不破希海 - フレジェロマンス文庫作品一覧

  • あなた色に染まる予感
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    心待ちにしていた有名フラワーアーティストの個展で作品を破損させてしまい、弁償する代わりにアシスタントとして仕事の手伝いをすることになったけれど……この人性格悪すぎ! 花には優しいのにどうして人間には攻撃的なの?! 自分が悪いとはいえ、その扱いには納得がいかない。けれど、仕事に慣れてくると徐々に態度も軟化していって……。
  • あなたが笑顔になるために
    4.0
    紫《ゆかり》は派遣社員として働いていた。上司の高梨は、若くして出世コースを歩んでいる。何かと絡んでくるが、紫には忘れられない人がいた。長く遠距離恋愛をしていたが、「もう待たなくていい」と言われたのだ。けれど、紫は未練がましく想い続けている。贈られたアメジストの指輪も捨てられない。アメジストは紫の誕生石だから。そのために、決して高梨の誘いに乗ることはなかった。ところが、衝撃的な事実を目の当たりにして、紫の恋心は打ち砕かれた。不覚にも高梨の前で泣いてしまう。さらに、高梨にも癒やせない傷があることを知り、紫の心に変化が訪れた。
  • あなたしか想えない
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    私がテニススクールに通い始めるきっかけは一枚の生徒募集チラシだった。そこに載っていたコーチに一目惚れしてしまったのである。私はすぐに入会手続きをしてお目当てのコーチが指導する時間帯に通い始めた。それが二年前。なのに、運動が苦手な私は今でもコーチと親しくなれない上に、テニスの上達も見られない。今日も、道具の寄せ集めにボールをたくさん叩き込んでしまった。それを拾っていると、コーチの顔が近くにあって……。え? 今のって……キス?!
  • あなたに守られて
    4.0
    真夜中、騒がしさと変な臭いで目を覚ました私は、身体を起こして様子を見るために窓へと近付いた。カーテンを捲ると目の前には炎と黒煙が見える。自分の住んでいるマンションの何処かの部屋が火事になっているらしい。しかし、窓や玄関からは煙が入り込んできてもう逃げられない。パニックを起こすと同時に過呼吸にも襲われて、もう駄目だと死を覚悟したとき……私は助け出された。勇敢な消防士さんに。しかし、命拾いをしたと安堵したのもつかの間、災難というものは重なるようで……検査入院の後自宅マンションに戻ると掲示板には退去のお願いが貼られていたのだった。
  • あなたの胸に還りたい
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    彼は約束の場所に来なかった。何の前触れもなく突然姿を消したのだ。納得できない私は二年経っても約束の場所に立ち続けていた。そんなある日、終電間際のホームで電車から降りてくる彼を見つけた。声を掛けて呼び止めたけれど、その口から発せられたのは……“どちらさまですか?”という信じられない言葉。別れは決定的だった。なのに、偶然の再会がきっかけで会社を知られ、半ば強制的に連れて行かれた飲み屋で彼の発した言葉の意味を知る。頻繁に現れる彼と過ごす日々は長く続かない。怒り狂う彼の恋人に階段から突き落とされ、その日を境に音信不通となったのだ。そして再び巡ってきた約束の日、約束を知るはずのない彼がそこにいた。
  • あなたは私を好きになる
    3.0
    研修期間が終わり、勤めている会社で行われた新入社員の歓迎会。同じテーブルを囲う人たちが催眠術について語っているのを黙って聞いていたが、話を振られて「信じない」と答えたところ、隣の席にやってきた男性が「俺で試してみるか?」と言ってきた。それは、入社したときの教育係でもあった上司だったのだけれど……。え、嘘……催眠術掛かっちゃったんですか?! 解き方なんて知らないのに、どうしたらいいのっ?!
