海外小説作品一覧

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  • 大いなる遺産(上)(新潮文庫)
    3.5
    優しい鍛冶屋の義兄ジョーに育てられている少年ピップは、あるクリスマス・イヴの晩、脱獄囚の男と出会う。脅されて足枷を切るヤスリを家から盗んで与えた記憶は彼の脳裏に強く残った――。長じたある日、ロンドンからやってきた弁護士から、さる人物の莫大な遺産を相続することを示唆されると、貧しいながらも人間味ある生活を捨て去り、ピップは大都市ロンドンへと旅立つのだった……。
  • 大いなる酒宴
    -
    いやしがたい強烈な喉の渇き―言葉の力をめぐる破天荒で朦朧とした酩酊状態の大演説。ラブレー、ジャリの衣鉢を継ぐ、ユーモアと寓意に満ちた通過儀礼の書、現代に甦る風刺小説、自伝的実験小説の傑作! (※本書は2013/6/1に発売し、2022/5/17に電子化をいたしました)
  • 狼がたまごを温めたら
    -
    3つのたまごを授かった、アヒルと狼の夫婦。 そこで実践的になりたい狼は、妻(アヒル)の代わりに自分がたまごを温めると言い出す。 生まれてくるまでの「待つこと」をテーマにしたストーリー。 『君はだぁれ?』で結ばれたアヒルと狼の続編ですが ストーリーは新展開となっていますので、本作だけでも楽しめます。 【帯コメント】 わたしたちはみな希望という名のたまごを温めている 大切なのは、未来を想像し温め続けること 今を信じて待ち続けること (作家・寒竹泉美)
  • 狼の幸せ
    3.7
    人生に疲れた40歳のファウストは、長年暮らしたミラノを離れてイタリアンアルプス近くのレストランで働き始める。山に囲まれ次第に人間らしさをとりもどしていたとき、狼たちが山からおりてきていた――。ストレーガ賞受賞作家が描く、人生やり直し山岳小説。
  • 丘の家のジェーン(新潮文庫)
    4.3
    うららか街の古い大邸宅で、12歳のジェーンは重苦しい生活を送っていた。彼女には父がなかった。頑なな祖母と美しい母は、なぜかそのことに触れたがらない。しかし突然、父からの手紙が届いた。プリンス・エドワード島で一緒に夏を過そうという。こわごわ出かけた彼女は、美しい自然と素朴な人情、そして何より父の深い愛情に包まれ、丘の上の小さな家で目ざましく成長してゆく。
  • お気に召すまま
    3.8
    弟に領地を奪われた侯爵は、アーデンの森に移り住んでいる。侯爵の娘ロザリンドは、叔父の娘シーリアと大の仲良しのため邸内にとどまっていたが、ついに追放される。男装したロザリンドは、シーリアとともに森に向ったが、一方、侯爵の功臣の遺子オーランドーも、兄の迫害を逃れて森にやって来る……。幾組もの恋人たちが織りなすさまざまな恋を、明るい牧歌的雰囲気の中に描く。
  • オクニョ 運命の女
    -
    韓国ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』『イ・サン』『トンイ』『馬医』と、多くの大ヒット作を手掛けたイ・ビョンフン監督の最新ドラマ。今回は、『ホジュン~宮廷医官への道~』『朱蒙』の脚本家 チェ・ワンギュとのタッグとあって、注目度の非常に高い作品です。そのストーリーを小説として発売。
  • おじいさんに聞いた話
    3.5
    「ハッピーエンドのお話はないの?」「だってこれはロシアのお話だからね」――サンクトペテルブルクに生まれ、ロシア革命にともなってオランダに帰国した祖父が語る、悲哀と滑稽に満ちた人生の物語。『ハリネズミの願い』の作家による宝箱のような掌篇集。
  • オスカー・ワイルド書簡集 新編 獄中記 悲哀の道化師の物語
    -
    没後120年。スキャンダルを経てなおキザを貫いた世紀末の鬼才、その大きすぎた代償とは――。  近年刊行された『オスカー・ワイルド全書簡』をもとに、ワイルドが投獄されるきっかけとなった事件の発端から、同性愛裁判、獄中の真実、そして出獄後の放浪、死までを、訳者の詳細な解説と註とともに、一篇の小説のように再構成する。  恋人との愛憎・確執、事件の顛末などが明らかになることにより、独自の芸術論、迫真のキリスト論と人間的な弱さが一体となった「悲哀の道化師」ワイルドのほんとうの姿が浮かび上がる。 目次より 前説――ワイルドの前半生と     事件に至るまでのあらまし 第一章  三度の裁判 第二章  深き淵より 第三章  新たな牢獄 終章 ワイルドの亡霊
  • 牡猫ムルの人生観(上)
    -
    1~2巻880円 (税込)
    牡猫のムルは魔術師のアブラハムに拾われたが、ご主人が声を出して本を読むのを聞き、文字を目で追ううちにドイツ語を習得した。ムルは才能にめざめ、羽根ペンで自伝を書くようになる。ホフマンの友人がムルの原稿を目にし、ホフマンに渡す。ホフマンは出版社を見つけてやり、見本刷りを見てびっくりした。自伝は各所で別の文書で中断されていた。ムルはインクの吸取り紙として、手元にあった『クライスラー伝』のページを破って使っていたのだ。だが、ホフマンは『クライスラー伝』の価値を認めていたので、目印を入れてそのままの形で出すことにした。なので原書の正式名は『牡猫ムルの猫生観ならびに偶然の反古に含まれた楽長ヨハネス・クライスラーの断片的伝記』となった。こうしてアイロニー豊かなムルの伝記部分と、犯罪推理小説仕立ての「クライスラー伝」が交互に展開する奇妙でおもしろい本書が完成した。
  • オセロー
    3.9
    ムーア人の勇敢な将軍オセローは、サイプラス島の行政を任され、同島に赴く。副官に任命されなかったことを不満とする旗手イアーゴーは、策謀を巡らせて副官を失脚させた上、オセローの妻デズデモーナの不義をでっちあげる。嫉妬のあまり、妻を自らの手で扼殺したオセローは、すべてが、イアーゴーの奸計であったと悟り自殺する。シェイクスピアの後期の傑作で、四大悲劇の一つ。
  • オデュッセウス物語
    -
    古代ギリシアの詩人ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』は、トロイア戦争後の英雄冒険譚だ。ギリシアの勇将オデュッセウスは一路故郷をめざすが、海神ポセイドンの怒りをこうむったため、簡単にはいかない。オデュッセウスは、10年にもわたって海上を放浪し、行く先々で嵐、難破に遭い、キュクロプス、魔女キルケ、鳥女セイレン、怪物スキュラとカリプディスなどに遭遇し、数々の危難にみまわれる。オデュッセウスはようやく妻ペネロペの待つ故郷イタケに生還するが、なお最後の困難が待ち受けていた。作者エヴスリンは古代ギリシアの一大ページェントともいえる物語を楽しく語ってきかせる。
  • 大人のためのコミック版世界文学傑作選 上
    -
    1~2巻1,760円 (税込)
    ※この電子書籍は固定レイアウト型で配信されております。固定レイアウト型は文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 上記以外の主な作品は『イーリアス』『王女メディア』『女の平和』『老子』『論語』『アラビアンナイト』『カンタベリー物語』『高慢と偏見』『ジェーン・エア』『嵐が丘』『罪と罰』。 ●聖書に収められた奇怪な書『ヨハネの黙示録』を独特の描線で。 ●不気味なイメージに満ちたダンテの『神曲 地獄篇』をユーモラスに。 ●グラフィック・ノベルの大家ウィル・アイズナーが描く『ドン・キホーテ』。 ●『フランケンシュタイン』がもつ哲学的な部分をアメコミの画風で。 原作の暴力的なところや、きわどさはそのまま。ときにはそこがクローズアップされていたりする、かなり大人向けの刺激的な世界文学案内がここに誕生しました!!
