BL小説 - くるみ舎一覧

  • きみと描く光の色
    NEW
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    1巻550円 (税込)
    芸大のデザイン科を卒業後、デザイナーとして働き出した旬。仕事にはやりがいを感じているものの、本来の夢であった絵の仕事に対する未練を断ち切れずにいた。そんなある日、 仕事仲間と訪れた料亭で、旬は 額装された日本画に魅了される。それは、大学時代の同級生、色葉の手によるものだった。見惚れるほどに絵がうまく、そして学内でも評判の美形だった色葉に対し、旬は憧れとも嫉妬ともつかぬ感情を抱いていた。当時のことを思い出した旬は、卒業以来初めて色葉に連絡を取る。返事はないかもしれないと思っていたが、色葉は意外にも返事をくれ、二人は数年ぶりに会うことに。色葉に指定された彼のアトリエを訪れた旬は、色葉が画廊に絵をおいてもらう代わりに、 画廊オーナーと性的な関係を持っていることを知ってしまい……。
  • 星は願いを
    4.6
    両親に育児放棄され、養護施設で育った過去を持つ小谷未来には忘れることのできない相手がいた。養護施設で同室だった高崎流星。流星は中学を卒業すると同時に養護施設を出ていってしまいそれっきり連絡を取っていないが、彼と過ごした3年間の記憶は、22歳になった今なお未来の中に鮮明に残っていた。そんなある日、勤めていた工場が閉鎖されることになり転職先を探し始めた未来は、事務員の求人を出している会社の概要欄に、流星の名を見つける。流星に会いたい、その思いで面接を受けた未来は無事採用され、流星の会社で働くことに。しかし感動の再会と思いきや、流星は未来を避けるような素振りを見せる。流星は施設育ちの過去を隠したいのだと理解した未来は、仕事の関係に徹しようとするが……。
  • 運命の王子と幸福のシュガーパン
    4.1
    恵は祖父が経営する田舎町の小さなパン屋「シュガーパン」で働くパン職人。理想の王子様との出会いを夢見ながら、美味しくてかわいい、人を幸せにできるパンを焼くことに心血を注いでいる。ある夜、苦手な運転の練習がてら車を走らせていたところ、人気のない山道でエンストを起こし、立ち往生してしまう。田舎の冬の夜は寒い。電池の切れたスマフォを眺めつつ、このままでは凍死……などと恐ろしい考えがよぎったところに、一台の車が止まってくれた。そこから降りてきたのは、暗がりでもわかる筋肉質な身体をした男性だった。切れ長の一重瞼ときりっとした眉。固く結ばれるのが似合う薄い唇。その猛々しい顔立ちは、恵の理想そのもの! しかもレスキューの到着を一緒に待ってくれた挙げ句、車の状態確認までしてくれて行動もまさに王子様! これはなんとしてもお近づきになりたい! と意気込む歩は……。
  • 獲物は堕ち、獣は哂う
    4.0
    高校時代、陸上部の先輩だった詠一(えいいち)に、社会人になった今なおただならぬ想いを抱く献(ささぐ)。当時もらった詠一の腕時計は今も宝物だ。偶然、近くに住んでいることを知り、以後は時間を捻出して気づかれぬよう彼を追いかけ、こっそり写真に収めて自らを慰める。だが、詠一が女といるところを目撃し、あきらめることを決意する。詠一への想いを振り切ろうと、頼まれて参加した合コンでは新たな出会いの予感も。しかし、途中でかかってきた電話で状況は一変。何者かに襲われて意識が戻れば、そこは詠一のマンションだった。なぜ? どうして? 混乱する献に詠一は鋭く言い放つ。「立って、服を脱げ」 そこから苦しいほどの激しい責めが始まり献はどこまでも堕ちてゆく――。
