よみもの - 講談社文庫作品一覧

  • 赤毛のアン
    4.6
    もう一度少女に帰ろう。人生の深みを知ったいま、アンに再会してみませんか? ――ふとした手違いで、老兄妹に引き取られることになった、やせっぽちの孤児・アン。想像力豊かで明るい性格は、いつしか周囲をあたたかく変えていく。グリーン・ゲーブルズの美しい自然の中で繰り広げられるさまざまな事件と、成長していくアンを綴った永遠の名作。講談社だけの完訳版『赤毛のアン』シリーズ全10巻の第1巻。
  • あくたれ童子ポコ
    -
    戦争に父をうばわれ、母にも失踪された、ポコペンことポコ少年は、従兄の復員兵士や祖母とともに、新しい土地に移住する……。悲しいこと、辛いことにあうと、思いきりあくたれてはね返す、あくたれ上手のポコを中心に、東北の漁村の少年少女の生活を、暖かい目で躍動的に描いた、ユーモア溢れる児童文学の傑作。野間児童文芸賞に産経児童出版文化賞大賞も受賞の北林八穂、発表当時のまま「やほ」としたが現在は「やお」とされる。
  • 朝ごとの花束 小さな童話集
    4.0
    いちごの酒、リラの木、レモンと蝶、森のお茶の会、星の小箱……など、鋭い感受性をやさしい心でつづった、小さなメルヘン童話集。毎朝、窓辺に届けられる、愛らしく清々しい花一輪のように、傷ついた心をなぐさめ、勇気や希望を起こし、また人生についてひっそりと語りかけてくれる好短編を、花束にまとめました。「朝風売ります」「記念撮影」など、朝の目覚めのようにさわやかで楽しい、いろどりもあざやかな童話83編。
  • あほうの星
    -
    班長からあほう扱いされるうちに自信をなくしてしまった「八つぁん」、「ハエ」1匹のために命を落した男、あほうの振りをして生き抜こうとした男……。明日も知れぬ戦場での、無力な人間の生き方を活写した「あほうの星」に、姉妹編「ばかばやし」を収録――戦争の中でせいいっぱい生きる庶民の姿を描き続ける、長崎文学の原点というべき代表作。
  • 飾り窓
    4.5
    詩人の感性と豊かな幻想とで、愛の本質を謳いつづける立原えりかの、殊玉の童話集。冬の真夜中、そこだけあかりがともっている、デパートの飾り窓。その前に立ちどまった孤独な青年に、窓の中から人形が語りかけます――という表題作。愛に目ざめていく少年の心を描いた「ピアノのおけいこ」、一枚のハンカチがくりひろげるメルヘン「海のハンカチ」など、愛と夢を描く15編を収緑。
  • キューポラのある街 1 ジュン
    -
    鈴木ジュンは、キューポラのある街、埼玉県川口市の中学3年生。一家は貧乏な鋳物職人の父・辰五郎、いつも生活費の工面でイライラしている母・トミと、ひねくれ者の弟・タカユキ。そんな生活の中で自我に目ざめ、進学か就職かに悩むジュンの姿を、心とからだの両面から鮮烈に描いた、異色大河小説の第1巻。吉永小百合の主演で映画化もされた、日本児童文学者協会賞受賞、不朽の名作。<全5巻>
  • ゲンのいた谷
    -
    戦争中、父が学童疎開をしていた山寺に遊びにきた幹男は、古い土蔵に描かれた怪獣のゲンに「うめぼし」とまちがえられ、そして、ちびできかん気のうめぼしをはじめとする、疎開っ子たちの話をきく……。父母のもとを離れ、空腹に耐えながら、精いっぱい生きようとした疎開児童の生活を活写した、戦争児童文学の傑作。
  • シラカバと少女
    -
    奇妙な仮面をかぶり、雪原に出没するシラカバの妖精のような少女・ミンチュー! 太平洋戦争末期の満州(中国東北地区)を舞台に、中ソ混血の少女と純真な日本の少年との、民族を越えた愛と悲しみを清らかに描いた、ファンタジックな香り高い名作。日本児童文学者協会賞受賞作品。
  • 十二歳
    3.6
    おとなになるってムズカシイ。私も「何かになれる」んだろうか。第42回講談社児童文学新人賞受賞作。鈴木さえは小学6年生。ポートボールが大好きで友だちもいっぱいいる楽しい毎日だったはずなのに、突然何かがずれ始めた。頭と身体がちぐはぐで何だか自分が自分でないみたいな気がする。こんな私でも大人になったら、みんなが言うように「何かになれる」んだろうか? (講談社文庫)