  • 鬼車 二輪馬車の秘密【明治翻案版】
    -
    「この書の趣向、斬新奇抜にして古往今来いまだかつて他にその比類を見ざるの一大小説なることを知らるべし――」 世界のミステリー史上に輝く大ベストセラー『二輪馬車の秘密』を、原書刊行のわずか5年後に本邦初紹介した『鬼車』が復活! 深夜のメルボルン。馬車のなかで、身元不明の男が殺害された。警察の捜査は進み、犯人とおぼしき若者が逮捕されるが、事件は意外な展開をたどる…… 1886年にオーストラリアで自費出版されるや、たちまち大ヒット。世界を席巻し、19世紀ミステリー界最大のベストセラーとなった『二輪馬車の秘密』は、5年後の明治24年に『鬼車』として翻案出版されていた! 訳者は、黒岩涙香とともに活躍した丸亭素人。その名調子を、読みやすい現代かな遣いで復刻。 横溝正史による抄訳版、そして完訳版につづく、『二輪馬車の秘密』の明治翻案版『鬼車』。日本ミステリー史に残る貴重な作品が登場!【電子オリジナル版】
  • おばあさんが帰ってきた
    4.0
    1巻1,870円 (税込)
    病気で死んだことになっていて、家族も口にしなかったおばあさんが、突然巨額の資産を持って帰ってきた!? 優秀な妹と違い、恋に破れ、仕事にあぶれ、くすぶる僕は、おばあさんも“家族”なのだから仲良くしようとするが、一族はみんな“超・大金”を巡って右往左往するだけ。そしておばあさんの驚愕の半生が明らかに。家族は絆を取り戻せるか? “笑い”のち“涙”の家族間戦争! 韓流ドラマ『やってきた! ファミリー』原作。
  • 叔母との旅
    4.0
    閉鎖的なイギリスを離れ、開放的な風土を求めて旅に出た、ロマンティストの甥とリアリストの叔母──過去の生活に相通じるものを持たない二人の奇妙な旅を、笑いと幻想と冒険で綴る風刺劇!
  • オペラ座の怪人(新潮文庫)
    4.0
    19世紀末、夜ごと流麗な舞台が繰り広げられるパリの花、オペラ座。その地下深くには奇怪な事件を巻き起こす怪人が棲み着いていると噂されていた。怪人は若く可憐なクリスティーヌに夜毎歌の手ほどきを授けていたが、歌姫に想いを寄せる幼馴染の子爵との仲に嫉妬しクリスティーヌを誘拐。結婚を迫り、拒否すればオペラ座を爆破すると脅すのだった……。ホラー小説の先駆けと名高い世紀の名作。(解説・岡田暁生)
  • オリバー・ツイスト
    4.5
    生まれ育った救貧院でも、徒弟として売られた葬儀屋でも、人間的な扱いを受けたことのない孤児オリバー。道端で会った気さくな少年が、ロンドンで住居や仕事の世話してくれる人物を紹介するというが……。苛酷な運命に翻弄される少年とそれを取り巻く人々の思惑をドラマチックに描いた、ディケンズの出世作。挿絵多数!
  • オリヴァー・ツイスト(新潮文庫)
    3.7
    孤児オリヴァー・ツイストは薄粥のお代わりを求めたために救貧院を追い出され、ユダヤ人フェイギンを頭領とする少年たちの窃盗団に引きずり込まれた。裕福で心優しい紳士ブラウンローに保護され、その純粋な心を励まされたが、ふたたびフェイギンやその仲間のサイクスの元に戻されてしまう。どんな運命がオリヴァーを待ち受けるのか、そして彼の出生の秘密とは――。ディケンズ初期の代表作。
  • オリーブも含めて
    4.3
    イタリア北部コモ湖畔の風光明媚な田舎町ベッラーノで、老婆の死体が発見された。その死に特に不審な点はないが、この出来事がベッラーノの人々の生活に少しずつ影響を及ぼしていく。 次から次へと新たな展開が巻き起こり、数多くの出来事が絡み合って、大きなうねりを形作っていく、どこか不思議で、なぜだか妙に可笑しいストーリー。 著者は、コモ湖畔のベッラーノ生まれ(本書の舞台)で、ミラノ国立大学医学部を卒業後、故郷で医者の仕事に従事しながら作家デビュー。 一九九六年度にピエロ・キアラ文学賞、ニ〇〇六年度にバンカレッラ賞、ニ〇〇八年度にはイタリア・ヘミングウェイ賞を受賞している。
  • オリーヴ・キタリッジ、ふたたび
    4.1
    癖があり頑固だが、ときにやさしく勇敢なオリーヴ・キタリッジ。老境を迎えた彼女の日々と、海岸沿いの町クロズビーの隣人たちの悲喜こもごもをつづった傑作ぞろいの13篇を収録。ピュリッツァー賞を受賞した傑作『オリーヴ・キタリッジの生活』11年ぶりの続篇
  • オルガ
    4.4
    女は手が届く確かな幸せを願い、男は国家の繁栄を求めて旅に出た。貧富の差や数々の苦難を乗り越え、激動の20世紀ドイツを生きた女性オルガ。彼女が言えなかった秘密、そして人生の最期にとった途方もない選択の意味が、最果ての町に眠る手紙で解き明かされる――。ひとりの女性の毅然とした生き方を描いて話題となった長篇。
  • オルガスマシン
    3.7
    わたしたちは、男のために造られた。 カスタムメイド・ガールたちは、コンクリートの島で造られる。 男たちの妄想と欲望が具現化された姿で。 箱に入れられ、ご主人のもとへと出荷されたカスタムメイド・ガールたちを待ち受けるのは、男による男のための世界の男たち……。 巨大な青い眼を持つジェイド。彼女は人肌を着てセックスさせられ、股間に伊勢海老を装着した醜悪な老人に迫られる。 六つの乳房があり、顎に乳首が付いているハナ。彼女が届けられた先は、ファック・イージー・バー。ウェイトレスとして働きつつ、コイン一枚でファックされる。 猫のような耳と毛皮を持つマリ。彼女のご主人は動物調教師。檻に入れられキャットフードを与えられ、鞭で獣として調教される。 乳房が引き出しになっている重役用娘のキャシィ。ボスの煙草入れとして、パーティで愛想を振りまきながら、乳房に詰められた葉巻を提供する。 人間(HUMAN)すなわち男(MAN)である世界で、苛烈な運命に翻弄され、心を失い、絶望の果てにカスタムメイド・ガールたちは手を握った。 いま、破壊する。 「ワトスンが活き活きと描写しているのは遠い未来であり、そこでは人間はある性的な仕様書に合わせて育てられている。(中略)われわれ読者は無垢を頽廃と戦わせる文学の偉大な伝統の一つへと接続されてゆく。闇の中を手探りで進んでゆくジェイドは、ポーリーヌ・レアジュの『O嬢の物語』で無名の愛具がたどる道をふたたびたどっているようでもある。そしてそのキャラクターを置く舞台を生出すにあたって、ワトスンはシュールレアリズムの家具を借り、カフカに比べても異常で信じられないものと私には感じられる未来の映像を作りだしている」 ――ウィル・セルフ
  • オルメードの騎士
    -
    セルバンテスとともに黄金世紀スペインの頂点に燦然と輝く不世出の劇作家ロペ・デ・ベガ(1562-1635)。新しい演劇「コメディア」を創出した「才知の不死鳥」は、生涯に2200編の作品を残した。本作は中でも屈指の名作。オルメードの騎士ドン・アロンソとドニャ・イネースとの悲恋の物語は、不気味で妖しい美しさをたたえる。

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  • オルラ/オリーヴ園~モーパッサン傑作選~
    3.8
    部屋の中に目に見えない何かがいる……。妄想と狂気に呑み込まれていく男の日記「オルラ」。若き日の苦い思い出を浄化し、穏やかに過ごす老司祭のもとに、ある日、みすぼらしい身なりの若者が訪ねて来る。人生を揺さぶる直視し難い過去との対峙を描く「オリーヴ園」など、病魔に冒され、寡作になりつつある後期の作品のなかから8篇をセレクト。素材・テーマともに厳選されたからこそ顕出したモーパッサンの真髄がここにある。
  • おれの墓で踊れ
    4.4
    フランソワ・オゾン監督「Summer of 85」原作! '21年8月公開 はじめての「心の友」を失い 傷つき混乱する16歳の少年の心理を 深く描いた話題作。 16歳の少年ハルは、 「死んだ友人の墓を損壊した」という罪で 逮捕された。 だが「なぜそんなことを」という問いに、 ハルは答えようとしない。 深夜、18歳で死んだ友人バリーの墓で、 ハルは何をしようとしていたのか。 バリーはなぜ死んだのか… ハルが唯一信頼する教師オズボーンの勧めで 書き始めた手記から、次第に、 ハルとバリーの絆と破局、 ふたりが交わした誓いが明らかになる…。 最も残酷な形で恋を失った少年の混乱と再生を描く、心に響く青春小説。
  • 愚か者同盟
    4.3