  • あなたを愛した日々
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    藍子は大学生。勉強とバイト三昧の忙しい日々を過ごしている。入学して間もなく、映画愛好会のチラシを配っていた柊と知り合った。気さくな人柄に魅了され、柊と親しくなりたいと思った藍子は入会することを決めた。互いに惹かれ合い、藍子と柊は交際を始める。とても幸せな日々を送っていたが、卒業が近づいたある日、柊の父親に呼び出された。「柊には、会社の後継者としてふさわしい縁談がたくさん来ている」別れて欲しい、と。
  • 意地悪彼氏
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    暇があれば図書館に通う本の虫。開館時間から閉館時間まで居座るのも珍しいことではない。そんなある日、高い位置の本が取れなくて唸る私を見て笑う男性が。本を取ってくれたのはありがたいけれど、今笑ったよね? 笑いましたよね? さらに「高校生?」だなんて訊いてきた。なんか凄く感じ悪いんですけど! そんな第一印象最悪の男性はどうやら図書館関係者らしい。
  • 一周まわって咲いた恋
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    すみれには、なかなか恋人ができない。会社の同僚から男性を紹介してもらったが、あっけなく振られてしまった。そんなある日、すみれは幼なじみの丈哉と再会した。泣き虫だった頃が思い出されて恥ずかしかったが、幼なじみのポジションは居心地がよかった。このポジションでいつまでも安らいでいたいような。ここから先に進みたいような。すみれの気持ちは揺れ動く。
  • 愛しき人よ、祖国よ永遠に
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    13世紀の西ヨーロッパ。リアンはトリフォレスト家の姫。優しい両親と兄に見守られながら、平和に暮らしている。ある日、領内で兄とともに馬に乗っていたら、吟遊詩人の服装をした若者が倒れていた。そばには竪琴が投げ出されている。「山賊に襲われたのかもしれない」兄の言葉にリアンは心から同情し、館へ連れて行くように頼み込んだ。夜が更けてから、リアンは若者の部屋へ食べ物を持って行った。「助けてくださってありがとうございます」若者はディーンと名乗り、竪琴が無事だったことに感謝した。しかし、朝になるとディーンの姿は消えていた。まるで夕べのことなど嘘のように。それを知って、兄はリアンを叱りつけた。「ウェールズ大公の差し金だったかもしれない。我が領地も狙われているのだ」と。ディーンの優しげな風貌に、リアンは「まさか」と信じられずにいた。※ この物語は史実を参考にしたフィクションです。
  • 居眠り姫の恋
    -
    誰もいない屋上でランチをして、昼寝をするのが入社して以来三年間続く私の日課。だけど、その日は違った。いつものようにアラームで目を覚ますと目の前には見知らぬ男性が立っていた。そして、自分に掛けられた上着。見覚えのないその人が違う会社の人であることだけは確かだ。「起きたか」初めて会ったその人はそう言って煙草の煙を吐き出した。それ以来、頻繁に遭遇するようになったけれど……あなたは誰? 何者なの? 毒吐きで意地悪で腹が立つのに……どうして惹かれていくの?
  • 嘘つきは優しいキスをする
    3.5
    会社の新人研修で仲良くなった同期の藤澤は飲み友達でもある。お互いの交際相手について相談をしたりされたりもしていた。大学時代から付き合っている彼氏からのプロポーズ待ちだったはずなのに……同じ会社の女性を妊娠させてしまったとの理由で振られてしまった。同期の藤澤を呼び出して愚痴っているうちに酔いが回って……気が付いたら藤澤の部屋で身体を重ねていた。
  • 笑顔と優しさに騙されて
    -
    友人の結婚式の際、母に着付けてもらったことで興味を持った着物。自分一人で着られるようになりたくて、母の勧める着付け教室に通うことを決めた。母と同年代くらいの女性だと聞いていたのだけれど……実際に現れたのは、私よりも少し年上と思われる和装の似合う男性だった。彼の母親である着付けの先生がぎっくり腰で動けないため、着付けの指導を彼がしてくれるという。臨時とはいえ着付けの先生が男性だなんて……!
