歴史・時代小説 - 歴史・時代 - 集英社 - 集英社文庫一覧

  • 楊令伝 一 玄旗の章
    4.2
    梁山泊陥落から三年。「替天行道」の旗を胸に秘めた同志たちは全土に散って、再起の秋を待っていた。史進、呼延灼、張清は叛徒として局地戦を続け、李俊は太湖の周りに船団を組織して威をはっていた。燕青率いる闇塩の道、戴宗率いる通信の網はいまだ健在。加えて、呉用は梁山泊の底から、軍資金となる銀塊をひきあげさせた。いっぽう、官の闇の組織、青蓮寺の梁山泊の残党狩りは熾烈を極めた。しかし、ついに、元梁山泊勢の希望の星、青面獣・楊志の遺児、楊令が、帰還した。
  • 岳飛伝 一 三霊の章
    4.0
    負けたのだ。「替天行道」と「盡忠報国」というふたつの志の激突だった。半年前の梁山泊戦。瀕死の状態の楊令に右腕を切り飛ばされた岳飛は、その敗戦から立ち直れずにいた。頭領を失った梁山泊は洪水のために全てが壊滅状態にあった。一方、金国では粘罕(ネメガ)が病死した後、軍を掌握したのは兀朮(ウジュ)。そして青蓮寺が力を失った南宋も混沌とした状態だった。十二世紀中国で、熱き血潮が滾る「岳飛伝」開幕! 大水滸伝・最終章、待望の文庫電子版全17巻刊行開始。
  • 辻番奮闘記 危急
    3.5
    将軍家光は、長引く島原の乱鎮圧のため、老中松平伊豆守に討伐の命を下す。不穏な気配は江戸にも漂い、辻斬りが横行。藩内に和蘭陀商館を持つ平戸藩江戸家老は、幕府の疑念を逸らすため、斎弦ノ丞らを辻番に任命し、江戸の治安を護る忠誠心を見せようとする。だが、弦ノ丞は任務初日に剣戟に遭遇し、政争に巻き込まれていく…。藩の窮地を救うため奮闘する辻番達の活躍!
  • なんてやつだ よろず相談屋繁盛記
    3.9
    江戸の文化が花開く下町の老舗料理屋「宮戸屋」の跡取り息子は、なんとも妙な若者だ。鎖双棍とかいう武器をしのばせ、いざとなれば浪人とも渡り合う。将棋を指せば腕自慢のご隠居もひとひねり。動物と話しているのを見た、なんて噂も。そんな信吾が、店を弟に継がせて、自分は「よろず相談屋」を開くなんて言い出した…。不思議な魅力をもつ青年と、そこから広がる人の輪を描いた軽妙な時代小説。
  • 【合本版】天馬、翔ける 源義経(全3巻)
    -
    【第11回中山義秀文学賞受賞作】平安末期。平氏追討の決起を促す以仁王の令旨が兄弟の運命を変えた。奥州藤原氏の下に逼塞していた弟・義経、そして伊豆に流罪となっていた兄・頼朝。黄瀬川で対面を果たし、力を合わせて源氏再興を図る二人だったが、かたや類いまれな政略家、かたや知勇並びなき天才武人。兄弟の溝は深まる一方だった。源平合戦の固定観念を打ち破った歴史大作。
  • 盡忠報国 岳飛伝・大水滸読本
    4.3
    執筆開始より17年の時を経て完結した北方大水滸伝、全51巻。『替天行道』、『吹毛剣』に続く、本シリーズの読本としては3冊目。今回はWeb限定で公開されていた登場人物たちと北方謙三が邂逅する掌編「やつら」や、小説すばる連載時に毎回書き連ねられたオリジナルの漢詩、著名人たちとの熱い対談や、恒例の編集者からの手紙、いのうえさきこによる漫画「圧縮大水滸伝」も収録。内容充実のオリジナル文庫。
  • 水滸伝 一 曙光の章
    4.1
    十二世紀の中国、北宋末期。重税と暴政のために国は乱れ、民は困窮していた。その腐敗した政府を倒そうと、立ち上がった者たちがいた――。世直しへの強い志を胸に、漢(おとこ)たちは圧倒的な官軍に挑んでいく。地位を捨て、愛する者を失い、そして自らの命を懸けて闘う。彼らの熱き生きざまを刻む壮大な物語が、いま幕を開ける。第九回司馬遼太郎賞を受賞した世紀の傑作、待望の電子書籍版配信開始。
  • 新選組 幕末の青嵐
    4.5
    身分をのりこえたい、剣を極めたい、世間から認められたい――京都警護という名目のもとに結成された新選組だが、思いはそれぞれ異なっていた。土方歳三、近藤勇、沖田総司、永倉新八、斎藤一……。ひとりひとりの人物にスポットをあてることによって、隊の全体像を鮮やかに描き出す。迷ったり、悩んだり、特別ではないふつうの若者たちがそこにいる。切なくもさわやかな新選組小説の最高傑作。
  • 緋の天空
    3.5
    時は奈良時代。藤原家の一族として生を享け、美しく光り輝くように成長した姿から、父・藤原不比等に光明子と名付けられた一人の少女がいた。成長とともに激しさを増す朝廷の権力争い、貧窮者の救済、仏教の広布、相次ぐ災害や疫病……数々の混迷を乗り越え、夫・聖武天皇を支え、国と民を照らす大仏の建立を目指す。時代を大きく動かし、国の礎を築いた光明皇后。その生涯が鮮やかに蘇る歴史長編。
  • スパイ武士道
    3.5
    徳川幕府が開府と同時に、全国諸藩の動静を探るため潜入させた隠密群があった。筒井藩士・弓虎之助もその一人。その彼に藩の遺金八万両の隠し場所の探索という密命が下った。彼を隠密と知らず抜擢する藩の重役、非常な掟を強いる“声”。両者の間にたって苦悩する隠し隠密の生きざまを描く異色作。
  • 室町繚乱 義満と世阿弥と吉野の姫君
    4.2
    京と吉野に二人の帝が存在した、南北朝の時代。南朝の帝の妹宮・透子は、北朝に寝返った武士・楠木正儀を連れ戻すべく、乳母と二人きり、吉野から京へと乗り込む。京についたとたん人買いに攫われてしまった二人を救ってくれたのは、猿楽師の美少年・世阿弥と、透子たちの宿敵である足利義満で……。世間知らずの姫君が混迷する時代の中で見たものは。瑞々しい筆致で描く時代小説。