    1960年代。さまざまな人種と階層の人間が行き交う混沌の街、ニューオーリンズ。 無職、肥満、哲学狂、傍若無人な怠け者にして、口達者なひねくれ者の30歳崖っぷち問題児イグネイシャスは、子煩悩な母アイリーンとふたりで郊外の小さな家で暮らしながら、どこに発表するというあてもない論文を、子供向けレポート用紙に書き散らしていた。 しかしある時、ふたりで街に出かけた帰り、母が自動車で他人の家に突っ込んで多額の借金をこさえ、その返済のため、イグネイシャスはしぶしぶ就活を始める。 イグネイシャスは、潰れかけのアパレル工場、次いで零細ホットドッグ移動販売業者で職を得るが、職場では仕事を放り出し、事務所をリボンで飾り付けつつ黒人たちの労働デモを扇動したり、ホットドッグをつまみ食いした挙句に声を掛けてきた怪しい男に屋台を押し付けて映画に出かけたりするなど、好き勝手やり放題。やがて今度は職場から放り出され、警察にも追われるようになったイグネイシャスは、一癖も二癖もある奇人変人たちを巻き込んだり巻き込まれたりしながら逃亡劇を繰り広げ、ニューオーリンズの街に大騒動を巻き起こす——!!! デヴィッド・ボウイも愛読した、全世界200万部超のロングセラー&1981年度ピュリツァー賞受賞作、J・スウィフト、W・ギャディス、J・ヘラー、D・F・ウォレスの系譜に連なる、アメリカカルト文学史上の伝説的傑作にして、奇人変人たちが暴走する、爆笑《労働ブラックコメディ》が、ついに邦訳!!! ☆全世界200万部超の大ベストセラー ☆1981年度ピュリツァー賞受賞作 ☆デヴィッド・ボウイが選ぶ100冊 A Confederacy of Dunces, 1980 ◎装画=塩井浩平 ◎装幀=山田英春

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  • 終わらない週末
    3.8
    NY近郊の別荘を借りて休暇を過ごす4人家族。休みを楽しんでいたのに、別荘の持ち主という夫婦が現れ、中に入れて欲しいと懇願される。やがて起こる奇妙な現象の数々。世界では、何かが起こっている――? 外界と遮断された6人が、生き残るすべを探し始める。
  • 女学者・気で病む男
    -
    「女学者」は十七世紀フランス古典劇の代表的作家モリエール後期の傑作。上流サロンで教養を鼻にかける、とりすました女たちの姿を槍玉にあげ、縦横に諷刺したこの作品が上演されると、社交界の男女は色を失ったという。「気で病む男」は巨匠最後の作品。憂鬱症にとらわれた男の独り合点が引起す喜劇のうちに、医学と医者を諷刺しており、巨匠一流の壮健な笑いの総決算ともいえる。
  • 女たちの沈黙
    4.2
    リュルネソスの王妃ブリセイスは、敗戦後、奴隷となった。その主は、家族と同胞を滅ぼした英雄アキレウス。彼女に与えられた選択肢は、服従か死か。だが、彼女が選んだのは――。英国の戦争文学の旗手が、黙殺されてきた女たちの声で『イリアス』を語り直す。
  • 女たちのニューヨーク
    4.3
    1940年、アメリカ。小さな町のお嬢様ヴィヴィアンは、大学を辞め、NYのショーの世界に飛び込んだ。華やかで刺激的な毎日。だが、それは突然終わる。彼女の過ちが、街中を騒がす醜聞になったのだ。恋人も友達も居場所も失い、彼女は初めて自分と向き合う
  • 女の決闘
    -
    ある日、ロシア医科大学の女学生のもとに決闘の手紙が届いた。関係している男の妻コンスタンチェからの拳銃での決闘の申し込みであった。しかし女学生は射撃の覚えがあるが人妻は手にしたこともない。コンスタンチェは町で拳銃を買って、撃ち方を教えてもらう。果たしてどちらが勝ったのか……簡素な文章で淡々と綴られていく森鴎外訳のオイレンベルク「女の決闘」。
  • オードリー’s  レディの格言
    -
    アンティークのソファから現れ出たのは、オードリー・ヘップバーン? はじまる。一生に一度の、プレシャスなレッスン。 リビーの唯一の癒しは家でひとり好きな映画を観ること。仕事をクビになり、憧れの人を妹にとられた最悪の日、リビーはしょんぼりと家に帰った。『ティファニーで朝食を』でも観ながら寝てしまおう……買ったソファが今日あたり来るはずだから。ところが届いたのはまったく覚えのないおんぼろソファ! 心底落ち込むリビーだったが、この古家具には大女優の守護霊(!?)が取り憑いていて――。
  • オーバーストーリー
    4.5
    撃墜されるも東南アジアの聖木に救われた兵士、四世代に亘り栗の木を撮影し続けた一族の末裔、感電死から甦った女子大生……アメリカ最後の手つかずの森に聳える巨木に「召命」された彼らの使命とは。南北戦争前のニューヨークから20世紀後半のアメリカ西海岸の「森林戦争」までを描き切る、今年度ピュリッツァー賞受賞作。
  • オープン・シティ
    3.8
    マンハッタンを日ごと彷徨する、若き精神科医。彼が街路で目にした風景は、屈託に満ちたナイジェリアでの幼い日々、ブリュッセルで移民たちに聞いた苦難の物語と共鳴しながら、時代や場所を超えた大きな物語を描き始める――。PEN/ヘミングウェイ賞ほか数々の賞に輝き「ゼーバルトの再来」と讃えられたデビュー長篇。
  • オー・ヘンリー傑作選
    4.3
    絶妙のプロット、独特のユーモアとペーソス。この短篇の名手(一八六二―一九一〇)は、時代と国境をこえて今も読者の心を把えつづけている。それはしかし、単に秀抜な小説作法の故ではないであろう。彼の作品には、この世の辛酸を十分になめた生活者の、ずしりと重い体験がどこかで反響しているからである。傑作二○篇をえらんだ。

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  • 賢者の贈りもの―O・ヘンリー傑作選I―
    3.8
    1~3巻539~572円 (税込)
    デラはおんぼろカウチに身を投げて泣いていた。明日はクリスマスというのに手元にはわずか1ドル87セント。これでは愛する夫ジムに何の贈りものもできない。デラは苦肉の策を思いつき実行するが、ジムもまた、妻のために一大決心をしていた――。若い夫婦のすれ違いが招いた奇跡を描く表題作ほか、ユーモラスな「赤い酋長の身代金」「千ドル」など、選り抜きの傑作を集めた新訳版。
  • O・ヘンリーニューヨーク小説集 街の夢
    4.0
    短編小説の名手O・ヘンリーの才能は、20世紀初頭のニューヨークで花開いた。浮浪者、探偵、ショップガールに恋人たち……その作品では、人びとの人生の一齣が見事に描き出され、120年前のニューヨークがいきいきと蘇る。「賢者の贈り物」「最後の一枚」を含む小説23編、さらにパヴェーゼ、ザミャーチンの評論も収録。時代背景がわかる解説や挿絵のほか、絵画もカラーで収録した充実の第2弾。
  • 怪奇疾走
    3.0
    モダンホラーの名手が案内する、悪夢のドライブ旅行。 Netflix映画原作のスティーヴン・キング共作を含む傑作13篇! 著者自身による作品ノート付き。 顔の見えないトラック運転手に執拗につけ狙われる父と子――『激突!』の親子版「スロットル」、草むらに足を踏み入れた双子を恐怖が襲う「イン・ザ・トール・グラス」。 S・キングとの共作2篇をはじめ、死者が訪れる不思議な移動図書館「遅れた返却者」、お伽噺のような扉の先が血塗れの狩場に変わる「フォーン」、イタリアの港町を舞台に描く実験的作品「階段の悪魔」他、怪奇と奇想に満ちたアクセル全開の短篇集! ■収録作品一覧 「スロットル」(スティーヴン・キング共作)白石 朗 訳 「闇のメリーゴーラウンド」白石 朗 訳 「ウルヴァートン駅」玉木 亨 訳 「シャンプレーン湖の銀色の水辺で」高山真由美 訳 「フォーン」安野 玲 訳 「遅れた返却者」高山真由美 訳 「きみだけに尽くす」安野 玲 訳 「親指の指紋」玉木 亨 訳 「階段の悪魔」安野 玲 訳 「死者のサーカスよりツイッターにて実況中継」高山真由美 訳 「菊(マム)」玉木 亨 訳 「イン・ザ・トール・グラス」(スティーヴン・キング共作)白石 朗 訳 「解放」白石 朗 訳
  • 怪奇日和
    3.4
    「この現実と地続きの近未来恐怖絵図」【解説】東雅夫(文芸評論家) 新世代モダンホラーの旗手ジョー・ヒル最新作。 記憶を吸い取る“ポラロイドカメラ”を手にした謎の男が現れる『スナップショット』、森林火災が迫る町で起きた不可解な銃撃事件を追う『こめられた銃弾』、スカイダイビング中に不思議な雲に迷い込んだ男の追憶『雲島』、奇妙な雨が降り、あらゆものが命を奪われていく『棘の雨』の4篇収録。デビュー作にしてブラム・ストーカー賞に輝いたモダンホラーの奇才が放つ、怪奇幻想文学 中篇集! 【収録作品】 スナップショット  白石 朗 訳 Snapshot こめられた銃弾  玉木 亨 訳 Loaded 雲島  安野 玲 訳 Aloft 棘の雨  高山真由美 訳 Rain
  • KAIJU黙示録 (アポカリプス)
    3.0
    終末の兆候は海洋異変からはじまった――。 未曽有の大洪水が人々を襲い、地上のほとんどが呑みこまれた。第一の終末のはじまりである。 生き残った人々は宇宙移民に希望を託し、地球に残った人々はわずかな陸地に要塞を築き、文明を再興するために懸命に働いた。 それもつかの間、灰色の海水から異形の巨大生物<KAIJU>が出現し、咆哮とともに第二の終末のはじまりを告げた。 人類は科学兵器で戦うが、群れなす怪獣軍団の鋭い鉤爪と牙の応酬によって、地球は死と悲しみが支配する沈黙の惑星となった。 だが人類は、完全に死滅したわけではなかった。宇宙植民船アルゴー号が帰還。生き残った人々を救い出すため、装甲歩兵が地球に降り立つ! うなる衝撃波! 地軸を揺らす巨躯! 全米を震撼させた大怪獣スペクタクル、ついに日本上陸!!