  • 美味しい紅茶をあなたに
    -
    日本人とアメリカ人のハーフである父とスウェーデン人の母を持つ私だが、身長は低くフランス人形のような幼い顔立ちをしている。それは個性かもしれないがコンプレックスでもある。その容姿と内向的な性格のせいか、短大在学時からの就職活動全部が不採用。採用通知を受け取れたのは、短大卒業から二か月が過ぎた頃だった。配属先は秘書課。秘書課といえば女性の園をイメージしてしまうけれど、就職した会社の秘書室には女性秘書が私一人だけだった。
  • カウントダウンは夕方6時
    -
    聖美は経理課で働いている。昼休みになると、いつも一人で弁当を食べていた。ある日、聖美の弁当をのぞき込んだ九堂が言った。「おいしそうだね。俺も食べてみたい」同じ経理課の九堂は大手の会社から転職してきた。聖美より十歳年上。落ち着いた雰囲気を漂わせ、女性社員から注目を浴びている。さらに、九堂は聖美に聞いた。「よく窓の外を見てるけど、何か理由はあるの」聖美には、夕方になるとそわそわする癖があった。暗くなる前に帰らなければ、と。九堂に指摘されて、聖美は当惑した。誰にも知られたくないことだったから。
  • 彼は寡黙で可愛くて
    -
    長い休みは祖母と一緒に裁縫をするのが楽しみの私。祖母の家で完成させたハンドメイド作品は知り合いが委託販売してくれていて、仕事帰りにその店の前を通るのが日課になっている。しかし……ある日、遠巻きに店内の様子を窺っている怪しい人物を発見。それは毎日顔を合わせている男性なのだけれど、私に気付くと慌てて逃げていった。これは、後ろめたいなにかがあるということでは……? 考えたくないけれど、もしかして、ストーカーだったりします……?
  • ぐーたらなマリア
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    会社では真面目で几帳面なイメージを持たれているらしいけれど、私生活では駄目駄目人間。家事全般が苦手でズボラでごみの収集日を忘れることも多々ある。そんな私を支えてくれているのは近所に住む年上の幼馴染。モーニングコールから始まって、家事は勿論、帰りが遅くなったときのお迎えまで。とても頼れるオニイサンなのだ。
  • 恋人は熱帯魚
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    ある日、出張から帰ると私の大事な熱帯魚が死んでいた。落ち込む私に社長が紹介してくれたのは一軒のアクアショップ。地味な店だが、愛想のいい従業員は熱帯魚の飼い方を親切丁寧に教えてくれるし、熱帯魚の話ができて、熱帯魚がいっぱいで居心地は最高! 暇を見つけてアクアショップに通う私を見て、社長も興味を持ったらしく社長室で熱帯魚を飼いたいと言い出した。すっかり顔馴染みになった店員さんが水槽設置に来てくれたけれど……?!
  • 最初で最後の告白
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    小学校の入学式で出会った日から、香純は翔太郎に恋をしていた。けれど、翔太郎はサッカーに打ち込むために、すべての告白を断っていた。その気持ちを尊重して、香純は自分の想いを胸の中に隠してきた。高校の卒業式。長い片想いに区切りをつけるために、香純は翔太郎に打ち明けることを決意した。そんな香純に、クラスメイトの宏己が告白した。「好きです」と。宏己はサッカー部のメンバーであり、翔太郎の親友だった。
  • 細雪の降る頃に~最後の恋の始め方~
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    六年間、片想いをしていた相手が、綺麗な女性と結婚した。披露宴から帰ってきた鴫野ささめは、マンションの前で大学時代の後輩、東雲日向と二年振りに再会する。同棲中だった彼女に振られて追い出され、行くあてがないと言う日向。寒空の下に後輩を放り出すのも忍びなく、なによりひとりで失恋の痛みを抱えることがつらくて、ささめは日向を居候させることに。優しく明るい日向に、ささめは徐々に失恋の傷を癒されていくのを感じる。しかし、彼にとってそれは受け入れがたいことだった。初めての恋に破れてしまった痛みも、まだ彼のことが好きだということも、永遠に忘れたりしない。忘れることに罪悪感さえ覚える――そんなことが永遠に続くと、ささめは思っていたのだ。自身の感情の変化に戸惑うささめに、日向は「先輩のことがずっと好きでした」と告白してきて……。一途で料理上手な後輩わんこ×失恋したての甘党美人の、雪降る夜の恋物語。
  • 社内恋愛も悪くない
    5.0
    生理がこないと彼に相談したら「それ、オレの子?」ってどういうこと?! 「彼女と別れるつもりもない」って……私、彼女じゃなかったの?!