  • 終わらざる夏 上
    4.1
    1945年、夏。すでに沖縄は陥落し、本土決戦用の大規模な動員計画に、国民は疲弊していた。東京の出版社に勤める翻訳書編集者・片岡直哉は、45歳の兵役年限直前に赤紙を受け取る。何も分からぬまま、同じく召集された医師の菊池、歴戦の軍曹・鬼熊と、片岡は北の地へと向かった。――終戦直後の“知られざる戦い”を舞台に「戦争」の理不尽を描く歴史的大作、待望の文庫化。第64回毎日出版文化賞受賞作。
  • 泣くな道真 大宰府の詩
    4.1
    右大臣だった菅原道真が大宰府へ左遷された。悲憤慷慨する彼にお相手役の保積もお手上げ。そこへ美貌の歌人恬子(しずこ)が現れ、博多津の唐物商へ誘う。道真は、書画骨董の目利きの才を発揮し、生気を取り戻す。その頃、朝廷に出す書類に不正が発覚し、府庁は窮地に。事態を知った道真は、自ら奇策を……。朝廷を欺き、意趣返しなるか! 日本史上最も有名な左遷された男の活躍をユーモアのなかに描く歴史小説。
  • 革命のライオン 小説フランス革命1
    4.0
    1789年。フランス王国は破産の危機に瀕していた。大凶作による飢えと物価高騰で、苦しむ民衆の怒りは爆発寸前。財政立て直しのため、国王ルイ16世は170余年ぶりに全国三部会を招集する。貴族でありながら民衆から絶大な支持を得たミラボーは、平民代表として議会に乗り込むが、想像もしない難題が待ち受けていた――。男たちの理想が、野望が、歴史を変える! 一大巨編、ここに開幕。
  • 大水滸伝シリーズガイドブック(あらすじ漫画収録版)
    無料あり
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【無料小冊子】駆けよ。夢追いし者、永久に。生きろ。去りし者のぶんまで。『水滸伝』『楊令伝』に続く『岳飛伝』(全17巻)、文庫版で発売開始! これを記念して「大水滸伝」シリーズの魅力を紹介する無料ガイドブックを電子書籍でも緊急配信! いのうえさきこによるあらすじ漫画『圧縮北方水滸伝』『圧縮楊令伝』や名台詞でふりかえる大水滸伝シリーズを収録。ご自由にダウンロードしてお楽しみください。

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  • 北方謙三「岳飛伝」完結&集英社文庫100冊記念小冊子
    無料あり
    2.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【無料小冊子】原典を大胆に再構築、中国古典英雄譚に新たな命を吹き込む「水滸伝」。夢破れし後、人々の想いを受け継いだ楊令の活躍を描く「楊令伝」。そして、中国随一の英雄をリアリティあふれる人間像として立ち上げた「岳飛伝」。これら大水滸伝シリーズの完結を記念した小冊子を電子版でも配信します。シリーズ紹介にくわえ、北方謙三集英社文庫100冊全目録も掲載。ファンならずともダウンロード必須の小冊子です。

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  • 会津士魂 一 会津藩 京へ
    3.3
    幕末、京都を中心に尊皇攘夷の嵐が吹きあれる中、会津藩主松平容保は、京都守護職を拝命し、京都の秩序回復と禁裏の守護に当たるべく藩士を率いて上洛した。天皇に忠を、幕府に孝を尽くした会津藩主従が、なぜ朝敵の汚名を被らねばならなかったか。幕末悲劇の真相を追求する著者畢生の大河歴史小説。
  • 会津春秋
    3.6
    会津の下級武士・新之助は、西洋砲術を学ぶため、全国から秀才が集まる象山塾に入門するが、放物線やら火薬量の計算やら、ちんぷんかんぷん。同じく新参者の薩摩藩士・八郎太とは、歳も数学が苦手なのも一緒で意気投合、互いの藩の内情すら語り合う仲に。だがまさか、好きになる女まで一緒とは……。幕末の動乱期、友として時に敵として交わり続ける男たちの生き様を、清水流の視点で軽快に描く。
  • 会津の義 幕末の藩主松平容保
    4.5
    高須藩の六男に生まれ、会津松平家の養子となった容保。初代藩主保科正之が定めた会津藩家訓による徳川将軍家への絶対随順を、精神に叩き込まれる。幕末の動乱期、家老たちの反対を押し切って京都守護職を拝命。京都の治安に尽くし孝明天皇の信を得る。だが、戊辰戦争で朝敵の汚名を着せられ…。信じた正義のために潔白を明かそうと、信念を貫いた武士の誇り高き人生を描く書き下ろし歴史小説。
  • 赤目のジャック
    3.4
    十四世紀半ばの北フランス。百年戦争の果てない戦乱に蹂躙され、疲弊しきった農村に一人の男が現れた。人心を惑わす赤い目を持ったその男・ジャックに煽動された農民たちは理性を失い、領主の城館を襲撃、略奪と殺戮の饗宴に酔いしれる。燎原の火のように広がった叛乱はやがて背徳と残虐の極みに達し…。中世最大の農民暴動「ジャックリーの乱」を独自の視点で濃密に描く、西洋歴史小説の傑作。
  • アガルタ 上巻
    3.5
    伊賀には表と裏がある。八劔なる裏伊賀の忍者たちは、血を掛け合わせて人材を生み出す謎の集団。元和5年、八劔に美しく能力を備えた赤子・錏娥哢〓(あがるた)が誕生する。忍びの技を修練し、見目も麗しく成長。いくつかの旅で男たちと交わり、ますます妖しく輝きを放つ。寛永14年、錏娥哢〓(あがるた)は天草四郎時貞を追って島原に潜入する。島原の乱異聞ともいうべき、破天荒、前代未聞の忍者小説、ここに見参!