  • 快速カッター発進
    4.5
    〈海の覇者トマス・キッド〉第3巻。難破でアルテミス号を失ったキッドたち乗組員は、カリブ海へ派遣された。ハリケーンで乗艦が廃艦となり、一行は離れ離れになってしまう。やがて仲間のレンジの機転が奏効し、キッドたちは機動力にすぐれた快速カッターへと配置転換された。水兵から下士官となった海の男キッドの冒険
  • 怪談
    3.4
    「耳なし芳一の話」「雪女」「むじな」「ろくろ首」……。日本をこよなく愛したハーン(日本名、小泉八雲)が、古来の文献や伝承をもとに流麗な文章で創作した怪奇短篇集。日本の文化、伝統、習慣を世界に紹介し、いまや「日本文学の古典」として読み継がれるハーンの代表作。昆虫エッセイ「虫の研究」も収録。
  • 海底二万里 (上)
    3.2
    その年1886年は、奇妙な出来事が起こった年だった。いくつもの船が海で〈何か巨大なもの〉に出くわしていた。それは長い紡錘形の物体で、時に燐光を発し、クジラよりもずっと大きく、ずっと速かった。アメリカ海軍から依頼され、追跡行に加わったパリ博物館教授アロナックス氏は、ついにその怪物に遭遇した。(全2冊)

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  • 海底二万里(上)
    3.9
    ときは1866年、大西洋に謎の巨大生物が現れた! 異形の〈怪物〉の目撃譚に人々はおののき噂した。白鯨か? 伝説の怪異か? はたまた超自然現象か? 議論が沸騰するなか、アロナクス教授はその正体を暴くため、使用人のコンセイユとともに高速フリゲート艦に乗り込む。それが、驚くべき旅の始まりになるとも知らずに──。少年から大人までをも魅了する海洋冒険ロマンの傑作、新訳。
  • 海底二万里(上下)合本版(新潮文庫)
    値引きあり
    -
    ときは1866年、大西洋に謎の巨大生物が現れた! 異形の〈怪物〉の目撃譚に人々はおののき噂した。白鯨か? 伝説の怪異か? はたまた超自然現象か? 議論が沸騰するなか、アロナクス教授はその正体を暴くため、使用人のコンセイユとともに高速フリゲート艦に乗り込む。それが、驚くべき旅の始まりになるとも知らずに──。少年から大人までをも魅了する海洋冒険ロマンの傑作、新訳。 ※当電子版は新潮文庫版『海底二万里』上下巻をまとめた合本版です。
  • 改訳 嵐が丘
    3.8
    英国ヨークシャーの荒野の中、常に激しい風が吹きつける「嵐が丘」。そこに住むアンショー家の奔放な一人娘・キャサリンは孤児のヒースクリフとともに育てられる。やがて強い信頼と分かちがたい愛情で結ばれるふたりだが、美しく成長したキャサリンは近隣に住む裕福なリントン家との交際を深め、それによって二人の心に亀裂が生じる――。清冽な大自然の中、互いの魂の真の合一を求めてさまようキャサリンとヒースクリフ。生死すら超越した不滅の世界を描き出す、永遠の恋愛小説。
  • 帰ってきたヒトラー 上
    3.9
    ヒトラーが突如、現代に甦った!周囲の人々が彼をヒトラーそっくりの芸人だと思い込んだことから勘違いが勘違いを呼び、本当のコメディアンにさせられていく。その危険な笑いで本国ドイツに賛否両論を巻き起こした問題作。本国で250万部を売り上げ、映画は240万人動員、世界42言語に翻訳された空前のベストセラー小説。著者による原注付き。
  • 帰ってきたヒトラー 上下合本版
    4.5
    ヒトラーが突如、現代に甦った!周囲の人々が彼をヒトラーそっくりの芸人だと思い込んだことから勘違いが勘違いを呼び、本当のコメディアンにさせられていく。その危険な笑いで本国ドイツに賛否両論を巻き起こした問題作。本国で250万部を売り上げ、42言語に翻訳されたベストセラー。 ※本電子書籍は、「帰ってきたヒトラー 上・下」の合本版です。
  • 鏡の前のチェス盤
    3.0
    10歳の男の子が罰で閉じ込められた部屋で、古い鏡に映ったチェスの駒に誘われる。不思議な「向こうの世界」に入り込むと、そこには祖母や泥棒、若い男女らがいて……。哲学対話のようでもあり、語り手の「マッシモ」のとぼけた語り口と、鬼才セルジョ・トーファノの挿絵との貴重なコラボが実現した、20世紀前半イタリア文学を代表する異世界幻想譚。
  • 「書き出し」で釣りあげろ
    -
    後半から面白い作品は、そこまで誰も読み進めてはくれません。数ヶ月、数年かかった力作、大切な作品だからこそ書き出しで読者に見限られたくない。そんな不安を払拭させてくれる必読書です。 ―― 肥前文俊 (ライトノベル作家/「書き出し祭り」主催) はじまりよければ全てよし! 小説の「書き出し」に特化した唯一無二の物語執筆術、ここに登場! 名作に共通する揺るぎない事実、それは「書き出し」がすぐれている点です。やっとの思いで書き上げた作品なのに、文学賞に応募しても審査を通過しない、小説投稿サイトでアクセスが伸びない、同人誌を作ったものの手にとってもらえない……もしかしたら大多数の読者や編集者は、最初の数行で読むことを止めてしまっているのかもしれません。 本書では、オープニングシーンを構成する10の要素を細かく分析し、レイモンド・カーヴァーやガブリエル・ガルシア゠マルケスといった一流の作家たちによる多種多彩な作品を例に、その書き出しのどこがどのようにすぐれ、なぜ読者を惹きつけるのかを具体的に解説していきます。また、きっかけとなる出来事を作りあげるための詳細な手順や、バックストーリーを詰めこみすぎるといったよくある失敗を避けるコツ、オープニングシーンの適切な長さや場面転換の方法、登場人物の紹介や伏線の張り方に加え、多数の出版エージェントや編集者からのアドバイスも聞くことができます。 名作の書き出しのみを集めた書籍や特集などはあるものの、具体的に何をどう書けば良い作品になるのか、オープニングがどれほど重要な意味を持つのかを詳細に説いた書籍はこれまでありませんでした。本書では、読者が思わず唸る物語の書き出し方について指南する、唯一無二にして絶対的な一冊と言えるでしょう。 書き出しの一文から読者を引き込み、思わず最後まで読んでしまう物語の書き方を伝授した、ありそうでなかった「はじまり」の書き方指南書です。
  • 拡散 上 大消滅2043
    -
    1~2巻880~950円 (税込)
    “台湾のダン・ブラウン”の近未来スリラー 2043年、ブドウを死滅させるウイルスが拡散を開始した。パンデミックが起きればワイン産業は死滅する。台湾発SFスリラー登場。
  • 覚醒兵士アレックス・ハンター クウォトアンの生贄【上下合本版】
    -
    南極大陸の氷原に小型飛行機が墜落。その区域に膨大な原油貯留層が存在する可能性が浮上し、米国政府は救助隊を派遣する。だが、隊員たちは墜落現場に口を開けた地下洞窟に降下してから24時間もたたないうちに消息を絶ってしまう。最後に送信されたのは、“分泌物”という謎めいた言葉と赤ん坊を抱いた女性の写真。事態を重く見た政府は、アレックス・ハンター率いる戦闘地帯陸海空域コマンド部隊HAWC(Hotzone All-Forces Warfare Commandos)と4名の科学者からなる救出調査チームを送り込む。だが、それは歴史という時間に封印された“未知の生物”を呼び覚ますものだった…… ここは謎の生命体の餌場なのか―― 南極の地下洞窟を舞台に、食物連鎖の頂点を賭けて、人類と“クウォトアン”の闘いが始まる!