  • 家族になろうよ
    3.6
    叔母が経営する保護猫カフェで店長を務める五十鈴は、学生時代の元彼から受けたひどい仕打ちがトラウマとなり、恋愛に臆病になっていた。ある日の閉店間際、五十鈴は店のガラス窓に一人の強面男性が張り付いているのを発見する。五十鈴が声を掛けると男は近くの建築現場の作業員で、前々からこの保護猫カフェが気になっていたが、こんないかつい男が入ってもいいものか悩んでいたという。こんな気遣いのできる人が中身まで怖いわけがないと思い、店に招き入れてみると、やはり男は心の優しい人だったようで、猫になつかれてしまう。涼星と名乗った男は、これを機に店の常連となる。見た目とは裏腹にやさしくて、意外にかわいい性格をした涼星に、徐々に惹かれていく五十鈴。しかしそんなある日、五十鈴の心に深い傷を残した元カレと再会してしまい……。
  • ランウェイのまえに、キスしたい
    4.2
    アパレルメーカー「EIJIISM」で社長秘書兼愛人として働いていた翠は、ある日突然プレス担当への異動を命じられる。社長の後ろ盾を失った翠は社内では腫れ物扱い。居心地の悪さに退職の二文字がちらついたその夜、翠は自宅前で倒れていたアキバスタイルの外国人を拾う。放っておくこともできず、自宅に連れ帰り介抱してやると、目を覚ました彼は記憶喪失になっていた。警察には行きたくないと駄々をこねる彼をとりあえず「桃太郎」と名付け、当面の間自宅においてやることに。桃太郎を拾った翌日、異動になった翠が初めて宣伝販促部へ出勤すると、そこではひとつの事件が起きていた。二週間後に開催される「EIJIISM」のショーの準備でてんやわんやな最中、新作を着て出る予定だった目玉モデルが怪我をして出られなくなったというのだ。絶体絶命の窮地に立たされた翠たち宣伝販促部だったが、そこに翠に弁当を届けにきた桃太郎が現れて……。
  • 本気の恋、いただきます
    4.7
    1巻550円 (税込)
    『惣菜屋 かえで』を経営する朝希は施設育ちのゲイ。家族、家庭への憧れから「家庭料理の温かみ」を感じられる惣菜作りを大切にしている。そんな朝希には気になる相手がいる。時折サラダのデリバリーを注文してくれる客で、名前は都倉。そんなある日、いつものように都倉からサラダのデリバリー注文が入り、朝希は嬉々として配達に向かった。しかしその日は、いくらチャイムを鳴らしても出てこない。鍵のかかっていないドアをそっと開けると、そこにはぐったりとした都倉が倒れていた。聞けば都倉は小説家で、原稿に没頭すると食事を摂ることを忘れてしまうのだという。朝希は都倉の身体を気遣う親切心と、お近づきになれるかもしれないという下心から惣菜の定期デリバリーを申し出て……。
  • 恋に墜ちたときから
    -
    『恋と気づいたときから』に登場したBAR.MISERYのバーテン・鈴と常連客・塚本のその後を描いたスピンオフ作品! BAR.MISERYでバーテンとして働く桐島鈴には、しつこく言い寄ってくる常連客がいた。弁護士の塚本玲次。彼はBAR.MISERYオーナーである千尋の旧友であり、鈴にとっても恩のある相手。塚本のことは嫌いではないが、彼の恋人になった自分を想像することができない鈴と、鈴の気持ちを理解しながらめげることなく何度も告白してくる塚本。そんな曖昧な二人の関係が一歩前進した初デートの最中、鈴に思いも寄らない知らせが届く。それは鈴の住むマンションの部屋にトラックが突っ込んだ、という信じられないもので、成り行き上、鈴はしばらくの間塚本のマンションで同居させてもらうことに。日常を共有することで二人の距離は縮まっていく……どころか、BAR.MISERYでは見ることのなかった塚本の新たな一面を知るにつれ、鈴の中ではモヤモヤとした感情が積もっていき……。