  • タマネギ色のなみだ
    4.0
    孤独をいやしてくれるのは、都会のはなやかさではなく、ふるさとの母が、娘を思う心。(「タマネギ色のなみだ」)生活に疲れた男の身勝手さをせめながら、なお幸福をゆめみて、スミレになってしまう妻。(「野原をひとはこ」)――など、妻であり、母である作者が、日常のドラマを妖精の目と心で、ときにはユーモラスにときには凄絶な美しさで、あざやかにとらえてみせる、童話21編を収録。夢見がちな少女期を見つめ直し、失いかけた大切なものを探し求める……少女の心を失わないあなたに贈る心暖かな童話集。
  • だれにも見えないベランダ
    4.0
    やさしい娘のために、気のいい大工さんがつくったのは、だれにも見えなくて、新鮮な野菜やいちごのできる、すてきなベランダだったのです……という表題作。老人が貸してくれたセミが、美しくはかない若者の心を見せてくれる「夏の夢」や「カスタネット」「日暮れの海の物語」など、ふしぎなきらびやかな世界へさそう殊玉のファンタジー童話11編を収録。
  • 小さな花物語
    3.3
    目にやさしく、口にひびきのよいことばを使って、美しくふしぎな世界をあざやかに描く、立原えりかの短編集。たんぽぽ・ばら・コスモス・ゆきわりそう……四季の花々をテーマに、花のメルヘンが織りなす、素敵なモザイク模様のような「小さな花物語」に、つつましく愛らしい、少年少女のラブストーリー「雪の日のオルゴール」など、4編を加えました。不思議な魅力をたたえた童話集。
  • 茅ヶ崎のてっちゃん
    3.5
    少年てっちゃんが笑わせます、泣かせます! 昭和の時代、家族はこんなに愉快だった。感動ノスタルジー! ――てっちゃんの家は、茅ヶ崎の海岸近くにある、ごくふつうのサラリーマン家庭だ。都内のメーカーに勤める父と、母と兄二人と姉。ふつうじゃないのは、なぜかいつも大勢の客人たちが押しかけてくること。泣き虫てっちゃんの家で巻き起こる、笑いと涙の物語。昭和の時代、家庭はこんなに温かくて、面白かった!
  • 月あかりの中庭
    -
    うす紫色のドレスをまとったそよかぜ夫人(「そよかぜ夫人の恋」)、お花見をしている動物のゆうれいたち(「てんのしっぽ」)、ふしぎな力をさずけられた野良ねこのシンデレラ(「月あかりの中庭」)――など、心の琴線にやさしくふれる、甘くほろ苦い、メルヘン12編を収録。ふと立ちどまってうしろをふり返ったとき、生きることの美しさとせつなさが見えてきます。どれも心の宝石、風色ファンタジー!
  • でかでか人とちびちび人
    -
    9月のある夜、聞きなれないもの音で目覚めたゆりは、おじさんの船長が小指の先ほどのかわいらしい生きものと話しているのを見て、目を丸くした。すぐに、ゆりも、ちびちび人と仲よしになり、やがて、でかでか人を知る。――豊かな想像力と磨かれた感性とで織りなす、香り高い名品。講談社児童文学新人賞受賞作品。
  • 走れUMI
    4.0
    かつて捕鯨で栄えた、入り江の奥の小さな港町。僕は母さんの実家のミカン山で暮らすことになり、生まれ育ったこの町を離れた。一年後の夏、僕は父さんとジイチャン、後ろ足を失くした犬のコロが暮らす故郷を目指して、ひとり相棒のマウンテンバイクUMIのペダルを漕ぎ出す。小学館児童出版文化賞受賞作。(講談社文庫)
  • 浜田廣介童話集
    -
    浜田廣介は、小川未明とともに、大正・昭和の日本の童話文学を代表する作家である。廣介の真心こもる数多くの作品は、「ひろすけ童話」の名で、大人から子供までの幅広い層に親しまれ、今日もなお読みつがれている。本巻は、代表作である「よぶこ鳥」「むく鳥のゆめ」「花びらのたび」「りゅうの目のなみだ」「泣いた赤おに」など、28編を収録。
  • ハンカチの上の花畑
    4.4