  • カクテルグラスに愛を添えて(上)
    -
    いつか自分の店を持ちたい。 それがわたしの人生の夢── モーガン・オルブライトには夢と計画があった。ひとつの地に根付き、そこで自らのバーを持つという夢だ。軍人家庭に育ち、引っ越しの多い幼少期を過ごしたモーガンはいま、ボルチモアで友人のニーナと小さな家で暮らしながら、昼は建築会社の事務、夜は近所のにぎやかなバーのバーテンダーを務め、夢にむかって邁進していた。ある夜、モーガンは男性客ルークから声を掛けられる。IT企業のコンサルタントとして街に来たという彼からディナーの誘いを受けたことで、モーガンの運命は大きく動きだす……
  • 革命か反抗か―カミュ=サルトル論争―(新潮文庫)
    4.4
    歴史を絶対視するマルクス主義を批判し、暴力革命を否定し、人間性を侵すすべてのものに“ノン”と言い続けることを説いたカミュ。彼の長編評論『反抗的人間』の発表をきっかけにして起きたサルトルとの激しい論争を全文収録。カミュ、サルトル二人の思想の相違点を知るとともに、現代における人間の尊厳、自由について考えさせる必読の書。ほかにF・ジャンソンの二論文を収める。
  • かくれ家のアンネ・フランク
    4.3
    明るく好奇心いっぱいの女の子アンネは,13歳のある日,家族でかくれひそんで暮らすことになります.外は戦争,でもアンネの心のなかはいつも自由でした.喜びや怒り,夢や恋の悩みを,アンネは親友に打ち明けるように日記帳につづります.戦争の時代に生きるとは.アンネが暮らしたオランダのジャーナリストによる伝記物語.

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  • 影

    5.0
    高潔なノーベル賞作家に隠された「心の闇」。 ノーベル賞作家である父アクセル・ラグナーフェルトは、脳疾患で全身麻痺(まひ)となり施設に入っている。息子ヤン=エリックはその威光で尊敬を集めて生活しているが、家庭は崩壊し浮気三昧(ざんまい)の日々だった。 物語は、高齢で死んだ老女の身元確認から始まる。彼女はかつてラグナーフェルト家で家政婦をしていた。葬儀のために探し物をすることになったヤン=エリックは、事故死と聞かされてきた妹の死因に不審を抱く。やがて彼は、高潔なはずの父が何かをひた隠しにしていることを知る……。 人は、ここまで堕ちることができるのか――生きることの絶望と希望に迫る問題作。
  • 影の王
    -
    1935年、エチオピア。孤児になった少女ヒルトは、将軍キダネとアステル夫妻の家にお手伝いとしてかくまわれる。そんな中、ムッソリーニ率いるイタリア軍侵攻の足音が近づいてきており……。武器を手にして祖国を守った、知られざるエチオピアの女性兵士たちの物語。
  • 過去からの口づけ
    -
    愛した人はわたしを殺したの? それとも、救ってくれた? 殺人未遂事件の被害者レイキン。新たな恋に落ちた彼女に再び恐怖が……端麗な言葉で綴られたサスペンス! 犯罪作家のレイキンは、4年前、フロリダで何者かによってナイフでめった刺しにされて川に投げ込まれ、当時の記憶も失っている。今はFBI特別捜査官のリースとともに未解決事件の取材を続け、被害者の気持ちに寄り添う日々だ。そんなときフロリダで新たな事件が起こり、女性の遺体が見つかるが、自分を襲った事件との数々の類似点に気づいたレイキンは現地に向かう。事件の関係者も共通していることから、悪夢の記憶を取り戻していくレイキン。だが、事件はまだ終わっていなかったと思い知り…… 原題:Lotus Effect
  • 過去からの密使
    4.0
    シリーズ連続全米第1位! サウジアラビア次期国王の娘が、フランスで誘拐された。 救出を依頼されたのは、イスラエル諜報機関のある男── 希世のスパイ小説! サウジアラビア皇太子の一人娘がフランスで誘拐された。総領事館で起きたジャーナリスト殺害事件の首謀者と噂される皇太子の敵は多く、犯人側の要求は、皇太子が10日以内に退位し王位継承権を放棄することだった。刻々と時が迫るなか、極秘裏に王女奪還を依頼された〈オフィス〉の長官ガブリエルは捜索に着手するが――。幾重にも仕組まれた罠、事件を陰で操る大国の恐るべき野望とは?
  • 賢い血
    -
    軍隊から戻ると、空き家になった家には母が残していった整理箪笥しかなかった。ヘイズは汽車に乗り、知らない街へ行き、説教師の帽子を被ったまま売春宿に入った。やがて彼は中古自動車の上に立ち、「キリストのいない教会」を説きはじめた。祖父の志を継いだのだ。どす黒いユーモア、人々への容赦ない眼差し、登場する人びとのやり取りはぎくしゃくして、しばしば意味不明に。「賢い血」とはいったいなにをさすのか。
  • その昔、N市では
    4.2
    兄は船旅に出る妹を見送ったが、それは彼女が乗る予定の船ではなかった。ひと月後、妹から手紙が届く。彼女は、その船では日付も時刻も現在位置も確認できないと書いていた。手紙を読み進めるにつれ、内容はさらに常軌を逸していき……(「船の話」)。ある日突然、部屋の中に謎の大きな鳥が現れる。“わたし”は、なぜか外に出ていかない鳥の正体を突き止めようとするが……(「ロック鳥」)。旅行から帰ったら、自分が死んだとアパートの住人に触れまわった女がいたという奇妙な話を聞かされて……(「六月半ばの真昼どき」)。大都会N市では、死体から蘇生させられた“灰色の者”たちが、清掃や介護などの労働を人間の代わりに行っていた。彼らに生前の記憶は一切なく、恐怖も希望も憎悪も持ち合わせていない。しかしある時、“灰色の者”たちにすさまじい変化が訪れ……(「その昔、N市では」)。日常に忍びこむ奇妙な幻想。背筋を震わせる人間心理の闇。懸命に生きる人々の切なさ。戦後ドイツを代表する女性作家の粋を集めた、全15作の日本オリジナル傑作選!/【目次】白熊/ジェニファーの夢/精霊トゥンシュ/船の話/ロック鳥/幽霊/六月半ばの真昼どき/ルピナス/長い影/長距離電話/その昔、N市では/四月/見知らぬ土地/いいですよ、わたしの天使/人間という謎/訳者あとがき
  • 風が吹くのに理由はない
    完結
    -
    雨にくすぶる田舎町で慣れない新婚生活に不安を感じながらも徐々に人生に希望をみいだしていく女性の物語「風が吹くのに理由はない(原題:Bird Love)」、バンガロールの酒場でふと出会った若い男女がお互いの人生観をぶつけ合う「Elite」、マーケティング会社で忙しく働いていたものの心を病み、長期休暇を取って家に引きこもる女性とメイドのあいだに育まれる友情を描いた「Sisters」。 経済成長とともに急激に変化するインド社会とその陰で揺れ動く人々を描き、2018年にPenguin Random House Indiaから刊行された短編集『A Day in the Life:Stories』に収録されている14編の中から3編を翻訳。
  • 風と共に去りぬ (一)
    3.8
    1861年春、アメリカ南部ジョージア州。大農園主の娘として育った16歳のスカーレットはある日、生まれて初めて試練に直面する…。南北戦争とその後の混乱で転回する社会をスカーレットは強固な意志の力で生き抜いてゆく。その人生と激しい愛を描いたこの大作はミッチェル(1900-49)の唯一の作品である。新訳。(全6冊)

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  • 風と共に去りぬ(第1巻~第5巻) 合本版
    値引きあり
    -
    アメリカ南部の大農園〈タラ〉に生まれたスカーレット・オハラは16歳。輝くような若さと美しさを満喫し、激しい気性だが言い寄る男には事欠かなかった。しかし、想いを寄せるアシュリがメラニーと結婚すると聞いて自棄になり、別の男と結婚したのも束の間、南北戦争が勃発。スカーレットの怒濤の人生が幕を開ける――。小説・映画で世界を席巻した永遠のベストセラーが新訳で蘇る! ※当電子版は『風と共に去りぬ』(第1巻)~(第5巻)の全五巻をまとめた合本版です。
  • 風と共に去りぬ 第1巻 無料試し読みブックレット
    無料あり
    4.5
