アドレナライズ作品一覧

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  • 秘密特務官・女豹(7) 罠に血を滴らせよ
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    絶体絶命の危地を脱し、自らの体を嬲った敵の正体を暴くべく、女豹は怒りの逆襲に立ち上がる! 世界最大のコンピュータ・ゲーム会社の社長が誘拐され、同時にその秘書が失踪。続いて、与党主流派の代議士が、女性秘書とともに全裸で殺害されるという事件が発生した。真相究明を特命され、罠と知りつつも敵地に飛びこんだ秘密特務官・九条梨香。凌辱に耐えながらも彼女は、裏で利権を巡り暗躍する日米の政財界人の存在を察知、獲物を追う女豹の如く逆襲を開始した。●志茂田景樹(しもだ・かげき)静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 秘密特務官・女豹(6) 欲望の大秘宝
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    ロマノフ王朝の大金塊をめぐって暗躍する二大スパイ組織、迎え撃つ女豹とのみつどもえの戦い! 混迷の続くロシアから二大スパイ組織が日本へ潜入した。彼らの目的は、ロシア革命直後密かに日本に運び込まれたというロマノフ王朝の秘宝。共和国の実権を握るための資金として、金塊奪還を企てたのだ。はからずも両組織の暗闘に巻き込まれたことから敵の狙いを知った秘密特務官・九条梨香は、自らも金塊捜索に着手、巨大組織を迎え撃つために女豹の牙を剥いた。●志茂田景樹(しもだ・かげき)静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 秘密特務官・女豹(5) 魔性の血を裁け
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    若い女を狙ってその身体の一部を切り取るという連続猟奇殺人事件が発生! 若い女性だけを狙う連続猟奇殺人事件が発生した。犯人は神矢新悟と名乗り、同時に川本首相の退陣を要求してきた。要求を拒否すれば、川本の娘を餌食にするという。何故、殺人犯が政治的要求を? 事態を憂慮した政府は、秘密特務官・九条梨香に神矢抹殺を下命。梨香は自ら囮となって殺人鬼と接触し、ついに犯人と首相とを結ぶ呪われた過去を突き止めるのだが…。●志茂田景樹(しもだ・かげき)静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 秘密特務官・女豹(4) 反逆者に死のキスを
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    自衛隊でクーデター? 九条梨香は総理府特別審理室の命を受け、阻止工作に乗り出した! 自衛隊内部で秘密裡に進行するクーデター計画を潰せ。特命を受け、計画阻止に乗り出した秘密特務官・九条梨香。だが米CIA付属機関WW7も同時に計画を察知、日米間に亀裂を生じさせるべく計画の暴露を画策しはじめた。国内の不穏分子とWW7……両面に敵を迎えた梨香は、迫り来るKデーまでに敵を潰滅できるのか。●志茂田景樹(しもだ・かげき)静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 秘密特務官・女豹(3) 憤りし血の裁き
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    日本転覆を狙う敵国の計画を阻止し、暗殺計画の裏にある真の目的を暴け! ファッションモデルを装ったロシアの美人スパイが日本に潜入した。時を同じくして不穏な動きを始めたキューバ国家保安部S1。総理府秘密特務官・九条梨香は情報網を駆使し、両国家の目的が日本の中心的財界人四人の抹殺にあることを知る。女スパイ・梨香は、計画を阻止し、その裏に隠された真の目的を暴くために行動を開始した。●志茂田景樹(しもだ・かげき)静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 秘密特務官・女豹(2) 嬲りの女戦士(ウーマン・ソルジャー)
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    国際的秘密組織から日本を護るため、スキャンダルの罠に陥ちた青年宰相を救え! 青年宰相・川本龍三郎内閣の失脚を謎の国際組織が計画している。情報を入手した総理府秘密特務官・九条梨香は、敵の正体をつきとめるべく行動を開始した。組織の真の狙いが、日本の国際社会における権威失墜にあることを知った梨香は、あえて罠にはまり、自らの美貌と肉体を晒して、敵壊滅をはかるが…。女スパイ・梨香の淫らで華麗な活躍を描く長篇バイオレンス。●志茂田景樹(しもだ・かげき)静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 秘密特務官・女豹(1) 魔獄の女戦士(ウーマン・ソルジャー)
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    女豹・九条梨香は類まれな美貌と高度な格闘技術を武器に、国際陰謀に挑む! 総理・武島と極秘会見を行うために来日した米特使暗殺が秘密裡に計画されている。情報を入手した総理府は、秘密特務官・九条梨香に暗殺団潰滅を下命、梨香は敵のアジトに単独侵入した。だが、ふとした油断から梨香は敵に捕縛され、流血と凌辱の拷問に晒される。類まれな美貌と華麗なプロポーション、女豹のようなしなやかさで国際陰謀に挑む女スパイ・梨香とその相棒・佐田の活躍を描く、殺戮の官能バイオレンス。●志茂田景樹(しもだ・かげき)静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • ストライク・ファイター(3)
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    オクテッド社に侵入した槙原の目の前に、かつて彼を撃墜した国籍不明機が姿を現わす! 二〇〇X年。米海軍のF14スーパートムキャット撃墜事件を追って、謎の多国籍企業オクテッドカンパニーに侵入したジョージ槇原。その目の前に、ついに彼を撃墜した国籍不明機(アンノウン)が姿を現わす。それはCCV機能をフルに発揮したアルト支援戦闘機だった。オクテッドとの戦闘によって負傷した自衛隊レインジャー部隊の碑宮は米海兵隊との接触に成功し、共同作戦をとる。その作戦とは、試験飛行の際、アルトを奪取することだった。指揮をとるのはCIA職員マックウォルド。一度は成功したかに思えたが、槇原の一瞬のためらいによって計画は失敗。果たして、捕らえられた槇原たちを待ち受ける運命は…。 ハイテク航空スペクタクルシリーズ第3弾にして完結篇!●青山智樹(あおやま・ともき)1960年、東京都武蔵野市生まれ。学生の頃より同人誌『宇宙塵』に参加。東海大学理学部物理学科卒業後、高等学校に理科教師として勤務。1992年、長編SF『赤き戦火の惑星』(勁文社)で商業デビュー。『バトル・オブ・ジャパン』(KKベストセラーズ)、『飛行戦艦「大和」出撃!』(経済界)、『合体戦艦「富士山」出撃!』(有楽出版社)、『蒼穹の海鷲』(アスキー)等、シミュレーション戦記を中心に執筆する。その他にも『零戦の操縦』(アスペクト)、『自分でつくるうまい!海軍めし』(経済界)、『世界一わかりやすい放射能の本当の話』(宝島社)等、ミリタリー関連書籍など著書・共著多数。
  • ストライク・ファイター(2)
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    自衛隊、米海軍、謎の多国籍企業オクテッド……複雑に絡み合う思惑の先にあるものは? 謎の多国籍企業オクテッドの本拠地、インドネシアの小島・八曜島…。米海軍のF14を撃墜した国籍不明機(アンノウン)の正体を探るべく乗りこんだジョージ槇原と自衛隊員、碑宮と三津屋。碑宮と三津屋は武装して行動を開始する。残された槇原は、オクテッドの研究室スタッフ仲雛に連れられ空港近くに向かう。宵闇が迫る滑走路に浮かびあがる、アルト支援戦闘機〈ストライク・ファイター〉。水平、垂直の先尾翼。六枚もの垂直水平尾翼。直接揚力制御を完全に取り入れたCCV性能。アルトは平原に潜む碑宮と三津屋に対し威嚇射撃の態勢に入った…。 ハイテク航空スペクタクルシリーズ第2弾!●青山智樹(あおやま・ともき)1960年、東京都武蔵野市生まれ。学生の頃より同人誌『宇宙塵』に参加。東海大学理学部物理学科卒業後、高等学校に理科教師として勤務。1992年、長編SF『赤き戦火の惑星』(勁文社)で商業デビュー。『バトル・オブ・ジャパン』(KKベストセラーズ)、『飛行戦艦「大和」出撃!』(経済界)、『合体戦艦「富士山」出撃!』(有楽出版社)、『蒼穹の海鷲』(アスキー)等、シミュレーション戦記を中心に執筆する。その他にも『零戦の操縦』(アスペクト)、『自分でつくるうまい!海軍めし』(経済界)、『世界一わかりやすい放射能の本当の話』(宝島社)等、ミリタリー関連書籍など著書・共著多数。
  • ストライク・ファイター(1)
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    アメリカ戦闘機が国籍不明機に撃墜された! 各国の思惑が交差する新型航空機開発競争の暗部を描く 二〇〇X年、六月…。アジアの一地域でアメリカを震撼させる事件が起こった。世界最強と信じられていた艦上戦闘機グラマンF14Dスーパートムキャットが国籍不明機(アンノウン)と戦いの翼を交え、そして敗れた。撃墜されたF14パイロット、ジョージ槇原は査問会の席で東京行きを命じられる。市ヶ谷の防衛庁を訪れた槇原には、女性自衛官・碑宮とともにインドネシアの小島・八曜島に向かう指令が待っていた。CIA、自衛隊、そして八曜島にある謎の多国籍企業オクテッドカンパニー…。はたして、槇原は国籍不明機の正体をつかむことができるのか。 ハイテク航空スペクタクルシリーズ第1弾!●青山智樹(あおやま・ともき)1960年、東京都武蔵野市生まれ。学生の頃より同人誌『宇宙塵』に参加。東海大学理学部物理学科卒業後、高等学校に理科教師として勤務。1992年、長編SF『赤き戦火の惑星』(勁文社)で商業デビュー。『バトル・オブ・ジャパン』(KKベストセラーズ)、『飛行戦艦「大和」出撃!』(経済界)、『合体戦艦「富士山」出撃!』(有楽出版社)、『蒼穹の海鷲』(アスキー)等、シミュレーション戦記を中心に執筆する。その他にも『零戦の操縦』(アスペクト)、『自分でつくるうまい!海軍めし』(経済界)、『世界一わかりやすい放射能の本当の話』(宝島社)等、ミリタリー関連書籍など著書・共著多数。
  • 凍樹
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    美術館の学芸員・高桐布結子は、美術界から抹殺された天才画家・柾木ススムの絵をきっかけに、年若いジャズトランペッター・佐久間檀と出逢う。男と女、絵画と音楽。互いに心を触発し、愛と快楽が交差する芳醇な時間が二人の間に生み出されるのだが…。大人の愛とその切なさを清冽な筆致で謳う、純愛小説。●斎藤純(さいとう・じゅん)小説家。1957年、盛岡市生まれ。FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。
  • アトランタの案山子、アラバマのワニ
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。アメリカン・フォークアートを巡る旅 ニューヨークで暮らしていたとき、五番街にあるスクリブナーという書店で一冊の本と出会った。掲載されている絵は、ほとんどが無名の人の作品で、わかりやすく一口で言ってしまえば、子供が描いたような絵だった。デッサンだの、遠近法だのはほとんどでたらめだが、でも、そこには自分なりにこういうふうに描きたいんだという気持ちがこもっている。常々、絵の魅力はそういうものではないかとおもっていたので、彼らの絵に感動した。(「プロローグ」より) イラストレーター安西水丸が少なからず影響を受けたアメリカン・フォークアーティストたち。彼らとその作品の数々を巡るアメリカ南部へのアート紀行。アメリカの神々……ハワード・フィンスターネヴァダの夕焼け……プリス・バトラーアトランタの案山子……R・A・ミラーキルティングの巨人……クリス・クラークサンタクロースはやるせない……モーズ・Tアラバマのママ……アニー・T鉄のロックンローラー……チャーリー・ルーカスアラバマのワニ……ジミー・リー・サダス●安西水丸(あんざい・みずまる)1942年、東京都生まれ。日本大学芸術学部美術学科卒業。電通、ADAC(ニューヨークのデザインスタジオ)、平凡社でアートディレクターを務めた後、フリーのイラストレーターとなる。広告、装幀、漫画、小説、エッセイ、絵本など、多方面で活躍。朝日広告賞、毎日広告賞、日本グラフィック展年間作家優秀賞(1987年)、キネマ旬報読者賞(1988年)等を受賞。著書に、『たびたびの旅』『アマリリス』『がたん ごとん がたん ごとん』『安西水丸 地球の細道』『ちいさな城下町』など多数。TIS、JAGDA、日本文藝作家協会、日本ペンクラブ会員。2014年3月逝去。●小平尚典(こひら・なおのり)1954年、福岡県生まれ。写真家、フォトジャーナリスト。日本大学芸術学部写真学科卒業。欧州を放浪後、エディトリアルカメラマンとして数多くの雑誌で活動。1980年、新潮社「FOCUS」誌専属カメラマンとして創刊に参加。1987年、米国ロサンゼルスに移住。2009年に帰国後はメディアプロデューサーとしても活躍。安西水丸氏との共著『彼はメンフィスで生まれた』『神が創った楽園タヒチ ゴーギャンを辿って』のほか、『おやさと写心帖』『4/524 日航123便御巣鷹山墜落事故写真集』など著書多数。公益社団法人日本写真家協会会員。早稲田大学理工学部非常勤講師。