  • 商人
    4.5
    江戸中期、日本橋瀬戸物町の鰹節商、伊勢屋にんべんの次男に生まれた伊之助。父亡き後、兄を支えて家業に精進するが、度重なる不運が伊勢屋を襲う。心身を病んでしまった兄の跡を継ぎ、三代目となった伊之助は「商人は何のために商売をするのか」という父の問いを胸に、大店の意地を捨てて苦難を乗り越え、商いの真髄を極めていく。江戸商人の心意気を描く傑作。第三回舟橋聖一文学賞受賞作。
  • 赤穂浪士 上
    -
    時は元禄14年。江戸城松の廊下において赤穂藩主・浅野内匠頭は、この間の無体な仕打ちに耐えかねて、高家・吉良上野介に斬りかかった。内匠頭は即日切腹、一方上野介には一切お咎めなしとの公儀裁定が下る。赤穂城内では国家老・大石内蔵助を中心に、強硬派と穏健派に分かれ大評定が繰り広げられる。他方、上野介と縁戚関係にある上杉家は累が及ぶのを畏れ、内蔵助に間者を差し向けた。
  • 明日は維新だ
    3.5
    ペリー来航、安政の大獄、桜田門外の変、そして大政奉還。激動の幕末、刻々と変化していく時代に翻弄されながらも、自分の信じる道を貫いた男たち。坂本龍馬、西郷吉之助、高杉晋作、岩倉具視、近藤勇、新門辰五郎、大鳥圭介……。身分も立場も理想も違うが、それぞれが懸命に、自らに課した使命を全うしようと時代を駆け抜ける。鮮烈な志士たちを描く連作短編集。
  • あとより恋の責めくれば 御家人大田南畝
    -
    事の起こりは狂歌連で一番の年若、山東京伝に舞い込んだ縁談だった。「女房にするなら素人娘より、苦労を知る遊女に限ります」と唱える京伝に、ならばと出向いた吉原で、狂歌の天才・大田南畝は遊女の三保崎を見初めてしまった。さりとて南畝は妻子両親を養う、微禄の御家人の身。はたして恋の行く末は――。巧緻繊細な文体で江戸の粋人たちを鮮やかに描き出す第30回新田次郎文学賞受賞作。
  • 荒蝦夷
    3.5
    宝亀五(西暦七七四)年、陸奥国の北辺には不穏な火種がくすぶっていた。陸奥を支配せんと着々と迫り来る大和朝廷。そして、その支配に帰属する、あるいは抵抗する北の民、蝦夷。動乱の地に押し寄せる大和の軍勢の前にひとりの荒蝦夷が立ちはだかった。その名は呰麻呂(あざまろ)。彼が仕掛ける虚々実々の駆け引きの果て、激突の朝が迫る――。古代東北に繰り広げられる服わざるものたちの叙事詩。
  • 暗殺
    -
    幕末・維新前夜、動乱の時代を過激に生きた男たちがいた──。土佐藩・吉田東洋を斬った那須信吾をはじめ、寺田屋騒動の首謀者・吉村虎太郎、薩摩隼人・美玉三平、赤穂の山下鋭三郎、そして“人斬り”と呼ばれた岡田以蔵……。時の流れの急先鋒となって駆け抜けた下級武士たちの半生を描く異色時代小説。
  • 家康の母お大
    4.0
    水野忠政の娘お大は十四歳で岡崎城主松平広忠に嫁ぎ、嫡男竹千代を産む。だが、実家が織田方に寝返ったため、離縁され、幼い息子と生き別れた。久松俊勝と再婚後、竹千代が、今川義元方へ人質に出されることを知る。わが子の無事を祈るお大は、命がけの行動に……。戦なき世を願う母と、その願いを果たすため天下人家康となった息子。知恵を尽くして戦乱の世を生き抜いた女の波瀾万丈の生涯。
  • 生きて候 上
    4.0
    倉橋長五郎政重は、徳川家御先手組にあって、無敵の大業“鬼落とし”で知られた槍の名手。家康の名参謀・本多正信の次子にして槍奉行・倉橋長右衛門の養子だが、故あって秀忠公の近習を斬り捨て徳川家を出奔。意地と野心を胸に秘め、慶長の役に身を投じる。前田利家の密命を帯び朝鮮半島に渡った政重だが、そこは人心を捨てねば生き延びられない修羅場であった。
  • 維新の旗風
    -
    貧乏郷士の倅・小泉俊太郎は、代官の妾おふじとの仲に行き詰まり、心中を企てたが失敗、私刑になるところを維新の風雲児・高杉晋作に助けられた。高杉に心服した俊太郎は、攘夷断行の壮挙とばかりに、単身英国船ダブリン号に斬り込んで行った。激動の維新前夜に命を賭けた若者の青春を描く幕末裏面史。
  • 糸車
    3.7
    深川の長屋で独り暮らしのお絹。三年前までは、松前藩家老の妻だったが、夫を殺され息子勇馬は行方不明。小間物の行商をして、勇馬を探し続けている。商いを通じて、同心の持田、茶酌娘などと親交を深めるうち、様々な事件に巻き込まれ、それぞれの悩みに共感し奔走するが……。船宿の不良娘と質屋のどら息子の逃避行、茶酌娘の縁談、そしてお絹に芽生えた静かな愛。下町の人情が胸に染みる時代小説。
  • 戌亥の追風
    3.7
    嘉永6年、黒船来航に揺れる江戸。木更津の薪炭問屋の娘おきょうは、深川の材木商との談判のため単身江戸へ向かうが、警戒を強める船番所に留置されてしまう。彼女の危機を救おうと、密かに想いを寄せる仙之助をはじめ、男たちが動き出す。騒動に乗じて悪事を企む者たちも現れ、事態が複雑化する中、若き二人の運命やいかに。川面をはしる風のように、心に爽やかな印象をはこぶ傑作時代小説。
  • ifの幕末
    3.8
    十九世紀半ば、ゴールド・ラッシュに沸くアメリカに、周囲の男たちから浮いた優雅な身なりの青年が。金鉱を見物に来たフランス人のシオンは、帰国する船賃稼ぎ中のジョン万次郎と出会い、日本への興味を深める。数年後、シオンはオランダ人と偽って開国目前の長崎へ。美しい顔立ちと行動力を武器に、幕府の大物たちに接近し、ついには――。歴史の隙間に“もしも”を巧みにちりばめた傑作長編。
  • 異聞 おくのほそ道
    3.0
    「西行法師の歌枕を訪ねたい」と告げ、弟子の曾良とみちのくへと旅立った松尾芭蕉。その旅には二人の同行者がいた!? 徳川光圀の家臣介三郎と、将軍綱吉の側用人柳沢吉保の密偵すまだ。光圀と吉保は共に芭蕉が相手方の密命を受けていると勘ぐっていた。そして、芭蕉にも、歌枕を訪ねる以外にある目的があった…。「おくのほそ道」をベースに、斬新な発想で描く時代長編。
  • 今ひとたびの、和泉式部
    3.8
    平安朝、大江家の娘式部は、宮中で太后に仕え、美貌と歌の才を高く評価される。和泉守と結ばれ幸せな日々に、太后危篤の報が届く。急ぎ京へ戻った式部を親王が待っていた。高貴な腕に抱きすくめられ、運命は式部を翻弄していく。愛する人たちを失いながらも、歌に想いを綴っていくが…。浮かれ女と噂を立てられながらも、生涯の愛を探し続けた式部。冥き道をゆく謎多き女性を大胆に描く親鸞賞受賞作。
  • 上杉鷹山の師 細井平洲
    3.7
    借財、なんと十数万両。破綻間際の米沢藩に迎えられた若き藩主、上杉鷹山は、倹約を徹底し財政改革に取り組む。しかし因習にまみれた藩の改革は並大抵のことではない。鷹山を支えたのは「治者は民の父母であれ」という、師の細井平洲の教えであった。「恕――大切なのはやさしさと思いやり」等、日本人の美しい心を愛した“へいしゅうせんせえ”の言葉の数々。困難なときにこそ読みたい感動の一冊。
  • 浮世奉行と三悪人