    アメリカ南部の大農園〈タラ〉の愛娘スカーレット・オハラは16歳。輝くような若さと美しさを満喫し、激しい気性だが言い寄る男には事欠かなかった。しかし、想いを寄せるアシュリがメラニーと結婚すると聞いて自棄になり、別の男と結婚したのも束の間、南北戦争が勃発。スカーレットの怒濤の人生が幕を開ける――。小説・映画で世界を席巻した永遠のベストセラーが新訳で蘇る! 文庫版刊行を記念して、試し読み増量版を先行配信!※当コンテンツは新潮文庫Star Classics名作新訳コレクョン『風と共に去りぬ 第1巻』の第2章まで(文庫版88頁まで)お読みいただけます。
  • 硬きこと水のごとし
    3.8
    1巻3,080円 (税込)
    文化大革命の嵐が吹き荒れる中、革命の夢を抱く二人の男女が旧勢力と対峙する。権力と愛の狂気の行方にあるのは悲劇なのか。ノーベル賞候補と目される中国作家の魔術的リアリズム巨篇。
  • 片恋・ファウスト
    -
    純真で、火のような熱情と、男を凌ぐ激しい気性をもちながら、妾腹の子という意識ゆえに歪んだ道をたどらねばならなかった女アーシャの生涯を、陰影ある精緻な筆で描いた『片恋』。完備した形式と安定した人生観照の目で、激しい愛欲とすぐれた知性との矛盾相剋に傷つきたおれたヴェーラの悲劇を追求した『ファウスト』。いずれもツルゲーネフの中期の円熟を示す佳作中篇である。
  • 語りなおしシェイクスピア2 リア王 ダンバー メディア王の悲劇
    3.5
    あの「リア王」が、現代のメディア王に。巨大な企業王国をめぐる三人の娘の忠誠と裏切り。テレビ局や新聞社を傘下に収めるメディア王ダンバーは、会社の乗っとりを狙う娘たちによって療養所に入れられるも、脱走。末娘だけが父の身を案じて捜索にのりだすが…。父親から虐待を受け、クスリと酒におぼれた自らの体験を基にイギリス上流階級の腐敗を描き続ける作家が、強烈で横暴な父親「リア王」を語りなおす。解説・河合祥一郎。
  • カッコーの巣の上で
    5.0
    1巻2,640円 (税込)
    体制に抵抗する者たちの鮮烈な冒険譚 精神病院にやってきた本書の主人公ランドル・パトリック・マックマーフィ。彼の性格は騒々しく、乱暴で、陽気で愛情のあふれる、反逆者である。そして、女好きで人生に前向きな戦士でもある。 看護師長ラチェッドの独裁にうんざりしていたマックマーフィは、ラチェッドに反旗を翻した。周りの患者たちも同意し結集していった。 病院の規律を破り、病棟でのギャンブルを盛り上げ、ひそかに女性たちを連れ込みワインを調達するなど、あらゆる場面で自由に振舞った。 最初は戯れとして始まったこの反抗は、すぐに厳しい闘争へと発展する。絶対的権威を背景とする師長ラチェッドと、自身の不屈の意志に従って行動するマックマーフィ。 ラチェッド師長がマックマーフィに対して究極の攻撃を行ったとき、何が起きたか。物語は衝撃的なクライマックスを迎える。 [原題]ONE FLEW OVER THE CUCKOO'S NEST
  • かつて愛した人
    -
    ゴールデン・ハート賞受賞作家! ロビン・ペリーニのロマンティック・サスペンスは決して読者を裏切らない。 FBI捜査官とシールズ隊員が、入り組んでしまった新旧の謎を解いていくさまは見事としか言えない。 /シャロン・サラ(ベストセラー作家) ライリーは15年前、姉を目の前で誘拐され、その罪悪感からFBIのプロファイラーとなって今も姉の行方を追い続けている。当時、シンギング・リヴァーという町でも酷似した事件が起きていて、記録を調べにやってきたライリーはシールズ隊員のセインと恋に落ちたが、仕事のために別離を余儀なくされていた。一年が経ち、セインからの連絡にライリーは再びシンギング・リヴァーに向かう。今度はセインの姉が誘拐されたのだという。調査を続けるうち、小さな町の抱える驚きの秘密が明らかになっていき…… 原題:Forgotten Secrets
  • 悲しみにさよならを
    5.0
    RITA賞8度ノミネート! 「癒しの作家」シャロン・サラが描く本格派サスペンス! 兄の殺害を目の前で目撃したローガン。10年後、犯人捜しに乗り出すが、意外な事実が明らかになり…… 兄と二人暮らしのローガンは、兄の殺害現場に居合わせるが、目撃したのは走り去る犯人の車だけだった。不十分な目撃情報を警察に話せば、今度は自分が狙われるだろう。だがこのまま兄の遺体が発見されれば、未成年の彼女は保護施設に送られる。悩んだ末にローガンは兄の遺体を自分で埋め、人知れず故郷を離れた。十年後――再び天涯孤独の身となった彼女は、兄への思慕から、犯人捜しを決意する。町に戻った途端に何者かに襲われるが、単純に思われた事件は十年の時を経て意外な様相を呈しはじめ…… 原題:Betrayed
  • 悲しみの夜の向こう
    4.0
    2013年goodreadsベスト・ロマンス賞第5位、ファン騒然の話題作! 愛と悲劇に翻弄されるヒロインを描く官能ロマンス! 運命の恋に落ちたブレアは、その過酷さも知るが…… 妹と母を亡くし、母の治療費を払うために家も売ったブレアは、唯一の肉親である父を頼ってフロリダのローズマリー・ビーチにやってきた。所持品はおんぼろのトラックと20ドルだけ。父の家が驚くような豪邸だったことに戸惑ったものの、父の再婚相手の息子ラッシュが、食料庫の奥の部屋をひと月だけ貸してくれることになった。生活費を稼ぐため、ブレアは売り子の仕事を見つけるが、金持ちばかりの集まる環境になじめない。なかでも、有名なドラマーの息子でプレイボーイのラッシュはなぜか冷淡で…… 原題:Fallen Too Far
  • 悲しみは夜明けまで
    5.0
    2018年RITA賞ロマンティック・サスペンス部門 ノミネート作! 失意のなか、検事補復帰を決めたモーガン。 やっと手に入れたその職をなげうって、ある殺人事件の弁護を買ってでるが…… 夫を亡くしたモーガンは故郷に戻り、地方検事補としての復帰を決める。だがベビーシッターが殺害され、その恋人の逮捕にどうしても納得がいかず、やっと手に入れた職をなげうって自ら弁護を買ってでることにした。殺人の容疑がかかる男の味方をすれば、小さな町の皆を敵に回すことになるだろう。それでも、この不当な嫌疑を見逃すことはできない。調査のための予算すらないモーガンは、高校時代の恋人で元刑事のランスに協力を依頼し…… 原題:Say You're Sorry
  • カナリアはさえずる(上)
    4.0
    シェイマス賞&アンソニー賞受賞作家による、傑作最新ミステリー登場! 疾走感、小気味よいテンポ、入り組んだプロット――。稀代のストーリーテラーが生み出す、予測不能の展開が待ち受ける! サリー・ホランド、女子大学生。ときどき、麻薬捜査官。ひょんなことから麻薬捜査の情報提供者(CI)にスカウトされた聡明なヒロインを待ち受ける運命とは!? 【あらすじ】 フィラデルフィアに住むサリーは、優等生プログラムでセント・ジュード大学に入ったばかりの17歳。感謝祭前の学内パーティーで、先輩のDに頼まれて彼を車で街まで送ったせいで、彼女は麻薬取引に巻き込まれ、麻薬捜査課の刑事ウィルディに逮捕されてしまう。刑事が送検しない条件として持ち出してきたのは、学内の秘密情報提供者(CI)として捜査に協力することだった。Dの正体を明かすことを頑なにこばんだサリーは、代わりとなる別の売人を見つけ出すために独自で捜査を開始する……。 Duane Swierczynski/ドゥエイン・スウィアジンスキー 2005年、クライム・スリラー『Secret Dead Men』で作家デビュー。ひねりのきいたプロットと、クールでドライヴ感のある犯罪描写に定評がある。2011年に『Expiration Date』でアンソニー賞の最優秀ペーパーバック賞、2012年に『Fun and Games』でシェイマス賞の最優秀ペーパーバック私立探偵小説賞を獲得しているほか、エドガー賞、バリー賞など多くの賞にノミネートされている。ミステリーの執筆と並行してアメリカン・コミックの制作も手がけ、『デッドプール』『ジャッジ・ドレッド』など多数の作品を世に送り出している。邦訳には『メアリー・ケイト』『解雇手当』(いずれもハヤカワ・ミステリ文庫)など。妻子とフィラデルフィアに在住。
  • 彼女たちの部屋
    4.2