  • 悪党 小説・中国共産党
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    1巻770円 (税込)
    新宿・花園神社で男の惨殺死体が発見された。臓器は切り出され、性器まで切り落とされていた。そして、手には赤い布地のネッカチーフが…。ベテラン刑事・深森とソイチ(組織犯罪対策部)の浅尾は、被害者の足取りを追っていくうち、“ZERO”と題されたパスワード付きメールに辿りつくが…。天安門事件、黄色い雀たちの行動、ジェノサイド・オリンピック、エイズ村、盲流(マンリュウ)、臓器売買ビジネス、狂乱の中国株市場、習近平の金脈、香港の学生デモ、気功集団の学習者弾圧……。政治・経済の両面から浮かび上がってきたキーワードが、中国共産党の本質をあぶり出す。 ノンフィクション作家が描く、事実に基づいた驚愕の長篇サスペンス。電子オリジナル作品。●森田靖郎(もりた・やすろう)作家。1945年、兵庫県出身。文革中に、中国・チベット地区を訪れ、辺境地に下放された都市青年との交流から中国への興味を抱く。その後、シルクロードやロングマーチ(長征)など中国各地への旅を繰り返す。改革開放、天安門事件、香港返還などを常に現場から発信し、中国をフレームにして日本への同時代メッセージを送り続けるルポで定評がある。
  • 鬼かげろう 孤剣街道
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    天保年間、中山道をゆく一人の男は、全ての記憶を失っていた。残されたのは手練の武技と奇妙な「四二目の賽」。蜉蝣(かげろう)という奇妙な名を名乗るこの男の元に、次々と襲い来る刺客。本能のまま立ち向かう蜉蝣は、やがて背後に潜む巨大な闇と対峙する。剣戟と大いなる謎が読者を魅了する長篇時代活劇。 ●片倉出雲(かたくら・いずも) 別名義で100冊以上の著作を持つ覆面作家。伝奇作家・朝松健の変名との噂もある。
  • 幾千の夜を超えて
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    北の海にそびえ立つ美しい氷の城と、その傍らに浮かぶ緑の小島レックランド。二十数年ぶりに故郷のレックランドに帰ってきた青年・ジェイは、そこで不河解な事件に巻き込まれる。宝玉《月の雫》とは何か? そして、一族の伝承『月読の詩』の秘密とは……。  伝説と神秘に彩られた北海の小島で繰り広げられる幻想と冒険の物語を描いた表題作他、同一の創作神話世界を舞台としたファンタジー全三編を収録。「電子版あとがき」を追加収録。表紙イラストは加藤直之の手により文庫版から新たにリニューアルされた。 *緑なす夢 *リュスリナの剣 *幾千の夜を超えて ●神月摩由璃(こうづき・まゆり) 宮崎県生まれ。明治学院大学文学部フランス文学科卒業。大学在学中に日本版ウォーロック創刊号でブックレビューの連載を始め、それをまとめた『SF&ファンタジー・ガイド 摩由璃の本棚』で1989年にデビュー。創作神話・異世界ファンタジーの先鋭として活躍し、小説『永遠の護り』等で絶賛を浴びる。大病による長いブランクを経て執筆を再開した。
  • 激闘日露大戦争(1) 南山・旅順大攻防戦編
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    満州に侵出し朝鮮を狙うロシアの南下政策に危機感を抱いた日本帝国は、ロシアに対して宣戦を布告。第一軍は遊撃軍として鴨緑河を渡河し、第二軍は主力として南山・金州に向かう。だが渡河作戦は成功したものの、南山はロシア軍が野戦策城術に則る複合陣地を築いており、攻撃する第二軍に多大の出血を強いることとなった。そして第三軍の攻撃目標とする旅順は、ロシアが極東最強と自負する要塞である。だが司令部は、その情報を確認できぬまま第一次総攻撃を決行。全戦闘員50,700名中死傷者15,800名という未曽有の死闘が展開する……。  日露戦争を舞台にした長篇架空戦記小説「激闘日露大戦争」シリーズ、第1弾。 ●高貫布士(たかぬき・のぶひと) 1956年生まれ。神奈川県出身。和光大学人文学部芸術学科卒業。学生時代より軍事評論家・小山内宏氏、航空評論家・青木日出雄氏らが創設した「軍事学セミナー」で軍事学を修得。出版社勤務を経て、軍事アナリスト兼作家として活躍。『図解・ドイツ装甲師団』『大日本帝国海兵隊戦記』シリーズなど、ノンフィクション、小説の著書多数。
  • 燃える砂漠(1)
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    2015年、急死した国王の後継者指名をめぐって、サウジアラビアで騒乱が起こった。イスラム原理主義者が実権を握る、アラビア神聖共和国が新たに建国。再び中東情勢が緊迫する。イラクに駐留していたアメリカ軍と自衛隊が鎮圧に乗り出したが、各国を巻き込んで戦火は広がってゆく……。  衝撃と興奮の国際政治サスペンス「燃える砂漠」シリーズ、第1弾。 ●高貫布士(たかぬき・のぶひと) 1956年生まれ。神奈川県出身。和光大学人文学部芸術学科卒業。学生時代より軍事評論家・小山内宏氏、航空評論家・青木日出雄氏らが創設した「軍事学セミナー」で軍事学を修得。出版社勤務を経て、軍事アナリスト兼作家として活躍。『図解・ドイツ装甲師団』『大日本帝国海兵隊戦記』シリーズなど、ノンフィクション、小説の著書多数。
  • 南沙諸島紛争勃発! 中国艦隊壊滅作戦
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    南シナ海にある南沙諸島はベトナム、フィリピン、マレーシア、台湾、中国の五カ国が領有権を主張。互いの主張する領有権が複雑に入り組んだ海域になっている。各国は沿岸警備隊や海軍艦艇、航空機を派遣して監視や警戒を続け、まさに一触即発の状態にあった。ベトナムからアメリカに、中国が南沙諸島の環礁で秘密作業を決行中という極秘情報が届く。米政府は偵察衛星の活動で、中国が航空基地を建設中であることを知る。南シナ海での領有権の拡大を目論む中国に対し、米政府はASEAN諸国に深刻な影響を及ぼすことを懸念。米日豪による統合多国籍海軍を編成し、中国の野望阻止に動き出す! 国際政治サスペンス小説。 ●高貫布士(たかぬき・のぶひと) 1956年生まれ。神奈川県出身。和光大学人文学部芸術学科卒業。学生時代より軍事評論家・小山内宏氏、航空評論家・青木日出雄氏らが創設した「軍事学セミナー」で軍事学を修得。出版社勤務を経て、軍事アナリスト兼作家として活躍。『図解・ドイツ装甲師団』『大日本帝国海兵隊戦記』シリーズなど、ノンフィクション、小説の著書多数。
  • 悪魔の棺桶
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    パキスタンが行った核実験は、これまでと大きな違いがあった。イスラム文化圏が手に入れた初めての核兵器であり、特殊部品を使うことなく核物質さえ手に入れれば、誰でも造ることができる「核」であったのだ。こうした世界情勢の中、インド洋で核爆発が発生、米海軍基地が壊滅した。内閣調査室の中川猛は、イスラム原理主義者によるテロであるという情報をキャッチ、標的に東京が入っていることを知る……。迫真の国際政治サスペンス小説。 ●高貫布士(たかぬき・のぶひと) 1956年生まれ。神奈川県出身。和光大学人文学部芸術学科卒業。学生時代より軍事評論家・小山内宏氏、航空評論家・青木日出雄氏らが創設した「軍事学セミナー」で軍事学を修得。出版社勤務を経て、軍事アナリスト兼作家として活躍。『図解・ドイツ装甲師団』『大日本帝国海兵隊戦記』シリーズなど、ノンフィクション、小説の著書多数。
  • 居残り兵庫事件帖 甘露梅の契り
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    吉原の元締の妓楼に「吉原の難事、大小問わず引受申し仕り候」と看板を掲げる一人の居残りが居た。男の名は楯兵庫。大名でさえ帯刀を許されない吉原で、唯一二尺四寸の太刀を差す凄腕の居残りだ。「廓の探偵」を自認する彼が引き受けた依頼は、遊女たちの間で流行り始めた危険な“毒煙草”の出所を探ること。すでに客にも被害が出始め、一刻の猶予もない。そして探索を始めた兵庫を待ち受ける悪とは!? 長篇時代小説。 ●片倉出雲(かたくら・いずも) 別名義で100冊以上の著作を持つ覆面作家。伝奇作家・朝松健の変名との噂もある。
  • セルス騒乱記(1) 覚醒(いざない)
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    ただひとり、少女シアはその緑色の瞳で精霊たちを見つめていた。記憶をなくした孤児であった彼女も今ではおだやかな日々を過ごしていた。しかし運命の歯車は突然動き始める。ある日森で出逢った、胸部にふしぎな文様が描かれた謎の巨漢。そして、空から落下してきた金属の箱のなかで眠っていた“彼”を捕らえるため、兵士の群れが村に現れた。焼きはらわれた村。シアのあげた救いをもとめる叫びは“彼”を凶暴な戦士へと変えた……。精霊、亜人、言術。謎に満ちた「世界」の成り立ちとは?  壮大なスケールで描かれるSFファンタジー小説『セルス騒乱記』、第1弾。 ●神代創(かみしろ・そう) 1965年、滋賀県近江八幡市生まれ。関西大学卒業。1991年に『ヴェルナディックサーガ』でデビュー。オリジナルのSF/ファンタジー、アニメ・ゲームのノヴェライズを執筆の他、ゲームシナリオも少々。代表作に『はみだしバスターズ』シリーズ、『ウェイズ事件簿』シリーズなど。ノベライズには『新機動戦記ガンダムW』、『魔界戦記ディスガイア』などがある。
  • 外道・宮本武蔵(1)
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    慶長5年9月、美濃関ヶ原で東西決戦が始まった。徳川家康対石田三成の覇権争いである。西軍優勢のまま闘いは推移するが、小早川秀秋の東軍への寝返りによって、石田勢は劣勢に追い込まれる。だが、突如怒涛のごとく小早川勢へ急襲をかけた軍がいた。宮本武蔵率いる武装軍団である。形勢は逆転し、小早川隊は潰滅。徳川家康は関東へ引き上げる。手柄を立てた武蔵は石田三成に気に入られ、城持ちの大名に取り立てられるが……。  孤高の剣豪ではなく、軍団を率いて大名まで成り上がる宮本武蔵の活躍を描く。歴史スペクタクル第1弾。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 怪奇犯科帳
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    文政年間、江戸では常識外の怪奇事件、猟奇事件、原因不明の超常現象などによる殺人事件が頻々と起こるようになった。地蔵が深夜涙を流し、竜巻が女体を天に舞い上がらせ、獄門台の首は宙に浮き上がる……。従来の町奉行や火盗改めでは手に負えないそれら事件を担当するのが、新役所「風俗改め」である。市井に融け込むため身分を隠し、あらゆるところに潜入して謎を追う四人の活躍を描く。長篇時代伝奇小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 枕妄之介 秘剣伏魔城