    3.6
    武士を捨てて竹光作りを生業とする雀丸。ある日、三人の武士にボッコボコにされている老人を救い出す。庶民の揉めごとを裁く横町奉行だというこの老人は、あろうことか雀丸に跡を継いでくれと言い出した。危険な目に遭っても「三すくみ」という助っ人が馳せ参じるから大丈夫とも。ところが現れたのは悪徳商人に女ヤクザ、破戒僧という面々で――江戸期の大坂を舞台に描く、抱腹絶倒の時代小説。
  • 英雄にっぽん 小説 山中鹿之介
    -
    戦国の世、群雄が割拠し、天下に覇を競う下克上の世に、数ある英雄豪傑の中でもひときわ異彩を放つ美丈夫・山中鹿之介。主家・尼子家が毛利の攻撃に敗れ去った後も、一途に主家復興を計って苦心惨憺を重ねる。その、清廉を謳われ、忠義の士とたたえられた悲運の武将の実像を描く。
  • 絵金、闇を塗る
    3.7
    江戸末期に土佐に生まれ、幼少より絵の才能を発揮し、狩野派の技法を信じがたい短期間で習得した天才絵師、絵金。江戸で絵を学んで故郷に戻り、土佐藩家老のお抱え絵師となるも、とある事件により追放される……。狩野派を学びながらも独自の美を追究した絵金は、血みどろの芝居絵など見る者を妖しく魅了する作品を描いた。その絵に魅入られ、人生を左右された男たちの生きざまから、絵金のおそるべき芸術の力と、底知れぬ人物像が浮かび上がる、傑作時代小説。
  • 江戸打入り
    -
    豊臣秀吉の小田原・北条攻めの先鋒となった徳川家康の戦いに従う、三河の雑兵、鈴木金七郎が物語の主人公。戦の中で次第に武士としての重要な役割を果たし始める。秀吉の戦勝後、家康は関東移封を命ぜられる。故郷に戻って帰農するか、新天地で武士として生きるか、金七郎たちは選択を迫られる。新天地を選んだ彼らは、最初の江戸っ子として新しい営みを始めることになる。
  • 江戸群盗伝
    3.0
    天保の時代、江戸の町人たちは義理と人情を重んじていた。裏社会の闇に生きる盗賊たちも例外ではない。狙う相手は、不正に蓄財する大商人に、鼻持ちならない大名たち。様々な技を駆使し、人を殺めず華麗な「盗み」の職人芸を決めていく。白鳶の徳兵衛と幸手の惣右衛門という二人の大盗のもと、鉄の掟に生きる彼らの「粋」に命を張った生き様。盗賊たちの義理と人情を描く一味違う傑作時代小説。
  • 江戸の哀花
    3.5
    兄の急死で、浄瑠璃語りになる夢を捨て、家業の紙問屋・相模屋を継いだ吉三郎。家のために娶った妻おりくは心を開かず、不貞さえはたらいている様子。唯一の救いは、雨宿りが縁で親しくなった門付けの女太夫、お糸だった……。やがて吉三郎は相模屋の恐るべき秘密に気づく――。三味線の爪弾きが聞こえてきそうなしっとりした江戸情緒と謎解きの醍醐味。傑作時代ミステリー!
  • 江戸の怪人たち
    5.0
    平賀源内、鼠小僧次郎吉など江戸時代に活躍した怪人たち18人が登場。独特なキャラクターとパフォーマンスで世間を騒がせた人々だ。その行動はじつにユニーク。ときの政治を陰で操る権謀術数、喜々とした偽系図づくり、独自の理念を貫く熱烈行動、飄々と雲流のような生きかた、など。摩訶不思議な時空間の大江戸ならではの「怪人列伝」。
  • 江戸のリストラ仕掛人
    -
    寛政の改革の推進者・松平定信はどんな理念を持ち、いかに改革に着手したか。上杉鷹山はなぜ江戸時代きっての名君と讃えられたか。経営をあずかる人間の生き方を、興味深いエピソードで綴りながら、組織の再構築のあり方、時代の構造変化の読み取り方を示唆する。
  • お伊勢ものがたり 親子三代道中記
    3.5
    密書を携え、伊勢参り!? わけありの武家の女三人は、それぞれの思いを抱え、頼りない案内人のもと、伊勢へといざ出立。旅も人生も山あり谷あり、風雨あり。巾着切りの若い女、不審な行動をとる老いた浪人者、犬を相棒にした抜け参りの子ども……。いくつもの出会いが祖母の、母の、孫の人生を変えていく。江戸から伊勢への百十四里の珍道中。心がほっとあたたかくなる長編時代小説。
  • 王妃の離婚
    3.9
    1498年フランス。時の王ルイ12世が王妃ジャンヌに対して起こした離婚訴訟は、王の思惑通りに進むかと思われた。が、零落した中年弁護士フランソワは裁判のあまりの不正に憤り、ついに窮地の王妃の弁護に立ち上がる。かつてパリ大学法学部にその人ありと謳われた青春を取り戻すために。正義と誇りと、そして愛のために。手に汗握る中世版法廷サスペンス。第121回直木賞受賞の傑作西洋歴史小説。
  • 大奥追放 異聞吉宗と絵島
    -
    正徳四年、奥年寄・絵島と役者・生島新五郎の密通が発覚。だがその裏には、権力抗争に明け暮れる徳川幕府というオトコ社会の思惑が潜んでいた。信濃・高遠に幽閉された絵島は、七代将軍家継から八代将軍吉宗へと移り変わる時代のなか、大奥の歴史に思いを馳せる。そこには、オトコ社会に戦いを挑んだ、たくましき女性たちの足跡が、刻まれているのだった。
  • 大奥秘聞 綱吉おとし胤
    4.0
    八百屋の娘お玉は、利発な美少女。ある日、僧に「天下人を産む相がある」と告げられる。その予言を信じた母親が思い切った行動を起こし、お玉は江戸城大奥へ……。そこには、誰よりも先に男子を産むため、将軍の閨への熾烈な競争が! 側室、正妻、生母たちが、勢力を得るため権謀術数を巡らす。嫉妬や苦悩、時には滑稽なくらいの親子愛など、家光から綱吉時代の大奥の真実を生き生きと描く。書き下ろし歴史小説。
  • オクシタニア(上)
    3.0
    十三世紀フランス南部、オクシタニアと呼ばれた豊饒の大地に栄えた異端カタリ派。ローマ教皇はその撲滅のために「アルビジョワ十字軍」を派遣する。戦乱が迫るオクシタニアの都トゥールーズの民兵隊長エドモンは最愛の妻ジラルダがカタリ派に入信したことを知り、不安にかられるのだが……。正統か異端か。神をめぐる壮大な戦いに巻き込まれていく男と女の運命を描く西洋歴史小説の傑作。
  • 柿のへた 御薬園同心 水上草介
    3.9
    水上草介は、薬草栽培や生薬の精製に携わる小石川御薬園同心。人並み外れた草花の知識を持つものの、のんびり屋の性格と、吹けば飛ぶような外見からか、御薬園の者たちには「水草さま」と呼ばれ親しまれている。御薬園を預かる芥川家のお転婆娘・千歳にたじたじとなりながらも、草介は、人々や植物をめぐる揉め事を穏やかに収めていく。若者の成長をみずみずしく描く、全9編の連作時代小説。
  • 隠密絵師事件帖
    4.0
    安政6(1859)年。明治まであと9年の混乱期。絵師で用心棒の誠之進が暮らすのは陸海運の要衝、品川宿。一筋縄ではいかぬ者どもが跋扈する町。誠之進も隠密という裏の顔を持っている。彼に下された任務は、藩主の肖像を描いた男を追い、お家を狙う敵の正体を探ること。緊迫の剣戟、当代随一の絵師・暁斎との邂逅、人気娼妓・汀との艶めくやり取り。全方位から楽しめる、瞠目の時代小説シリーズが開幕!
