歴史・時代小説 - 松井今朝子 - 幻冬舎作品一覧

  • 東洲しゃらくさし
    3.0
    江戸へ下ると決めた上方の人気戯作者・並木五兵衛。道具方の彦三は、五兵衛から「一足先に行って様子を報せてほしい」と頼まれる。江戸へ向かい、蔦屋重三郎のもとに身を寄せる彦三。まず彦三に己を描かせた蔦屋は、顔の癖を容赦なくとらえた絵に息を呑む。これは……! 彦三の絵を大きく仕掛ける肚を決めた蔦屋。一方、彦三からろくな報せのないまま江戸へ向かった五兵衛には、思わぬ挫折が待っていた――。
  • 幕末あどれさん
    3.5
    黒船の砲声が切って落とした維新の幕。あらゆる価値観が激変する中、旗本の二男坊、久保田宗八郎と片瀬源之介の人生も激流に飲み込まれていく。武士に嫌気がさした宗八郎は芝居に出合い、狂言で生きる決心をする。一方、源之介は徳川家への忠誠心から陸軍に志願するが……。時代に翻弄される名もなき若者=あどれさんの青春と鬱屈を活写した傑作。
  • 吉原十二月
    3.8
    大籬・舞鶴屋に売られてきた、容貌も気性もまったく違う、ふたりの少女。幼い頃から互いを意識し、妓楼を二分するほど激しく競り合いながら成長していく。多くの者が病に斃れ、あるいは自害、心中する廓。生きて出ることさえ難しいと言われる苦界で大輪の花を咲かせ、幸せを掴むのはどちらか。四季風俗を織り込んだ、絢爛たる吉原絵巻!
  • 吉原手引草
    4.2
    廓遊びを知り尽くしたお大尽を相手に一歩も引かず、本気にさせた若き花魁葛城。十年に一度、五丁町一を謳われ全盛を誇っていたまさにそのとき、忽然と姿を消した。一体何が起こったのか? 失踪事件の謎を追いながら、吉原のすがたを鮮やかに描き出した、時代ミステリーの傑作。選考委員絶賛の第一三七回直木賞受賞作。

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