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    徳川網吉の圧政下、江戸元録期。腐敗する幕府の背後で、南蛮渡来の秘宝を巡って蠢く魑魅魍魎たちがいた。大商人・丸銀屋と、異国の騎士を擁する浪人集団・青竜組。それに対し、伏魔殿と化した幕府を探るべく隠密行動をとる若き吉宗。期せずして三つ巴の闘いに巻き込まれた無頼人・枕妄之介は、秘剣「水月殺法」と女殺しの色気を武器に、悪の陰謀に挑む! 長篇時代伝奇小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 京都 六波羅蜜寺 空也上人写真集
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 京都六波羅蜜寺所蔵の「空也上人立像」(運慶の四男・康勝の作)。半開きの口から出ている6体の阿弥陀如来が特徴的で、国の重要文化財に指定されている。空也上人とは平安時代の僧侶で、疫病・飢饉からの安寧を願い、「南無阿弥陀仏」を唱えて京の町を巡り歩き、念仏を広めたことで知られる。  本書は、東洋美術印刷から発売された、高精細印刷写真集の電子版。序文と章解説を『世界の中心で、愛を叫ぶ』など数々の作品を生み出した、作家・片山恭一氏が担当。また、京都六波羅蜜寺山主65世・川崎純性氏が題字揮毫と後書きを寄稿している。千年の時を超えて、空也上人の心が現代に蘇る……。 ●小平尚典(こひら・なおのり) 1954年福岡県生まれ。写真家、フォトジャーナリスト。日本大学芸術学部写真学科卒業。欧州を放浪後、エディトリアルカメラマンとして数多くの雑誌で活動。1980年、新潮社「FOCUS」誌専属カメラマンとして創刊に参加。1987年、米国ロサンゼルスに移住。2009年に帰国後は、米国での経験を生かし、メディアプロデューサーとしても活躍。安西水丸氏との共著『彼はメンフィスで生まれた』『アトランタの案山子、アラバマのワニ』の他、『おやさと写心帖』など著書多数。公益社団法人日本写真家協会会員。早稲田大学理工学部非常勤講師。
  • 真犯人は資本主義だったのか 78億人の目撃者
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    1巻770円 (税込)
    政治、経済、社会そして歴史の専門家の間では、資本主義社会の矛盾を衝いた「真犯人は資本主義説」がある。核兵器、原発、地球温暖化、テロ、経済格差、人種差別、コロナ・パンデミック、ウクライナ戦争……。社会主義を葬り去った資本主義が、これらすべての真犯人なのか。  ぼくら人間は偶然に生まれ、死に方は社会が決める。与えられた自分の持ち時間を何に代えるか、それがその人なりの人生ではないか。人間と文明、どちらが主人でどちらが奴隷かを争った20世紀から脱出したはずなのに……。  本書では、「真犯人は資本主義説」を検証しながら、人類史上かつてないほど進化した時代“近現代史”を振り返り、何が悪かったのか、どこで間違えたのかを見極め、もういちど「資本主義のアリバイ(存在証明)」を確かめる。 序章 見えた、何が、コロナ後とウクライナ戦争が…… 第一章 成長無限都市TOKYO150年史 第二章 資本主義“真犯人説”を追う 第三章 奇跡の中国200年国家改造 第四章 宇宙が戦場になる“前夜” 終章 資本主義のアリバイ「存在証明」 ファイナルアンサー『悠々として、急げ』 ●森田靖郎(もりた・やすろう) 作家。1945年、兵庫県出身。文革中に、中国・チベット地区を訪れ、辺境地に下放された都市青年との交流から中国への興味を抱く。その後、シルクロードやロングマーチ(長征)など中国各地への旅を繰り返す。改革開放、天安門事件、香港返還などを常に現場から発信し、中国をフレームにして日本への同時代メッセージを送り続けるルポで定評がある。ノンフィクションを底辺にさらに再構築した小説執筆にも精力的で、ノンフィクションでは表現出来ない中国の暗部を赤裸々に描き出している。『上海セピアモダン』(朝日新聞社)、『中国「犯罪源流を往く」』(講談社)、『悪夢』(光文社)、『地経学で読む爆走中国』(原書房)、『引き裂かれた街~池袋チャイナタウン・プロジェクト~』(ナショナル出版)など著書多数。
  • 江戸の敵
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    ならず者の銀平は、山谷の茶屋女・お紋のヒモである。美人局で江戸を荒し回った挙げ句、長崎行きを思い立った。母親と自分を捨て、長崎で海産物問屋を営む父親を強請ろうというのだ。一方、お紋にも当てがないわけではなかった。馴染みだった役人が確か長崎に行っているはずだ……。ニヒルな二人の腐れ縁を描く表題作など、十一編。市井に生きる男女の愛欲を推理短編の手法で活写する時代小説短編集。 *餌屋の客人 *忘れていた女 *雨宿り *おびき出し *岡っ引無頼 *寝ものがたり *生き返った男 *身がわり *江戸の敵 *三河屋 *斬また斬 ●多岐川恭(たきがわ・きょう) 1920年福岡県生まれ。東大経済学部卒。戦後、横浜正金銀行をへて毎日新聞西部本社に勤務。1953年『みかん山』で作家デビュー。『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、翌年には短編集『落ちる』で第40回直木賞を受賞。以降、推理小説と共に時代小説も旺盛に執筆した。
  • 追われて中仙道
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    夏の中仙道、上州路。ひょんなことから道連れになった男と女。片や行きがかりで主を殺して金を奪った新助こと鉢谷幸次郎。片や囲われていた旦那を殺し、男に化けて江戸を立った島五郎ことお島。どちらもすねに傷持つ逃避行。迫る追手や地回りに雲助、群がる悪党を右に左に斬り捌き、京を目指してひた走る。明日をも知れぬ二人がたどり着くのは極楽か、はたまた地獄か……。長篇時代小説。 ●多岐川恭(たきがわ・きょう) 1920年福岡県生まれ。東大経済学部卒。戦後、横浜正金銀行をへて毎日新聞西部本社に勤務。1953年『みかん山』で作家デビュー。『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、翌年には短編集『落ちる』で第40回直木賞を受賞。以降、推理小説と共に時代小説も旺盛に執筆した。
  • お夏太吉捕物控
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    お夏は花もはじらう十八の掏摸名人。幼馴染みの太吉あにいは、駈け出しの岡っ引だ。ある日、現場を押えた太吉は、お夏にひょんな交換条件を出した。赤犬を使う女掏摸から、さる大店の蔵の鍵を取り戻せば、見逃すというのだ。やがて鍵も戻り、事はすんなり収まるかに見えたが、当の女掏摸が殺されてしまう。事件は複雑に意外にこみいっていくうちに、お夏と太吉の二人は……。連作短篇時代小説。 *太吉売り出す *突き当った男 *お夏の恋心 *飼われた男 *二人で芝居を *太吉冬ごもり *花かんざし *昔の仲間 *田舎の親爺 *いつか見た顔 ●多岐川恭(たきがわ・きょう) 1920年福岡県生まれ。東大経済学部卒。戦後、横浜正金銀行をへて毎日新聞西部本社に勤務。1953年『みかん山』で作家デビュー。『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、翌年には短編集『落ちる』で第40回直木賞を受賞。以降、推理小説と共に時代小説も旺盛に執筆した。
  • 武田騎兵団玉砕す
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    信玄の跡を継いだ武田勝頼は焦っていた。重臣たちに、父と比較され軽んじられていることに腹を立てていた。そして信玄の遺言である「三年は死んだことを伏せ、守りに徹しよ」に背き、奥平貞昌が守る長篠城を攻めた。だが落城寸前、織田・徳川連合軍が押し寄せてくる。勝頼は討って出るが、予想をはるかに超える三千の鉄砲を前に苦戦。全国の武将に恐れられた武田騎兵団の運命は……。  天正三年(一五七五年)の「長篠の合戦」を舞台に、武田勝頼、奥平貞信、徳川家康、織田信長、鳥居強右衛門など各人の思惑をつぶさに描く。 ●多岐川恭(たきがわ・きょう) 1920年福岡県生まれ。東大経済学部卒。戦後、横浜正金銀行をへて毎日新聞西部本社に勤務。1953年『みかん山』で作家デビュー。『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、翌年には短編集『落ちる』で第40回直木賞を受賞。以降、推理小説と共に時代小説も旺盛に執筆した。
  • 姉小路卿暗殺
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    京都で「天誅」と称する要人襲撃事件が相次ぐなか、攘夷派の重要人物・姉小路公知が暗殺された。現場に残されていた刀などの物証から、薩摩藩の田中新兵衛が捕らえられたが、彼は取調べ中に自殺してしまった。だが、人斬り新兵衛とまで言われた男の仕業にしては、あまりにお粗末だ。京都東町奉行の義兄の家に居候していた浪人・関要次郎は、事件の幕引きに不審を抱き、持ち前の正義感と好奇心に身を任せて事件を捜査する。果たして本当の下手人は誰なのか、暗殺を計画した組織は?  明治維新の一つの謎に独特の手法で挑む、快心の時代推理小説。 ●多岐川恭(たきがわ・きょう) 1920年福岡県生まれ。東大経済学部卒。戦後、横浜正金銀行をへて毎日新聞西部本社に勤務。1953年『みかん山』で作家デビュー。『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、翌年には短編集『落ちる』で第40回直木賞を受賞。以降、推理小説と共に時代小説も旺盛に執筆した。
  • 江戸の一夜
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    江戸勤番になった実直な侍が出会った妖艶な女。まんまと財布をすられながらも何となく憎からず思っていた。偶然か罠か、侍は逢瀬に誘われるが……。「江戸は怖い所だから、お気をつけになるんですね」生き馬の目を抜く大都市でたくましく生きる女と、武骨な侍の妖しくも爽やかな交歓を描く表題作など、十六編。江戸の街を舞台に、色と欲に狂奔する人々の姿を活写した時代小説短編集。 *江戸の一夜 *出戻りぐせ *ペテン師たち *笑くぼの女 *淪落 *不義の部屋 *ある御落胤 *隣りも妾宅 *みれん *渡し場 *酔眼の友 *夜逃げ家老 *権八伊右衛門 *欺し欺され *夫の首 *蛇 ●多岐川恭(たきがわ・きょう) 1920年福岡県生まれ。東大経済学部卒。戦後、横浜正金銀行をへて毎日新聞西部本社に勤務。1953年『みかん山』で作家デビュー。『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、翌年には短編集『落ちる』で第40回直木賞を受賞。以降、推理小説と共に時代小説も旺盛に執筆した。
  • 暗闇草紙
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    湯島妻恋町の裏通り。明け方から夕暮れまで日が差さず、お先真っ暗な連中が肩寄せ住まう、人呼んで「暗闇小路」。その小路に引っ越してきた、いかにもわけありの娘・お春が押し込み強盗に襲われ、伝家の観音像を奪われた。手習いの師匠で糊口する浪人者・島小平は、思うところあって、お春の窮状に手を貸す。観音像は誰の手に渡ったのか、また像に隠された秘密とは? 波瀾万丈の娯楽時代小説。 ●多岐川恭(たきがわ・きょう) 1920年福岡県生まれ。東大経済学部卒。戦後、横浜正金銀行をへて毎日新聞西部本社に勤務。1953年『みかん山』で作家デビュー。『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、翌年には短編集『落ちる』で第40回直木賞を受賞。以降、推理小説と共に時代小説も旺盛に執筆した。
  • 用心棒
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    荒川戸田の渡し近く、簀巻きにされた浪人風の男が助けられた。名は泥助(どろすけ)。男は助けられた縁で、上野池の端の安房屋に身を寄せる。用心棒稼業ながら、剣の腕はからっきし。昼間から酒をくらってぶらぶらし、女にだけはやたら手が早い。全くの役立たずにみえる泥助の正体は何者か。色と欲が渦巻く、江戸の闇の世界を舞台に、過去も未来も捨てた男の生き様を鮮やかに描く長篇時代小説。 ●多岐川恭(たきがわ・きょう) 1920年福岡県生まれ。東大経済学部卒。戦後、横浜正金銀行をへて毎日新聞西部本社に勤務。1953年『みかん山』で作家デビュー。『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、翌年には短編集『落ちる』で第40回直木賞を受賞。以降、推理小説と共に時代小説も旺盛に執筆した。
  • 記録魔