  • かかし長屋
    3.7
    棟梁に褒められ有頂天になる大工、盗賊としての過去を隠した扇職人、対人恐怖症で五千石を棒に振った旗本の次男坊、玉の輿に乗る娘など、この江戸下町の長屋にはさまざまな人たちが暮らす。そして彼らを助ける証源寺の住職忍専。ふりかかる事件にも自分たちの知恵で切り抜けていく。そんな長屋住人たちを闊達な筆で描きだす人情時代小説。第6回柴田錬三郎賞受賞作。
  • 風の如く 水の如く
    3.4
    関ヶ原合戦が終わった。天下分け目の大戦に勝利した東軍徳川方では恩賞問題に苦悩していた。黒田如水(官兵衛)に謀反の疑いあり! そんな訴えがあり、徳川家康は本多正純に真偽の究明を命じた。如水と石田三成との間に密約は存在したのか。東西決戦の絵図をひいたのは何者なのか。黒田如水・長政ら父子の情をからめ、関ヶ原合戦に秘められた謎の方程式を、鮮やかに解き明かした傑作長編。
  • カルチェ・ラタン
    3.7
    1536年、パリ。ある靴職人が行方不明になった。その事件に着手した新米夜警隊長ドニ・クルパンは、元家庭教師で天才的推理力を持つ神学僧ミシェルに協力を求める。二人が捜査を進めるうちに、やがてパリの闇夜にうごめく巨大な陰謀が明らかに……。宗教改革という時代のうねりの中、セーヌ左岸の学生街「カルチェ・ラタン」を舞台に繰り広げられる冒険と青春群像。西洋歴史小説の傑作。
  • 完四郎広目手控
    4.3
    香冶完四郎。旗本の次男でお玉が池の千葉道場の目録まで進んでいる。しかし、今は竹光を腰に古本屋「藤由」の居候だ。藤由こと藤岡屋由蔵は「広目屋」もやっている。巷の噂を売り買いする、今で言えば広告代理店。完四郎と藤由が組んで幕末の江戸の噂や怪事を解いていく。文を書くのは仮名垣魯文。絵を描くのは浮世絵師・一恵斎芳幾。変格捕物帖の新シリーズ!
  • 【合本版】会津士魂(全13巻)
    -
    【第23回吉川英治文学賞受賞作】幕末、京都を中心に尊皇攘夷の嵐が吹きあれる中、会津藩主松平容保は、京都守護職を拝命し、京都の秩序回復と禁裏の守護に当たるべく藩士を率いて上洛した。天皇に忠を、幕府に孝を尽くした会津藩主従が、なぜ朝敵の汚名を被らねばならなかったか。幕末悲劇の真相を追求する著者畢生の大河歴史小説。
  • 【合本版】興亡三国志(全5巻)
    -
    後漢末、霊帝の時代。宦官達は帝を恣(ほしいまま)に操り、天下は麻の如く乱れていた。疲弊した民衆の一部は黄巾賊となって全国に蜂起。大軍を率いて首都洛陽に入った董卓が軍政の覇権を握ると、忽ち暴政の嵐が吹く。「乱世がくるぞ」若き曹操は身ぶるいしながら思った。この“乱世の英雄”曹操を中心に群雄たちが繰り広げる壮大な歴史ロマン「三好三国志」全五巻。
  • 【合本版】それからの武蔵(全6巻)
    -
    慶長十七年四月、巌流島の決闘は武蔵の一撃の勝利に終った。だが、小次郎の復讐を誓う鴨甚内とおりんは、執拗に武蔵をつけ狙う。折しも九州路はキリシタン弾圧と南蛮人の暗躍で策謀渦巻き、剣風が吹き荒れていた。果てしなく武蔵を襲う剣と短筒。そして彼を慕う美女お孝……仕官の志を棄て、剣一筋の道に己の生きる意味を求める古今無双の剣豪の物語。
  • 【合本版】続 会津士魂(全8巻)
    -
    会津鶴ヶ城、落つ――。藩主松平容保が京都守護職を拝命して六年。幕府への忠誠を誓い正義を貫いた戊辰戦争は無惨にも敗北したが、榎本武揚率いる旧幕軍艦隊に加わった者は、新たな戦いを挑むべく蝦夷地をめざす……。故郷を奪われた会津藩士達を描き、勝者に歪められた事実を敗者から検証する。明治百五十年を経た今こそ必読の現代日本再生の示唆に富んだ歴史大河小説。
  • 【合本版】血槍三代
    -
    三河刈屋の城主の嫡男・水野藤十郎勝成は、鉄砲の名手・孫六と城を出奔、戦乱の京へと向った。石田三成、舞女・お国ら多彩な人物と関わり合う中で、不思議な老人の片鎌の槍を貰い受けたことから、数奇な運命の糸に絡まれ、漂白の旅が始まる……。おのれの腕と力量を頼りに、戦国山野を逞しく生きる豪放無頼の青春を描く異色時代小説。
  • 聞き屋与平 江戸夜咄草
    4.1
    夜が更けるとともに、ある商家の通用口に、男がひっそりと座る。「お話、聞きます」。与平は人の話を聞く、聞き屋。姑の愚痴をこぼす嫁、主人への不満を募らせる奉公人。過去の過ちを告白する者……。みな、そこで重荷をそっと下ろして家路につく。聞き料はお客の気持ち次第。温かい家族に囲まれ、商売も順調。儲けのためでも酔狂でもない。与平はなぜ話を聞くのか。心温まる連作時代小説。
  • 北の麦酒ザムライ 日本初に挑戦した薩摩藩士
    -
    薩摩島津家一門に生まれた村橋久成。幼き日、西郷隆盛が人は愛するものと言った事を胸に刻む。長じて藩の英国留学生となり陸軍学を修得して帰り、戊辰戦争に参戦。勝者として北海道開拓使官吏となった久成は、倫敦で飲んだ旨い麦酒を日本で造ろうと奔走するが…。近代国家への改革の裏で藩閥の権力抗争が渦巻く現実に反発。エリートでありながら、敗者に寄り添い不器用に生きた侍を描く傑作歴史小説。
  • 奇兵隊の叛乱
    -
    吉田松陰門下の逸材として高く評価された高杉晋作。身分の上下を問わない人員構成で近代軍隊組織の原形となった“奇兵隊”を誕生させ初代総督となった。そこに入隊した赤根武人、世良修蔵、山縣狂介ら若き志士たちの、明日の日本に賭ける夢と理想――。急転する時流のなかで悲惨な末路を迎える奇兵隊の転変を描いて、幕末の動乱を浮き彫りにする。明治政府によって捏造された維新史を糾す歴史小説。