  • ストップ!? 職場恋愛
    -
    地方銀行に勤務して三年目の宮本美咲は、明るく仕事も頑張る25歳。同期入社の石橋くんとは一緒に昼食を食べたり愚痴を言ったり、何でも話せる友達以上恋人未満の関係。優しく頼りになる彼に惹かれていく美咲だったけれど、「僕は、同じ職場の人とは付き合わない主義だ」と言われてしまう。気まずくなりたくない美咲は、恋心を封印して友人のままでいようと決意する。しかし、押さえようとすればするほど“好き……大好き”切ない想いが溢れだして……。奥手な銀行員、美咲の恋の行方は……?
  • 聖夜に聴こえるあの歌は
    -
    湖雪には母親がいない。小学校へ入学した年に家を出て行った。以来、父親と助け合いながら二人で暮らしてきた。クリスマスの夜、「早く帰る」と言ったのに父親はなかなか帰って来ない。心細くなった湖雪はドアの外で待つことにした。雪がしんしんと降り、寒さが身に染みる。涙がこみ上げてきたときに、どこかから歌声が流れてきた。「どんな人が歌っているんだろう」――泣かないで、泣かないで。きれいな歌声は、まるで湖雪を慰めているように思えた。
  • 刹那の花
    -
    和花子は華族の一人娘として、蝶よ花よと大切に育てられた。高等女学校に入学した年に、なつ江と惣治が新たな使用人として雇われた。二人とも和花子と同じ十三歳。けれど、なつ江は淫靡な雰囲気を漂わせ、惣治は小柄で痩せ細っている。和花子は惣治を弟のように思い、親しげに接した。歳月が過ぎ、一人前の庭師となった惣治はたくましい青年に成長した。庭の木を大切にしている和花子にとって、頼れる存在になっていた。一方、なつ江は和花子の父親に取り入って、正妻の座を奪うつもりだった。屋敷の中には不穏な空気が満ちていた。嵐は屋敷の中だけではなく、外でも吹き荒れていた。第一次世界大戦が終結して戦後恐慌が起こり、父親の会社にも暗い影を落とした。
  • ドレスも指輪もいらない
    -
    弓子は二十七歳。雑居ビルの中にあるオフィスで働いている。一人娘のために、親からは結婚のプレッシャーを受けていた。けれど、お見合いではなく、恋愛から結婚に至りたいと考えている。そんなある日、ふとした出来事をきっかけにして、若い警備員と話をするようになった。「ダブルワークをしている」と聞いて驚いたが……。
  • 一人の季節を過ごしたあとに
    3.0
    会社の同期と交際していたけれど、あをいは裏切られて失恋した。同僚たちから好奇の目で見られ、いたたまれなくなって会社を辞めた。もう二度と恋はしない。誰も好きになりたくないと思っていたのに、取引先の相手だった慈雨と再会して心が揺らぐ。慈雨とは話が合うと感じていた。けれど、お互いに踏み込めないまま「仕事の知り合い」以上にはなれなかった。それには理由があった。慈雨は手痛い失恋を経験していた。
  • 不器用な彼
    -
    デートでやって来た動物園。楽しんでいた私たちの傍にやって来た女性集団がその気分をぶち壊した。もともとモテる男だが、私は自分が本命であると疑わなかったのに……彼の口から発せられた言葉は、私自身が浮気相手だというようなニュアンスだったのである。怒った私は持っていたソフトクリームを男性の顔に押し付けて一人で園内を歩いていた。そこに声を掛けてきたのは薄汚い恰好をした動物園の飼育員。ふれあい広場で小動物たちと触れ合い、落ち着きを取り戻した私は、頻繁にそこへと足を運ぶようになっていった。
  • プロポーズは誤解を解いてから
    -
    付き合い始めて十年も経つと新鮮味はないけれど、他の人では得られない安心感がある。こんな関係も心地がよくて私は好きだ。……そう思っていたのは私だけ? 出張という理由で約束を反故にされた私が街中で見たのは、彼と見知らぬ女性が仲良く歩く姿。これってどういうことなの……?!