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    あの事件を風化させたくない。兄を殺したあいつを殺すことで、事件を再び人々の記憶に刻むのだ……。ドラマの記録係(スクリプター)として活躍する田所有記は、見知らぬ女から「復讐殺人の一部始終を記録してほしい」と頼まれる。娘の命を脅かされ、協力を決意する有記。しかし、次第にリアルな殺人計画を記録することに引き込まれていく。そして起きた殺人の驚くべき真実とは!? 長編サスペンス。 ●新津きよみ(にいつ・きよみ) 1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『妻の罪状』(実業之日本社文庫)、『ただいまつもとの事件簿』(光文社文庫)、『二年半待て』(2018年徳間文庫大賞受賞作)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
  • 愛されてもひとり
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    夫の定年を機に安曇野で田舎暮らしをしていた中井絹子を不幸が襲った。夫が脳梗塞で急逝したのだ。息子夫妻から上京を促されるも、キャリアウーマンの嫁・由梨と相性のあわない絹子は、一人自活を続ける決心をする。やがて、友人である美千代の息子の妻・里美が、絹子の面倒を見るようになった。だが、貞淑な里美にも嫁姑の確執があり……。20代、40代、60代、三世代の女性の愛と悩みを描く長編サスペンス。 ●新津きよみ(にいつ・きよみ) 1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『妻の罪状』(実業之日本社文庫)、『ただいまつもとの事件簿』(光文社文庫)、『二年半待て』(2018年徳間文庫大賞受賞作)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
  • 賢者の陰謀 バイク記者事件メモ
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    1巻495円 (税込)
    東北でローカル紙の駐在記者となって五年、夜毎、利恵ママのスナックに通う峻(しゅん)のもとに、奇妙な話がもちこまれた。老人グループのバス旅行で、走行中のバスの中から一人の老人が失踪、誰も出入りしなかったのは添乗員が確認しているという。しかも消えた老人は、先に帰宅していた、と。中古オートバイを駆って謎の究明に乗り出した峻だったが、そのバス旅行には次々と疑惑が……。連作ミステリ四篇を収録。 *賢者の陰謀 *UFOの来た夜 *雪の底から子守唄 *元気な死者 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。
  • 蒼いレクイエム
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    高校一年の藤枝果林は、入学後まもなく電車の転覆事故に遭い、入院する。その事故で死亡したのは果林の隣席にいて脱線直前小さな白木の箱を手に「おれが死んでいる」と絶叫していた中年男ひとりだけだった。一週間ぶりに登校した果林は、クラス内でドジ松こと松井守があいかわらずいじめにあっているのに同情するが、その翌日、いじめグループの男子生徒が奇怪な事故で急死する。しかも、その生徒のもとには、転覆事故で死んだ男が手にしていたのと同じ白木の箱が送られていたのだった……。  いじめが生んだ恐怖と悲しみを描く、学園オカルトホラーの傑作。電子版あとがきを追加収録。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 海鳥の墓標
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    1巻770円 (税込)
    両親に先立たれ、病身の弟をかかえる朝吹沙枝子は、偶然知りあった女性の好意で、東京・青山の宝石店に就職した。だがある日、店から消えたダイヤの指環が沙枝子のコートのポケットから見つかり、正体不明の女から脅迫電話がかかってきた。身に覚えのない“証拠写真”を持っているという。不運の身を嘆く沙枝子だったが、さらに恐るべき罠が彼女を待ちうけていた。女の意のままに操られるうちに、思いがけず人を殺めてしまい……。長篇サンペンス・ミステリ。 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。
  • 酩酊奇譚 初恋の人
    -
    1巻495円 (税込)
    玄関先でスニーカーを履いて、マッチを擦り、家内に放り投げた。赤い波のごとく床の上を火が走るのを確認してから、玄関戸を閉めた。後ろも振り向かず、ひたすら実家から離れた。心はかつてないほど晴れ渡っていた。ついにこのときが来た。憧れの君からお呼び出しがかかった。そうだ、私はこれを待っていたのだ。(「初恋の人」より)  売れない作家・井之妖彦が体験した摩訶不思議な世界とは? 幻想、伝奇、ホラー、SF、酩酊……めくるめく倒錯と混沌。すべて未発表作品で構成された電子オリジナルの短篇集。 *おかびさん *胡桃姫 *女の声 *電話にて *謎の女 *部屋を借りた *初恋の人 *露地のモツ煮屋 ●飯野文彦(いいの・ふみひこ) 1961年、山梨県生まれ。早稲田大学卒業。1984年『新作ゴジラ』(講談社)のノベライズにてデビュー。『オネアミスの翼』(朝日ソノラマ)、『アーク・ザ・ラッド』(エニックス)などノベライズ作品を数多く手がける。『ゾンビ・アパート』(河出書房新社)、『怪奇無尽講』(双葉社)、『ハンマーヘッド』(TO文庫)など個性的なホラー作品でマニアックな評価が高い。その他に『バッド・チューニング』『アルコォルノヰズ』『惑わしの森』『黒い本1・2』『影姫』などがある。
  • 酩酊奇譚 腸の反乱
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    1巻495円 (税込)
    このときの私も、完全にそんな状態に陥っていた。ただいつも以上の腹痛に襲われていたため、ほかに気持ちが行かず、抜け出せない悪夢のごとき感覚を楽しむ余裕がなかった。そんな状態のときに、またしても声が聞こえてきた。「いい加減にしろよ」今度は幻聴ではないとわかった。どこから聞こえているのかまでもわかった。私の体内からだった。(「腸の反乱」より)  売れない作家・井之妖彦が体験した摩訶不思議な世界とは? 幻想、伝奇、ホラー、SF、酩酊……めくるめく倒錯と混沌。すべて未発表作品で構成された電子オリジナルの短篇集。 *死人が踊る *私の気持ち *深夜の散歩 *腸の反乱 *特別展 *抜魂 *夜中の三鷹で *良い女 *信号 *まぼろし街 ●飯野文彦(いいの・ふみひこ) 1961年、山梨県生まれ。早稲田大学卒業。1984年『新作ゴジラ』(講談社)のノベライズにてデビュー。『オネアミスの翼』(朝日ソノラマ)、『アーク・ザ・ラッド』(エニックス)などノベライズ作品を数多く手がける。『ゾンビ・アパート』(河出書房新社)、『怪奇無尽講』(双葉社)、『ハンマーヘッド』(TO文庫)など個性的なホラー作品でマニアックな評価が高い。その他に『バッド・チューニング』『アルコォルノヰズ』『惑わしの森』『黒い本1・2』『影姫』などがある。
  • 酩酊奇譚 もらった羽根
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    1巻495円 (税込)
    「お兄さん、出したほうが良いよ。身体に良くない」心身に染みいる言葉だった。ついつい海中から水面に浮かぶように顔をあげて、隣を見た。とたんに妖彦は凍りついた。隣にいるのはやさしいオジさんではなかった。深海魚にも似ているが、ちがう。あえて言うならば、等身大の軍鶏だった。(「もらった羽根」より)  売れない作家・井之妖彦が体験した摩訶不思議な世界とは? 幻想、伝奇、ホラー、SF、酩酊……めくるめく倒錯と混沌。すべて未発表作品で構成された電子オリジナルの短篇集。 *案内嬢 *寄生虫 *アール・ブリュット *チーズの欠片 *びっくり箱 *ベンチの娘 *もらった羽根 *妹 ●飯野文彦(いいの・ふみひこ) 1961年、山梨県生まれ。早稲田大学卒業。1984年『新作ゴジラ』(講談社)のノベライズにてデビュー。『オネアミスの翼』(朝日ソノラマ)、『アーク・ザ・ラッド』(エニックス)などノベライズ作品を数多く手がける。『ゾンビ・アパート』(河出書房新社)、『怪奇無尽講』(双葉社)、『ハンマーヘッド』(TO文庫)など個性的なホラー作品でマニアックな評価が高い。その他に『バッド・チューニング』『アルコォルノヰズ』『惑わしの森』『黒い本1・2』『影姫』などがある。
  • 深夜病棟・二十五時
    -
    1巻495円 (税込)
    小諸久美子は27歳のベテラン看護婦。入院中の市議会議員・岩館武雄が、手術直前にアレルギーショックで死亡する事件が起き、病院は医療ミスを問われることになった。久美子たち看護婦は巡回時には異常がなかったことを主張。だが、久美子は未明に岩館の病室の前で不審な白衣の男を目撃したことが気になり、フリーライターの姉・菖子の手を借りて調査を開始する。  救急病院を舞台にした長篇サスペンス・ミステリ。『白衣のふたり 横浜コインロッカー殺人事件』の続編的内容。1994年には「火曜サスペンス劇場」(日本テレビ系列)にて『救急指定病院2 入院患者が突然の不審死! なぞの「白い影」を追う子連れ看護婦』という題でTVドラマ化(監督:油谷誠至/出演:池上季実子、角替和枝、野川由美子)された。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 白衣のふたり 横浜コインロッカー殺人事件
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    1巻495円 (税込)
    小諸久美子は27歳のベテラン看護婦。彼女が勤める公立長津田総合外科病院に、交通事故の重傷患者が四人、緊急で運ばれて来た。葬式帰りに乗り合わせたという喪服の男たちだ。そのうち一人が『金子』と名乗って死亡したが、偽名だった。さらに奇妙な事に、無事退院した男たちの一人が殺され、病院関係者が失踪した……。久美子は病院のなかで、フリーライターの姉・菖子と共に事件の真相を探り始める。  救急病院を舞台にした長篇サスペンス・ミステリ。1992年には「火曜サスペンス劇場」(日本テレビ系列)にて『救急指定病院1 死亡事故発生!』という題でTVドラマ化(監督:油谷誠至/出演:池上季実子、角替和枝、野川由美子)された。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • あした・さよなら
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    1巻495円 (税込)
    “あした”は今日より少しでもいいに違いない。そう思い続けて怜子は生きてきた。そして具体的なあした像を怜子に教えたのが姉の雅代の存在だった。同じ母から生まれながら、両親の暖かい愛に包まれた姉のことを知った時、少女時代の怜子は激しい嫉妬を覚えた。祖母との二人暮らしを強いられた彼女にとって、雅代の生活はまさしく“あした”であった。やがて高校を卒業した怜子は愛する夫と出会い、慎ましいながら幸せな家庭を得た。しかし妊婦となった怜子の前に、謎の女が姿を現わして……。  女心の綾を情感豊かに描く長篇心理サスペンス。1990年には「男と女のミステリー」(フジテレビ系列)にて『「砂山」の唄殺人事件』という題でTVドラマ化(出演:斉藤慶子、南田洋子、芦川よしみ)された。
  • 手錠はバラの花に
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    1巻495円 (税込)
    彫刻家・兼松潔が奥多摩で殺された。自首して来た若い女性は言った。「私が殺しました」「どうして?」「殺したかったからです」「答えになってないわね」折りから迷宮入りになりかけた殺人事件捜査本部での出来事だった。はい、そうですか、これにて一件落着、メデタシ、メデタシとなるのならこんな楽なことはない。(「自首した女」)  警視庁捜査一課の女性刑事、倉原真樹が活躍する短篇推理小説を6本収録。 *自首した女 *宙吊りの青春 *遠すぎる死体 *指紋 *間抜けすぎた電話 *南から来た女 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。
  • 女たちの捜査本部
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    1巻495円 (税込)