  • 狂風記 上
    3.0
    怨霊の化身ヒメ一族が、富と権力の亡者どもに熾烈な戦いを開始する。趣向・見立て・語呂合わせなど、卓抜なイマージュとパロディの嵐の中で、現代の都会に伝奇の世界が現れる。
  • 巨眼の男 西郷隆盛 1
    -
    黒船の来航以来、世情は混迷を深めるばかり。薩摩はいち早く財政を再建し、雄藩としての地歩を固めていた。幕政改革の舵取りを期待された英明の藩主・島津斉彬に見出され、西郷吉之助(隆盛)は下級武士ながら国事に奔走。だが、斉彬が急逝し、守旧化する藩論。そして吹き荒れる安政の大嶽の嵐。西郷は奄美大島での隠棲を強いられていた。維新最大の功労者、波瀾の半生を描く大河歴史小説第1巻。
  • 吉良忠臣蔵(上)
    5.0
    江戸城中・松の廊下の刃傷事件の背後には、冷酷無比な罠が張りめぐらされていた! 浅野家、吉良家、上杉家、そして将軍綱吉の側用人・柳沢吉保に、赤穂藩家老・大石内蔵助。権謀術数渦巻くパワーゲームを迫力豊かに描き、独自の歴史観で組み立てなおす実像忠臣蔵ロマン。
  • 斬られ権佐
    4.2
    惚れた女を救うため、負った八十八の刀傷。江戸・呉服町で仕立て屋を営む男は、その傷から「斬られ権佐」と呼ばれていた。権佐は、救った女と結ばれ、兄貴分で八丁堀の与力・数馬の捕り物を手伝うようになる。押し込み、付け火、人殺し。権佐は下手人が持つ弱さと、その哀しみに触れていく。だが、体は不穏な兆しを見せ始めて――。一途に人を思い、懸命に生きる男の姿を描いた、切なくも温かい時代小説。
  • 金鯱の夢
    4.8
    天正10年。山崎の戦いの直後、羽柴秀吉に嫡子・秀正誕生。慶長5年、秀正・徳川家康連合軍、石田三成を関ヶ原に破り、大坂城の異母弟・秀頼を倒す。時に慶長8年。秀正は将軍となって名古屋に幕府を開く。そして日本の公用語は名古屋弁となった! 江戸ならぬ名古屋で花ひらく文化は、政治は、経済は…!? 泰平と狂乱の「名古屋時代」260年。日本史を縦横無尽にパスティーシュした長編歴史小説。
  • 傀儡
    4.3
    鎌倉中期、執権・北条時頼が権力を振るう頃。仲間たちと唄や踊りの芸を売って自由に生きる傀儡女・叉香は、復讐のために鎌倉を目指す武士や、武士に家族を殺された瀕死の女、信仰の本質を追い求める西域から来た僧らと出会う。全く異なる境遇で生きる四人の男女の運命が、鎌倉で交錯する。仏教と武士道が権力と結びつき、大きな流れを形成していった歴史の分岐点を舞台に描かれる渾身の歴史長篇。
  • 櫛挽道守
    4.3
    【中央公論文芸賞・柴田錬三郎賞・親鸞賞受賞作!】幕末の木曽山中。神業と呼ばれるほどの腕を持つ父に憧れ、櫛挽職人を目指す登瀬。しかし女は嫁して子をなし、家を守ることが当たり前の時代、世間は珍妙なものを見るように登瀬の一家と接していた。才がありながら早世した弟、その哀しみを抱えながら、周囲の目に振り回される母親、閉鎖的な土地や家から逃れたい妹、愚直すぎる父親。家族とは、幸せとは……。文学賞3冠の傑作!
  • 剣風の結衣
    4.0
    戦国期、激化する一向一揆衆弾圧のため、信長軍が越前に攻め入る。信仰の名のもと、戦に駆り出される罪なき民と、蹂躙される村々。十六歳の結衣が暮らす長閑な村も、侍に襲われる。村人が逃げ惑う中、平凡な少女だったはずの結衣は、次々と敵を斬り殺していく。圧倒的な強さを秘めた彼女には、封印されたおぞましい過去があった――。波乱の時代を駆け抜けた少女の過酷な運命を描く、傑作歴史長編。
  • 幻花 上
    -
    応仁の乱の胎動が聞こえる8代将軍義政の治世。政治の混乱をよそ目に、遊興に身を委ねる義政をめぐって、愛妾・今参局と正室・日野富子は妖しく命がけの色と欲の葛藤をくりひろげている。中世の末期的な猥雑をきわめた世相を背景に、御所にうずまく謀殺の企てをとおし、運命の糸に操られて生きる人間の姿を生き生きと描く長篇歴史ロマン。序章。
  • 恋七夜
    4.5
    戦国の余燼さめやらぬ天正期。豊臣秀吉は天下人としての威勢を示さんと北野天満宮にて空前の大茶湯を企図する。その参道の由緒ある花街・上七軒を代表する北野太夫富子は、結師・源四郎と出逢う。女には出生の秘密が、男には背負い続けた過去があった。運命の恋の行方やいかに!? 大茶湯に仕組まれた秀吉暗殺の陰謀やいかに!? 知られざる日本史の真相を、恋物語を糸に紡ぎあげた歴史小説の新機軸。
  • 皇后ジョゼフィーヌの恋
    3.0
    フランス領の貧乏貴族の娘ローズ。贅沢な暮らしに憧れて、妹の縁談を巧みに奪い取り、パリの子爵と結婚。上流の素敵な生活を手に入れたと安心したのもつかの間、夫から衝撃の事実を突きつけられる。さらに、革命の中、後の皇帝ナポレオンに愛され、ジョゼフィーヌと名付けられるが……。“女”を武器に恋の遍歴を繰り返し、皇后になった女。最後に見つけた真実の愛とは? 波瀾万丈の生涯を描く歴史小説。
  • 講談 碑夜十郎(上)
    4.0
    時は天保、ところはお江戸。闇にそびえる巨大な石碑の傍らに正体不明の男が素っ裸で倒れていた。通りかかった美女・お絹が、自分の長屋に連れ帰る。お絹は男に一目惚れ、せっせと面倒を見はじめる。名無しじゃあ困る、ということでつけた名前が碑夜十郎。お絹も正体が定かではないが、なぜか河内山宗俊率いる天保の六歌撰の面々と繋がっていた。悪を憎む男と、世の中に不満を抱く面々が動きはじめる。著者の代表的時代小説。
