国内文学 - PHP研究所作品一覧
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3.0七五調に代表される、日本の美しい言葉のリズム。その韻律に彩られた珠玉の名詩を味わいつくせるのが本書である。上田敏、北原白秋、石川啄木、島崎藤村、百人一首から、中島みゆきまで心を洗う名詩文がならぶ。ちなみに著者は、詩への要件として、次をあげる。●暗記できること●文章が美しいこと●わかりやすい文章であること●口ずさめること●リズムがあること●いつまでも忘れないこと●酔ったときに、口ずさむと急に幸福な気分を味わえること●他人に対してやさしい気持ちが持てること●「オレだって、生きていてもいいんだ」という自信も持たせてくれること●他人にも「こういう詩がありますよ」と教えてあげたくなること……。まさに、本書にはその要件を満たした詩が満載されている。本書を一読すれば、日本人がこれまでいかに美しい言葉を紡いできたか、あらためて感動させられるに違いない。生きていくために、これだけは知っておきたい名詩集である。
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3.0「代表作」ばかりが名作ではない。作家たちが残した、あまり知られていないけれども極めておもしろい作品の数々。そこには、書き手の意外な一面や素顔がちらりと顔をのぞかせることも。裏まで奥まで、丹念に読めば読むほど深まる、小説の愉悦がここにある。異国の人魚に魅入られた皇帝の退廃と耽美の物語(谷崎潤一郎『人魚の嘆き』)、出生の秘密を抱える妹と兄とその友人の秘やかな三角関係(尾崎翠『無風帯より』)、女の片腕と過ごす奇妙な一夜に漂う孤独なフェティシズム(川端康成『片腕』)、女学生の一人語りで綴られる、自己を超越した自意識(太宰治『女生徒』)、冷感症の美女と精神科医の男の艶かしくも知的な駆け引き(三島由紀夫『音楽』)……。その他、夏目漱石、萩原朔太郎、芥川龍之介、宮沢賢治、梶井基次郎、吉行淳之介、多和田葉子と、彩り豊かな作家計12人が勢ぞろい。あなたにとっての名作が、きっと見つかる。[挿画:宇野亜喜良]
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4.3思わず夢中になる。人間味あふれる神様と天皇のドラマティックな物語。『古事記』というと、何だか難しそうで読むのが億劫だと思われがちです。そこで本書では、原本の格調の高さや魅力を維持したまま、誰でも親しめるように面白く、かつ読みやすいようにアレンジしました。決闘、陰謀、恩返し、騙し討ち、禁断の恋……、壮大なスケールで繰り広げられる神様と天皇の物語を鮮やかに描き出します。 ■本書の目次より/一筋縄ではいかない子づくり/黄泉国の教訓/弱そうで一番偉い神様/勇者の化け物退治/いじめられっ子を助ける/結婚は命がけ/神様も接待に弱い?/異性を見た目で選んではダメ/東への旅立ち/騙し討ちも勇者のしるし/矢に変身して現れたイケメン/敵地潜入のため美少女の変装/勝つためには手段を選ばず/仁義なき皇位継承争い……
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3.8「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。娑羅双樹の……」「つれづれなるままに、日くらし、硯にむかひて……」など、授業で暗記させられた人も多い名作の数々。これら日本文学を一冊で語るなど、到底不可能な話なのだが、本書はそれを思い切ってやってしまおうというもの。『古事記』は日本人の原型の文学、敬語表現で書かれている『源氏物語』の不思議、『徒然草』はジジイの自慢話!? 紀行文学は悪口文学、漱石は現代の文章を創った、川端康成は変態作家? など、『古事記』から村上春樹まで日本文学史をザックリ大づかみ。その作品を読んだことのある人にとっては、あそこは面白かった、と合点してもらえる、読んでいない人にとっては、そんなにいいのなら読んでみようかな、という気がしてくる、日本文学の入門の入門書。清水流、絶対眠くならないエンターテイメント日本文学史12講義。
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4.0千年にわたって読みつがれ、今なお人びとの心を揺さぶる『源氏物語』。その主人公、光源氏や女たちが見た平安の都の場景とは――。本書は五十四巻からなる長編のあらすじを丁寧に紹介しながら、ゆかりの寺社、庭園、風物を訪ね歩く。若き源氏が暮らした京都御所をはじめ、空蝉、夕顔、紫の上、玉鬘といった女たちとの逢瀬の場となった五条の宿、東山、北山、嵯峨野へ……。小路から大橋、河畔、山々に至るまで、京都の風光には『物語』の気配が溶け込んでいる。例えば、薄幸の美女、夕顔が住んでいたとされる下京区高辻通堺町下ルには、いまも「夕顔町」という地名が残っている。京都の人々が『物語』のなかの人物とはいえ、夕顔を哀れんで町名にしたり、墓をたてたりしたところに、この物語への愛情を感じる。なんども訪れたことのある京都も、『源氏物語』を読み返すことで歩き方が変わるに違いない。カラー口絵写真も添えながら、王朝絵巻が甦る源氏紀行の決定版である。
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3.0