    現代、パリ。大きな挫折のあと、弁護士のソレーヌはある保護施設で代書人のボランティアをはじめた。「女性会館」というその施設には、暴力や貧困、差別のせいで住居を追われた人々が暮らしている。自分とはまるで異なる境遇にいる居住者たちの思いがけない依頼に、ソレーヌは戸惑った。それでも、一人ひとりと話して、手紙を綴るなかで、ソレーヌと居住者たちの人生は交わっていく。ここで自分の役割を見つけたと思った矢先、事件は起きた。約100年前、パリ。救世軍のブランシュは街中の貧困と闘っていた。路頭に迷うすべての女性と子供が身を寄せられる施設をつくる――彼女の計画は、ついに政治家・財界人も動かしつつあったが……。実在する保護施設と創設者を題材に、時代を超える女性たちの連帯を描く、『三つ編み』の著者による長篇小説。
  • 彼女の名前は
    4.0
    韓国で130万部、映画化された『82年生まれ、キム・ジヨン』著者の次作短編集。「次の人」のために立ち上がる女性たち。
  • カフカ短篇集
    4.1
    1巻814円 (税込)
    実存主義、ユダヤ教、精神分析、――。カフカは様々な視点から論じられてきた。だが、意味を求めて解釈を急ぐ前に作品そのものに目を戻してみよう。難解とされるカフカの文学は何よりもまず、たぐい稀な想像力が生んだ読んで楽しい「現代のお伽噺」なのだ。語りの面白さを十二分に引きだした訳文でおくる短篇集。二十篇を収録。

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  • 神

    3.9
    78歳の元建築家ゲルトナーは、医師に薬剤を用いた自死の幇助を求めている。彼は肉体的にも精神的にも健康な状態だ。ただ、愛する妻を亡くし、これ以上生きる意味はないと考えている。ドイツ倫理委員会主催の討論会が開催され、法学、医学、神学の各分野から参考人を招いて、彼の主張について議論することになった。「死にたい」という彼の意志を尊重し、致死薬を与えるべきか? ゲルトナーのホームドクターや顧問弁護士も意見を述べ、活発な議論が展開される。だが、最終的な結論をくだすのは――観客の「あなた」だ。本屋大賞「翻訳小説部門」第1位『犯罪』の著者が放つ、医師による自死の幇助の是非について観客が投票する緊迫の戯曲!/【目次】第一幕/第二幕/付録「実存的、宗教的および文化的観点から見た自死とその介助」ハルトムート・クレス/「自死の介助――倫理的論争の観点」ベッティーナ・シェーネ=ザイフェルト/「法における自死」ヘニング・ローゼナウ/解説=宮下洋一
  • かみそりの刃(上)
    -
    モーム晩年の70歳の作。1944年、米国滞在中に書かれ、第二次大戦中だったため、主人公ラリーの生き方に共感した米国の青年たちに歓迎され、熱狂的に読まれた。物語はモームによって語られる。モームはたまたま立ち寄ったアメリカで旧友エリオットから、姪のイザベルと彼女の婚約者ラリーを紹介される。ラリーは第一次大戦で親友を失い、途方にくれ、道を求めてヨーロッパを放浪する。当然ながら婚約者イザベルはついてゆけず別の男に嫁した。ラリーはさまざまな体験を経て、最後にはインドで自分の人生の目的を悟る。この本筋のなかに、エリオット、シュザンヌ、ソフィらを巡る数々の物語が組み込まれ、全体は周到なエンターテイメントになっている。
  • 神の起源(上)
    3.6
    南極で発見されたのは、超高性能素材を身にまとった、4万年前の男の遺体――。 南極で気候調査をしていたNASAのチームが、氷の中から男の遺体を発見した。見かけこそ現代人と変わりなかったが、防寒服らしき衣類には誰も見たことのない複雑な繊維が使われていた。埋もれていた地層から推測すると、男が死んだのは4万年前。この事実をNASAに報告すると、なぜかアメリカ陸軍が遺体の回収に現れる。調査チーム全員も帰国を命じられるが、その途上でヘリが爆発。リーダーのリンを除く全員が謀殺される――。彼らを亡き者にしてまで謎の勢力が守ろうとする秘密とは何か? 謎の組織の正体とは?
  • 紙の心
    3.3
    「はじめまして,だれかさん!」少年はある日,図書館でほこりをかぶる本の間にはさまれていた手紙を見つける.顔も名前も知らないまま文通を重ねるうちに,思いをつのらせるふたり.お互いの日常をつづるなか,ふたりが暮らす「研究所」の不穏な実体が暴かれていくが…….紙のようにもろく燃えやすい心を繊細にえがいた青春書簡小説.

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  • 神は俺たちの隣に
    -
    クリス・ウィタカー絶賛!(『われら闇より天を見る』著者) 「途方もなくユニークで、スタイリッシュで、腹黒くて、心に響く」 イギリスが放つサスペンスの鬼才 ウィル・カーヴァーがついに初登場。 ロンドンの地下鉄でひとり自問を続けるテロリスト。 私は神か? 俺は死んだのか? この電車を爆破するのか? 挑発的な筆致で描かれる奇想天外サスペンス! ロンドン地下鉄サークル線で来る日も来る日も爆破のタイミングを待つ自爆テロリスト(?)は、自問への答えを待ちつづけていた。私は神か? 俺は死んだのか? この電車を爆破するのか? そこに乗り合わせるのは5人の男女。人生に幻滅していた看護師、健脚を失ったアスリート、脚本家志望の男、自殺を試みた老人、脳腫瘍の疑いを抱えた多重人格者……別々の人生が一つの車両で交錯したとき、運命は彼らになにをもたらすのか? この結末、予測不能。 犯罪小説界でも最高に抗しがたい独創的な魅力を持つ一人 ――アレックス・ノース(『囁き男』) 今年出版されたなかでもっとも斬新な犯罪小説 ――インディペンデント紙
  • カモメに飛ぶことを教えた猫
    4.2
    銀色のつばさのカモメ、ケンガーは、ハンブルクのとあるバルコニーに墜落する。そこには1匹の黒い猫がいた。名前はゾルバ。瀕死のカモメは、これから産み落とす卵をこの猫に託す。そして、3つの厳粛な誓いをゾルバに立てさせるのだった──。 2019年、劇団四季の26年ぶりの新作ファミリーミュージカルとなった本書は、〈8歳から88歳までの若者のための小説〉とうたわれる、愛と感動と勇気の世界的ベストセラー。より若い読者にも親しんでもらえるよう、このたび、小学校高学年以上で学習する漢字には新たにルビを振った。 「勇気をもって一歩ふみだすこと、全力で挑戦すること、そして、自分とは違っている者を認め、尊重し、愛することを教えてくれるゾルバとフォルトゥナータたちの物語が、これからもたくさんの方々の心に届きますように」(「訳者あとがき」より)
  • かもめのジョナサン【完成版】
    4.0
    「飛ぶ歓び」「生きる歓び」を追い求め、自分の限界を突破しようとした、かもめのジョナサン。群れから追放された彼は、精神世界の重要さに気づき、見出した真実を仲間に伝える。しかし、ジョナサンが姿を消した後、残された弟子のかもめたちは、彼の神格化を始め、教えは形骸化していく……。新たに加えられた奇跡の最終章。帰ってきた伝説のかもめが自由への扉を開き、あなたを変える!
  • 通い猫アルフィーと海辺の町
    4.0
    この夏、猫は旅に出る。大ヒット、ハートフル猫物語第4弾! 通い猫として順調な毎日を送るアルフィーに、ある日思わぬ話が舞い込んだ。通い先の家族みんなで夏のあいだ、海辺の町の別荘に滞在することになったのだ! 同行したアルフィーとジョージの2匹も青い海に大喜び。だが、いわくありげな地元住民はなぜかアルフィーたち一行を町から追い出したいようで……? 新しい人間、新しい猫との出会い。今度は“旅猫”になって奇跡を巻き起こす!? ハートフル猫物語第4弾。
  • 通い猫アルフィーと3匹の教え子
    4.3
    そこは世界一かわいい“猫の学校”。 今度はアルフィー、 やんちゃ盛りな仔猫たちの先生になる!? シリーズ累計16万部突破! 大ヒット、ハートフル猫物語第8弾。 新しく3匹の仔猫が家族に加わり、にぎやかになったエドガー・ロードに悲しい出来事が――アルフィーの通い先の一軒が引っ越すことになったのだ。落ちこむアルフィーだが一方で、やんちゃ盛りの仔猫たちのお世話に毎日てんてこ舞い。頭を抱えたアルフィーは3匹を立派な猫にするため“学校”を開こうと思いつき……。猫の授業は波瀾だらけで、またしても事件の予感!? ハートフル猫物語、第8弾!