    三陸海岸唐桑半島にあるペンション・ドリーマーに、密室殺人事件が発生した。発見者は中学を卒業したばかりの仲良しギャル四人組。しかし、死体があるはずの部屋は、もぬけの空だった。一方、東京・江東区のマンションで男の刺殺体が見つかった。事件を担当する倉原真樹刑事は、被害者・森安浩次の恋人だという玲子に辿り着く。事件当時、岡山県の倉敷に居たという玲子のアリバイを確認するため、相棒の中年刑事・船津と共に真樹は現地へ向かった。確かに彼女の言葉通りにアリバイは立証されていくのだが、そもそも彼女の行動には不審な点が多い。二転三転する供述、そして事件は意外な展開を見せ始めた……。  警視庁捜査一課の女性刑事、倉原真樹が活躍する長篇推理小説。 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。
  • 三千万秒の悪夢
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    1巻495円 (税込)
    石川県能登島の夏、火祭りのさなか、女が殺された。被害者の名前は穂積しのぶ、金沢市に住む人妻と分かった。10月8日、警視庁捜査一課の倉原真樹巡査部長は、鴻野警視から殺人事件の捜査を命じられる。しかし事件は約15年前の11月21日のヤマだった。匿名電話が入り、犯人は中野区に住む山岡初恵だと告げたのだ。裏づけ捜査を進めるうちに第二の殺人事件が発生。被害者の男は山岡初恵を知っていたらしい。やがて、能登島の殺人事件との関係性が仄見えてきて……。  警視庁捜査一課の女性刑事、倉原真樹が活躍する長篇推理小説。 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。
  • 溶ける女
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    1巻495円 (税込)
    警視庁捜査一課の倉原真樹は、内房線上り特急さざなみ20号のグリーン車で緊張していた。隣席の長谷部警部補が夫役で話しかける。車中の乗客は十三人、そのうち刑事は六人。新宿にある老舗デパートに毒薬と脅迫状が届き、現金二千万円と美術品売場にある青磁の壺を要求してきた。奇妙なことにその壺は無銘で、十五万円であったが、それより高価な品は幾らでもある。受け渡しの場所が、この車中の指定席であった。犯人らしい不審な男を捕まえたが、結局、誤認逮捕として釈放されてしまった。だがどうやらこの男、事件とは全く無関係とは思えないのだ……。  警視庁捜査一課の女性刑事、倉原真樹が活躍する長篇推理小説。 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。
  • 脅迫者たちのサーカス
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    1巻495円 (税込)
    露崎は一晩泊めてやるのは仕方あるまいと思い始めていた。これから東京に帰るのは十歳の子には困難だろう。ローカル鉄道の本数がとても少ないし、乗り継ぎも厄介だ。それよりなにより、夜道に一人で離せば、また自殺でも図りかねない。(本文より)  一面の田園。稲は穏やかに波打ち、ビニールは無機質に照り返していた。自殺未遂の家出少年と、世捨て人のような男がそんな場所で出会う。だが、少年の家には「子供を預かっている。五千万円用意しろ」という脅迫状が届いて……。  警視庁捜査一課の女性刑事、倉原真樹が活躍する長篇推理小説。 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。
  • 蒼翼の獅子たち
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    時は明治初年、新しい国のかたちが定まらないころ。四人の若者が、マグマのような熱い情熱と石清水のような清冽な理念を胸に、この国の未来を創ろうともがいていた。アメリカの最高学府の教育を受けるには語学力はもとより、基礎学力も充分とは言えず、わが身をほとんど白紙の状態においての渡米。わずか数年前、新政府軍と幕府軍に分かれて戦っていた彼らが、なぜ海に渡ったのか、なぜ日本で大学を創ろうとしたのか。時代が人を産み、人が新しい国を育てる……。  後に専修大学を開校する相馬永胤、田尻稲次郎、目賀田種太郎、駒井重格の四人を中心に、明治維新直後にアメリカへ渡った若き留学生たち。その熱き夢と友情に溢れた青春群像を、直木賞作家・志茂田景樹が実話をもとに骨太な筆致で描く。静謐な感動が心に沁みてくる歴史小説。2010年には「学校をつくろう」というタイトルで映画化(監督:神山征二郎/出演:三浦貴大、橋本一郎、池上リョヲマ、柄本時生/配給:ゴー・シネマ)された。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 徳川慶喜と血族
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    あいついで側室を置き、十数人の子をもうけ、狩猟、油絵などの趣味三昧の生活。その慶喜を密かに訪れる権力者たち。奥深い屋敷の中で何が起こっていたか。慶喜は明治政府の改革を、西南戦争をどのような思いで見詰めていたか。徳川幕府瓦解後、駿府の元代官屋敷に引き籠もった徳川慶喜の生活を、女中頭・須賀の目を通して描く。長篇時代小説。『徳川慶喜と家族』の続編的内容。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 徳川慶喜と家族
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    上様が私の帯を解いたのはたった一度。須賀はそれでも維新の激浪にもまれる慶喜とその家族を守りきった。日米通商条約、安政の大獄、継嗣問題、五か条の御誓文、大政奉還、鳥羽伏見の戦い……。激動の軸となった徳川慶喜の胸中深くに大きくひろがっていた理想とは何だったのか。彼の身のまわりの世話を勤める一橋家女中頭・須賀の目を通して、幕末の動乱と徳川家の悲劇を描く。長篇時代小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 汽笛一声
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    汽車は、明治三年(一八七〇)三月二十五日の測量開始から、五年九月十二日のきょうこの日に開業式を迎えるまでの、二年半におよぶ建設の歴史を乗せて走っていた。宏蔵は、客車の一輛一輛がその歴史のひとこまひとこまに思えて、つかのま放心していた。軌条の上で死んでも本望だと腹をくくり、心血を注いで建設工事にうちこみ、完成にいたった鉄道を、たったいま、随従の高官、各国の公使、代理公使などを多数乗せて、御召の汽車が走ったのである。(本文より)  イギリス人鉄道技師のエドモンド・モレルを師と仰ぎ、日本初の鉄道敷設工事に命をかける若き鉄道技師・宏蔵。大隈重信、伊藤博文、大久保利通、井上馨、西郷隆盛、山縣有朋、江藤新平などがこの利権に絡んで暗闘を演じるなか、今、蒸気機関車は夢を乗せて走る……。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 南朝の日輪 北畠親房
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    延元四年八月十六日、後醍醐天皇崩御。「なんと帝が、おかくれになられたか。ああ、お早すぎた」南朝方の中心人物・北畠親房は嘆き、大いに落胆した。京都回復の望みはならず、草深い吉野の行宮に果てられた後醍醐天皇の不運と無念を思うと、はらはらと落涙するばかりである。「この吉野を守りぬいて足利を討ち滅ぼすまでは、死ねぬ」南朝の京都回復のために影の軍団・多聞党を使い、足利家内部を攪乱する親房。その心には若くして戦場に散った、わが子・顕家の面影が常によぎる……。  公卿でありながら、武将であり、軍師であり、冷徹な経営家でもあった親房の炎の生涯を描く。長篇時代小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 顔のない男
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    1巻495円 (税込)
    東京ベイエリアの廃墟のビルで、顔は美しいままなのに首から下は黒焦げ、という奇妙な死体が発見された。被害者は俳優の嶋津諒平。金に汚く女ぐせの悪かった諒平を怨む人間はあまりに多く、かつて恋人だった歩美にもその捜査の手が伸びて来る。マスコミの取材攻勢と刑事の執拗な追跡のなか、惨殺体を造り上げた犯人を探しだそうとする歩美は……。深層心理に潜む“怨念”を描く心理サスペンス。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 西伊豆恋人岬の女
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    1巻495円 (税込)
    岬の突端にある「愛の鐘」を鳴らすと恋が叶うという、西伊豆の観光名所・恋人岬。その駐車場で男の惨殺死体が発見された。殺された宇野原武志は、愛人だった社長夫人を脅迫して金を騙しとろうと企て、西伊豆にやってきたらしい。そのせいで殺害時刻、現場近くに居合わせた保坂真二郎、小牧瑛美、渡部ナオミの三人は、大仁警察署の厳しい事情聴取を受けるはめに。事件解明が進むとともに明らかになる、錯綜した愛憎劇。そんな中、古参刑事・下村の必死の捜査で犯人像は絞られていく……。旅情ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 怪談・霊安室の声
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    1巻495円 (税込)
    安城沙季は画家を目指す26歳。アルバイトとして中学の臨時美術教師を引き受けた。新しい学校に赴任した直後、先輩美術教師・柴田が石膏の落下によって頭を打って入院してしまう。翌日、沙季も窓ガラスが割れてひたいを切り、同じ病院へ。そしてその夜、沙季が霊安室の階で奇妙な白衣の男を見た直後、柴田の容態が急変して死亡する。警察は殺人事件と見て捜査。柴田の家族・交友関係を手繰っていくと意外な人間関係が浮かび上がり、やがてその糸は沙季自身にも繋がっていて……。長篇ホラー・サスペンス。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 越前岬の女
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    1巻495円 (税込)
    プロ棋士・真城寺欽弥は、金沢支部の大会出席後、新聞記者・苗場とカメラマンの瀬能を誘って、越前岬の老舗旅館に冬の名物カニを食べに寄る。その夜、真城寺を訪ねて、おでん屋の女将・睦美がやってくる。睦美を一目見て、瀬能は「以前見た覚えがある」と洩らす。翌日、気になることを調べたいという瀬能を残して真城寺と苗場は東京へ帰るが、二日後、瀬能が小松のホテルで殺されたとの報が入った。そして事件後、睦美もプッツリ姿を消してしまう……。冬の北陸を舞台に描く哀しい旅情ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 深夜(よる)の声 ヨコハマDJ殺人事件
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    1巻495円 (税込)
    28歳のアナウンサー韮崎千尋は、深夜ラジオ番組の人気パーソナリティ。番組は好調だが、変質的で執拗な愛の告白を寄せる正体不明のリスナーに付きまとわれ、恐怖さえ覚えていた。そんなある日、番組アシスタントの女性がマンションの駐車場で何者かに襲われる。もしかして千尋と誤認しての犯行か。仕事場だけでなく私生活にまでも姿を見せ始めた謎の男の影におびえ、憔悴してゆく千尋……。ジワジワと追いつめられてゆく女の極限の恐怖を描く。長篇ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • パリ地下鉄殺人事件
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    1巻495円 (税込)