  • 興亡三国志 一
    3.6
    後漢末、霊帝の時代。宦官達は帝を恣(ほしいまま)に操り、天下は麻の如く乱れていた。疲弊した民衆の一部は黄巾賊となって全国に蜂起。大軍を率いて首都洛陽に入った董卓が軍政の覇権を握ると、忽ち暴政の嵐が吹く。「乱世がくるぞ」若き曹操は身ぶるいしながら思った。この“乱世の英雄”曹操を中心に群雄たちが繰り広げる壮大な歴史ロマン「三好三国志」全五巻。
  • 古城物語
    -
    築城の普請作事が終わるとき、城の秘密を守るため設計施工者は抹殺される運命にある。古今未曾有の天守閣をもつ安土城を設計した中村正清は、信長につぎつぎと新しい城造りを進言して、その命を全うしたかに見えたが……(「安土城の鬼門楼」)。大阪城、熊本城、春日山城など7つの名城・古城を舞台に、まがまがしい歴史の数々を描く残酷歴史譚。
  • 巨勢入道河童 平清盛
    3.0
    「おまえが武名を高めた“やすもとの乱”というのはどういう事件だ?」。河童の頭目、九千坊が問う。清盛が笑う。「それは“ほうげんの乱”だ」。平清盛は死後、筑後川の支流の巨勢川の河童になった。疑り深い九千坊との丁々発止のやりとりのなか、かつての自分がたどった道を振り返る。厳島の社、福原の新都、海に造った経島。ひたすら夢を追い続けた男を描く、童門冬二の書き下ろし、異色時代小説。
  • 御家人斬九郎
    3.0
    本所に住む貧乏御家人・松平残九郎。表ざたにできない罪人の介錯を副業としていることから、ついたあだ名が「斬九郎」。腕はめっぽう立つのだけれど、酒と女、そして何より79歳になる美食家で大食漢な母親にはからきし弱い! ふつか酔いの今日も尻をたたかれ、依頼の仕事に駆けつける。江戸の町から東海道、京都まで、事件の裏の謎を解く短編10作と中編5作を収録した、型破りな傑作時代小説。
  • 五稜郭残党伝
    3.8
    戊辰戦争もあと2日を残し、五稜郭で幕を閉じようとしていた。「降伏はせぬ!」と、陥落前夜、自由を求めて脱出した旧幕府軍の凄腕狙撃兵、蘇武と名木野。逃げのびる二人は、アイヌの土地を蹂躪する新政府の画策を知り義憤に燃えた。だがその背後に迫る、新政府軍残党狩り部隊の足音。酷薄で執拗な追撃戦が開始された…。広大な北海道を血にそめて追われる者と追う者が、男の誇りを賭けて戦う冒険小説!
  • 佐々木小次郎
    3.0
    母に捨てられ父に刺客を放たれた小次郎は故郷・一乗谷を出奔、魔性の剣に生きる宿命を帯びる。憑かれたように強い敵を求め三尺に余る長刀を次々に血に染める旅すがら、小次郎は「同類の獣」の匂いを持つ男と遭遇、慄然とする。男の名は宮本武蔵。孤剣を牙として修羅の青春を生きる小次郎には、すでに巌流島での対決が運命づけられていた。
  • 真田十勇士(一) 運命の星が生れた
    3.5
    天正十年、真田幸村は上田城で父・昌幸と夜空を仰いだ。光を増して輝く己の星のまわりに、十の流星が飛来する。「どうやらこの幸村が智能をふりしぼって働く時、手足となって働いてくれる秀れた家来が、十人、現れましょう」武田勝頼の遺児・猿飛佐助、碧眼のイギリス人・霧隠才蔵、石川五右衛門の子・三好清海……「真田十勇士」決定版。超絶の忍術妖術、息もつかせぬ第一巻!
  • 斬奸ノ剣
    -
    文化年間。藩の特命による任務を遂行中の父が行方不明になったと告げられた加賀藩士乾刀次郎は、身に覚えのない謀反の罪で越中の五箇山の獄に流される。父の存否と事の真相を明らかにすべく脱獄を図る刀次郎だが、酷寒酷暑の流刑地での生活は、彼の心身を徐々に蝕んでゆく。やがてこの奸計の裏に、加賀百万石前田家をつつむ闇の構図が浮かび上がるが……。シリーズ第一弾。
  • 四十八人目の忠臣
    4.0
    赤穂浅野家に仕えるきよは浅草小町と謳われる美女。当主内匠頭(たくみのかみ)の寵臣礒貝十郎左衛門と、夫婦の約束をしている。だが、内匠頭が吉良上野介を殿中で斬り付け、お家は断絶。礒貝は、家老大石らとあだ討ちを画策する。きよは恋と忠義のはざまで、討ち入りの日を迎える。本懐後も忠義を貫き、遺族の赦免と浅野家再興を目指し将軍家へ近づいていく……。歴史に名を残した実在の女性を描く全く新しい忠臣蔵誕生!
  • 質屋藤十郎隠御用
    4.0
    浅草の質屋『万屋』。主人の藤十郎は、庶民の味方でありたいと、幕府のお触れに反しない限り客の望みを叶えてきた。ある日、御高祖頭巾の女が高価な煙草入れを持ってきた。入質証文を書く様子に迷いがあり、身元保証人はいないという。子細ありげな女に、黙って金を出すが……。『万屋』に出入りする鋳掛け屋たち庶民の暮らしを護りながら、私利私欲のため陰謀を巡らす巨悪を裁く藤十郎の人情捕物帳。
  • 朱花の恋 易学者・新井白蛾奇譚
    3.0
    江戸を離れて京都で心学者・石田梅岩の家に寄宿する新井白蛾は、ある日朱色の衣をまとったこの世のものならぬ美しい娘・朱姫と出会う。彼女に導かれた白蛾は奇妙な算木を見つける。以来、易に熱中し「八卦見の白蛾先生」として知られるようになる。彼だけが見え、話ができる朱姫との清らかな恋。だが、凄まじい的中率を持ち、時や場所を超えて求める真実を映像として見せる力を持つ秘易は、手にするものが己のために占えば力を失うという言葉通り、自らの運命は杳として知れなかった。京に相次ぐ火難の謎を追ううち、秘易の意味や出生の秘密等が明らかになり──。実在の人物を主人公に占術と恋を描き、時代小説に新風を吹き込んだ話題作!