  • 5月の空は、青くやさしい
    5.0
    スポーツジムからの帰り、亘は公園で行き倒れている青年・史春を保護する。一宿一飯を提供したが朝には姿がなく、代わりに保護猫カフェのスタンプカードと亘の寝顔を描いた一枚のラフ画が残されていた。ラフ画の端には署名が入っていて、それは亘の好きな画家「HARU」のものだった。史春が「HARU」だと知った亘はその日から、彼ともう一度会うため猫カフェに通い、「HARU」の絵を取り扱っている画廊を巡り始める。そうして数日が過ぎたある日、亘はようやく史春との再会を果たす。人懐こく甘え上手な史春は亘との再会を喜んでくれ、二人は気の合う友人のような付き合いを始める。はじめのうちこそ憧れの画家「HARU」との交流に心躍らせた亘だったが、交流が深まるに連れ亘の興味は「HARU」ではなく一人の男・史春へと向いていき……。
  • 蛍の恋
    4.5
    ノンケの幼なじみ・善吉に失恋した蛍は、手当り次第に男をナンパする日々を送っていた。そんなある日、蛍はナンパした男に襲われ夜道で気を失ってしまう。気がつくと、見知らぬ部屋のベッドに寝かされていた。健太と名乗る家主は、蛍を助けてくれ、介抱してくれたらしい。少し善吉に似た容姿をした健太に胸のときめきを覚えた蛍だったが、相手は10歳も年下の大学生で、しかもノンケ。これ以上深く関わっては駄目だ。健太に惹かれ始めている自分にブレーキを掛け、健太との接触を避けようとする蛍だったが、健太はなぜか蛍に興味を持ってしまったようで、その日以降、執拗に連絡を取ろうとしてきて……。
  • やさしくそっと、近づいて
    4.3
    県警本部強行犯係に所属する碧唯(あおい)は、ゲイであることを隠しつつも先輩刑事の中崎に惹かれていた。碧唯より10歳年上の中崎は、準キャリアという立場がため、肩身の狭い思いをしている碧唯に対しても優しく接してくれる、唯一の人だった。想いを伝えることはできずとも、せめていい後輩として彼の記憶に残りたい。その一心で仕事に打ち込む碧唯だったが、ゲイ・コミュニティばかりを狙った連続通り魔事件の発生により、心を乱されていく。碧唯の動揺をつぶさに感じとった中崎の優しい気遣いに、碧唯は自らがゲイであることを打ち明けてしまう。少しだけ距離を縮めることができたふたりの関係とは裏腹に、通り魔事件の捜査は難航。突破口になればと、碧唯は自らがオトリとなり、通り魔をおびき出す作戦を提案するが……。
  • 愛してるなんて、言えない
    -
    外資系企業の人事部に勤める信悟が解雇者リストで目にした名前は、幼馴染の秀司だった。身体が小さく、人づきあいが苦手だった信悟をかばってくれたその彼を、自分がクビにしなければならないとは。社員に引き上げられないかを考えるも断られた信悟は、秀司に「家政夫になってくれないか」と誘い、二人の同居生活がはじまる。信悟の厚意に応えようと手料理を振るう秀司と、仕事の緊張を解いて家でくつろぐ信悟。子どもの頃、お互いに淡い恋心を抱いていた二人だったが、同じ部屋にいながら嫌われるのが怖くて一歩も踏み出せない。そんな折、信悟は視察のために来日する上司のリチャードを案内しなければならなくなる。リチャードの登場で二人の生活に変化が訪れ、二人の距離が少しずつ縮まっていく……。
  • おいしい恋、しませんか?