    冬景色のパリ。凍てついたセーヌにほど近い地下鉄駅で、日本人ガイドの他殺死体が発見された。東京の営団地下鉄広報課員・藤林章一郎は、被害者が親友の吉屋だと連絡をうけて、急遽パリへ飛ぶ。だが、そこで藤林を待っていたのは、初恋の女性・亜美。十数年ぶりの意外な再会をもたらした事件と亜美の繋がりはなんなのか。事件は二人のめぐり会いをきっかけに、藤林を巻き込んで不可解な方向をたどり始める……。長篇ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 函館・立待岬の女
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    1巻495円 (税込)
    柴木俊子はすでに26歳。売れない女優だったが、幸運はある日突然やってきた。テレビドラマでの演技が、映画界の巨匠・神保監督の目に止まったのである。だが、出演のため京都・太秦に赴いた俊子を待っていたのは、凄惨な放火殺人であった。元大女優の付き人であり、今は歯科医の妻である道代が殺されたのを契機に、俊子は、14年前に起こったあるスキャンダルに巻き込まれていった……。数奇な運命を辿る大女優と新進女優の葛藤を描く長篇ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 雨のじんちょうげ 児童公園殺人事件
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    1巻495円 (税込)
    東京の高級住宅街・広尾。雨あがりの児童公園で、地下鉄工事従事者の他殺体が発見された。東北から出稼ぎで上京していた初老の男性は、なぜ殺されなければいけなかったのか。渋谷署の新米刑事・清水は、現場に残された車輪の跡を手掛かりに、営団地下鉄の協力を得て捜査を開始。その直後、同じ広尾でまたもや殺人事件が発生した。そして被害者にまつわる意外な証言が、二つの事件を関連づけてきて……。長篇ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 六月のカラス 地下廃駅ホーム殺人事件
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    1巻495円 (税込)
    東京の原宿、午前四時。始発直前の地下鉄・表参道駅の線路上で、カラスについばまれた無惨な男の刺殺体が発見された。前夜終電後、シャッターに閉ざされて完全密室となった駅構内での殺人事件だった。地下鉄開業以来六十余年、前代未聞の出来事に、営団首脳部はエリート広報課員・藤林を警察に派遣、捜査の協力にあたらせた。地下の鉄道網に精通する藤林は、構内に入り込んで死体に群がり、そして忽然と消えたカラスに着目、事件解明の突破口をつかむ。だがその矢先、地下鉄・日本橋駅で第二の殺人が……。長篇ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 消えて、戻り橋
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    1巻495円 (税込)
    杜の都・仙台で、幼い頃別れた母との再会を果たした西尾えりかは、勧められるままに、近郊の温泉への小旅行に参加した。しかし、料理に混入した毒草で会社社長が命を落とし、彼女も軽症ながら中毒するという事態となった。誰が、何のために? えりかを心配して東京から駆けつけるハリー。錯綜した人間関係を探り始めたふたりを嘲笑うかのように、また死体がひとつ見つかって……。  長篇ミステリ。『泣けば、花嫁人形』の続編的内容。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 泣けば、花嫁人形
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    1巻495円 (税込)
    新宿・歌舞伎町の路上で、元バーテンが刺殺され、続いて同棲していた女が惨殺された。ゴールデン街のバーの主人ハリーは、母を訪ねて盛岡から上京して来た少女・西尾えりかに反感を持ちながらも、共に事件を探り始めた。一方、老練な刑事・岩田も本来の警察捜査とは別に、独自の手がかりをたどっていた。大都会の裏町から離れられないままに生きてゆく人々の姿が交錯するうちに、殺人事件の謎は深まってゆく……。長篇ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 冬かもめ心中
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    1巻495円 (税込)
    四年前、旭川市で起きた二千万円の詐取事件。犯人の平野精一は六歳歳上の愛人・柚木千恵子と共に逃走、そのまま蒸発した。この事件が引き金となり愛する娘の命を失った刑事・大杉善四郎は、警察を辞めた後も、事件関係者である二人の行方を執念深く追い続けていた。やがて彼の元に「身元不明の心中死体が見つかった」と連絡が入る。女は千恵子らしいのだが、男は全くの別人。さらに死因が「衰弱による自然死」だという。凍てついた海峡の町に起きた奇妙な心中事件。謎を追う大杉が葛藤の末、辿り着いたものは……。  北海道、青森を舞台に繰り広げられる長篇サスペンス。1986年には「木曜ゴールデン劇場」(日本テレビ系列)にてTVドラマ化(監督:降旗康男/出演:いしだあゆみ、三浦友和、池部良)された。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 花のもとにて
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    1巻495円 (税込)
    林田吾郎とよし子は幼な馴染であった。そしてよし子には、忘れられない男でもあった。だが、夏休みに帰郷して、両親に結婚の許可を得ようという手紙を最後に、彼は消息を絶った。……そして三十年。京都の老舗旅館『あや乃』の庭の片隅で、毎年ひっそりと花を咲かせるニドザクラ。一本の木に一重、八重、二段咲きと三通りの花が咲く、伝説の桜に隠された謎とは?(「花のもとにて」)  四つの短篇と五つのショートショートからなる作品集。 Ⅰ(短篇)  ロビニア通り三番地  道に迷ったアリス  花のもとにて  乾杯! Ⅱ(ショートショート)  われてもすえに  はなぞむかしの  とおきにありて  あつきちしおに  うつつに思いて ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 夜明けの・晩・に
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    1巻495円 (税込)
    弟の洋一は本当に死んでしまったのか、それともどこかで生きているのか? 二日前、洋一は切迫した様子で、代田やすかに連絡してきたばかりだ。そして追いかけるようにかかってきた謎の男からの脅迫電話。日光戦場ケ原で発見された焼死体が洋一らしい、との報せで遺体確認に出向き、憔悴して戻ってきたやすかは、留守中何者かに荒らされた自室で一人不安におののくのだった……。長篇サスペンス。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • この子の七つのお祝いに
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    1巻495円 (税込)
    お腹がすいたでしょ。寒いでしょ。でも、なんにも買えないの。みんなおとうさんが持っていっちゃったからよ。悪いおとうさんでしょう。だからマーちゃんが大きくなったら、おかあさんと二人でおとうさんに復讐してやりましょうね。おとうさんをウンといじめてやろうね。ネ、二人の約束よ……。  池畑良子という女が惨殺された。次期首相候補と噂される大物議員の秘書・秦一毅の家政婦だった。ルポライターの母田耕一は、政界を影で操っていると評判の女占い師・青蛾が事件に関係していると見て、新聞記者時代の後輩・須藤洋史と共に事件の真相を追うが……。  第1回横溝正史賞を受賞した傑作長篇サスペンス。1982年には同名で映画化(監督:増村保造/出演:岩下志麻、岸田今日子、根津甚八/配給:松竹)されている。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 第五惑星アスカ(3) 夢幻の惑星
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    ついに愛するシド・レイの妻となった明日香は、皇妃として金星に向かう。だが金星は闇に包まれていた。災いをもたらす“碧の魔”として糾弾される明日香。その時、一条の光が射しこんだ……。同じ頃、地球には破局が訪れていた。ドクター・ゲイルの計画をはるかに越えたスピードで危機が進行、地球各地を核の嵐が襲う。くりかえされる惑星アスカの悲劇。愛する惑星を、そして愛する人を守るため、苦闘する明日香、シド、レイジ……。はたして地球を救う道は残されているのだろうか? 感動のクライマックス。  環境破壊を止めない人類、破滅に向かう地球の現状に疑問を投げかけるSFシリーズ、第3弾。完結篇。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 第五惑星アスカ(2) 碧い凶星
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    カニンガムらに捕らえられ、超能力を封じられた明日香は、自白剤に導かれ、意識を遥かな過去へとさまよわせていた。アステカ……住民たちに女神と崇められながら、明日香はトニィたちとともに平和に暮らしていた。だが、やがてそこにも“見えない敵”の魔手が伸び、悲劇が起った。目覚めた明日香にトニィが不可解なことばを告げる。「アスカに戻れるんだ!」このメッセージはどういう意味なのか。確かめる間もなく、原子炉事故の調査に送られた明日香。彼女を待っていたのは、シド・レイによく似た銀髪の青年、レイジとの出会いであった……。アスカ、地球、金星。三つの惑星の存亡を賭けた闘いが、今、始まった!  環境破壊を止めない人類、破滅に向かう地球の現状に疑問を投げかけるSFシリーズ、第2弾。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 第五惑星アスカ(1) 失われた惑星
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    1996年。日本は死にかけていた……。数年前の原子炉事故は多量の放射能をばらまき、環境も、人をも触んでいた。だが、みずからの権益のみを求める権力者たちは、社会不安を封じこめるため、日本憲兵隊を組織、言論統制を強化するとともに、一般市民の海外渡航を禁止、さらに各種の麻薬を自由化した。生きる気力を失った人々。その中でひとりの少女が立ちあがる。迫りくる破滅から地球を守るために。「あの悲劇をくりかえしてはならない!」彼女の名は明日香。かつて火星と木星の間にあった、太陽系五番目の惑星アスカの生き残り。しかしそんな彼女を“見えない敵”が狙っていた!  環境破壊を止めない人類、破滅に向かう地球の現状に疑問を投げかけるSFシリーズ、第1弾。電子版あとがきを追加収録。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 疾風迅雷 海軍航空艦隊大作戦(1)
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    航空主戦を主張する山本五十六司令長官は、その信念から日本海軍航空艦隊を設立。そして、アメリカとの開戦やむなしの覚悟を決めた彼は、“先制攻撃以外に道はない”という確信に至った。真珠湾と同時にフィリピンの空軍基地も爆撃。さらに四発の大型長距離爆撃機「嵐山(らんざん)」を実戦配備し、長駆ウェーキ島を総攻撃。余勢をかってミッドウェイを目指す。日米の空母、航空戦力の激突がもたらしたものは……。 ●菅谷 充(すがや・みつる) 1950年静岡県富士市生まれ。1971年『仮面ライダー』(原作・石ノ森章太郎)でマンガ家デビュー。代表作に第28回小学館漫画賞受賞作となった『ゲームセンターあらし』『こんにちはマイコン』など。1985年からパソコン通信を始め、87年よりNIFTY-Serveでモータースポーツ情報を発信するオートレーシング・フォーラムを主宰し、2004年には第1回モータースポーツ大賞を受賞。1996~2008年まで、米国のインディカーシリーズとインディ500のテレビ解説も担当した。1994年、菅谷充名義で小説の執筆活動を開始し、『漆黒の独立航空隊』(有楽出版社)で小説家デビュー。以後、モータースポーツ小説、架空戦記小説を中心に60作以上を発表。2011年、60歳で早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程を修了し、2013年より京都精華大学マンガ学部教授。