    幻想のイメージを鮮明に美しく描いて、独自のファンタジーの世界を形成する、安房直子の童話集。正直者の良夫さんは、二つの約束とともに古い壺をあずかります。壺には、ハンカチの上に菊の花をさかせておいしい菊酒を造る小人が住んでいて……という「ハンカチの上の花畑」ほか、「空色のゆりいす」「ライラック通りの帽子屋」の2編も収録。
  • 非・バランス
    3.5
    1つ、クールに生きていく。2つ、友だちはつくらない。そう心に決めていた中学生の私の前に、不思議な一人の女性があらわれた。彼女こそ、理想の大人だと思う私の毎日は少しずつ変わっていくが……。少女と大人――傷つきやすい2つのハートが出会った、ある夏の物語。第36回講談社児童文学新人賞受賞。
  • ヒョコタンの山羊
    -
    子供たちの池をめぐる争いにまきこまれた、足の悪い少年ヒョコタンのなぐさめは、朝鮮の好青年・キンサンのくれた、子山羊だった。ところが、入隊したキンサンが、軍隊を脱走した話が伝わって……。日中戦争下の横浜の小さな町を舞台に、庶民の子供たちの世界を活写した、長崎文学の先駆的代表作。日本児童文学者協会賞受賞作。
  • ビート・キッズ Beat Kids
    4.2
    1~2巻660円 (税込)
    「ドラムの響きは、俺の心の、花火やねん!」と、英二が叩く。七生が打つ。二人の大阪少年が、16ビートで笑って泣かせる! ――中学のブラスバンド部を舞台に炸裂する青春を、大阪弁のリズムに乗せて、涙と笑い、てんこ盛りで描いた、「パーカッション新喜劇」。講談社児童文学新人賞、野間児童文芸新人賞、椋鳩十児童文学賞……新人賞独占の傑作!
  • 星とトランペット
    -
    ドンさんがトランペットをふくと、雨のように星くずが降ってくる「星とトランペット」、動物園の動物たちが次々に本を買いにくる「タンポポ書店のお客さま」ほか、「日曜日には夢を」「砂町通り」「いつもの店」など、みずみずしいファンタジー、夢と新鮮な香りあふれる短編11編を収録。野間児童文芸推奨作品賞&日本童話会賞をW受賞。
  • ボクシング・デイ
    3.4
    自分の言葉で思考することを覚えた少女。迷いながらも1歩ずつ世界を広げていく――「ボクシング・デイ」それはクリスマスに1日遅れてプレゼントを開ける日。「ことばの教室」に通い始めた10歳の栞は、思うように言葉が出てこない。しあわせ、悲しみ、そんな言葉に想いを巡らす日々が訪れ、栞はいつしか滑らかな発音だけではない贈り物を手にしていた。<第18回椋鳩十児童文学賞受賞作品>
  • 南の島の魔法の話
    4.7
    電灯が消えてまっくら闇の中におかれた青年が、ろうそくの妖精の声にさそわれて、翻訳中のふしぎな物語の世界に入っていく「南の島の魔法の話」。愛の悲哀を抒情的に展開した、日本児童文学者協会新人賞受賞作「さんしょっ子」。また「鳥」「きつねの窓」など、鋭い洞察力と鮮やかなイメージで人生の真実をえがいた、ファンタジー童話12編を収録。
  • 山のおんごく物語
    -
    おかかんに早く死なれた功は、百姓仕事を嫌いこんにゃく商売に夢中のおとっつあん、元気なおばばん、姉、弟と山おくの村で暮している。貧しい山の生活は辛いが、四季折り折りの自然、村の祭りや行事が功たちを慰めてくれる――遠国の厳しい生活を暖かく描いた、現代の民話ともいえる秀作。野間児童文芸賞受賞作品。
  • 若草物語
    5.0
    堅実で平凡な家庭の人々が、心を寄せあって精いっぱい生きる姿を細やかに描いた、永遠の名作――マーチ家の4人姉妹……長女のメグは温順な美少女、次女のジョーは活発で作家志望、三女のベスは心優しく内気、末っ子はおしゃれで絵の好きなエイミー。時は19世紀、南北戦争に従軍中の父と、その留守を守る母の愛情につつまれて、貧しくても自分らしく精いっぱい生きる姉妹の1年間を描いた、アメリカ文学の不朽の名作。

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