    4.0
    失業を機に、姉の経営する家庭的な小料理屋「まちや」を手伝うようになった夏樹。自由奔放な姉が海外に旅立ち、店に顔を出すどころか帰国すらしないまま一年が経つ。見るからにエリートといった雰囲気を漂わせる男・時任という常連客もでき、店長代理としてなんとか店を切り盛りしている。そんなある日、夏樹は時任が見るからにヤクザと言った雰囲気の男たちに絡まれているところに遭遇してしまい……。
  • 君の箱庭はふたりの楽園
    5.0
    書店員の反町顕人は謎の得意客・佐倉こうの家へ注文品を届けた際、上司から「見てはならない」と言い渡されていた美しい顔をうっかり見てしまい、一目惚れしてしまう。家族と疎遠で孤独な引きこもりとして生活しているこうに、なんとか近づこうと必死にアプローチを繰り返す顕人だったが、こうのガードは固く取りつく島もない。そんなある日、こうにとっては唯一の外出先である近所のコンビニで彼を待ち伏せ、偶然を装い声をかけた顕人は、こうの秘密を知ってしまい……。
  • 恋と気づいたときから
    4.2
    「もう、お前とは会わない」 卒業式の日にそれだけを告げ、寿鷹は千尋の前から姿を消した。極道の息子でありながらクラスの人気者だった寿鷹とは、友人とも恋人とも呼べないセックスフレンドのような関係だった。それでも、複雑な家庭環境で育ち、幼い頃から他人への興味が希薄だった千尋にとって、寿鷹は初めて情を傾けることができた特別な相手だった。あれから7年……。千尋は自身のバーを構え、バーテンダーとしてカウンターに立ちつつ、人との深い付き合いを避けるようにして生きている。そんなある日、千尋の店は嫌がらせを受けるようになる。犯人はバックにヤクザが付いているという噂のある、向かいに新しくできたライバル店。嫌がらせはエスカレートし、とうとうチンピラのような男が店に乗り込んでくる事態に。偶然店に居合わせた客との小競り合いが始まり、一触即発という空気になったその時、店に現れたのは7年前に姿を消した寿鷹だった……。
  • サンタクロースは愛を囁く
    -
    20歳の実尋は駆け出しの声優。幼い頃に抱いたとある大物声優へのあこがれを胸に、「2年間で結果を出せなければ契約解除」を条件にプロダクションの預かり所属となったが、約束の2年が目前に迫っているというのに鳴かず飛ばず。支えてくれていた母を病気で失ったこともあり、夢を諦め堅実な職につくべきかとこれから先のことを迷っていた。そんな悩める年のクリスマス、実尋の前に義理の兄を名乗る男、羽澄が現れる。25歳も年の離れた兄の存在を聞かされていなかった実尋は訝しがるが、羽澄は実尋が幼いころサンタ宛てに書いた手紙を持っていて、実尋の生い立ちについても詳しかった。なにより羽澄の立ち居振る舞いに誠実さを感じた実尋は、彼を信用することに。声優を諦めようか悩んでいる、と今の状況を説明すると、羽澄は支援させて欲しいと申し出て……。
  • セノーテ・シュトレーンはキスを知らない
    7/27入荷
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    魔術師セノーテ・シュトレーンを知らぬ者は、この国にはいない。わずか22歳の若さですでに魔術師団内では一二を争うと言われる実力の持ち主であり、月下の妖精・青銀の百合と囁かれているほどの美貌の持ち主。そんなセノーテに、騎士ルトルガーは嫌われているらしい。普段、凍りついたような無表情で誰に話しかけられてもつれなく避けるセノーテが、ルトルガーにだけは異なる顔を見せるのだ。ろくに言葉を交わしたこともない間柄なのに、いつも遠くから突き刺すような視線で睨み据えてくる。そんなある日、ルトルガーはセノーテのメイドが彼の私物を盗む現場に遭遇する。金目の物を狙っての犯行ではなく、セノーテを想うがあまりの犯行だったが、セノーテは彼女の気持ちがわからないという。「好いていたら、相手のものを盗みたくなるものなのか?」セノーテに尋ねられ、恋愛に疎いルトルガーは戸惑いながらも「想いが深まると、そうなるのかもしれません。ハンカチなどが手元にあれば、その方をより近く感じられるのでしょう」と曖昧な答えを口にする。するとセノーテは、なぜかルトルガーに「私のハンカチと君のハンカチを交換してほしい」と頼んできて……。