  • 四年目の呪殺
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    1巻770円 (税込)
    警視庁殺人課の刑事・宮浦江利子は、恋人の赤峰真治が自殺したのを機に警察を辞めた。彼は叔母殺しの容疑をかけられた上、江利子と同業の刑事たちに追い詰められて、無念の死を選んだのだった。四年後、その経歴を買われて探偵になった江利子は偶然、真治の事件に関する新たな警察情報を得る。真治はなぜ死ななければならなかったのか? 当時の警察捜査は適正なものだったのか? 手負いの野獣として生きてきた元女刑事は、復讐を誓って真相を追いはじめる……。長篇サスペンス・ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 赤いランドセル
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    1巻770円 (税込)
    毛糸の焦げるような厭な臭いに、女は一台だけ動いている乾燥機の方へ近づいていった。洗濯物に混ざってゴム手袋のようなものが見える。それにしては小さすぎた。不意に背筋が震えた。キナ臭いにおい。喉の奥がむかつく。血が引いてゆく。それでもガラスドアから目を離すことができない。どう見てもそれは人間の手だ。それも、子供の手だ……。  東京・田園調布。高級マンションのコインランドリーから女児の死体が見つかった。誰がこんな残虐なことを? ワイドショー番組の特派記者である浅見恭介は、次第に事件取材にのめりこんでゆく。長篇サスペンス。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
  • 羅刹王(7) 宝珠の章
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    羅刹王たるべき真鳥の肉体を手に入れ、戍里ら閻魔(ヤマ)一族は、新宿副都心・新都庁舎に集結した。羅刹王を覚醒させ、この世を闇で覆う“カルキ・プロジェクト”を始動させるために。その手はじめは、地上を炎と恐怖で包むこと。そして真鳥の精神を闇に沈めることであった! 都内各所に爆弾が投下され、夜蠱どもは公然と人間を襲いはじめる。真鳥を気づかいながら傷の手あてをする美鳥たちの周囲にも、地獄絵図が広がっていた……。夜蠱どもと闘いながら、突破口を求める明王たち。その時、美夜子に異変が!? 最終決戦が迫る。明王たちは真鳥を奪還できるのか。人類は生き残ることができるのだろうか……。  鮮烈なイメージに彩られた伝奇アクション、第7弾。完結篇。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 羅刹王(6) 修羅の章
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    真鳥が〈羅刹王〉なのか? その疑念は、天鳥たちの心を重苦しく覆っていた。そして、冬吾にはもうひとつ、胸を去らない想いがあった。七生はどこに……どうすれば取り戻せるのか? 思い悩む冬吾たちの前に忽然と現れた少女。彼女は本当に七生なのか。一方、戍里は、世界各国から閻魔(ヤマ)を集め、高らかに宣言した。三日後にわれらが王、羅刹王が目覚めるであろう、と。同じ頃、真鳥は、自分自身に隠された謎への恐怖と必死に闘っていた。さまざまな想い、苛烈なる闘い、最終決戦へのカウントダウンはいやおうなく刻まれていく……。  鮮烈なイメージに彩られた伝奇アクション、第6弾。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 羅刹王(5) 明王の章・下
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    古代にとばされた冬吾と天鳥の目の前で、ふたりの〈尊〉が死闘をくりひろげていた。〈羅刹王〉の誕生を阻止しようとする不動と、誕生させねばならぬとする夜叉。だが、なぜ夜叉は命がけで〈羅刹王〉を誕生させようとするのか。〈羅刹王〉は明王の宿敵・閻魔(ヤマ)たちの王……この世に破滅をもたらす者ではなかったのか? 一方、〈気〉を継承するはずの十五歳の誕生日を翌日にひかえた真鳥は、妖艶な女性教師・斎木ユラの罠にはまり、クラスメートの中野久美とともに捕らえられてしまう。ユラは閻魔(ヤマ)の一族だったのだ。美鳥らの救出の手は間に合うのだろうか……。  鮮烈なイメージに彩られた伝奇アクション、第5弾。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 羅刹王(4) 明王の章・上
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    戍里のもくろみどうり“鬼魂祭”が成功したにもかかわらず、〈羅刹王〉は誕生しなかった。〈羅刹王〉はすでに生まれている!? 閻魔(ヤマ)たちは新たなる儀式のために準備を始めた。久しぶりに登校した真鳥を迎えたのは、妖艶な新任教師・斎木ユラだった。ユラと目を合わすたび、真鳥の心は奇妙に波立つ。だが彼女の正体を探るまもなく、真鳥の身に危機が迫る! 一方、天鳥と冬吾は“鬼魂祭”の衝撃で時空を越え、古代日本の世界にいた。そこでふたりは明王の〈気〉の継承者〈尊〉同士が争うのを目撃した!  鮮烈なイメージに彩られた伝奇アクション、第4弾。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 羅刹王(3) 不動の章
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    新東京国際空港に降り立ったひとりの美少女。彼女こそ、天鳥と真鳥の姉、不動明王の〈気〉を継承する者、壬生美鳥であった。二年ぶりで日本に戻った彼女を出向えたのは夜蠱たちの一群……魔少年・宗仁戍里からの隠やかならざる招待状であった。一方、桐生冬吾は川原七生と結ばれる。だが、七生はその時すでに……。世界に破滅をもたらすという〈羅刹王〉がついに生まれてしまうのか。緊迫の度を高めながら、物語はいよいよ佳境に向かう。  鮮烈なイメージに彩られた伝奇アクション、第3弾。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 羅刹王(2) 竜王の章
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    いまわしい思い出の残る鳴神町を脱出し、冬吾と七生は東京に移り住んだ。七生の転入した学校には、二人の奇妙な少年がいた。ひとりは壬生天鳥……彼こそ冬吾と同様、明王の〈気〉を継ぐものであった。だが、互いにまだそのことを知らなかった。そして、いまひとり。凄惨な気を身にまといつかせた謎の美少年、宗仁戌里。彼はいったい何者なのか? やがて、彼らのまわりに怪異な事件が起こりはじめる。滅びたはずの美夜子か、新たな敵の出現か。真の闘いの構図が明らかになろうとしていた。  鮮烈なイメージに彩られた伝奇アクション、第2弾。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 羅刹王(1) 雷電の章
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    A県鳴神町の町はずれにある人形寺。その境内に、ある夜ふしぎな落雷があった。それがすべての始まりであった。「この町に入りたくない!」転居先の鳴神町に近づくにつれ、川原七生は胸さわぎを覚えていた。なにかが起きる……七生のその予感は当たっていた。町に入るのを阻止しようとした異常な男。冷酷な眼をした父や教師たち。緑色の血の犬。死神と噂される少年・桐生冬吾……。そしてある夜、七生の前に、美しくも奇怪な一体の人形が現われた。いったいこの町にはなにが起こっているのか?  鮮烈なイメージに彩られた伝奇アクション、第1弾。「電子版あとがき」を追加収録。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 最終結晶体その他の物語
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    1巻770円 (税込)
    〈巡礼者〉の背中がしだいに大きくなっていく。ショウに気づいていないのか、振り向く気配はない。白い衣装の裾が風に揺れる。少しだけ不自然に、揺れる。あれが〈流刑者〉なら殺して食べればいい。どうせ〈流刑者〉は舌を抜かれている。何も語ることはない。ちょうど母の干し肉もなくなった。母を殺した理由はない。ナンブでは何の理由もなく人が死に、殺される。ただそれだけのことだ。(「最終結晶体」より)  怪奇・ホラーの名手が贈る電子オリジナル作品。「異形コレクション」収録作を中心に、競作集や雑誌発表作など21本を収録した短篇集。 *一 *四 *腐 *牛男 *常世舟 *它川から *死の仮面 *分析不能 *黒月物語 *聖者の眼 *ある帰郷 *夢淡き、酒 *影踏み遊び *蝋燭と砂丘 *最終結晶体 *最後の一冊 *額縁の中の男 *夜のトンネル *赤い灯りのバス *一年後、砂浜にて *イグザム・ロッジの夜 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
  • 卵を売る女
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    1巻495円 (税込)
    私の店に、卵を売りに来る女がいる。業者ではなく、実に不思議な売り方をする。せいぜい週に一度、一個の卵を持ってきて、それを買ってくれと言うのである。うちのような小さな店にも、肉や卵の業者が売り込みに来ることがないわけではない。しかし、まったく取り合わず、無愛想に追い返してしまうのが常だった。そのため最近は、売り込みなどほとんど来ることがなかったのだが、いざ来たと思ったら、何とも風変わりな売り込みだったわけである。(「卵を売る女」より)  名手が紡ぎ出す怪奇・幻想ホラーの短篇9本を収録。すべて未発表作品で構成された電子オリジナルの短篇集。 *卵を売る女 *場末のダッチワイフ *美しい女(ひと) *明日吹く風 *滅びっ子 *余興 *三毛猫の行方 *肉めし *編んだ狐 ●飯野文彦(いいの・ふみひこ) 1961年、山梨県生まれ。早稲田大学卒業。1984年『新作ゴジラ』(講談社)のノベライズにてデビュー。『オネアミスの翼』(朝日ソノラマ)、『アーク・ザ・ラッド』(エニックス)などノベライズ作品を数多く手がける。『ゾンビ・アパート』(河出書房新社)、『怪奇無尽講』(双葉社)、『ハンマーヘッド』(TO文庫)など個性的なホラー作品でマニアックな評価が高い。その他に『バッド・チューニング』『アルコォルノヰズ』『惑わしの森』『黒い本1・2』『影姫』などがある。
  • 天草キリシタンの秘旗
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    江戸から続く旧家の敷地で、十字架を帯びた五十体もの人骨が発掘された。若き外科医・松平が調査に向かったが、大量の人骨は一夜にして何者かに運び去られていた。現場に残された十字架から、今日まで潜伏を続ける隠れキリシタンの結社“オラショパンヤ”の存在を知った松平は、盗まれた人骨を追って天草へ。だが、血塗られた歴史の真相に迫る松平を、オラショパンヤの秘技『天帝隠剣』が襲う。「島原の乱」に仕組まれていた壮大な陰謀とは!? 長篇伝奇ミステリ小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 宴忌七郎・裏目付妖変
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    宴忌七郎(うたげ・きしちろう)は、巨悪を闇のうちに絶つ役目を負った裏目付である。裏目付は幕府の正式の職制の中には存在しない。老中・松平周防守が腐敗の横行する治世をみかねて密かに組織した。文政十一年、江戸・両国で覆面の二人組に、ひとりの商人が斬殺された。現場に居合わせた忌七郎が、風をも殺す剣法・風殺剣で一人を切ったが……。殺しの裏には、あこぎな地所上げとご禁制の金の地金に手を出してのしあがった新興商人・佐渡屋がいた。すべて、極秘をむねとして、極悪の高みにいる者を突きとめよ。忌七郎に密命が下った! 長篇時代小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 東京武警(1) 対テロ特殊部隊
