ノンフィクション - PHP文庫作品一覧
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5.0世界最強のロシア騎兵を防ぎ、戦史に名を残す激戦を繰り広げ「日本騎兵の父」と称えられた兄・好古。日本海海戦で無敵といわれたバルチック艦隊を破る秘策を立て、名将・東郷平八郎から「智謀湧くが如し」と絶賛された弟・真之。この兄弟を抜きにして日露戦争は語れまい。礼儀作法を重んじ、無欲恬淡、豪放磊落な好古と、形式にとらわれず、つねに本質を見極め才気走ったところがある真之。全く異なる性格のふたりだが、ともに共通していたのは、戦場ではつねに作戦のことを考え、作戦以外のことは気にかけなかったことだ。本書は、松山に生まれた兄弟の幼少期から真之の死、好古の中学校校長時代まで、真っ直ぐに明治を生き抜いたふたりのエピソード満載の一冊。『坂の上の雲』以上にこの兄弟に魅せられることは間違いないだろう。人間的な魅力溢れるこの兄弟の知られざる素顔に迫る人物評伝。
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4.0「謀反人」になるはずのない名将がなぜ、信長を討ったのか?本書は、戦国史研究の第一人者である著者が、本来、名将と称されるべき実績を誇りながら、日本史上最悪の「謀反人」のレッテルを貼られてきた明智光秀の謎に包まれた人物像に迫ったものである。語られざる「金ヶ崎退き口」での武功、「近畿管領」とも称すべき要職への抜擢、本能寺の変前夜の動向…。そこから見えてきた光秀の実像と、本能寺の変の真相とは? なお、「文庫版まえがき」では、ここ数年の研究トピックスや2014年に新発見された「石谷家文書」について語られるなど、研究の最新動向を知ることもでき、光秀と本能寺の変を語る上で必読の書となっている。
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3.3継体天皇――。この人物ほど、古代史ファンの関心をそそるテーマはあるまい。天皇との血縁がうすいうえに、都から遠く離れた北陸にいた田舎貴族が、なぜ皇位を継承できたのか。皇位継承に相応しい人物は、ほかにもっといたであろうに――。しかも、継体天皇は応神天皇の五世の孫にあたるという。この創作されたような立場が意味するものとは何か。謎に包まれた天皇、ミステリアスな天皇。それが継体天皇のイメージだ。本書は、『大化改新の謎』『壬申の乱の謎』『神武東征の謎』等、「謎シリーズ」で人気を博す新進気鋭の歴史作家である著者が、多くの資料を跳梁し、そこから浮かび上がってくる謎に、大胆な想像力をもって迫った、古代史ファン垂涎の一冊である。継体天皇とはどのような人物だったのか。前王朝を乗っ取った新王朝の始祖なのか。その面白さは、まるでミステリーの謎解きと同じだ。秋の夜長を過ごすパートナーとしてうってつけの力作である。
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3.3日本神話のなかでも、とりわけ謎めいているのが神武東征である。南部九州・日向の高千穂峰に降臨した皇祖神が、なぜ山を下って辺境の地「野間岬」に行き着いたのか。その末裔である神武天皇は、なぜ「日向」の地からヤマトを目指したのか。それらの難解な謎解きに果敢に挑んだのが本書だ。著者によれば、天から高千穂峰に舞い降りたという天孫降臨神話は非現実的であり、おそらく「野間岬」が天孫族の出現の地であっただろうと推察する。さらには神話が当時先進地帯でなかった「日向」の地から神武天皇がやって来たと設定した背景には、必ず何らかの事情が隠されているはずだ、と指摘する。それを解く重要な鍵こそ神武天皇の正体なのだと言う。「祟る鬼」と位置づけられた神武天皇の素顔に迫ることで次第に明らかとなる「出雲の国譲り」や神武東征の意外な顛末を知れば、読者は大いに驚かれるに違いない。天皇家の誕生とヤマト建国の謎がいま解き明かされる!
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-苛酷な運命のもと、西に東に戦い続けた古代神話の悲劇の英雄・日本武尊。兄・頼朝からの“借り物の軍隊”で、平家の追討戦に最後まで勝利し続けた源義経。中世だった日本を近世にまで一気に押し上げ、“天下布武”を目の前に斃れた織田信長。サイパン島で生き残った47人の部下を率い、1年半近く米軍と粘り強く闘い続けた大場栄大尉……。本書は、百戦錬磨の傭兵経験を持つ著者が、独自の視点で、古代から中世、戦国時代、幕末、現代まで時代ごとに“日本最強”と呼ぶにふさわしい戦闘指揮官30人を厳選。その勝利の秘訣や、部下の統率術などを解説していく。一兵卒から叩き上げた者がいれば、生まれながら将帥の地位を約束された者もあり……。だが、そのいずれもが本人の持てる資質を、厳しい戦場に鍛えられるなかで最大限に発揮し、日本の戦史に“最強”の名を刻んでいった。逆境と困難の時代にこそ、戦場のリーダーシップを学べ!
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