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4.08世紀に成立したとされる日本最古の歴史書「古事記」。本書は、日本を代表する児童文学者である著者が、「古事記」を子どもにも分かりやすいように物語風にアレンジした『古事記物語』を、現代かな遣いに改め、旧国名の地図や注釈を付して復刊したものである。教訓めいた物語ばかりであった従来の児童読み物を芸術的にも高めていく気運を作り出し、児童文化運動の父とされる著者によって、端正で力強い言葉で綴られたその文章は、大正時代に児童向けに書かれたものであるにもかかわらず、今でも色あせることなく、大人が読んでも十分に楽しむことが出来る。計19の物語を収録し、日本の神話を手軽に楽しめる、古事記の入門書としても最適な一冊。
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-【この一冊で『源氏物語』をひとつかみ。】「源氏物語はむちゃくちゃに面白いのである。これほど面白いものを知らずに一生を終えるなんてもったいない、それほど理屈抜きで面白い。」(著者) 現代文講師をここまで言わしめる『源氏物語』。物語としてのおもしろさを、どこまでご存じですか? 本書は、意外と知られることのない物語としての側面を、光源氏の人生を出生からその最期まで、講義形式で味わっていただけます。新たな訳でご覧あれ、「出口源氏」の奥深い世界。 〈もくじ〉第1章 光源氏の青春時代 第2章 光源氏の壮年時代 第3章 光源氏の栄華 第4章 光源氏の晩年
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3.8カリスマ作家清涼院流水が、15年間の執筆生活で学んだノウハウを完全公開。『コズミック』の鮮烈なデビューから、ミステリー界に風穴を開ける数々の名作・問題作を発表し続けた著者が「小説から学んだことのすべて」を語り尽くす。<本書のおもな内容>小説家になる動機と方法 「書く」という覚悟 小説のテーマの見つけ方 小説のジャンルの問題 ジャンル越境の難しさ 小説のアイディアについて 小説の人物造形について 小説の書き方と文章について いくつかの自作について スランプについて タイトルやペンネームについて 職業作家になるということ 読者について 小説の未来と今後のこと著者デビュー15周年記念作品。
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-1900年9月、第五高等教育学校教授であった夏目漱石は、2年間のイギリス留学へと旅立った。しかしこの留学生活は、後に「ロンドンに住み暮らしたる2年はもっとも不愉快の2年なり」と語られることになる。栄ある第1回官費留学生・漱石の「不愉快」の原因とは一体何だったのか。本書では、漱石自らが失敗作と認める『文学論』と、優れた18世紀英文学論である『文学評論』という、2冊の著作が執筆された背景を探りながら、これらの問いを解き明かしていく。文明開化のシンボルたる「英語」と、実学の対極に位置する「文学」の狭間で揺れる「英文学」という学問の意味。文明開化の担い手としての役割を期待されながら、イギリスで、近代化が人間の精神を衰弱させていく過程を目の当たりにするというジレンマ。漱石のみならず、明治の知識人が不可避に抱え込まざるを得なかった苦悩、そして近代化の残酷な宿命を浮き彫りにした、出色の漱石論である。
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-日本人なら一度は読んでおきたい古典文学がある。『源氏物語』『枕草子』『奥の細道』など。それに、冒頭の「行く河の流れはたえずして、しかももとの水にあらず」の有名な一節で始まる、鴨長明の『方丈記』だ。冒頭部分は知っていても、現在の文庫本に直して数十ページしかないこの短い名随筆を、いったいどれほどの日本人が読んでいるだろう。古語の難しさ、文法の難しさのまえに、ほとんど読まれていないのが実際のところだろう。ならばいっそのこと、もし我々が普段使っている現代語で、鴨長明が『方丈記』を書いたなら、きっとこんな具合に書いただろうという、大胆な発想で「リライト」(?)したのが、本書である。読みやすさはいうまでもないが、長尾剛さんが設定した鴨長明の性格を反映した文章は、まさに傑作。「訳」ではなく「リライト」といった意味をご理解いただけると思う。無常観を述べた『方丈記」だが、それが実感できる画期的一冊。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は、兼好法師を主人公としたマンガと、解説で、徒然草を読み解き、古典として読み継がれてきた生き方のヒントを毎日の生活に生かすための本です。 【今、なぜ徒然草か?】・研究者が徒然草に注目! 「隠遁者だといわれた兼好像は捏造だった!」⇒実は兼好は社交性があり、自由な感性をもつ「バランス感のあるご意見番」だった。 ・「ゆらぎを認め、謙虚に自分らしくあろうとする姿勢」が「何事にも白黒はっきりつけなければ気が済まない」現代人の清涼剤に!⇒「お酒は人付き合いでも健康でも災いの元」と言ったり、「月の夜にのんびりと語りながら酒を飲んで語るのは最高」と言ったり、兼好はその場に合わせつつ、自分に向き合って語ります。 ・「人間関係」「ほどよい仕事」「日本の美意識」「孤独のススメ」など 毎日の生活が豊かになるヒントが満載!