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  • 出会っていなかっただけ
    4.0
    「愛されている気がしない」「ほかに誰かいるよね?」 毎回同じような理由で振られ続けている賀上伸哉は、今夜もまた彼女から聞き覚えのある別れの言葉を告げられた。自分の何が悪いのか。落ち込みながら部屋へ帰る途中、路肩で眠る酔っぱらいのビジネスマンを見つけた伸哉は、感傷的になっていたせいか男を部屋に連れ帰り介抱してやることに。意識を取り戻した男は九条佑と名乗り、伸哉の愚痴を聞いてくれた。同世代の気安さか酒の力か、佑にすっかり気を許してしまった伸哉は、不覚にもイタズラをされてしまう。翌朝、未遂とはいえ初めて男と性的な関わりを持ってしまったショックを引きずったまま出社した伸哉の前に現れたのは、ゆうべの酔っぱらい、佑だった。しかも佑は伸哉が担当する取引先の新しい営業マンだと名乗り──。
  • デートは、ここから本番です
    4.0
    椋田弥里26歳。中学生のころは、年齢を重ねていけば自然に恋人ができ、大人になり(深い意味で)、結婚するものなのだと思っていた。だが、いまだに彼女もできず、清らかな身体のまま誕生日を迎えてしまった。このまま30歳になって魔法使いになったらどうしよう。誕生日を祝ってくれるのは、幼なじみの隈江寛貴だけ。文武両道・温厚篤実・眉目秀麗の彼に不毛極まりない愚痴をこぼすと、寛貴は弥里にデートを提案。女性に声もかけられない弥里に疑似体験をすることで、そのハードルを下げようというのが趣旨。映画を観て、カフェでお茶をし、ショッピングを経て、ディナーへ。だが、寛貴がいつもこんな風に女性にやさしくしているのかと思うと、弥里の心はなぜか重くなる。心配する寛貴に、弥里は酔ったみたいだとごまかすのだが……。
  • なつの初恋
    -
    30歳を目前に、婚約者から婚約破棄され田舎に逃げ帰ってきた紬生は、駄菓子屋を営む祖母の家でくすぶっていた。そんなある日、祖母の代わりに店番をしていた紬生の前に、6歳年下の幼なじみ・陸翔が現れる。眼を見張るような美青年に成長した陸翔は昔と変わらぬ気安さで紬生に接してくるが、そんな陸翔に紬生は戸惑うばかり。戸惑いの原因は、10年前の夏の日の出来事だった。祖母の家の縁側で、眠ったふりをした紬生に陸翔がくれた、触れるだけの幼いキス。あのキスに込められた感情を確かめることもせず、逃げるようにして都会暮らしを始めた紬生は、10年後の夏、またこの地へ帰ってきてしまった。「どうして帰ってきたの」 10年前、本当の弟のように可愛がっていたあの頃と同じ、幼い膨れっ面で問う陸翔からは雄の匂いがした。歳上の大人として、兄として。陸翔の将来のために離れなければと思うのに、求められれば強く拒絶することができなくなってしまう紬生。10年越しの初恋の行方は……。
  • 西荻窪・深山古書店の奇書
    4.0
    「深山古書店には気をつけろ」 宅配ドライバーとして働き出した一本木に、先輩ドライバーから与えられた忠告だ。その古書店は西荻窪の住宅街にぽつんと建っていた。店主は深山凛太郎という、室内でも帽子をかぶり、和洋折衷で奇妙な服装に身を包んだ年齢不詳の怪しい男。一本木に対し、初対面から「凛太郎お兄さんって呼んでくださいねえ!」と人懐こく笑いかけてきたのだが、彼はその見た目よりもさらに怪しい趣味を持っていた。この世界とは異なる別の世界――“異世界”に繋がる扉となる本「奇書」のコレクターだったのだ。凛太郎に巻き込まれる形で、奇書の世界へ入ることになってしまった一本木の運命は……!?