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    未曾有の大地震に襲われた東京。大都市機能崩壊を機に、国は首都を仙台へ移転させた。これに伴い、東京府は「自由都市TOKYO」を提唱して独立を主張。日本政府を敵に廻す状況の中、世界各国から人材と企業を誘致する。だがそれは同時に、東京を無国籍な国際都市へと変貌させていった。経済復興と共に急速に悪化する治安回復のため、石川信輝知事は直轄の東京武装警察隊(TAPS)を編成した。跳梁跋扈する禍々しいカルト集団や、新・九龍城と化した歌舞伎町の支配権と麻薬の利権を巡って、派閥抗争を続ける武装テロ組織の壊滅を決行する。  長篇サスペンス・アクション小説、第1弾。 ●高貫布士(たかぬき・のぶひと) 1956年生まれ。神奈川県出身。和光大学人文学部芸術学科卒業。学生時代より軍事評論家・小山内宏氏、航空評論家・青木日出雄氏らが創設した「軍事学セミナー」で軍事学を修得。出版社勤務を経て、軍事アナリスト兼作家として活躍。『図解・ドイツ装甲師団』『大日本帝国海兵隊戦記』シリーズなど、ノンフィクション、小説の著書多数。
  • 密室・十年目の扉
    2.0
    1巻770円 (税込)
    宮崎県沖の孤島・吐雷島で殺人事件が発生、容疑者・菱沼は台風襲来で脱出不可能なはずの島から姿を消した……。十年後、映像制作者・守谷達司の周囲で、突如不可解な出来事が続発。「吐雷島事件の犯人を見た」と電話してきた男が殺害され、さらに奇妙な電話が相次いだ。守谷は、偶然知り合った美少女・絵梨菜と共に調査を開始するが、直後、またも事件に関わる二人の男が謎の死を迎える。はたして事件の真相は? 消えた菱沼の行方は……。  1884年に起きた日本近代史上最大の農民蜂起「秩父事件」を下敷きに、名手が会心のトリックで贈る正統派本格推理。 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。
  • 遠すぎた終着 下山事件四十七年目の夏
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    1巻770円 (税込)
    音響機器メーカーに勤める早瀬喬は、人生の恩人である宗田克人の突然の訃報を聞き、愕然とした。しかも、宗田が亡くなる直前に書き上げた原稿がなくなっているという。早瀬は通夜の席で知り合った女性と、宗田が列車に轢かれたという山梨県上野原町の現場を訪れ、宗田の死に不審の念を強くする。原稿は下山事件……昭和二十四年に起こった下山定則初代国鉄総裁の轢死事件の驚くべき真相について書かれていたというが、その内容を知るものはいない。早瀬が女性編集著の協力を得て、消えた原稿の行方を追ううちに、二つの轢死事件の接点が見え始めた……。  戦後史最大の謎とされた怪死事件に肉迫する著書渾身の現代史推理。 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。
  • 神の盾レギオン・外伝 星月夜の歌姫
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    「あんの、クソ王子。どこまであたしに苦労をかければ気がすむんだ!」レガリア諸国をひそかに旅してまわる、エル・カルーの第二王子ソリスの護衛兼お目付け役を命ぜられた女闘騎士マーニ。平穏無事を願う彼女の気持ちも知らず、本能のままに行動するソリスのお守りで、マーニの心は休まる暇がない。そのうえ、この問題王子は、事故で記憶を失ってしまったのだ。マーニの苦悩をよそに、ソリスは脳天気にも、美貌の歌姫を追いかけまわす。受難の日々を送るマーニに、明日はあるのか?  コミカル・タッチでお贈りする「神の盾レギオン」サイド・ストーリー。巻末に電子版特別付録として、雑誌「ドラゴンマガジン」掲載時のカラーイラストを収録。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 神の盾レギオン 獅子の伝説(4) 死の門
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    ヒースクリフ王率いるリュカーン軍は、その圧倒的な戦力によって、イスファタルの首都アムルタートを陥落させた。ついにヒースクリフはリアファーナ王女を手に入れたのだ。だがなぜか、王女は深い眠りについたまま目覚めようとはしない。彼女を目覚めさせるため、ヒークリフは忌わしい邪教にまですがろうとするのであった。一方、国を滅ぼされ、妹姫を奪われたイスファタルのレオベルク王子は、生き延びた臣下たちとともに、リアファーナ奪回のため、リュカーンへの潜入を図る。レガリア大陸に吹き荒れる戦嵐は、いまだ止みそうになかった……。  疾駆する青春群像を描く、華麗なるファンタジー歴史絵巻「神の盾レギオン」シリーズ、第4弾。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 神の盾レギオン 獅子の伝説(3) アムルタート陥落
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    イスファタルの要衝ザイレン城は、城主の妻イベールの裏切りにより、リュカーン軍の手に落ちた。そのうえ、リンデルム王は重傷を負い、レオベルク王子は行方不明……。守りのかなめを失い、リーダーを欠いたイスファタル軍は、徐々に追い詰められていく。新王ヒースクリフ率いるリュカーンの大軍が、イスファタルの首都アムルタートに迫る。今、レガリア大陸からひとつの国が消えようとしていた。そのとき、人々はその〈声〉を聞いた。「……トキハ、ミチタ……チカラハ、ミチタ」伝説の〈神の盾〉が見覚めるのか。動きだした時代は、もう誰にも止めることができない。  疾駆する青春群像を描く、華麗なるファンタジー歴史絵巻「神の盾レギオン」シリーズ、第3弾。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 神の盾レギオン 獅子の伝説(2) ザイレン悲話
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    レガリア大陸の百年の長きにわたる平和な時代も、ついに終焉の時を迎えようとしていた……。大陸の北方に位置する小国イスファタルは緊張に包まれていた。新王ヒースクリフ率いるリュカーン軍が攻め込んできたのだ。イスファタル軍はレオベルク王子指揮の下、果敢にもリュカーンの大軍に立ち向かう。「国を、そして妹を、ヤツの手に渡しはしない!」レオベルクの青い瞳は怒りと決意の色に染まった。〈心気〉が激しくほとばしる。奇襲により初戦をものにしたイスファタル軍。だが、その喜びも長くは続かなかった。「敵に情報が洩れている!」イスファタルの要衝ザイレン城に不穏な空気が満ちていった……。  疾駆する青春群像を描く、華麗なるファンタジー歴史絵巻「神の盾レギオン」シリーズ、第2弾。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • 神の盾レギオン 獅子の伝説(1) 青銀の闘騎士
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    レガリア大陸は百年の長きにわたる平和を享受していた。しかし、それはあくまで表面上の平穏にすぎなかった……。大陸の北方に位置する小国イスファタルの神殿に、ある日、盗賊たちが侵入した。彼らの狙いは伝説の秘宝〈神の盾〉。だが、それを目にすることなく彼らは血の海に沈んだ。忽然と現れたこの国の王子レオベルクによって、一刀のもとに斬り捨てられたのだ。〈神の盾〉を、イスファタルを、そして愛する妹リアファーナを守るため、レオベルクはあえて自らの手を血に染める。かくして歴史は動き始めた。若者たちのさまざまな“想い”に彩られて……。  疾駆する青春群像を描く、華麗なるファンタジー歴史絵巻「神の盾レギオン」シリーズ、第1弾。電子版あとがきを追加収録。 ●六道 慧(りくどう・けい) 東京の下町・本所生まれ。今も長兄が実家で小さな小さな町工場を営んでいる。1988年、朝日ソノラマから『大神伝(1) ムーの大神』でデビュー。以来、ライトノベル、時代物、そして警察小説とジャンルを変えながら挑戦してきた。「継続は力なり」が信条。
  • カルト教団対策特殊部隊WOO(1) 毒ガス・テロを阻止せよ!
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    1~3巻495円 (税込)
    アメリカで3件の毒ガス・サリン事件を起こした謎の国際テロ組織が、カルト教団「救済の家」を隠れ蓑に日本国内で不穏な動きを始めた。インターポールは少数精鋭の特殊部隊を編成し、日本に潜伏したテロリストらを徹底的にマークしようとする。その矢先、新宿の映画館でサリン事件が発生し、300余人の死者を出す大惨事となった。さらに、防衛庁長官と国家公安委員長が銃撃を受けて絶命し、国を挙げて事件解明とテロ防止に躍起になるが……。  少数精鋭の特殊部隊WOO(ウー)とカルト教団の死闘を描いたバイオレンス・アクション小説、第1弾。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 天空の爪
    4.0
    伊作にとって、友衛を深く憎みながら、すべてを憎みきれないで、その相反する感情が胸奥でたえず葛藤を演じる日々が続いた。傍目からは、異様とも奇怪とも映る生活であった。というのは、伊作は、熊鷹の巣のある崖の下で、どうして父を殺したかと問い詰めて、友衛からなにも聞き出せなかったときより、くる日もくる日も友衛につきまといだしたからであった。それも、友衛のうちに起き伏ししながらのことである。(本文より)  太平洋戦争時の出羽山系の山々。父を殺した理由を聞き出すため、そして復讐のために少年は山深くに住む鷹匠の元を訪れる。だが彼の育てる鷹と触れあううち、少年の心が変化してゆく。大自然の中で生きることの素晴らしさ、厳しさを描いた感動作。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 火盗斬り
    -
    浪人で伊達者を気取る、風流人の土岐綾部。優れた剣の使い手なのに、市松模様の着流し姿になると、なよっとして見える。麻布界隈では大胆な服装で有名な存在だった。当初は、目立ちすぎると目をそむける頑固者が多かったが、この頃はなれてきたのか、親しみをもたれている。綾部は、身近に冤罪人が出るに及び、殺人事件の裏を調べることにした。黒幕は、藤掛伊織。強引な捜査と拷問による犯人でっちあげで、江戸庶民の怨嗟を集める火付盗賊改役だ。彼は寺社奉行から若年寄への出世を目論んでいたが、どうもその強引なやり口にはからくりがありそうで……。長篇時代小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 紋之介艶姿事件帖
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    浅草の芝居小屋・島村座の座頭・島村紋之介は、素晴らしい美貌と色香の持ち主。旗本の娘から大店の内儀まで、贔屓筋も多い。しかし、紋之介にはもう一つの顔がある。今日も同心・片倉仙蔵が紋之介を訪ねた。何かやっかいな事件が起こると、紋之介の知恵を借りに来る。仙蔵の話によると、日本橋の薬種問屋・雑賀屋の一人娘・八重が誘拐されたという。しかも主人の惣兵衛は表沙汰にしたくないらしい。「何か、やっかいな裏があるらしい。紋さん、一肌脱いでくれないか」翌日、若後家姿の紋之介が雑賀屋の門をくぐった……。長篇時代小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 北朝鮮崩壊す!!
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    1巻495円 (税込)
    ロシアのプーチン大統領とアメリカのアーミテージ国務副長官がモスクワ郊外で密談している映像を、国際衛星放送局SNNがスクープ配信した。両国政府は否定したが、日本、韓国、中国を巻き込んで、北朝鮮情勢が急変してゆく。そして金正日体制の運命は……。  2003年、本当に起きていたかもしれない“北朝鮮崩壊”のシナリオとは。軍事アナリストが徹底的にリアルを追求した国際情報小説。 ●高貫布士(たかぬき・のぶひと) 1956年生まれ。神奈川県出身。和光大学人文学部芸術学科卒業。学生時代より軍事評論家・小山内宏氏、航空評論家・青木日出雄氏らが創設した「軍事学セミナー」で軍事学を修得。出版社勤務を経て、軍事アナリスト兼作家として活躍。『図解・ドイツ装甲師団』『大日本帝国海兵隊戦記』シリーズなど、ノンフィクション、小説の著書多数。

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