  • 通い猫アルフィーとジョージ
    4.3
    今度は2匹で、奇跡を起こす。 大ヒットハートフル猫物語、最新刊! 仔猫の登場で、新コンビ誕生!? 通い猫としての暮らしを謳歌し、幸せな毎日を送るアルフィー。だが人生には別れが付き物で、ある日アルフィーにも突然の別れが訪れることに――以来すっかり落ちこむアルフィーを元気づけようと、飼い主の一人がなんと仔猫をもらってきた! 思いがけない仔猫の登場に、どうしていいかわからないアルフィーだが……。またも問題続出の町を、今度は2匹で救えるか!? ハートフル猫物語第3弾。
  • 通い猫アルフィーの贈り物
    4.0
    猫から世界中に、あたたかな幸せを。 シリーズ累計15万部突破! ハートフル猫物語、最新刊。 エドガー・ロードのみんなに、小さな奇跡が訪れる―― アルフィーが通い猫として暮らすエドガー・ロードに、クリスマスの季節が近づいてきた! しかも今年は通りのみんなで大がかりなクリスマス会を開くことになり、アルフィーも楽しみでたまらない。その一方、家族のひとりの反抗期が始まったり、新しく越してきた住民がまさかの“猫ぎらい”だったりと、相変わらず解決すべき問題は山積み。さらには何者かが、会を邪魔しようとして……!? ハートフル猫物語、第7弾。
  • 通い猫アルフィーのはつ恋
    4.3
    この地球は、愛と猫で回っている。ハートフル猫物語、待望の第2弾! 飼い主を亡くした悲しみを経て、エドガー・ロードで“通い猫”として暮らすようになったアルフィー。ある日、空き家だった48番地に新しい家族が越してきた。だが何かから隠れるように人目を避ける一家の不審な様子に、近隣住民はざわつきだす。アルフィーはその一家と、彼らが飼う心閉ざした白猫のことが気になり……。悩める者のため1匹の猫が立ちあがる!? 全英絶賛ハートフル猫物語、第2弾。
  • 通い猫アルフィーのめぐりあい
    3.9
    猫と犬が一緒なら、 世界はもっと素敵になる。 シリーズ累計12万部突破!ハートフル猫物語。 今度は仔犬の登場で、またまた波瀾の予感!? 通い猫暮らしの中で悲しい別れを経験し、それでも前向きに日々を送ろうとするアルフィー。そんなある日、アルフィーを戸惑わせる出来事が――飼い主のひとりがあろうことか仔犬をもらってきたのだ! 犬とまともに触れあったことのないアルフィーにとっては未知の存在。しかもその仔犬の面倒を任されてしまい……? 無邪気な仔犬がエドガー・ロードに新たな波瀾を巻き起こす!? ハートフル猫物語、第6弾。
  • 通い猫アルフィーの約束
    4.0
    シリーズ累計10万部突破!猫にも、忘れたくない誰かがいる。大ヒット!ハートフル猫物語、最新刊 通い猫生活を相変わらず満喫しているアルフィー。ある日、海の向こう“日本”から新しい住人が町に越してきた! その家には珍しい毛並みの猫もいるようで、はじめての異国の友だちにアルフィーはわくわくが止まらない。でも猫はいっこうに家から出てこず、一家も何やら問題を抱えていそうな様子。それにアルフィーには最近、どうにも気がかりなことがあって……。ハートフル猫物語、涙の第5弾。
  • カラマーゾフの兄弟 1
    4.5
    暴力を否定し、調和的な愛を強調するこの作品は、作者最後のかつ最高の傑作で雄大な構想、複雑で緻密な構成、人間精神の深刻な把握、また人類の苦悩に対する深い理解と愛情とをもつ。淫蕩なフョードルを父に持つ三人の兄弟を主人公に、悪夢のような一家の形成から破滅に至るまでの複雑多岐な内容を短時日の事件の中に描き出す。

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  • カラマーゾフの兄弟(上)
    4.5
    物欲の権化のような父フョードル・カラマーゾフの血を、それぞれ相異なりながらも色濃く引いた三人の兄弟。放蕩無頼な情熱漢ドミートリイ、冷徹な知性人イワン、敬虔な修道者で物語の主人公であるアリョーシャ。そして、フョードルの私生児と噂されるスメルジャコフ。これらの人物の交錯が作り出す愛憎の地獄図絵の中に、神と人間という根本問題を据え置いた世界文学屈指の名作。
  • カラマーゾフの兄弟(上中下)合本版(新潮文庫)
    値引きあり
    -
    物欲の権化のような父フョードル・カラマーゾフの血を、それぞれ相異なりながらも色濃く引いた三人の兄弟。放蕩無頼な情熱漢ドミートリイ、冷徹な知性人イワン、敬虔な修道者で物語の主人公であるアリョーシャ。そして、フョードルの私生児と噂されるスメルジャコフ。これらの人物の交錯が作り出す愛憎の地獄図絵の中に、神と人間という根本問題を据え置いた世界文学屈指の名作。 ※当電子版は新潮文庫版『カラマーゾフの兄弟』上中下巻をまとめた合本版です。
  • カリブに燃える愛
    4.0
    借金に苦しむ義兄の姦計にあい純潔の危機にさらされたソフィアは、身一つで港まで逃げ出し停泊中の船に隠れる。そのまま眠りこんでしまった彼女は、自分を捕らえた船長の姿に驚愕した。―クリスチャン。かつて愛した男、そして彼女を憎んでやまない男。彼は、七年前ソフィアをめぐって行われた決闘で、親友を死なせた罪の記憶に未だ苛まれていたのだ。船上で交錯した二人の運命は、新天地ジャマイカの地で新たな展開を迎える。大家が贈る、異国情緒と官能に満ちたヒストリカル・ロマンス。

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  • カリ・モーラ(新潮文庫)
    3.4
    マイアミに暮らす美貌のカリ・モーラは25歳。故国のコロンビアでの凄惨な過去を背負い、移民として働きながら、獣医になることを夢見ている。彼女は麻薬王の邸宅管理のバイトがきっかけで、屋敷に隠された金塊を狙う犯罪集団の作戦に巻き込まれ、彼らと対立する臓器密売商の猟奇殺人者シュナイダーの妄執の的にもなってしまい――。極彩色の恐怖と波乱の展開に震える傑作サイコ・スリラー。
  • カルパチアの城
    -
    1892年に刊行されたヴェルヌの怪奇小説、ゴシック小説。吸血鬼伝承の残るトランシルヴァニアのカルパチアの山中、領主の末裔だったゴルツ男爵が行方をくらませてから荒れ果てて無人のはずだった古城から、一筋の黒煙が立ち昇っているのが発見される。このときから奇怪な事件があいつぐ。謎の解明に乗り出したテレク伯爵にとっては、ゴルツは、ヨーロッパ一の歌姫ラ・スティラを争った因縁の相手だった。城へ赴いたテレクの眼前には、5年前に死んだはずのラ・スティラの姿と歌声が……。ヴェルヌ後年のペシミスティックな雰囲気をもつ異色作。
  • カルメン/タマンゴ
    4.0
    純情で真面目な青年ドン・ホセは、カルメンの虜となり、嫉妬にからめとられていく。そして軍隊を抜け悪事に手を染めるうちに、カルメンの情夫を殺し……(「カルメン」)。黒人奴隷貿易を題材に、奴隷線を襲った反乱の惨劇を描いた「タマンゴ」。傑作中編2作を収録。
  • 彼らは廃馬を撃つ
    4.0
    1930年代、大恐慌時代のアメリカ。映画監督になる夢を抱いて青年はハリウッドにやってきた。しかし現実は厳しく、エキストラの仕事にもあぶれ、ドラッグストアのバイトで小銭を稼ぐのが精いっぱい。その彼が出会ったのが、テキサスからきた女優志望の女の子。2人はペアを組んでマラソン・ダンス大会に参加することに。これは1時間50分踊って10分間の休憩を繰り返し、最後の1組が残るまでひたすら踊り続ける過酷な競技だ。大会を渡り歩くこの競技のプロに、逃亡中の犯罪者、家出娘など“わけあり”の参加者も。経過時間が800時間を越え、残りが20組に絞られたとき……。競技中に発生する様々な人間ドラマ、若者たちの希望と絶望を巧みな構成で描いたアメリカ小説の傑作。シドニー・ポラック監督、ジェーン・フォンダ主演の映画化《ひとりぼっちの青春》でも知られる。

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