  • 箱庭の夜明け
    -
    裕福な家庭に生まれ、見た目も頭も悪くない大学生の晃は「生まれながらに勝ち組」と言わている。しかし晃自身はそんなことには興味がない。晃のことを跡取りとしてしか見ていない父親と、自分を金づるとしか思っていない友人たち。そんな周囲に嫌気が差し、講義をサボった晃は初めて、大学の裏の博物館に足を踏み入れる。寂れた博物館には小さな展示室があるだけで、客は晃一人。ガランとした展示室に飾られた古代の夫婦茶碗を眺めていると、学芸員の恵一が声をかけてくる。落ち着いた喋りと穏やかな声のその男の解説は、なぜか晃の心に響き、その日以来晃は、博物館に足繁く通うようになる。どこか無気力感を漂わせる恵一のことがやけに気になる晃。恵一の解説がうまいからだ、と思い込もうとする晃だったがとある雨の日。ふたりの関係は決定的なものとなってしまい……。
  • 腐男子な俺が妄想していた推しカプが、3Pとして成立してしまった件
    4.0
    今日のプロジェクトでも二人のイケメンが罵り合う。何のご褒美だよ。ついニヤついてしまう腐男子の俺、大宮慎次。しかしこのプロジェクト、二人が言い合いをはじめると、空気も悪くなる。俺だって、二人とも好きだし、好き同士、仲良くしてほしい。そこで俺は考えた。仲の悪い二人が仕事を通じて少しずつ距離を縮めていく、あの推し海外ドラマのような展開になれば、と。そのためには一肌も二肌も脱いでセッティングしましたよ、と。でも……。あれ? 俺、何でここにいるの? っていうか、チョー気持ちいいんですけど!?
  • ペットシッターは不器用に恋をする
    3.5
    元カレとのいざこざから人間不信気味の佐倉は、人と深く関わることを避け、ペットシッターの仕事をしている。ある日、新規依頼を受けた佐倉は、歌舞伎役者のように涼しげで品のある佇まいと顔立ちをした男・樋置の家へ訪れる。樋置の美しさに一瞬、見とれそうになるものの、愛犬・ヴィムに対するぞんざいな態度に腹を立てた佐倉は、彼を怒鳴りつけてしまう。自身の失態に青ざめ、契約解除も覚悟した佐倉だったが、予想に関して樋置は佐倉の言葉を真摯に受け止めヴィムへの態度を改めてくれた。どうやらヴィムは突然預かることになったようで、樋置は慣れない犬との生活をどうして良いものか戸惑っていたらしい。そんなことがあったせいか、樋置は佐倉を信頼してくれるようになる。それは佐倉も同じことで、ヴィムの世話を介して交流していくうちに、二人の距離は少しずつ近づいて行き……。
  • 柳の下で愛を抱く
    4.0
    別れさせ屋を家業とする春海は「旦那が悪い男にたぶらかされた。二人の仲を引き裂いて、相手の男に報復をしてほしい」という依頼を受ける。そんな矢先、春海は偶然にも旦那の浮気相手である魔性の男・礼が、今まさに自殺しようとしている現場に遭遇してしまう。通りすがりの目撃者を装い自殺を止めた春海は、咄嗟の機転でそのまま、礼をホテルに誘うことに。「報復してほしい」という依頼内容に合わせ色仕掛けで騙し、「本気にさせてから捨ててやる」と意気込む春海だったが、翌朝目覚めてみるとそこには顔面蒼白の礼が。「責任を取らせてほしい」と言って引かない礼に押し切られる形で、春海はしばらくの間礼のマンションに居候としてやっかいになることになる。依頼人から聞いていた「魔性の男」という人物像からはかけ離れた、面目で常識的な礼の態度に春海は違和感を覚え始め……。

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