  • 修羅走る 関ヶ原
    4.0
    時は慶長五年九月十五日。昨夜来の雨は上がれど、濃霧が立ちこめる関ヶ原。一大決戦の秋を迎えていた。未明、小早川秀秋の裏切りの気配を伝える密使が石田三成の下にやって来る。三成は裏切りに備え、万全を期す。一方、徳川家康は、豊臣恩顧の福島正則らの動向に不安を募らせる。東西両軍、命運を賭けた戦いの火蓋が切って落とされた! 日本史上最大、関ヶ原の合戦。その長い一日を描く戦国巨編。
  • 小説 小栗上野介 日本の近代化を仕掛けた男
    3.5
    幕末に勘定奉行や外国奉行、軍艦奉行などの要職を歴任し、遣米使節としてアメリカと通貨・為替交渉をし、横須賀製鉄所の建設や日本初の株式会社の設立、郡県制など、卓越した先見性で様々な新日本構想を描いていた小栗上野介。しかし新しい日本の姿を見ることなく、領地上州権田村で悲劇的な最期を迎える。日本の近代化を仕掛けた幕末の名奉行の功績と、その儚い運命を綴った歴史長編。
  • 不知火軍記
    3.0
    1638年、天草のキリシタン反乱を支援する奇妙な集団が現れた。小西行長の血筋をひく混血の美女・不知火が率いる変幻無比の伴天連党だ。「焼け、殺せ、天帝の敵を許すな」彼女と対決する若き武将の扇千代の悲願は小西に滅ぼされた天草家の再興である。――前世からの宿敵同士の怨念と復讐心がぶつかり合う! 天草の歴史の闇を射抜く表題作ほか「盲僧秘帖」と「幻妖桐の葉おとし」を収録。
  • 新選組裏表録 地虫鳴く
    4.1
    走っても走ってもどこにもたどりつけないのか――。土方歳三や近藤勇、沖田総司ら光る才能を持つ新選組隊士がいる一方で、名も無き隊士たちがいる。独創的な思想もなく、弁舌の才も、剣の腕もない。時代の波に乗ることもできず、ただ流されていくだけの自分。陰と割り切って生きるべきなのか……。焦燥、挫折、失意、腹だたしさを抱えながら、光を求めて闇雲に走る男たちの心の葛藤、生きざまを描く。
  • 新篇 眠狂四郎京洛勝負帖
    4.3
    京の千本通り、羅城門跡の旅籠に逗留中の眠狂四郎に、町奉行から呼び出しがかかった。禁裏から高い身分の姫が失踪、どうやら、大阪商人が関係しているようだ。御所が金のために姫を売った!? ひそかに姫を取り戻すべく、狂四郎は動きはじめる――表題作をはじめ、中、短篇8作品を集める。さらに狂四郎の創作秘話を綴ったエッセイ3篇も収録する。
  • 新編武将小説集 かく戦い、かく死す
    3.3
    立身のためには自分の妻さえ売り、主君を平然と裏切った道三。残虐極まる行為を異様な執念で積み重ね、ついに戦国の雄となった男の生きざまを鮮やかに切り取る「斎藤道三」、上杉景勝が放った忍者・才蔵と、秀吉を主君と仰ぐ佐助が、天下を覆す策謀をめぐらす「明智光秀」など、戦国を思うがままに生きた侍たちの物語を独自の面白さで描く。
  • ジャガーになった男
    3.8
    伊達藩士・斉藤小兵太寅吉は恋人を捨て、冒険を求めて支倉常長遣欧使節に加わった。着いたイスパニアはすでに全盛期の栄光を失っていたが、一人のイダルゴ(戦士)と意気投合し、共に戦場に赴くために、帰国する使節団と訣別する決心をする。壮大なスケール、波瀾万丈の歴史ロマン。第6回小説すばる新人賞受賞作。
  • 蛇衆
    3.6
    【第21回小説すばる新人賞受賞作】戦国の気運高まる室町末期、自らの力だけを頼りに各地を転戦する傭兵集団がいた。その名は「蛇衆」。頭目の朽縄をはじめ、6人は宗衛門老人の手引きで雇い主を替え、銭を稼いでいた。九州のとある地方の領主・鷲尾嶬嶄に雇われ、目覚ましい働きを見せた。だが、鷲尾家は血で血を洗う激しい跡目争いの渦中にあった! 比類なき臨場感のノンストップ活劇時代小説。
  • 吹毛剣 楊令伝読本
    3.4
    「替天行道」の志を受け継いだ楊令の闘いと、熱き漢たちの生き様を壮大なスケールで描いた、北方謙三の『楊令伝』。文庫版全十五巻完結を記念して、公式読本が文庫オリジナルで登場。地図や年表、厖大な登場人物たちを網羅した人物事典、著者のエッセイや対談、さらにはここでしか読めない担当編集者のウラ話など、『楊令伝』の世界をもっと楽しむためのコンテンツが満載。
  • すべて辛抱(上)
    4.0
    貧農の子亥吉と捨て子の千造は青空寺子屋で読み書き躾を習い、十一歳にして江戸に発った。薬種問屋に奉公した亥吉の働きぶりは、若旦那の認めるところとなる。多角経営の一環として始めた小料理屋に派遣され、ここでも並々ならぬ腕を発揮、ついには店の運営までまかされるようになり…。半村良、最後の長編。
  • 青雲を行く(上)
    5.0
    文久2年、薩摩藩士・中村半次郎――のちの桐野利秋は、西郷隆盛の人格に魅せられ上洛する。「邪魔立てする者は斬る!」烈々たるその決意で人斬り半次郎の異名を馳せた。慶応3年、幕府崩壊。しかし、徳川方の権力は健在で、市中に睨みをきかせている。半次郎は西郷らとともに、真の王政復古を求めるならば実力をもって彼らを追い払うべきだと説く。維新回天にかけた男の青雲の客気を描く長編。
  • 清佑、ただいま在庄
    4.2
    室町後期、荘園の新代官として赴任することになった僧の清佑。村のものどもを愛子(あいし)と思って撫育するよう老師から言われたが、村人たちは一筋縄ではいかない。食うや食わずの生活では、どんな手を使っても生きのびることが第一なのだ。寺で純粋培養され、理想に燃える代官と、代官でさえうまく利用しようとするしたたかな村人たち。清佑の一方通行とも見える彼らへの思いは実を結ぶのか。第14回中山義秀文学賞受賞作。
  • 青藍の峠 幕末疾走録
    -
    時は文久元年。田舎の村を出た若者・弥吉は、決意を胸に大坂へ向かう。蘭学者の緒方洪庵が開いた適塾に潜入し、折を見て「暗殺」することが彼の使命だった。しかし実際に洪庵の人柄に触れるうち、考えが変わっていく。一方、郷里の村では、尊王攘夷の急進派「天誅組」に加わるため、村人たちが動き出す。弥吉は挙兵を止めようと奔走するが――。「正義」とは何か。壮大な成長物語。
  • 青嵐の譜 上
    4.0
    鎌倉時代の半ば、玄界灘に浮かぶ壱岐島で、幼なじみの二郎と宗三郎は、浜に流れ着いた一人の少女を発見する。少女の名は麗花。母国の高麗を追われ、親を失っていた。三人は島で兄妹のように育つが、やがて蒙古の大軍が壱岐を襲い、過酷な運命に巻き込まれてゆく。何のために生き、誰のために戦うのか─。元寇という巨大な時代の嵐に立ち向かう若者たちを描いた、魂を揺さぶる歴史大長編。

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