなさそうね……。彼はワードと名乗ると、町の案内をしてほしいと申し出た。同僚のウェイトレスも誘って4人で出かけることにしたが、人の多い場所へ来たとき、雑踏の中で誰かがワードを見て叫んだ。「エドワード王子よ!」彼が、かの王国のプリンスですって?すると、ワードは突然こう言って、さらにマディを驚かせた。政略結婚から逃れるため、僕と期限付きで結婚してくれないか、と。 ■可愛くて楽しいロマンスが人気のカーラ・コールターが放つ、読み応えたっぷりのシンデレラ・ストーリーです! カフェでスコーンを焼くだけが取り柄だったマディが、不慣れな異国の宮殿で暮らすことに。持ち前の優しさと快活さで乗り切ろうと奮闘しますが……。
  • 秘書の初恋
    3.0
    ホリーは〈ホープチェスト牧場〉の秘書。ずっとボスのブレイクに憧れていたものの、彼は有能な秘書としてしか扱ってはくれない。それはそうよね。ホリーは鏡を見てひとりごちた。だて眼鏡にひっつめの髪、地味なスーツ。これでは女性として見てくれるわけがない。ところが、ブレイクは何を思ったのか、突然パーティへ一緒に行こうと誘ってきた。いい機会だわ。ホリーは変身を決意した。★水質汚染事件の犯人はやはりあの人物?本作をもちまして、シルエット・コルトンズはいったん区切りを迎えます。新たなコルトン家の人々を巡るシリーズを秋に刊行予定です。どうぞお楽しみに!★
  • ひとりじゃないから
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    シンシアは二十六歳だが、いまだ生活のすべてにわたって母親の言うなりだった。自らの夢を追うこともなく、母の選んだ地味な服を着て、作家である母の激務を支えて、ひたすら尽くしている。これは死んだ父との約束だもの。絶対に守り通さなければ。だが、休暇で訪れたリゾート島でシンシアの心は揺れていた。久しぶりの休暇だ。ほんのちょっとなら冒険してもいいはずよ。シンシアは服を脱ぎ捨てると、夜の海で思いきり泳ぎを楽しんだ。しばらくして、ふと浜に目をやり、彼女ははっとして凍りついた。誰かが見ている! 漆黒の浜で男性が優雅に葉巻をくゆらせていた。★「恋する楽園」の第五話をお届けします。母の言いつけどおりに生きてきたシンシアはリゾート島で、変わり果てた姿の元恋人と再会しますが……。来月刊「魔法がとけたら…」でついにシリーズ完結。どうぞお楽しみに!★

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