  • ほろ酔いなキスだけじゃイヤ!
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    瑞帆は母の病死後、勤めていた農業機械メーカーを退職し、父と二人で食堂を営んでいる。慣れない仕事に戸惑う中、酔った常連客の口説き文句を真に受け、彼の恋人に「自意識過剰女」と罵られてあえなく失恋。そんな瑞帆の元に子犬系後輩・拓海が帰ってきた。客に絡まれているところを助けてくれて見直したのも束の間、「男を甘く見るな」と強引にキスされる。それからも何かと迫ってくる彼。それは本心? それとも、ただ酔ってキス魔になってるだけ? 拓海の気持ちがわからないまま、彼のキスに翻弄されて……?
  • マリッジブルーLove 今夜だけ、ぎゅっとして
    -
    結婚を控えたOLの彩菜はホテルで知り合ったオーストラリア人と濃密な夜を過ごし女としての悦びに目覚める。マリッジブルーに陥る彩菜に次々と誘惑の魔の手が伸びてきて迷いを抱えたままながら抱かれてしまい。
  • もう一度恋をするなら
    4.0
    不況のせいで父が経営していた会社が倒産した。父の会社で働いていた私も当然職を失い、職安通いの日々。そんな中、追い打ちをかけるように両親が置手紙を残して蒸発。落ち込む私の前に現れたのは学生時代に付き合っていた元カレだった。住み込み家政婦の仕事を紹介され、その話に飛びついたけれど……勤務先は元カレのマンション。ねぇ……どうして私を雇ったの?
  • やさしい肉食恐竜の愛し方
    -
    「どの恐竜だったら、家で飼えますか?」自然科学博物館に勤める“恐竜博士”の北谷竜也は、ある雨の日、風変わりな質問を受ける。絵本作家を名乗った彼女は、恐竜を飼う話を描きたいのだという。竜也は彼女に、一体の肉食恐竜を紹介した。その恐竜はレイニーというニックネームを持ち、大型犬ほどのサイズで、全身をふさふさの羽毛で覆われた愛らしい姿をしている。彼女はレイニーに夢中になった。そして数ヶ月が過ぎたころ、竜也は偶然、まちなかのカフェで彼女を見かけた。難しげな顔で、男と話をする彼女。翌日、博物館に再来した彼女は、どこか元気がなくて……。恐竜博士と絵本作家、夢見がちな二人の、大人向けほんわかロマンス。
  • ゆっくりおやすみ眠り姫
    -
    中学時代、美乃里はクラスメイトから嫌がらせをされて学校へ行けなくなった。周囲はたちまち美乃里から距離を置いたが、美術部の副顧問・堂園だけが励ましてくれた。「学校へ行けなくても、大好きな美術は続けよう」それが堂園と繋がる唯一の方法だと信じて。ついに美乃里の想いは通じた。二十歳の誕生日を迎える秋に、堂園と再会することができた。
  • 流星群に願いを
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    念願のプラネタリウムへの就職ができたのに、施設がハイテク化されていて人間の行う業務は少ない。チケットの販売やもぎり、ホールでは注意事項を述べるだけで上映中はお客さまの監視。大好きな星空とはあまり関係のない仕事ばかりである。特にお客さまの監視はストレスだ。それも、場内担当を任されるときに限って非常識なお客様が来場するのだから私には運というものがないのかもしれない。そして、今日も困ったお客様が……。
  • 恋愛ビギナー
    -
    アルバイト先のクリーニング店に週二回ほど訪れる常連の男性が私の想い人だ。誰にも話したことはないけれど、その人と言葉を交わせる短い時間を私はいつも楽しみにしている。

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